少女のつくり方 〜艦隊これくしょん〜   作:山田太郎

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いよいよヤバい。
この脳内小説。頭の中では完結してるが、シチュエーションや動きは脳内映像なわけですよ。

なので、書き出したメモなんかはセリフだけで作られていたり……。


数年かけて地の文を書き溜めていたのですが、南方からラストに至る内容がほとんど書けてないんですよね。
27日で初投稿から1ヶ月になりますが、終わらないなぁ。

ともあれ、ユニークアクセス1万Hit突破した。
ハリウッドまでの道は遠い。



英雄の艦隊と

「しれぇー、しれぇー」

「うぉ、飛びつくのやめろって。また僕の幼女趣味が噂になるぅ!」

「えー、いいじゃん。しれぇー私たちのこと好きでしょー」

 

 

 

 

若い男に、幼く元気な、しかし妙に丈の短いワンピースのような服を着た二人が飛びついて(じゃ)れている。

いや、一見するとワンピースのようだが、よく見るとスカートを履いていないだけの上着のようでもある。

 

二人が幼く見えることからセーフに見えるだけで、その実、余裕でアウトな光景。

 

彼らがいる場所は(れっき)とした軍事施設。

しかも、ここはリンガと並んで帝国海軍の二大拠点と言われたトラック泊地。

 

その違和感は半端ない。

 

 

 

「時津風! やめなさいったら。アナタも、もう少し毅然とした態度をとってよ、もぅ」

 

そう言った娘は、先の二人よりも大人びた態度と表情で男を(たしな)めたが、自身の格好も茶色い上着だけといった様相。裾からはガーターが覗き、よりイケナイモノを見てしまった感があった。

 

 

 

 

「しれぇー、次の作戦はどんなのですか?」

「えぇ、また作戦ー? たまにはゆっくりしたいぃ」

 

司令と呼ばれる男にしがみつくようにして歩く二人が言った。

隙あらばよじ登ろうとしてくる二人なので、それをガードしながら男は自分に宛てがわれている部屋に向かう。

彼女たちからの好感度が上限突破しているのは非常にありがたいことなのだけど、ここでは風聞が気になるんだ。頼む、耐えてくれ!

 

 

そんな思いを胸に、二人を引きずるようにしながら歩く男が言う。

 

「次はね、久々に良いニュースをみんなに伝えられそうだなー」

 

 

「なに? 珍しくまともな命令なの?」

 

男の隣を静かに歩いていた四人目。

女性が四人も足を出していて、スカートを履いているのは彼女だけだ。

頭に女の子を乗せていなくても、その格好だけですでに十分目立っている五人。

しかし四六時中彼女らと一緒にいる男の感覚は麻痺しているためそれには気付かない。

 

 

「そうなるんじゃないかな。上の人たちにとっては面白くないだろうけど」

 

 

 

 

「噂になってる王様の艦隊と肩を並べて共同作戦だって、ソロモンに進出する大攻勢に出るよ」

 

伝えられたのはソロモンでの作戦だった。

そこは敵味方入り混じる軍艦の墓場。

日頃からよく駆り出される海域なので、彼女らにとってソロモンは珍しくないが、大攻勢と言うからにはこの作戦でケリをつける気なのだろう。

 

あの海で、無謀な作戦を無能な友軍と戦うのはゴメンだ。

海戦の尻拭いをさせられることになるのは常に駆逐艦になることから、彼女らはそういったものに散々な苦労をさせられてきた。

 

 

だから、一緒に参加することになる艦隊に対しての興味が1番勝る。

 

「噂のって、南西海域の血塗れ艦隊?」

 

 

可憐な口には似合わない、そんな表現が出てきて驚く。

 

「あれ? 酷い名前で呼ばれてるんだな」

 

 

「あそこはねぇ、勇猛ではあるんだろうけど私は苦手。なんか交戦距離もやっけに近いし、戦い方がエゲツないのよ」

 

唯一まともな格好をした少女がそう言うと、銀髪ガーターの少女も続けて言う。

 

「海の上以外でも戦果を持ってるっていうのもちょっとね。アナタは会ったことあるの?」

 

 

 

「噂だけだなぁ、あの艦隊は呉鎮守府と確執があるみたいだから、呉の先鋒である僕たちとはちょっと親しくしづらい関係なんだよ」

 

興味はある。そして似た立場ということから話してみたいとも思っているが、自分は会ったことがない。

大人の事情というやつだ。

そんなことを説明すると、溜息とともにスカートの娘が言った。

 

「またそれ? そういったのは軍人だけでやってもらいたいわ。戦うための糧になるなら大歓迎なのに、足を引っ張る以外の役に立ったことあるのかしら」

 

 

「いや、僕も一応は軍人なんだけどね」

「あら、アナタは別でしょ? 軍の厄介者なんだし」

 

傷付くこと言うなぁ。ホントのことだけど。

志願して軍人になったわけでも、軍学校を出ているわけでもない。

軍内の異物ランキングがあれば、彼か僕かが一位を争いそうな程度には軍から浮いているんだが、軽くへこむ。

 

「そういった意味では、彼は僕と似た立場のはずなんだけどなぁ」

 

 

僕はといえば、最初から出てる杭なので打たれ放題。なんとか平穏に暮らそうと息を潜めて戦々恐々としているのに。

同じように軍の爪弾き者であるリンガの彼は、その存在を隠そうともしない。

今では南西海域に君臨する独裁者のように言われてるほどだ。心臓に毛が生えてでもなきゃあんな目立つポジションに居座ったりしないだろう。

そう考えると、彼はアイアンマンであり、正しく王様という表現がピッタリにも思える。

 

 

「霞ちゃんがいる所なんだよー、ねー」

男にしがみ付く一人がそう言うと、隣を歩くスカートちゃんがそれに返す。

 

「そうね、不知火姉さんに教えてあげなきゃね。きっと喜ぶわ」

 

 

 

 

「でも王様が率いる艦隊なんてカッコ良くない?」

そんなミーハーな感情を口にしてみたら、やけに優雅な手振りでそれを自らの胸に置き、

銀糸の髪を持つ少女が言った。

 

「あら、私は南方の英雄が率いるこの隊に誇りを持ってるけど?」

 

 

ブっ! と、つい吹き出してしまうワードが聞こえた。

 

「やめてやめて、実力も伴ってないのにそう呼ばれるのは恥ずかしいんだって」

 

狼狽した男が手を振ってそれを否定するも、スカート付きの少女がいつものクールな視線を投げて寄越してこう言うのだ。

 

「私たちの実力で英雄は烏滸(おこ)がましいってことかしら?」

 

 

降参のポーズで全面降伏。

指揮官は神速に判断し、迅速な行動を心掛けなければならない。

 

『私たち』と君は言うが、その『たち』に自分が入っていることが気になる。

って言うか、『率いる』なんて僕が主体みたいじゃないか。烏滸がましいのは僕のほうなのにな。

なんて話は今まで何度となく繰り返してきており、時に叱られ時に泣かれと……。

 

結局のところ、『私たちの司令なんだから、もっと自信を持って!』に尽きるのだ。

がんばろ。

 

 

「僕としては、君たちが戦いやすいように作戦が組めたらそれが1番。あの艦隊には『妖精』もいることだし、僕たちと彼らがいればソロモンだって抜けられる。そう思うんだ」

 

 

「実力があるのは私も認めているわよ。なら、アナタ見てなさいよね。私たちがその片翼になって活躍するんだから」

 

 

 

海域解放の確かな手応えを感じる。今回の作戦はとても楽しみだ。

 

この海域で、僕らほど駆逐艦を育てた人はいない。

その自信がある。

 

戦艦のいない戦場はある。空母のいない戦場もある。巡洋艦のいない戦場だってあるが、駆逐艦のいない戦場は一つだってないのだ。

 

 

 

そう、僕らほど戦場を知っている者はいない。

 




いやぁ、ようやく主人公が登場しましたね!(爆弾発言)

どっちかって言えば、提督の話のほうがスピンオフ臭い。
艦これ小説の王道を書くなら、今回出てきた司令こそ正統派主人公だと思います。
この1話だけだとソレもほとんど分からないだろうけど。


本文謎ですね。いったいだれ風ちゃん達なのだろうか。
本文で名前が出るのが時津風と霞、不知火のみとは……。

しかし艦これ小説は登場人物の容姿に説明付けなくても、名前だけ書いておけば周知の事実ってのが良いですよね。
なんなら「水着姿の時雨」って書くだけで、パレオ着けてるのまで理解するでしょう。


その名前が出てこないのがこの小説の問題点なわけだが……。
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