少女のつくり方 〜艦隊これくしょん〜   作:山田太郎

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綾波ってエロかわいいよね。

太陽の匂いがしそうだ。
実家の布団のような女。そんなイメージ。


綾波は吹雪型の11番艦。世界に衝撃を与えた特型駆逐艦の1隻。
英語表記はSpecialType Destroyer。
第3次ソロモン海戦第2夜戦での綾波無双が有名な艦で、生存者が全員海に飛び込むまで沈まず耐えたことから心優しき鬼神綾波なんて提督から呼ばれてたりもする。

沈む前に艦内の浮遊物なんかを海に放り込み、爆雷にロックかける余裕があったことから、生存者は救助されるまで悠々と海に浮かんでおり、軍歌まで口ずさんでいたとか。

艦が沈むときに歌ってたと言えば、他に霞が有名。
「恥じることなどなにもない」という自負がそうさせたのだろう。



〜綾波と昭南島〜

本日は警護艦の綾波を連れて昭南島。いわゆるシンガポールを散策している。

野暮用があって昨日から来ており、本日は休息日。

綾波と街で休日を共にするのは初めてのことだな、新鮮でちょっと楽しい。

 

 

二人でショッピングしながら街をふらつき、若い女性に人気だというジェラートを堪能しながらのデート。

ウチがここいらの海運を復活させてから、シンガポールも本来の活気を取り戻しつつあると思う。

 

さて、次はどこに行こうか。

綾波に買いたい物はないのかと問い掛けると、口籠もりながらもこう言った。

 

「あるにはあるんですけどぉ」

「なんだ? 遠慮せずに言いな。久しぶりに出てこれたんだし」

 

もじもじとしてなかなか口に出ない。なんだ? 一緒だと買いにくい物なのか、しかし別行動をするわけにもいかないし。

 

 

「あの……下着を」

「必要だな」

皆まで言うな。

最悪の想定よりは許容範囲だ。

 

 

「そういうの今までどうしてたんだ?」

「一応支給されるんですが、あんまり種類とかないんですよ」

「官給品だし、そうだろうね」

「外出許可を取って買い物することはできるんですが、私は……」

 

 

綾波は俺の警護艦。

まとまった休みが取りにくく、たまの休みは溜まった洗濯物や掃除などをしなくてはならないことから、なかなか外出まではいかないのだという。

 

艦娘と言ってもそこは女性だ。

お洒落を楽しみたいというのも分かる。

 

そういった物にまで口を出すのもどうだろうと思っていたから、時雨や霞に丸投げしていたわけだが、お洒落を楽しめる環境は必要だろう。

俺はもう一歩踏み込んでサポートすることにした。

 

 

「じゃあ買い物ついでにカタログとか貰ってきて、基地から通販できるようにするか」

「通販ですか、いいんですか? その……そんなものを軍基地に」

「必要な物だしな。お前らが着飾れる状況ってのは悪くない。それに俺もドキドキして楽しい」

「もう……」

 

 

「そうと決まれば早速行こうか、せっかくの機会だし買い込んでいこうぜ、プレゼントするよ」

 

 

 

 

立ち寄っていた雑貨屋を出て繁華街を歩き出そうとしたとき、破裂音が響いた。

一瞬平衡感覚がなくなり、自分が今どういう状態に陥っているのかわからなかったが、どうやら瞬きの暇もなく綾波に首根っこを掴まれ地面に引き倒されているようだ。

なんか頻繁に引き倒されている気がする。前回は霞だったね。

 

左手で俺を押さえつけながら、右手で拳銃(P226)を握り、片膝をついて周囲を窺う臨戦態勢の綾波は凛々しいものだったが、上半身を低く保ち腰を後ろに突き出す姿勢でいるためこちらからはスカートの中が丸見えだ。

 

 

なんだこの状況は、これが孔明の罠?

首を伸ばせば触れそうな距離。

もう少し近くで見てもバレないのではないか。人間は死に直面すると性欲が高まるというが、この状況がそうなのか?

 

目の前で揺れる白い下着に包まれた柔らかそうな秘部。官給品と言うだけあって、当たり障りのない綿素材の物。少し食い込んでいるのか薄っすらと形が浮き彫りになっている気がしないでもない。

 

幸い綾波は優秀だ。

彼女に任せておけば、命の危険は回避できるはず。ならば、ここは奇跡のようなこの情景を堪能するべきではないだろうか。

下着選びの参考のためにもしっかりと観察する必要がある。神の作りし薄布を凝視しながら、じりじりとにじり寄り、もう少しで鼻先が埋没する……。

 

 

「ひゃあ、こんなときになにやってるんですかー!」

 

直近で脅威となる敵はいないと判断し、後ろに下がった綾波に顔からモロに突っ込んだ。

 

 

神は存在した。

 

 

綾波により顔を引き剥がされる俺。ちょっと抵抗してしまったのは秘密だ。

 

 

「なんでそんなところに顔があるんですかー! 真面目にやってください」

「いい匂いがしそうだなと」

「むぅ……」

 

顔をしかめた綾波に慌てて弁解をする。

「いや違うんだ、訂正する。いい匂いがした」

 

ここ最近見せたことのない1番の笑顔でそう宣言するも、綾波は笑ってくれなかった。

 

 

綾波で良かった。

これが霞なら、次に俺が意識を取り戻すのは基地の医務室だったはずだ。

綾波は警護艦として、陸上戦無敵。とも言える危険な能力を持ってはいるが、決して危険思想の女ではなく、むしろ菩薩のような奴なのだ。

 

 

 

「今のは?」

「わかりません。攻撃を仕掛けてくるタイミングかと思ったのですが、動きはありませんね」

 

いの一番に綾波がしなければいけないこと。それは提督をこの場から離すこと。

綾波は提督の身を起こし、次の行動を口にする。

「とにかくここから離れましょう」

「しまった。少し走りにくい状態になってしまった」

「見せないでください! ほら、行きますよ」

 

そう言うと、綾波は右手に銃を構えたまま、左手で提督の腰を支えるようにして走り出した。

原因を調べるのは綾波の仕事ではない。

綾波の最優先事項はいつだって俺の安否だからだ。

 

 

 

 

「ふぅ。当面の危機は去った……のかな」

どうやら俺たちを狙ったものではない様子。

最近たまにあるんだよね、爆弾使ったテロやら事件やら。

変わったところでは新興宗教的なものでの自殺とか。終末感漂う世の中ではあるが、死ぬなら迷惑掛けずに一人でやってほしい。

IED(即席爆弾)なら、それはそれで非常に厄介なんだけど。その爆発物、まさか軍から流出してねぇだろうな。

 

 

帰ったら霞にでも相談しよう。

しかしそれはそれ、戦場を生きる軍人に必要なのは優先順位を正しく選択できるか否かだ。

 

「それじゃあちょっと時間食ったけど、下着選びに行くか」

「なに言ってるんですか、事件に巻き込まれたんですよ! 今日はここまでです。戻りますよ」

 

なん、だ、と……。

綾波の優先順位とズレが発生している?

 

 

「綾波に履いてもらいたい下着を選んで試着姿を楽しむっていうメインイベントが発生するはずだったのに」

「そのイベントは次回に持ち越しでーす!」

 

 

アイツの言っていたことは正しかったようだ。

俺はそれを実感し、そのセリフを口にした。

 

 

神は死んだ。

 

 




こうしてリンガ泊地では、下着をカタログで選べるようになったのだった。

綾波のお気に入りはワコールのブランド「Wing」からラインナップされてるPulili。


【超無駄知識】
日本ではあんまり言わないが、正式にはパンティー(ズ)。
今までの人生で1人だけリアルにそう言ってる人がいたが、そこはかとなく変態臭い気がする。フィクションの世界なら亀仙人のじっちゃんやウーロンがそう言うね。
山田さんの知る限り、下着メーカーではピーチジョンだけがパンティ表記。

日本のメーカーなんかはショーツと呼ぶが、英語的には半ズボンのことなので、相応しいかどうかは謎。


心理用語として「フェチ」とは無機物に対してのみ使われる言葉なので、下着フェチはあっても足フェチは正しい使い方ではない。

つまり軍艦の排水フェチは正しいわけだ。オープン板にでも行けば、「あたごがお漏らししてる画像」などが貼られて興奮している変態さんたちとお友達になることができる。

闇の世界なので、あたご(実艦)からの排水で興奮できるようになったなら手遅れ。あまり目指すのはオススメしないぞ?

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