「ふう」
風呂から出て、時間はまだ9時ちょいか。まだ寝るには早いしどうしようか。
まもり~たい♪まもら~れ~て~る~♪あえないと~きもず~う~と♪いちびょ~ずつわたし~た~ち~は~つよくなれ~るから~♪
ん?携帯が鳴ってる。明久からだ、ってなんかデジャブ。
「もしもし?」
『あ、真也?僕だけど』
「わかってるよ」
『え!?どうして?』
「携帯に表示されるからだ」
馬鹿だろこいつ?
『あ、そうだよね。てっきり超能力か何かで予知したのかと』
「すごい発想だな」
馬鹿と天才は紙一重と言うがこういう事か?
「で?なんだ?」
『あ、そうそう。明日暇かな?』
「ん?ああ。暇だな」
『じゃあさ、明日みんなでお弁当持ってピクニックに行こう』
「ピクニック?」
『うん。と言っても少し出かける程度だよ』
ふむ、ならいいかな?
『ちなみに、みんなにはもう言ってあるよ』
「みんなって?」
『姫路さんに美波に葉月ちゃんに秀吉に雄二、ムッツリーにも呼びかけてあるよ』
まぁ、お馴染みの奴らか。
『あと、(雄二には内緒で)霧島さんにも声かけたよ』
「今なにか入らなかったか?」
『気のせいだよ』
絶対気のせいじゃない。
『後は、木下さんと工藤さんも来るかもしれないし』
「あぁ、霧島が声をかけるのか」
『よくわかったね!やっぱり予知?』
「お前、まだ言うか」
しかしピクニックか。う~ん…まぁいいか。姫路の料理の腕どれだけ上がったか知りたいし。
「わかった。俺も行くよ」
『ホント?それじゃ真也もお弁当作ってきてね」
「わかったよ。お前の大切なカロリー摂取のチャンスだもんな」
『…やっぱり超能力か何かあるでしょ』
「マジかよお前」
まぁ、なんとなくそうなんじゃないかと思っていたが。でも、こいつの思惑に乗るのもなんか癪だな。
そうだ。
「お前明日家に来い。食材使わしてやるからお前もなんか作れ」
『ゑ?』
「それはもういい」
久しぶりだな、そのネタ。
『ホントにいいの?』
「構わん。それに、お前の料理食べたいしな」
これは本音だ。
『うん。わかったよ』
「何時くらいに出かけるんだ?」
『だいたい10時くらいかな?」
アバウトだな、おい。
「わかった。なら8時くらいに来い」
『うん、わかった。それじゃあ、おやすみ』
「ああ。おやすみ」
さて、今日も遅くならないうちに寝るとしますか。
明日重箱持っていこうかな?
翌日
ピンポーン
「はーい」
ガチャ
「おはよう、真也」
「よう、明久。おはよう」
挨拶をして台所に向かう。
「んじゃ、早速はじめますか」
「うん」
そう言って料理を作った。材料はあまり別々では使いたくないが、同じ料理を作るのも味気ない。まぁ材料はほぼ一緒で違う料理を作ればいいか。
「できた!」
「俺もだ」
こうして無事弁当を作れた。作ってる最中「あれ取って」「これ取って」があった。・・・それで明久が「なんか夫婦みたいだね」って言った時殴ってやったが。
時間は9時30分過ぎ。いい頃合いだな。
「んじゃ、行くか」
「そうだね」
そうして目的地の公園に着いた。そこにはもう姫路と島田に島田妹がいた。
「あ、神上君、吉井君。おはようございます」
「アキ、神上おはよう」
「姫路さん、美波おはよう」
「バカなお兄ちゃん、おはようです!」
明久が二人にあいさつした後島田妹が明久に飛び込んだ。
「うん。おはよう。葉月ちゃん」
「おはよう。早いな」
ん?こういう時はムッツリーニもいると思ったが、まだなのか?
「…………おはよう」
『うわ!』
何時の間に後ろに!?驚いた!
「お、おはようございます」
「ちょっと土屋!びっくりするじゃない!」
「…………すまない」
素直に謝った。盗撮とかもこれくらい素直に認めたらな。・・・いや、それはそれで問題だな。
「お前にしては遅かったな」
「…………少し寄り道をしていた」
「…ムッツリーニ。まさか、また写真を?」
「…………(ブンブン)」
おそらく「あれな写真を撮っていたのか」という質問だろう。しかしそんな明久の質問をムッツリーニは否定した。
「本当に?」
「…………(コクコク)」
「明久、おそらく本当だ。そういう時のムッツリーニの否定は激しくするからな」
「…………!!(ブンブン)」
「な?」
「そうだね」
「…………!!(ブンブン)」
いや、もういいって。そんなに首回したら痛くなるぞ。
「おお、みんな。待たせたかのう」
お、そうこうしている間に秀吉が来た。
「よう、おはよう秀吉」
「うむ、おはようじゃ。真也」
「うわ~。お姉さん、おめかしして来たですか?」
ん?言われてみると少し化粧がしてあるな。
「本当だ。かわいいよ秀吉」
「…………!!(パシャパシャパシャパシャ!)」
明久はとち狂ったことを言い、ムッツリーニはカメラのシャッターをすごい勢いで切っていた。
「う、うむ。出かけ用で少しな。どうじゃ真也?」
え?ここで俺に聞くの?まぁ普通に答えるか。
「ああ、似合ってる。綺麗だぞ」
「そうか!よかった」
そう言ってほほ笑む秀吉。やばい、本当にかわいいって思っちまう。
「…………!!(パシャパシャパシャパシャ!)」
またムッツリーニがチャンスと言わんばかりに鼻血を出しながらシャッターを切っている。明久も鼻血を出している。
「うう~。私もおめかしして来れば良かったです」
「ウチも…。もう、アキのばか」
女子高生組は色々悩んでいるみたいだ。
そして、またしばらくして
「あ~き~ひ~さ~!!」
雄二が(霧島と一緒に)登場した。
「やぁ雄二。今日は清々しい良い天気だね」
「俺はその清々しい笑顔を殴ってやりたい」
会って早々なんて会話だ。
「てめぇ、翔子も誘ってやがったのか」
「こういう楽しいことはみんなで楽しまないとね」
いいセリフだな。明久が言うと胡散臭く聞こえるが。
「吉井。今日は誘ってくれてありがとう」
「うん。霧島さん今日は楽しんでいってね」
霧島が楽しむ=雄二が苦しむ、なんて事が頭の中で作られていた。
「やっほ~代表!」
「ごめん。遅くなっちゃった」
またしばらくして工藤と木下(優子)が来た。
「これでみんな揃ったね」
そう言って仕切る明久。
「それじゃ、ちょっと早いけど、お弁当食べようか」
『おう!』
そう言ってみんなで食べ始めた。
「うん。うまいな」
「ホント。おいしいね」
「おいしいです」
「ホント。おいしいわ」
「おいしいです~」
平和に食べる組
「雄二。あ~ん」
「やめろ。一人で食える」
「…あ~ん」
「頭ごと押えつけながらすることじゃねぇ!」
「秀吉!それよこしなさい!」
「嫌じゃ!姉上も取ればいいじゃろう!」
「ふん!」
「あ、姉上!手を捻って奪うのは卑怯」
苦労(男が)している組
「ほら、こうして口で咥えながら食べると・・」
「…………くっ!(ボタボタボタ)」
「舌の上でこう転がして・・・」
「…………なんて食べ方をっ!(ボタボタボタ)」
お前ら食うなと言いたい組と色々あった。
「神上君、どうですか?私のお弁当?」
とここで姫路が聞いてきた。俺に聞くのか?まぁ以前言ったのも俺だし、当然か。
「ああ、うまかった。ちゃんと作れたな。やればできるじゃん」
そう言うと
「あ、ありがとうございます!」
といい笑顔で言ったもんだから、こっちまで嬉しくなっちまった。
「ア、アキ?ウチのお弁当はどうだった?」
「え?もちろんおいしかたよ」
「そ、そう。良かった」
「バカのお兄ちゃん。葉月のお弁当はどうでしたか?」
「うん。おいしかったよ」
「えへへ~」
向こうはアピール中か。というか姫路向こうに行かなくていいのか?
「雄二。お弁当どうだった?」
「ん?ああ、うまかったぞ」
「そう。よかった。これならこの先、多少変な味になっても平気かな?」
「待て。変な味になる理由を言え」
とっておきの調味料でも使う気かな?
「そういえば・・・」
霧島がこっちを見てきた。
「吉井と神上のお弁当の材料がほとんど一緒だった」
ピシ
よく見てんな~霧島の奴。ってあれ、なんか温度が低く。
「アキ、どうしてかな?」
「神上君?詳しく聞かせてください」
「真也?どういうことじゃ?」
「詳しく聞かせてね?」
あれ?どうしたのかな君たち?どうして禍々しいオーラを出してるんだい?
というかなんで俺に言うんだ姫路?あとなんで君たちも言うんだい木下姉弟?
「もしかして二人とも一緒に作ったのかな?」
工藤が正解を言った。
「うん。そうだよ」
「まぁな」
ピシピシ
あれ?また温度が
「ア・キ」
「か・み・じょう・くん?」
「「ふふふ」」
怖い。
「ちょっと待って!どうして怒ってるの美波!?」
「待てお前ら!別に普通に作っただけだぞ!」
『OHANASI、しましょ?』
そうだ。こういう時は何を言っても無駄だった。
「明久」
「真也」
「「散開!」」
こうして俺達は食後の地獄の運動をした。
結論 このメンバーではどんな行事でも落ち着く事ができない