バカと楽しく過ごしてく   作:リミア

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3話・・ようやくひと段落?

「丁度よかったです。今自己紹介をしているところなので姫路さんもお願いします」

 

「は、はい! あの、姫路瑞希といいます。よろしくお願いします……」

 

福原さん(さん付けはなんとなく)が自己紹介を頼むとすぐさま自己紹介をした姫路。せめて息ぐらいは整えようぜ。・・いや、整えさせてやろうぜ、か?

 

「はいっ! 質問です!」

 

いきなりかよ!?

 

「あ、は、はいっ。なんですか?」

 

「なんでここにいるんですか?」

 

言い方によっては失礼だな、それ。

 

「そ、その……振り分け試験の最中、高熱を出してしまいまして……」

 

その言葉を聴き、クラスの奴らは『ああ、なるほど』とうなずいた。

 

『そう言えば、俺も熱の間題が出たせいでFクラスに』

 

『ああ。化学だろ?アレは難しかったな』

 

『俺は弟が事故に遭ったと聞いて実力を出し切れなくて』

 

『黙れ一人っ子』

 

『前の晩、彼女が寝かせてくれなくて』

 

『今年一番の大嘘をありがとう』

 

突っ込んでる奴(等?)はまとも・・だな?

 

「で、ではっ、一年間よろしくお願いしますっ!」

 

そう言って自己紹介を終え、座る姫路。

 

「き、緊張しましたぁ~……」

 

うん、ねぎらってやるか。

 

あ、でも明久が話しかけるな。その後でいいか。恋路に関してはからかったりするけど、邪魔はしない。・・あんまりな。だが、面白くなったりしたらそっちに持っていくけど。

 

「あのさ、姫──「姫路」」

 

さすが雄二、狙ってるとしか思えない。あ、明久がまた絶望した顔してる。

 

「は、はいっ。何ですか? えーっと……」

 

「坂本だ。坂本雄二。よろしく頼む」

 

「あ、姫路です。よろしくお願いします」

 

そう言って深々と頭を下げる姫路。ホントいい育ちしてるんだよな。

 

「ところで、姫路の体調は未だに悪いのか?」

 

「あ、それは僕も気になる」

 

お、ようやく話できたな。

 

「あ、吉井君。はい、もうすっかり平気です」

 

あれ?普通に返した。・・まぁいいか。

 

「姫路。明久がブサイクですまん」

 

いきなり、ひどいな!おい。

 

「そ、そんな! 目もパッチリしてるし、顔のラインも細くて綺麗だし、全然ブサイクなんかじゃないですよ!」

 

おや、今度はちゃんと慌てて返した。・・まぁ(ry

 

「そう言われると、確かに見てくれは悪くない顔をしているかもしれないな。俺の知人にも明久に興味を持っている奴がいたような気もするし」

 

「え? それは誰?」

 

あれ?姫路何も聞かなかったな。・・ま(ry

 

「確か、久保──」

 

「・・ごくっ」

 

「──利光だったかな」

 

久保利光、知らない人は名前から連想できるだろう。まごうことなき♂(オス)である。

 

「………………」

 

「おい明久。声を殺してさめざめと泣くな」

 

「お前がそうしたんだろ。でもよかったな、明久。綺麗だってよ」

 

暇になってきたので俺も入ることにした。

 

「か、神上君!?」

 

姫路さん?なぜそこで、言いよどむんですか?

 

「ああ、そうか。ブサイクなのは真也の方か」

 

「喧嘩売ってんのか雄二」

 

なら、遠慮なくヤルぞ?

 

「そ、そんな!そんな事ありませんよ!!顔のラインも整ってるし、キリッとしてるし、全然ブサイクじゃないですよ!!」

 

「・・・どうも」

 

こう言われると、さすがに照れるな。

 

「まぁ明久のは半分冗談だ。安心しろ」

 

「え?残り半分は?」

 

「おい、俺は?」

 

俺のは本気なのか?

 

「ところで姫路。体は本当に大丈夫なんだな?」

 

「はい。もうすっかり平気です」

 

「ねぇ雄二!残りの半分は!?」

 

「俺のはどうなんだ!?」

 

本気、もしくはこのまま無視ならまじでヤッてやる。

 

「はいはい。そこの人達、静かにしてくださいね」

 

おもわず大声を出してしまいパンパン、と教卓を叩いて先生が警告を発してきた。

 

「あ、すいませ──」

 

バキィッ バラバラバラ……

 

・・・“パンパン”だよな“バンバン”じゃなくて。軽くしただけで粉々になるなんて。よくこれ教卓としてもってきたな。

 

「え~……替えを用意してきます。少し待っていてください」

 

そう言い先生は教室から出て行った。

 

「あ、あはは……」

 

姫路が苦笑いをしていた。

明久をはっと、真剣な顔をしているな。試召戦争をする決意をしたんだろう。

 

「雄二、真也、ちょっといい?」

 

そら来たぜ。

 

「ん? なんだ?」

 

「ここじゃ話しにくいから、廊下で」

 

「別に構わんが」

 

「俺もいいぜ」

 

雄二に続き俺も廊下に出る。

 

「んで、話って?」

 

「この教室についてなんだけど……」

 

この教室というのは言うまでもなくFクラスのことだろう。

 

「Fクラスか。想像以上に酷いもんだな」

 

「雄二もそう思うよね?」

 

「もちろんだ」

 

「真也は?」

 

「俺もそう思う」

 

俺も同意する、ってか同意しなきゃおかしいだろ。

 

「Aクラスの設備は見た?」

 

「ああ。凄かったな。あんな教室は他に見たことがない」

 

「あっちも違う意味で、『教室か、これ』って言いたくなるほどな」

 

「そこで僕からの提案。折角二年生になったんだし、『試召戦争』をやってみない?」

 

キタコレ。な気分だ。

 

「戦争、だと?」

 

「うん。しかもAクラス相手に」

 

「……何が目的だ」

 

おっと、雄二さん、探りを入れております。

 

「いや、だってあまりに酷い設備だから」

 

「嘘をつくな。全く勉強に興味のないお前が、今更勉強用の設備なんかの為に戦争を起こすなんて、そんなことはありえないだろうが」

 

学校生活を快適にということならありえるが、

 

「……姫路の為、か?」

 

だよねぇ。

 

「ど、どうしてそれを!?」

 

「本当にお前は単純だな。カマをかけるとすぐに引っかかる」

 

あいかわらずポーカーフェイス向いてねぇなぁ。

 

「ベ、別にそんな理由じゃ──」

 

まだ言ってる。

 

「はいはい。今更言い訳は必要ないからな」

 

「だから、本当に違うってば!」

 

「ふうん。なら姫路のことはなんとも想ってないと」

 

俺もカマかけしてみた。

 

「い、いや。別にそういう訳でも無いけど――」

 

「なら、姫路のこと想ってるんだよな」

 

「ぐぅ…」

 

本当に単純。まだ誤魔化せる言葉あるのに。

まぁ、そこが、正直な、真っ直ぐな所がいい所でもあるけどな。

 

「まぁいい。お前に言われるまでもなく、俺自身Aクラス相手に試召戦争をやろうと思っていたところだ」

 

「え?どうして?雄二だって全然勉強なんてしてないよね?」

 

「世の中学力が全てじゃないって、そんな証明をしてみたくてな」

 

「???」

 

そういえば俺も、どうして雄二がこんな風に思っているのか、よく知らないんだよな。

 

「それに、Aクラスに勝つ作戦も思いついたし──おっと、先生が戻ってきた。教室に入るぞ」

 

「あ、うん」

 

「おう」

 

雄二に促され、俺たちは教室に戻った。

 

「さて、それでは自己紹介の続きをお願いします」

 

教卓、替えた?最初と一緒ぐらいボロい。

 

「えー、須川亮です。趣味は──」

 

 

 

 

 

 

さて、いよいよか。

 

「坂本君、キミが自己紹介最後の一人ですよ」

 

「了解」

 

そう言い、雄二は教壇に上がった。

 

「Fクラス代表の坂本雄二だ。俺のことは代表でも坂本でも、好きなように呼んでくれ」

 

さすがだな。みんなに注目されていても堂々としている。

 

「さて、皆に一つ聞きたい」

 

 

 かび臭い教室。

 

 古く汚れた座布団。

 

 薄汚れた卓袱台。

 

「Aクラスは冷暖房完備の上、座席はリクライニングシートらしいが──」

 

一呼吸おいて、静かに告げる。

 

「──不満はないか?」

 

 

 

『大ありじゃぁっ!!』

 

Fクラスは精一杯の声で叫んだ。

 

「だろう? 俺だってこの現状は大いに不満だ。代表として問題意識を抱いている」

 

『そうだそうだ!』

 

『いくら学費が安いからと言って、この設備はあんまりだ!改善を要求する!』

 

『そもそもAクラスだって同じ学費だろ?あまりに差が大きすぎる!』

 

今まであがらなっかたが次々とあがる不満の声。

 

「みんなの意見はもっともだ。そこで」

 

そしていかにも何か企んでいるような顔をし

 

「これは代表としての提案だが──」

 

はっきりと

 

「──FクラスはAクラスに『試験召喚戦争』を仕掛けようと思う」

 

そう告げた。

 

 

さて、、戦争の結末、どうしようかな。

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