……まぁ、一周年はまだなのですが当日に投稿することはないと思われるのでちと早いですが、祝いの言葉を。
一周年記念ムードが漂ってる中、この小説は平常運転です。
よう、俺だよ俺!俺だってば。久しぶり、元気にしてたか?俺は元気だ。もう元気すぎて三日三晩寝ずに全力でトライアスロンしちまうぐらいには元気だよ。……え?睡眠はちゃんと取った方が良いって?大丈夫だ問題ない。適宜脳の半分を休ませてるからな。
……けど俺は元気100倍バイキ○マンなんだけどよ、親父の方がちょっとな……それで相談があるんだ。こんな事頼めるのはお前しかいないんだ!もう頼れるのはお前しかいなくてさ……え?私に出来るなら何でも言ってくれていいって?ありがとう!やっぱ持つべきものは頼れる友人だな!それじゃあ、会って話したいからさ今から指定するとこに来てもらっていいか?場所は――――
「……だからって名乗らない相手の言う事を鵜呑みにするのはどうかと思います」
「大急ぎで来たのにそれはナイっしょ!?」
思わず敬語になってしまいましたわ。
振り込め詐欺や上手い話には気を付けような!何事も疑ってから話しを聞くのが良いと思うんだ。
俺だよ、中橋総悟だよ。
今日は前回話したスクールアイドル同好会に入部してくれそうな生徒とコンタクトを取ろうってことで、ターゲットを空き教室に呼び出し、メンバー総動員でお出迎えしております。
まったく……いくらお人好しだからってそうホイホイと付いてきちゃダメでしょうが。通話相手の名前が表示されていたとしても、それが当人とは限らないんだからな。
もしも相手が薄い本にでも出てきそうな脂ぎったおっさんだったり、ボッサボサの髪で如何にもな裏で何やってそうかわからない陰険男子生徒とかだったらどうすんだ。
副会長として心配ですよまったく。
「ごめんね愛ちゃん。総君が『多少のインパクトはないと宮下に失礼だ』って。悪気はないの。怒らないであげて」
「へっ?あー、違う違う。愛さん怒ってなんかないって。心配はしたけど、このくらいいつものことだし。それにナッシーのしてくれる事って一味違うし、楽しみにしていたりもするしね」
「ナッシー言うな」
この俺の事をヤシのみポケ○ンみたく呼ぶのが、宮下愛。
腰に手を当て、からかうようにニヤついた笑みを浮かべているのだが、不思議と嫌な感じはしない。
これも彼女の持つ人柄なんだろうな。
見た目はちょいと派手めなギャルって感じではあるが、その中身は見知らぬ初対面の相手でも関係なく、フレンドリーに接し数分後には警戒しまくっていた相手も即オチマブダチにするくらいコミュ力が高く、近所のお姉さんが大好きなお洒落よりも駄洒落が好きな人懐っこいおばあちゃんっ娘だったりする。
学内でも彼女の名は広がっていて、同学年ならば一度くらいは耳にしたことはあるくらいには有名だ。
俺の場合は去年から交友があった。
クラスは違えど、彼女の連絡先を知る程度には仲が良く(こいつの場合そのへんのボーダーは低いだりうが)歩夢とも俺繋がりで初対面というわけではなかったりする。
実際今も歩夢が申し訳なさそうに謝ってるし。君は俺の保護者かなんか?
「この人が宮下愛さんですか?」
「おっ、そっちの二人はナッシーの後輩?歩夢みたいなお嫁さんがいるのにかわいい後輩二人も引き連れているなんて、ナッシーも隅に置けないねー♪」
「人聞きが悪い事言わんでもらえます?ナッシー言うな。任○堂に訴えられたらどうすんだ……改めて紹介すると、こいつがだzy――――宮下愛だ。みんなの力になってくれるはず」
いかんいかん。ついいつものように呼ぶとこだった。
紹介するように宮下の方へ手を向け、みんなの方にと振り向く。
しずくは丁寧に自己紹介を行ったが、かすみは「ほっほー……かすみんがかわいいだなんて、そんな自然のセツジの事を言っても何もでませんよぉ」と隠しきれない喜びが既に全身から出ていた。後セツジじゃなくて摂理な。
そして我が最大限の信頼を置ける幼馴染はというと「やだなー愛ちゃんったら……そんな、新婚さんだなんて……気が早すぎるよー」と頬を両手で抑え、身悶えていた。
なんか微妙に宮下の発言を捻じ曲げて捉えてる気がするが……この状態の歩夢に何言ってもダメそうだし、放っておこ。
「みんなの力に?なになに、どったの?」
「あぁ。ちと頼みたい事が……いや、コホン。宮下。きみにたなびたいことがあるんだ」
「(先輩、どうしてわざわざ言い直したのでしょうか)」
「(えっとね、しずくちゃん。総君はアニメとかゲームの作品に影響されて、真似することがあるから)」
「(アニメやゲーム……あんまり馴染みがないなぁ……今度先輩に聞いてみようかな?)」
む、なんか後ろで歩夢としずくがコソコソ喋ってる気配が。
やっぱこのネタは古かったか?
「頼みたいこと?何でも言って!他ならぬナッシーのお願いなら、愛さん何でも聞いちゃうよ!」
「ナッシー言うな。それと話を聞く前に安請け合いはするもんじゃないぞ……実はな――――」
ん?今、なんでも、するって(ゲス顔)
お約束のやり取りを脳内でして、顔には出さないように宮下へ説明した。
「なるほどねー。それでアタシを誘いに来たってわけだ」
「うん。愛ちゃんなら決まった部活に所属してなかったから、ひょっとしたら入ってくれるかもって」
一通りの事情を話すと、宮下は合点がいったとばかりに頷く。
反応自体は悪いわけではない宮下に歩夢が、どうかな?と期待に満ちた目を向ける。
「んーー、ナッシーと歩夢が入ってる同好会かー。ものすっごく惹かれる物はあるんだけど……アタシがスクールアイドルねー……」
腕を組んで目を瞑る宮下。どうやら、自分がスクールアイドルになって、衣装に身を包みステージの上でライブでもしている姿を想像しているのだろう。
「んー……やっぱり想像できないなぁ。ゴメンね。誘ってくれたのは嬉しいけれど、遠慮しとくよ。やっぱ決まった部や同好会に入るのはいいかな」
「なんでですか?」
「色んなことを経験したいからかな。とにかく楽しいことをいーっぱいやりたいの!」
改めて宮下の全身を見てみる。
なごうことなき美少女である。……いや、それはそうなんだけどさ。
つーか虹ヶ咲学園に所属している女子……や、男子もか。ある一定以上の容姿を持ったやつばかりが多いんだよな。
ここにいる女子はジャンルは違えど、モノホンのアイドルに負けじと劣らずルックス抜群だし。演劇部にいる薫の奴だって他校のファンがいるほど人気がある。
……その中に放り込まれたフツメンの私。どういうことなの?俺だけ顔面偏差値55くらいですよ?や、すんません盛りました48……いや、50!50はあるはずだ!少なくとも顔面インスマス面ではないはず!
……そうやって自分に言い聞かせるように無理やり完結させる。
まったく、なんだってんだ……これが合コンで良く聞く、美男美女の中に一人は冴えないのも入れておく事で、周りがより一層輝きを増す為の引き立て役の気分ってやつ?
くそぅくそぅ!顔だけが全てではないはず……!世界はいつだってこんなもんじゃないはずだ!
なんて俺が人知れず
おっと、いけないいけない。危うく無の煉獄に囚われるとこだった。
この流れだと宮下に断られるのは確定的に明らか!
みすみすと大きな獲物を逃がす訳には行かない。
「それについては百も承知だ。以前聞いたからな。俺はその宮下の飽くなき好奇心を満たせると思っての上で、こうして勧誘に来ているんだ」
「覚えててくれたんだ。嬉しいなぁ。うーん、スクールアイドル同好会かぁ。……って、あれ?ソーゴって愛さんと同じで特定の部や同好会には入らないんじゃなかった?」
「まぁ、そうだったんだが……ちと事情が変わってな。今は虹ヶ咲学園生徒会所属副会長兼スクールアイドル同好会……の仮入部員ってとこだ」
「え?センパイってば、かすみんたちと運命を共にした正式なメンバーじゃ」
「(しーっ!かすみさん、今は先輩に全部任せましょう!)」
「あっはは。なにそれー。んー……スクールアイドルかぁ。アタシにできるかな」
「何事も挑戦、だろ?ま、宮下なら何の問題もないとは思うが
な。宮下めっちゃかわいいし、ルックスに関しては非の打ち所がないといってもいい」
脳内で容姿における考察をしていたせいなのか、スラッとそんなことを言ってしまう。
ルックスもスタイルも両方合わせ持つ宮下なら、どんな衣装でも着こなしてファンを魅了できるだろう。
「ゔぇっ!?あ、アタシがかわいいって……あ、あははー。ソーゴってば何言っちゃってるのかなー!あー、あっつ!この部屋ちょっと暑くない?」
見るからに動揺し、片手で顔を扇ぎつつ。空いているもう片方の手で襟をパタパタとさせ扇ぐ動作をする。
……制服のリボンを大きく緩めているせいで、胸元が大きく開いているので非常に目のやり場に困る。
本人は大胆な行動を取っていることに気づいていないようだが、ジッと見ているのもどうかと思うので顔を逸らし――――
「総くーん?」
「先輩!私には中々かわいいって言ってくれないのに宮下先輩には淀みなく言うのはどういうことなんですか!かすみんの方がかわいいですよね!?」
「先輩は宮下さんのような女性の方が好みなんですか……?先輩が望むなら私……」
現スクールアイドル同好会のメンバーが非難するように見ていた。
なんでそんな目で俺を見るん……?俺はただ同好会が人知れず廃れていくのを防ごうとしているだけなのに。
よかれと思ってやったんだ。だから、そんな目で俺を見るな。
「……とにかくだ。宮下。お前のその持ち前の明るさとノリの良さはスクールアイドルにおける強力な武器だ。歌やダンスといった技術は後付でどうとでもなるが、性格はそうもいかない。天賦の才と言っても良い。どうだ?スクールアイドル同好会でその才を活かし、新しい景色を見てみたくはないか?」
「う……ソーゴってばグイグイ来るねぇ。」
「当然。宮下程の逸材を放っておくわけがないさ。ここで逃して、他の得体の知れないところに掻っ攫われたら、たまったもんじゃないし」
「得体の知れないって、そんな怪しい部ばっかじゃないでしょー!」
なーに言ってるんだかと、手をぷらぷら振る宮下。
この学園、幅広い分野に力を入れているわけであって、色んなとこから生徒を取り入れているからな。
かなり規模がでかく、生徒数もそれに比例して他の学園と比べると生徒の人数は圧倒的に多い。
それ故、個性的な生徒も多く……非公式である同好会ならば、あれこれ言われることもないので(部員さえいれば)割と好き勝手やったり怪しげなことに手を出してるとこも少なくはなかったりする。
生徒の自主性をモットーにしていると言えば、聞こえはいいだろうが、悪く言えばそれは放任主義とも捉えられるのよね。
「そっかー、そんなに愛さんのこと買ってくれているんだー……そっかそっか。……うん、ここまで言われたら断るわけにはいかないっしょ!いいよやったろーじゃん!」
「ホントですか!?やりましたねセンパイ!これで5人です」
「ありがとう愛ちゃん。これから一緒に頑張ろうね」
宮下愛がスクールアイドル同好会に加入した!
ここがゲームとか創作の世界ならこんな感じのテロップが表示されるだろうな。
それにしても宮下が入ってくれたのはかなり大きい。
人数合わせはもちろんのこと、その持ち前の明るさと誰とでも気兼ねなく接せる宮下のフレンドリーさは同好会の雰囲気をプラス方向に持っていってくれるだろう。
ほら、現に進んでみんなの輪に入ろうとしてるし。
「えっへへーみんなよろしく!愛さんガンガン、頑張ってアイドル活動やってくよー!愛さんだけにアイ、活!なーんちゃって」
「えっ?あ、は、はい。よろしくおねがいします……?」
宮下の唐突なダジャレによる自己表明に、誰よりも早く反応したしずくがなんとも言い難い表情をしていた。
そして困ったような顔でこっちを見てきた。
この宮下愛というギャル。こんな見た目でダジャレが3度のカラオケよりも大好きという。
暇さえあれば俺に新たなダジャレを考えてみたんだー!きいてきいて!と邪気のない楽しそうな笑顔でやってくるからな……俺とか歩夢は割と聞き慣れて、耐性がついているがかすみとしずくは宮下の唐突なぶっこみに若干引いてるっぽい。
「どぉどぉ?ソーゴ、アタシのダジャレ。今日のは中々良いキレ出してたと思うんだけど」
こんなふうに。
「そうだな……80点くらいかな」
「おぉ!めずらしく高得点!これはやっぱりダジャレコンボのおかげだったり?」
「あぁ……80点だ。800点中な」
「100点満点じゃないの!?」
むしろ10分の1も与えているんだから大分甘めに採点したと思う。
宮下のダジャレを初めて聞いたかすみは「妥当だと思います。かすみんちょっと引いちゃいましたし」とのこと。
かわいいを追求する甘いスクールアイドルはダジャレの評価は辛いようだった。
「これで5人。指定された人数の半分まできた。そろそろ伸び悩む頃かもしれないな……宮下は良い宛あったりするか?」
交友関係が広く、それでいて深く付き合うタイプの宮下だ。
ひょっとしたら入部してくれそうな人物に心当たりがあるかもしれないので、聞いてみる。
「あ、うん。とびっきりの面白い子が一人いるよ。一年生なんだけどね」
「一年生かぁ。まだ部活とかに入ってなかったりするのかな」
「どうでしょう。入学してからそれなりに日が経ちましたし、虹ヶ咲学園は最初から目標を持った人が多いですし……」
「そんなに気にしないでも大丈夫さ。俺なんて志望動機は自宅から一番近い学園だったからだしな。それに他のとこに所属してようがいまいが関係ないさ。しずくみたく掛け持ちしてもらうか、引き抜けばいいだけだしな」
「えぇっ!?そんな理由で入ったんですか!?」
「あはは……たしかにそれが一番の理由って言ってたもんね……でも特待生になれば学費が全額免除されるのも入学を決めた一手じゃなかった?」
「まぁな。学費だって半端じゃなく金取られるわけだし、少しでも安くできるんだったらそれにこしたことはないわけであって……って、俺の話は今はどうでもいい。重要じゃない」
自分語りをさせられそうな流れだったので、強引に話を打ち切って宮下に知り合いを連れてきてもらうことに。
その時に歩夢以外のメンツから、続きを話してくださいよーとか促されたりしたが、また今度なと言っておいた。
宮下の言うとっておきか。どんな子だろうと一人でも部員は増やしておくに限るしな。逸材じゃなかったり適性じゃなくても入るだけ入ってもらうだけでもオールオッケー。
飽きたりやる気がなくなったりしたら、やめてもいいよとか言っときゃいいしなー。
うん。宮下みたいな特級の逸材が入部したせいか、次に加入する人はそこのお前でも全然いいよー。奴がいるからなーてきな。もうアイツ一人だけでいいんじゃないかな現象が起きているようだった。
うん。期待しないで待っているか……
「わ、私がスクールアイド「 採 用 !!!」はぇっ!?」
宮下が引き連れてきた、彼女……女だよな?うん、制服からして女子生徒だ。めっちゃ失礼な事を考えてしまったわ。彼女と目と目が合う瞬間に(多分合った気がする)俺に衝撃が走った。
なんなんだこの子は!こんな子入学式の時、壇上から見てたがいなかったぞ!
マスク?違うな。仮面……でもないな。お絵描き版か。いやそんなことはなんだっていいんだ!重要じゃないわけじゃないけど今はどうでもいい!
こんな個性的な子が他にいただろうか?いや、いない!
小学校の給食の時に余った牛乳をクラスのガキ大将とジャンケンでどっちが飲むか勝負して勝った時に俺の脳がその牛乳は飲まない方が良いと訴えかけてきた時と同じくらいの俺の第六感が訴えかけてきている!
この子を絶対逃がすな……と。ころしてでもにゅうぶさせる!
「きみのような生徒が現れるのを俺は待っていたんだ!
「そ、総くん落ち着いて!その子びっくりしちゃってるから!」
「センパイキャラ変わりすぎじゃないです!?あとちょっと妥協してるように勧誘してますけど、それだけやっちゃえば立派なスクールアイドルですからぁ!」
「そのおサイフは仕舞ってください!ダメですよ!そのお金はいざという時の為に、自分の為に使わないとですよ!」
「今がその時なんじゃーーーー!!」
「いやぁ〜……まさかここまでソーゴが喜ぶとは。りなりーが褒められてるみたいで愛さんも鼻が高いよ〜」
「あ、あの……愛さん。あの人、止めないでいいの……?」
「歩夢がいるからなんとかなる……とは思えないね。ちょっと行ってくるよ」
みんなにしがみつかれながらも宥められ、落ち着いたところで改めて勧誘しました。
天王寺璃奈と言うらしい。スクールアイドルをやっていける自身がないと言っていたが、その溢れる個性なら強力な武器になるとか顔前にあるお絵描き板(璃奈ちゃんボードと言うらしい)を世に知らしめようじゃないかみたいな事を言って入部してもらいました。
顔芸系……いや、らくがき系スクールアイドル……か?とにかくこれは他のスクールアイドルにはない超強力な武器……いや、兵器だ!
一日で一気に二人も魅力的な部員が増えたし、これは良い風が来てる!このままのペースで部員を増やしていくぞ!
愛さんとりなりーがスクールアイドル同好会に加わった!
なんかりなりーの出番少ない気がするけど、気のせいだよね!
※しずくとかすみんのあなた君に対する口調がたまに被ってわからなくなることがありえるので、呼び方を変えることにしました
かすみんはセンパイとカタカナ表記に
しずくは先輩と漢字表記に
台本形式じゃないが為に、強引な修正。すまんの(´・ω・`)