美食の白兎 作:ドラ民具
【ロキ・ファミリア】の応接室に通された僕はフィンさんの口から用事の内容を聞く。
「ベル・クラネル、君に頼みたい事というのは僕達をあの亀裂の向こう側に連れて行って欲しい」
まさかの内容に僕は問いかける。
「それはどういう流れでそうなったのかお聞かせ願えますか?」
「単刀直入に言うと、君がグルメ界と呼ぶその世界で僕達の力はどの程度通じるか教えて欲しい」
「・・・・・・僕の言っているグルメ界はこの世界における総称に過ぎませんが、これだけはハッキリと断言出来る。僕の知っているグルメ界では貴方達【ロキ・ファミリア】は一分も保たない」
ピキッ!!
僕の発言に空気が張り詰める。
それもそうだろう、迷宮都市最大派閥の一角【ロキ・ファミリア】に対してこの発言は喧嘩を売っていると思われても仕方がないだろうが事実は伝えなければならない。
「自分、ウチの
神ロキがドスの効いた声音でそう言ってくるのに対して僕はこう返す。
「神ロキ、これはそんな話じゃないんですよ」
「あん、そんならどういうことやっちゃうんや?」
「グルメ界は獰猛な猛獣だけが敵じゃない、気候に地形それら全てが意思を持って襲ってくる。更に言えば貴方方は準備不足だ」
「準備不足?」
そうフィンさんの口から出ると僕は頷く。
「僕の知っているグルメ界は「二度と戻ってこられない地獄の入り口」でありオラリオのダンジョンで例えるのであれば階層主の無限産出する場所に行くようなものなので」
「なんだその地獄のような例えは・・・!?」
例えの内容が規格外過ぎるためリヴェリアさんにツッコまれた。
「でも、実際そんな感じなので」
「嘘は言うてへんで」
「・・・・・・!?」
神は下界の子供達の嘘を見抜く、だからこそ今ロキが発した言葉は重い。
「僕の言う準備不足というのは環境の適応とグルメ界の知識です、グルメ界は環境の変動が激しい場所なのでその二つの事とグルメ界で活動出来るだけの実力を身に着けて貰う事にします。ですので、折れないでくださいね」
『⁉』
明らかな上から目線な発言、しかしそれはそれを既知としている者としての
というより、向こう側の人間界で修行させるけどね・・・。
「そういえば君への見返りの話をしていなかったね」
ふと、思い出したかのようにフィンさんが口にする内容は僕への対価の話である。
「それじゃあダンジョン関係の事なんですけど、僕に深層の事を教えてくださいのと・・・」
「?」
「派閥同盟を組んでください」
「それは構わないけど、そんなことでいいのかい?」
「えぇ、
「なるほど、今後グルメ界の猛獣達を取り扱うことになればよからぬ考えを持つ者達も集まってくるだろうからね」
「流石フィンさん、話が早くて助かります」
「という訳だ、ロキ」
「え~~ッ、ウチは・・・」
同盟の件について神ロキに話が振られるも難色を見せる。
「グルメ界産のお酒飲み放題」
「よっしゃ、同盟成立や!!」
僕のその言葉に神ロキは手のひらを返して了承し、フィンさん達首脳陣は呆れていた。
こうして、【ロキ・ファミリア】と【ヘスティア・ファミリア】の派閥同盟が