美食の白兎 作:ドラ民具
試験後、【ロキ・ファミリア】は気分が二分していた。
喜びに満ちている者、悲しみに暮れるもの。
Lv.3の魔導士にしてリヴェリアの後継者でもある【
「赤点…ハァ…」
レフィーヤは試験の結果に衝撃を隠せずにいた。
「レフィーヤ、そんなに気落ちしててもしょうがないでしょ」
「そうだよ、元気だしなって」
そう言ってくるのはティオネ・ティオナのヒリュテ姉妹。
「はい、…でも、ちょっと勉強には自信があったのでその分傷が大きくて…」
「あんたはまだマシな方よ、ほんの少し点数が少なかっただけなんだから」
「そうそう、私達も頑張ったけど全然だったし」
「ねぇ、そう言えばアイズは?」
「そう言えばアイズも赤点だったわよね」
「はい、アイズさんがあんなにも勉強嫌いなのは驚きました」
「だねぇ」
レフィーヤの憧憬であるアイズ・ヴァレンシュタインも三人と同じ赤点組である。
これに関しては幼き頃にリヴェリアが行った勉強会が原因で、いくら知識を身に着けさせるためとはいえ分厚い本数十冊を見せられれば逃げ出すのは当然である。
「勉強…追試…補習…嫌…」
完全にトラウマがぶり返していた。
【ロキ・ファミリア】の地獄の勉強会が終わり僕は向こうに連れていく人材を選んでいく。
最低でも十人は連れて行こうとは思っている、首脳陣と幹部陣は連れて行っておきたいから確定にしてあと三人だけど・・・。
そうやって悩んでいるとフィンさんとリヴェリアさん、ガレスさんがやってくる。
「何をそんなに悩んでいるんだい、ベル」
派閥同盟の事も合わさっていつまでも他人行儀なのもどうかと思い、試験後に僕の事は「ベル」と呼んでほしいと頼んでいた。
「あぁ、フィンさん実はグルメ界の人間界に連れていく人選をしていたんですよ。それでフィンさん達は確定したんですけどあと三人が決まらなくて・・・」
「そういう事でなら僕から推薦してもいいかな?」
そう伝えると、フィンさんが人選に協力してくれると言ってくれた。
「それはありがたいです、それでどんな方を?」
「僕からはラウル・ノールドとアナキティ・オータムを推薦するよ」
「ならば、私からはレフィーヤ・ウイリディスを推薦する」
「それじゃあその三人に決定ということで」
僕の即断にフィンさんが問いかけてくる。
「いいのかい、そんな即決してしまって」
「問題ありませんよ、フィンさん達が推してくる人選には何か成長を促そうとしている目をしていましたから」
「君は観察眼も鋭いんだね」
「まぁ、向こうでは観察眼が重要になってきますからね」
そんな話をしながら僕は準備を進めるのだった。
すると、あることを思い出した。
「そういえば皆さん苦手なものとかありますか?」
「突然どうしたんだい、そんなことを聞いて?」
質問の意図が分からなかったフィンさんが問い返す。
「えっと、今回グルメ界での移動手段としている僕の
「なるほど、そういう事か」
意図を理解したフィンさんは納得の表情を浮かべる。
「ちなみにだが、そのベルの相棒というのはどんな生き物なんだい?」
「はい。名前はヴァロド、種族名はブラガドラゴンで分類は翼竜獣類の二対四枚の巨大な翼にそって赤茶色の毛が生えている巨大な
『⁉』
僕の言葉にフィンさん・リヴェリアさん・ガレスさんが驚愕の表情を浮かべる。
「あの…どうかされましたか?」
「いや、僕達としてもそれを聞くことが出来て幸いだよ」
「あぁ、少なくとも当日になる前に知れて良かった」
「全くじゃ」
「? あの、何か問題でも…?」
三人の反応に疑問を抱く僕が問いかける。
「あぁ、ベルこの世界において“黒竜”は爆弾そのものなんだ」
「どういうことですか?」
「この世界には三大
「十五年前に我々よりも前の最強【ゼウス・ファミリア】【ヘラ・ファミリア】がベヒーモスとリヴァイアサンを少なくない犠牲を払いながらも討伐し残るは隻眼の黒竜のみとなったんだが黒竜討伐は失敗した」
「その影響は大きく影響していてな、特にアイズは黒竜を強く憎んでいる」
「つまり、ヴァロドを視界に捉えると…」
「確実に暴走する」
フィンさんは僕の言葉に食い気味に言い切った。
「解りました、他の移動手段を考えますね」
「すまない」
「いえ、こちらとしてもその情報を聞けて嬉しいです。流石に相棒を傷つけられそうになったら僕も冷静ではいられませんから」
「「「⁉」」」ゾクッ
その言葉と共にその眼には永久凍土のような冷たさを孕んだ目をした
ヴァロドに変わる移動用パートナーアニマル
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