美食の白兎   作:ドラ民具

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【ヘスティア・ファミリア】

僕は三時間も派閥(ファミリア)入団の為に訪問するも、見た目で判断されて入団は叶わなかった。

 

「う~ん、どうしよう」

 

そうやって歩きながら考えていると、後ろから声を掛けられた。

 

「へい、そこのヒューマンの少年そんなに考え込んでどうしたんだい?」

 

そう言って来たのは、黒髪ツインテールの少女かと思ったが普通の人間とは気配が違った。

 

僕は目の前に居る少女に対してアタリを付けてこう口にした。

 

「もしかして、女神様ですか?」

 

それを聞いた少女は笑顔でこう言って来る。

 

「そうだよ、ボクは慈愛の女神ヘスティアさ」

 

そう言いながら顔に似合わずの胸を張り、そう言って来る。

 

神である事を知った僕はヘスティア様にこう言った。

 

「僕はベル・クラネルと言います。貴女の派閥(ファミリア)に入れて頂けませんか?」

 

僕がそう言うと、ヘスティア様は満面の笑みを浮かべながらこう言って来る。

 

「もちろんだぜ、ベル君!!」

 

こうして、僕は【ヘスティア・ファミリア】の唯一の団員となった。

 

 

 

 

場所は変わり、とある書店。

 

その店内には老齢のヒューマンが一人いた。

 

「おや、ヘスティアちゃん。今日はどうかしたのかい?」

 

「ちょっとね!!おじいさん、二階の書庫を貸してくれよ!!」

 

「おうおう、構わんよ。本読んだら元の棚に戻しておいてね」

 

二階の書庫に入ると、古い本の香りが漂い満ちていた。

 

それが何故か、懐かしく思えた僕は顔を緩ませる。

 

「それじゃあ、ベル君早速神の恩恵(ファルナ)を刻むから上着を脱いでくれ」

 

「分かりました」

 

 

そう言われて上着を脱ぐと、ヘスティア様は慌てた様子でこう言って来る。

 

「ベル君、何だいその身体中の傷は!?」

 

そう、僕の肉体(からだ)に刻まれている傷の事だ。

 

左胸に抉られたような傷と肩や腹に腕などに無数にある切り傷に対してそう言って来る。

 

「あぁ、これは猛獣と戦った時に付いたんですよ」

 

「猛獣!?いや、、むしろモンスターにやられたって言われた方が信じられるけど!?」

 

僕が傷の事に対して答えると、ヘスティア様はそう言い返して来る。

 

「でも、ベル君の言葉には嘘はないから信じるよ」

 

そう、神は下界の人間(こども)の嘘を見抜く。

 

隠し事は神同士にしか通用しない。

 

「それじゃあ、改めて神の恩恵(ファルナ)を刻むよベル君!!」

 

「はい、ヘスティア様!!」

 

ヘスティア様の言葉に僕は同意して、本当の意味で【ヘスティア・ファミリア】の団員となった。

 

しかし、騒動はこれで終わりでは無かった。

 

「……な、何だい、この【ステイタス】は!?」

 

「どうかしましたか、ヘスティア様?」

 

作業が終わったのか、いきなり叫び出したヘスティア様に僕が問いかける。

 

すると、ヘスティア様は用意してあった羊皮紙に【ステイタス】を共通語(コイネー)で翻訳して写してからこう言って来る。

 

「ベル君、自分の【ステイタス】を自分の目で確認するんだ」

 

そう言って差し出される羊皮紙を受け取り、【ステイタス】を確認するとそこに書かれていたのは……。

 

ベル・クラネル

 

捕獲レベル5980

 

力SSS9627 耐久SSS6996 器用SSS9527 敏捷SSS10390 魔力I0

 

狩人SSS 耐異常SSS 拳打SSS 破砕SSS 美食SSS 進化SSS 直観SSS 食義SSS 食没SSS 幸運SSS

潜水SSS

 

【美食世界を行き交う者】

・美食世界に自由に行ける

・食材を持ってこれる

 

【グルメ細胞】

・常時全アビリティ超高補正

・食べ物を食べた時、全アビリティ超高補正

・適合食材を食した際、細胞が進化する。

 

【グルメ細胞の悪魔】

・力、耐久、器用、敏捷のアビリティ常時超高補正

 

猿武(モンキーダンス)

・細胞の意思統一による全アビリティ常時超高補正

 

 

これを見た僕はこう思った。

 

「これ、どういう意味なんですかねヘスティア様」

 

ズコッ!!

 

僕の一言を聞いてヘスティア様はズッコケた。

 

「ベル君、君はこのステイタスを見て何とも思わないのかい!?」

 

「はい、なんとも!!」

 

ハッキリとそう伝えると、ヘスティア様はこう言って来る。

 

「いいかい、【ステイタス】は基本0から始まるのに対してベル君は規格外な状態だという事さ」

 

そう言われて僕は再度羊皮紙を見ると、捕獲レベルが5980となっている事に気づいた。

 

「5980って猿王(バンビーナ)とは20も下ですね」

 

僕がそう言うと、ヘスティア様がこう言って来る。

 

「そういう問題じゃないんだよ、ベル君!!というか、バンビーナって言うのは誰なんだい!?もしかして、故郷に残してきた嫁的な存在かい!?」

 

初めて出来た眷属(こども)に生涯の伴侶が居るのではないかと焦るヘスティア。

 

しかし、それに対して僕は落ち着かせるようにこう言った。

 

「落ち着いてくださいよ、ヘスティア様。バンビーナは猿で育ての親ですよ」

 

「さ、る・・・、猿って動物のかい?」

 

「はい」

 

「一体、どういう事なんだ~~~~~~!?」

 

結果、余計に混乱することとなったヘスティアだった。




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次に登場するのは?

  • 猛獣
  • IGO
  • 美食會側
  • ニトロ
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