別次元の何処かにあるだろう帆羅亜(ほらあ)高校の不審者避難の様子を書きました。(学校からの帰りリア友と爆笑しながら話した話題を書いただけ)

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別次元の何処かにあるだろう帆羅亜(ほらあ)高校の不審者避難の様子を書きました。(学校からの帰りリア友と爆笑しながら話した話題を書いただけ)


第1話

 ここは帆羅亜(ほらあ)高校、平行世界の日本の都市部にある極々平々凡々で安心安全なインターがナショナルでセーフなスクールを掲げる学校だ。

 

 だが今日、平和に遊ぶ生徒達を襲う不穏な影が迫っていた。

 

 

 

 スタスタと黒い運動靴を履いて、口元に白いマスクを装着し、真っ黒なパーカーとズボンで身を包む、痩躯でThe不審者な彼こそが、今回帆羅亜高校で無差別殺人事件を起こそうという気が触れた系の若者、不審(ふしん)者太郎(ものたろう)くんだ。

 彼は目的の高校、帆羅亜高校へ辿り着くと少し錆が見られる鉄柵をよじ登って超え始めた。

 時刻は午前中、主事室の主事さんが監視カメラで確認した以外誰一人見ていなかった。

 

 鉄柵を超え、見事侵入を果たした者太郎くんは校舎への入口へ走り出す。

 扉を乱暴に開けて、開口一番。

 

「クソガキどもぉおおお!! 俺が殺してやるから待っとけぇえええ!!」

 

 馬鹿である。

 まあ、学校の不審者訓練であっても、不審者の役の警察の方はだいたいこんな感じに叫んだりして演技するのだが。

 

 だが、ここからが本番だ。

 意気揚々と軽快な足取りで目につく人間を手元に隠してある柳刃包丁で刺していこう、黒い鞄にしまわれた裏ルートで頑張って入手した拳銃で撃っていこうと走り出す。

 

 まずは、1階の生徒たちのいるであろう教室があるエリア。

 並んだ教室の扉や窓にカーテンが掛かり、蛍光灯の明かりがよく目立つ。

 

「はっ、ガキども、ビビってんのかぁ! 今すぐ殺してやるってんのによぉ!!」

 

 カツンカツンとわざと音を立てて歩き、教室の扉を開けようとして鍵が閉まっているのがわかると蹴り叩く。

 そんな暴挙をしていた者太郎くんは突如、廊下の天井に張り付いていた細長い蛍光灯の全てが同時に消えたのを目にした。

 

「はぁ!? どうなってんだ!」

 

 一瞬声に出して驚きはしたが、まあある事だろうと、それより俺の侵入した事を警告する放送がなかったことの方が不思議だと、もっと俺の恐怖をガキどもに伝えろと、者太郎くんが考えていると、それに呼応する様に廊下に備え付けられたスピーカーから声が聞こえた。

 いや、それはとても声とは言えない砂嵐。

 ザザッ……ザザザと人の恐怖を煽る放送の中に。

 

『きっ……ザッザザザ……け……だす……やっ、ザザザザ、ザッきゃぁザッ……ザ───────ッ』

 

 成人した女性の声が混ざる。

 まるで命を助けてくれと願うような必死さが聞いてとれる音声は直ぐに音の嵐に掠れ消えた。

 

「はぁ? 本当に、何が起こってるってんだぁ? ……ああ、そういう事か、俺をビビらせて帰らせようってんだろ! はははっ! 馬鹿かっ、こんなのにビビるのはそれこそ、この学校のガキど…………」

 

 者太郎くんの声は最後まで続かなかった。

 そう、者太郎くんは目にしてしまった。

 

 カーテンが閉まり、光が消えた闇と同化するように。

 黒い襤褸を死神のように着こなして。

 暗闇を切り裂く白刃を携えて。

 それはいた。

 

「ひっ……ひぃい!」

 

 それは実は怖がりな者太郎くんをビビらせるのには些か足り過ぎた幽鬼。

 旗が風に煽られる様に無風の冷気包む廊下を蛇行して。

 ゆらりふらりくらりと怪しげに者太郎くんへと寄ってくる。

 

 あまりの恐怖に逃げ出した者太郎くんは、自分が入ってきた玄関の戸を、開けたままにしたはずの戸を開けようとドアノブを捻り……。

 

「なんでだよっ……! なんで、なんで開かないんだよ……ッ! くそぉ!」

 

 ガタガタガチャガチャと揺らし蹴るがビクともしない扉に、未だ追ってくる幽鬼を脅えて走って逃走を始める。

 

 永遠に見える廊下の端まで心臓がはち切れんばかりの速度で走った者太郎くんは、高校以来の階段でダッシュand二段飛びをし、2階へ上がる……ことは出来なかった。

 上から、例の幽鬼が降りてきたからだ。

 階段の途中、折り目にて視認した瞬間、倒れ込むように階段を轟速で下ってくるそれに驚き、これまた小学校以来の十一段飛ばしの華麗なるジャンプと着地を決めて1階の先程まで逃げてきた通路を折り返して逃げる者太郎くん。

 

「ぎゃあああああああ!!」

 

 情けない悲鳴をあげつつも、今一度、初めに幽鬼に出会った場所に辿り着いた者太郎くんはその先にある階段を目指し、今回こそアイツが居ない事を願って進む、登る。

 階段を登りきると目に職員室と放送室と書かれた札が瞳に映った。

 確か、さっき放送で女の声が聞こえたはずだ、そいつだけでも殺してやろうという精神を持って放送室へ直行する彼の精神は根っからの殺人犯だと言うことが伺える。

 

 放送室の戸を蹴破って中へ転がり込むと、そこには女性が倒れていた。

 既に下半身は無く、腸や胃、その他臓器がゴミのように引きちぎられ、ばら撒かれている。

 今も尚、シミ広がる血液が異様な臭いを醸して吐き気を催させる。

 

 ……まるで、己の末路を予告する光景に、者太郎くんは膝を着いた。

 

「ひぃっ……もう、助けてくれ、いやだ、嫌だ嫌だ嫌だ……ッ! どうして、こんなこと!」

 

 しかし、助けは来ずとも影はすぐそこまで迫っていた。

 暗い世界にそれより暗い幽鬼。

 それは刃渡りが者太郎くんの顔以上はあるだろう獲物を構えて、狩りをするかのように者太郎くんへと振り下ろした……。

 

 

 

 振り下ろされた包丁に恐怖して気絶した者太郎くんは牢の中でこう語る。

 

「あの学校はやべぇ……ガキも先公も一緒んなって……ひっ」




以上。
ホラー(笑)ってムズい。

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