勝手に人をヒロインにすんな!   作:茜 空

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スランプ中の息抜きに書いた作品です。
あ、スランプしてる執筆中作品はR18なのでご注意を。
TS、男の娘大好きなので勢いで書きました。反省はちょっとしてる。後悔はしていない。


第1話:とある転生者の日常

 異世界転移、もしくは転生。

今、某小説投稿サイトから広がった波は、漫画、アニメにまで普及した。ヲタクならば誰もが知り、叶えたい願いの1つだと思う。

 そんなヲタの願いが望まないものに叶ってしまうっていうのも皮肉な話だ。俺はヲタだが、別に転移や転生なんて望んでない。言っちゃえば消費者側でよかったんだよ。ほら、小説だって読むと書くじゃ全然違うだろ?だから俺は読む側でいたかった。それなのに。

 

 仕事帰り、車を運転していると最近世を騒がす煽り運転ってやつに捕まった。そして簡単に事故って気づいたときには異世界転生コースに強制入会した後。今期は気になってたアニメの続編がいっぱいあっただけにマジで落ち込んだ。

 それならそれでこの世界で生きていくしかないからさっさと覚悟を決めて気持ちを切り替えようとする俺に悲劇はさらに降りかかる。

 まずここは異世界って言ってもちょっと昔のジャパーンとそう変わらない。けど決定的に違うことが一つ。なんとヒーローやヒロインが実在した。なんとかレンジャーや魔法少女とか片田舎のこの辺でもたまに見かけてテンション上がるけど、治安的に少し、いや、かーなーり問題あり。そして。

 

「怪人ロリコーン!その子を離せ!」

 

 俺がやたら巻き込まれ、攫われ体質だっていうこと。だから俺は読む側でいいんだって!巻き込まれるとかマジ勘弁してほしい。

 

 さらにおまけでもう一つ。

 

「ブヒヒーン!誰が離すか!俺はこの汚れを知らない乙女とケッコーンするんだ!」

「うるさい黙れぶっ殺すぞ!俺は男だ!」

「「「嘘つけ!!!」」」

 

 超絶美少女に生まれ変わったことだ。いや、生物学的には男なんだけど。いわゆる男の娘ってやつ。これだって世に欲しがるヲタは多かろうに。なんで望まない俺に属性付与しやがったのだろうか。くどいようだが俺は読む側でいたいんだよ。

 つかギャラリーや怪人はともかくヒーローからもツッコまれたぞ俺。制服だって男物なのにそんなに俺が男って信じられないか?今すぐここで脱いでやろうか。

 っていかん、このままじゃ遅刻しちゃうんですけど!?

 

「もう、なんでもいいから助けてー!」

「お、おう、なんかえらく肝の座った子だな?」

「ブヒン。まったく。だがそれもいい!」

「じゃあ気をとりなおして。怪人ロリコーン!その子を離せ!」

「ブヒヒーン!誰が離すか!俺はこの汚れを知らなブヒンっ!」

 

 そこからかーいってツッコミを入れようと思ったら怪人が吹っ飛んでった。おいおい、正義の味方が不意打ちはダメだろ?

 

「お、無事みてぇだな」

「あ、りゅーじ」

 

 とか思ってたら知り合いでした。

 こいつの名前は金剛竜司。この歳にしてすでに爽やか系イケメンで細マッチョ、さらに性格のいい兄貴肌。当然モテモテでファンクラブとかもあり、コミュ障な俺とも友人になってしまうコミュ力がバケモノクラスのリア充の中のリア充、影でこっそりとリア王と呼んでいる俺の親友。

 ああ、あとこいつ別にヒーローでもないのに生身で怪人しばけるくらい強い。見た目も合わせて完全に戦隊のレッドとか張ってそうだけど。このチーターめ!

 

「なんだ、誰かと思ったらウミかよ。まーた捕まってヒロインしてんの?」

「不可抗力だ!あとヒロインってゆーな!俺は男!」

「あっはっはっ。その姿で本気で男なんだもんなぁ。詐欺だ詐欺」

「うっさい!こっちだって好きでこの姿してんじゃない!」

 

 この見た目と体質のせいでどんだけこっちが迷惑してることか!

 

「あ、あのー」

「あ?なんだよ?」

 

 うおっ!?こいつ今さっきりゅーじに吹っ飛ばされた怪人じゃねーか!あの一撃喰らってピンピンしてるってさすがは怪人と言うべきか、かなり丈夫だな。つかそんなやりとりしたばっかなのに普通に会話してるっていうのも神経が太いというか無神経というか。

 

「この子、本当に男なの?」

「そうなんだよ。絶対に詐欺だろ?」

「だからさっきそう言ったじゃん!」

「「「えええええええええ!?」」」

 

 何でどいつもこいつも俺が言っても信じないのにりゅーじの言葉は信じるのか。解せぬ。

 

「あーもーそうやって驚かれるのにも慣れたわ。ていうかこれで晴れて男ってわかったんだから俺必要ないよね?もう行っていい?遅刻しちゃう」

「う、嘘だ!俺は騙されんぞ!さてはお前この子のこと助けるために嘘をついてるんだな?」

 

 あーもーしつこいなこいつも。俺は懐から生徒手帳を出し、証明書を突きつけてやった。

 

「明青中学三年、天地海(あまちうみ)!性別、男!」

「そ、そんなもの簡単に偽造できるっ!」

「俺がそんなの作って何の得があるんだよ?もういい加減現実を受け入れろ!」

「いーやーだーっ!やっと理想の嫁を見つけたと思ったのに!男の娘とか……いや、これはこれで有りか?」

「ねぇよ!!!」

 

 あまりのキモさに全力でツッコんだ。うあ、めっちゃトリハダたってる。

 

「おいヒーロー!俺は助かったんだから退治(しごと)しろ!」

 

 さっきから空気になってたヒーローに出番を要求するが、何故か膝をついて下を向いている。

 

「男かよ。せっかくかっこいいとこ見せてあわよくば仲良くなろうとか思ってたのに……理不尽すぎる!」

「いやそれ俺の台詞なんですけどぉ!?」

 

 役に立たねぇなこいつ!なんでこんなのがヒーローやってるんだよ。つかここにいるやつらは揃いも揃って馬鹿ばっかか!

 

「おいウミ、そろそろ時間がヤバいぞ。もうアレやっとけ」

「嫌だ!」

 

 りゅーじが俺のとっておきを要求する。確かにアレをやって危機を脱した事がある。けどアレは俺の精神ダメージが大きすぎる。

 

「お前の選択は尊重するけどその場合俺は行くぞ?」

「薄情者」

「薄情ってお前、もう卒業間近で俺三年間皆勤がかかってるんだが?それをフイにさせようとするお前の方がよっぽどひどいと思わねーか?」

「ぐっ、か、皆勤と友情とどっち取るんだよ!」

「わずかの精神ダメージと友情、どっち取る?」

「……」

 

 ダメだ。返す言葉がない。絶対したくない。心の底からやりたくない。でも遅刻常習犯(不可抗力)の俺はこれ以上の遅刻はまずいと釘を刺されている。くそ、覚悟を決めるか。

 俺は上着を脱いで胸のあたりで手を握り、転生して自由にできるようになった涙腺をちょっと緩めて涙目を作り、上目遣いで。

 

「お願い、誰か助けて!」

 

 以前、悪ふざけで鏡の前でやって思った以上の破壊力で自爆した俺のとっておきのアレ、悲劇のヒロインの真似。ちなみにモデルは魔法騎士を召喚した異世界のお姫サマ。

 するとギャラリーの中の男共が次々に俺の前に殺到。

 

「君は俺が守る!」

「ごめん、勝手に守らせて!」

「戦いは男の仕事!」

「決めたんだ!君を守るって!」

 

 やめろぉぉぉぉぉ!お前らそれ全部どっかの主人公がヒロインに向かって言うヤツだろぉ!?だから嫌だったのに。もうやめて!ただでさえヒロインやるのが嫌なのにそれを自ら演じるダメージ、さらにこの言葉責めで俺のライフポイントはもうゼロよ!

 しかも事態はそれで終わらない。

 

「ブヒンッ、な、なんだ貴様ら、殺されたくなかったらそこをどけブヒンッ、やっ、やめっ、痛っ!ちょ、お前ら寄ってたかって卑怯だろうが!」

「ヒャッハァ!悪党に人権なんてねぇーんだよ!」

「俺たちのハッピーエンド(ばらいろのみらい)のために死ねぇ!」

「攻撃こそ最大の防御!」

「汚物は消毒だぁー!」

 

 俺の前がいっぱいになると今度は怪人の方へ残った男共が殺到。数の暴力にモノを言わせたフルボッコである。いやヒャッハァに汚物は消毒て。お前どこの世紀末出身だよ。煽った俺が言うのもなんだけどヒデェ。もうどっちが悪いやつかわかったもんじゃない。

 

「どけモブ共!か弱い市民を守るのはヒーローの仕事、そしてかわいいヒロインの応援はヒーローの特権!つまりあの子を助けて感謝されるのは俺だぁ!」

 

 ぉおいヒーロー!欲望が駄々洩れってか建前すらもはや存在してないじゃねーか!?しかも俺を助けようとしてくれる善良(?)な人たちまで蹴散らすんじゃねぇ!つかお前最初からその勢いで助けてくれたら俺こんなことしなくてすんだんですけど!?

 

「おいコラ、あの子助けるのを放棄したカスが割り込んでくるんじゃねーよ!」

「は?放棄も放置もしてませんー!何勘違いしてんだモブが!モブはモブらしくヒーローの活躍とヒロインとのイチャコラを黙って指を咥えて眺めてればいいんだよ!散れ!散れ!」

「田舎落ちの底辺ヒーローがほざいてんじゃねぇぞザコ!」

 

 え?

 

「あ゛?やんのか?たかがモブ共が!」

 

 ちょっとちょっと!

 

「上等だよ!ゴミクズヒーローっていうかヒーローっていうのもおこがましい紛いモンが!一般市民ナメんな!」

「ちょっときつめのお灸据えてやるよ!泣いて謝る程度には後悔させてやる!」

 

 うああああ、泥沼化したああああ!?

 

「ちょっとりゅーじ!収拾つかなくなったじゃん!っていねぇ!?」

 

 あいつ逃げやがった!?

 あーもーどうすんのコレェ。このままこっそりフェードアウトしようもんなら後が絶対めんどくさくなる。もう帰りたい。帰って布団にくるまってアニメ見てたい。

 

「おっはよううみぃぃぃぃ!」

「うきゃああああああ!」

 

 軽く現実逃避してたらいきなり抱きしめられた。おかげで変な声が出た。

 

「いやー今日も超絶かわいいねぇ!ナデナデさせてー!」

「ちょ、ダメって言う前にもう撫でてるじゃん!ていうか離せめぐみん!女の子が軽々しく男に抱き着くなー!」

 

 まためんどくさいのが来た!

 彼女の名前は鳳穣恵(ほうじょうめぐみ)。いいとこのお嬢さんで町を歩けばナンパやスカウトホイホイと化す超がつく美少女。ちなみに名前は親がヲタだったらしく、某声優やアニメキャラ(某爆裂魔法少女は関係ないらしい)からとってつけられたと本人から聞いたことがある。まあキラキラネームよりはマシとはいえ、そんな理由で名前をつけられてよくここまで真っ直ぐ(?)育ったと思うけど、親の英才教育という名の布教、洗脳もあって本人も満更じゃないらしい。将来は声優になる!と明言してる。そして性格良し、コミュ力良しで趣味もあうことからコミュ障の俺の数少ない親友その2だったりする。

 そんな他から見ればご褒美という状況をなんで俺は楽しめないかって?単純に恥ずかしいのと、男扱いされてないからだ。そして何度も言うが相手は美少女だ。力任せに振りほどけないし、ふとした拍子に変なところを触ってしまい、状況を悪化させてしまう恐れがあるから強引に引きはがすこともできない。

 

「もー照れてる顔も最高だよ!」

「あのさ、話聞いてる?」

「ん?ちゃんと聞いてるよー。うみは男の娘だから抱き着いてもいいんだよ」

「なんなのその超絶理論!?あと男の娘言うな」

「かわいいは正義!そして何にも勝るんだよ!」

「力説された!?」

 

 いやまあ、かわいいは正義は認める。けど自分に適用されるとすっげぇ微妙な気持ちになる。

 

「ところでこれってどんな状況?」

 

 俺は離されないまま話が進められる。

 

「それ、普通は会って最初に出る疑問だよね?」

「うみ成分を補充するほうが重要だから」

「人をマイナスイオン扱いしないでほしいんだけど。ていうか優先順位がおかしい!」

「そう?まあそれは置いといて」

「置いとかないで欲しいんだけど」

「それで、なにがどうしてこうなってるの?タツノコ仕様で説明ぷりーず」

「女アニメ声の俺に無茶言うな!」

「じゃあなぜなにナデ○コのル○おねえさん風に」

「イ○スさんじゃないんだ!?」

「うみの声ならそっちのほうが似合うし」

「ぜってーやらない!」

「やってくれたら離してあげる」

「なぜなにナ○シコ~」

 

 これは決して権力に屈したわけじゃない。そう、おもしろそうだと思ったからだ。

 俺が今の惨状までの過程をルリ○リながらかいつまんで説明するとなぜかめぐみんは膝から崩れ落ちた。

 

「そんな……なんでそこに私はいなかったんだ!」

「いや、なんで当たり前にいるのが前提になってるの?」

「だって!うみのヒロインモードなんて超貴重じゃん!見たかったに決まってるじゃん!」

 

 めぐみん、お前もか。

 

「いや、どう考えても危険だし、対価に見合わないでしょ?」

「何言ってるの!私たち友達になって結構長いけど、うみのヒロインモードなんて片手で数えるくらいしか見たことないんだよ!?そんな価値ある状況を見逃すなんて。あ、りゅーじはあとでやつあたrげふんげふん。お仕置きしておかないと」

 

 確かにアレをやった回数は少ない。超絶嫌だから。けどアレにそんな価値あるかね?ってそれよりも。

 

「まあそれは置いといて」

「置いとかないよ。私も見たい。みーたーいー!」

「子供か!俺の話は容赦なく放置したくせに。ってそんなこと言ってる場合じゃないって。遅刻しちゃうよ。っていうかもう遅刻阻止限界点ギリギリなんだけど!」

「……これ収めて遅刻しなかったら、ヒロインモード、やってくれる?」

「っぐ、た、対価を要求するの?めぐみんも遅刻するよ?」

「私はそこまで切羽詰まってないし。最悪うみをおいていくって選択肢もあるんだよ?」

「と、友達を見捨てるの?」

「やだなぁ、見捨ててないじゃん。助ける代わりに、ちょ~っとお願いを聞いてくれたらなぁ、って言ってるだけだもん」

 

 くそう。日に二度もアレをやるのは嫌だ。けど、他に俺の助かる方法はない。

 

「……わかった。わーかーりーまーしーたー!やればいいんでしょやれば!」

「交渉成立~♪もし約束を破ったら……」

 

 とたんに、凄まじい圧力が辺りを支配した。

 

「はい!絶対に破りません!」

 

 すごいプレッシャー!

 おかしい。めぐみんは確かに身体能力高いけど、りゅーじみたく生身で怪人しばけるほどじゃないし、魔法少女や戦隊の隊員といったヒーロー、ヒロインでもないはずだ。どうやったらこんなプレッシャーが身につくんだよ。

 

「んんっ。みんな、聞こえる?」

 

 さすがめぐみん。声優を目指してるだけあって声量ハンパない。もはや混沌としてた状況が一瞬で止まった。すげぇ。

 

「少しでいいわ。あいつの足止めをして」

「え?少しなの?それじゃなんの解決にもならな」

「わたしたちはその隙に逃げる。みんなには、わたしたちが逃げきるまで時間を稼いでもらうわ」

「ええっ!?」

 

 これって暗に俺たちはみんなを見捨てていくって言ってるようなもんじゃん。さすがにみんな納得しな

 

「賢明だ。君たちが先に逃げてくれれば私たちも逃げられる」

 

 一般ピーポーの中から即そんな声が上がった。

 

 あるぇぇぇぇ?

 

 何でそんなあっさり受け入れられるん!?

 

「ところで、一つ確認してもいいかな?」

 

 他の所からも声が上がった。あれ?このやり取り、どっかで……

 

「……いいわ。なに?」

 

 それにめぐみんのこの声マネ、そしてこの台詞。まさか。

 

「ああ。時間を稼ぐのはいいが——別に、アレを倒してしまっても構わんのだろう?」

 

 やっぱりかぁぁぁぁぁぁ!!!

 

 盛大な死亡フラグなのに言ってみたい台詞の上位に上がる名言を大手を振って言える最高のタイミング。ましてやその台詞を言う相手が台詞を言ったヒロインに負けて劣らない美少女。そりゃみんな受け入れる訳だわ。

 

「みんな――ええ、遠慮はいらないわ。 がつんと痛い目にあわせてやって、みんな」

「そうか。ならば、期待に応えるとしよう」

「生意気な!全員まとめてバラバラにしてやる!」

 

 おいおい、怪人までその後に似たような台詞言い出したぞ?まさか元ネタ知ってんの?

 

「行くわよ、うみ!」

「え?うわっ!?」

 

 めぐみんに引っ張られながら走り出す俺。まさか台詞だけであの混沌を静めて離脱するとか。すげぇなめぐみん。

 

「止まるんじゃねぇぞ……」

「悪いな。ここから先は行き止まりだ」

 

 ちょーっ!?主人公台詞もダメージ大きいけど所々に死亡フラグぶっ込むのはマジでやめてくれない?これで死なれたら後味悪いなんてもんじゃないんだけど!?

 

「だいじょーぶ。数の暴力って実際は強力だもん。単騎で無双できるのはアニメやゲームの中だけだって」

 

 うわぁ、なんて身もふたもないことを。

 

「それに危なそうなら私だってけしかけたりなんてしないし。大丈夫だいじょーぶ。……多分」

「今信用できない語尾がつかなかった!?」

「そんなに心配ならうみが生存フラグ立てたら?」

「そ、そか。サラダ作ったり生きる約束したりすれば」

「うみ、それ全部死亡フラグ」

「あ」

 

 ヤバイヤバイヤバイ。俺かなり混乱してる!こんな状況で本当に学校に行っていいのか!?

 

「あ。うみ、安心して。特大のフラグキラーが現れたから」

「え?」

「今すれ違ったバイク、有名なヒーローだったから。ほら、あの仮面ラ」

「あー。じゃあ安心だ。よかったよかった」

「遮らないでよ……まあいいけど。それじゃ、時間もギリギリだし速度あげるよ」

「間に合ってくれよ!」

「うみ、それ間に合わないフラグ」

「そ、そんな事はない!……はず」

「そんな天然な所もかわいいよ」

「かわいい言うな!」

「はいはい」

 

 めぐみんのおかげで窮地を脱した俺はこの後、頑張って走ったかいがあってフラグを立てたにもかかわらず何とか時間は間に合った。けど走って息が上がったまま入った教室でエロいとか言われたり、約束のその日二度目のヒロインモードしたりと、フラグの回避は成功したのに俺の精神は重傷だった。

 今日はかなりハードな方だったけど、こんなんが割と日常茶飯事の出来事だって言えば、俺の苦労はわかってもらえると思う。

 

 ……泣いてもいいかな?

 




男の娘、TS、いいですよね?
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