そういえばもうすぐ連休ですね。前回の前書きの気持ちと、今まで書けなかった分、書きたいし書こうって気持ちは強いんですが……
持ってくれよ、オラのモチベ!(笑)
4/18、14:30、 後書きにヒロインテンプレカウンターを追加しました。
「どうやらこの俺の出番のようだな!」
ちょっとばかり自分の体質と人生の難易度に改めて軽く絶望してたらクラスメイトの中から声が上がった。今の状況が状況なだけに当然声の主に注目が集まる。もちろん俺も含めて。
おお、クラスメイトのイケメン達の類に漏れず結構な美形。なんだか頼もし……あ、こいつ俺をガン見してた
「おい、このモブ怪人!俺のヒロインからその下衆な手を離せ!」
「なんでチュウ貴さ」
「おいこら、俺は男。勝手に人のことをヒロインにすんな!あと俺はお前のもんじゃない!」
「おい、人ジチュウが何俺の台詞を遮」
「ふふ、何でそんな嘘をつくのか知らないが、俺の前では何も偽らない、本当の君でいいんだぜ?」
自意識過剰のイケメンがキメ顔でウインク。確かに様にはなるんだが俺からしたらただただキモいだけ。なんか余計に気分が悪くなってきた。
「俺を無視すんじゃねーっ!」
とかなんとか思ってたらネズミ怪人がまたキレた。こいつ本当にキレやすいな。今時の若者かよ。
「ふん。貴様のようなモブ怪人、この俺の敵じゃねーんだよ。気が変わらんうちにとっとと消えろ。ぶっとばされんうちにな」
余裕を顔に出して笑いながら中指を立てる変態イケメン。おいおい、その台詞思いっきりフラグだろ?ヤムチャしやがって。
「ようしわかった。ならばまず貴様から血まチュウりにしてショーを盛り上げてやる!」
「やれやれ、せっかく生き延びるチャンスをやったのに自らドブに捨てるか。いいだろう。ならすぐにでもお前を倒して俺のヒロインを救出、感動と勝利を祝福するキスをもらうとしよう」
「いや、しねーよ!?」
何ナチュラルに俺がキスする事を当然のように言ってんだこの変態!
「おい、聞いたか?」
「勝ったら海ちゃんの祝福のキスが貰えるって……」
「マジか!?」
「いや、だからしねーよ!?」
こんな絶望に近い状況で集団の一部(主に男子)に微かな熱が篭る。いや、しないって言ってるじゃん!聞けよ!
「サイテー」
「リーダーのバカぁ!」
「このエロガッパどもめ!」
「もう、ほ、ほっぺにキス、くらいなら私がやってあげるのに」
「私達で、海ちゃんの唇を守らないと」
「あの子ならキスしてもらうのもアリかも」
そしてその熱は女子にも伝播(?)して、クラスメイト達の姿に徐々に力が入っていくような気がする。……結構不穏だったり不純な声や雰囲気はあるんだけど。あと俺のキスは確定なのかよ。絶対にしないからな?女子にもしないからな?女子はむしろ恥ずかしさと緊張でできないと言った方が正しいか。今ヘタレと思ったやつ、正直に言いなさい。怒らないから。
「マキシマム・エヴォリューション!」
クラスメイト達が妙な、本当に妙な盛り上がりを始めている間、こっちも状況が動き出していた。
サンバイザーと妙なヘッドギアを装着した真の変態が爆誕していた。
いやだって!あいつの格好ホットなリミットのレヴォリューションのアレだよ!?布面積が少なくなって強くなるのはヒロインの領分だろ!?男の肌色面積なんて誰も求めてないんだよ!
だが俺、残念な事にこいつに見覚えがある。ていうかガッツリ会ったどころか会話もした。こんなインパクトのあるというかインパクトしかないやつ、そうそう忘れない。
こいつ、いつぞやのロリコン怪人に襲われた時にまったく役に立たなかった屑ヒーローじゃねーか!
「さあ、この俺、エクセレヴィオントの華麗な活躍をとくとご覧あ…れ……?」
「何故だ?力が、入らない……?」
今更!?
バカかこいつは。怪人のメイドの土産を聞いてなかったのかこいつは。そういう能力(フィールド効果無効や弱体化無効)でも持ってなきゃ変身したって状況が変わるわけないだろーが!
俺のこいつへの評価は最低値のストップ高が天井知らずでどんどん更新していく。
「……こいチュウ、一体何がしたかったんだ?」
「さあ……」
怪人にすら呆れられてるじゃねーかこの役立たず。俺も思わず答えちゃったよ。あ、クラスメイトにもすっげー冷めた目で見られてる。特に女子。あれは本当に相当残念なものを見る目だ。多分俺も似たようなもんなんだろうけど。
パキィィィィィィィィン!!!
そんな教室の呆れの空気一色に突然、甲高く何かの割れるような音が響いた。
「な!?結界が破られただと!?」
ネズミ怪人が驚愕の声を上げるけどそれ、言っちゃっていいの?
「身体が動く!」
「おい、安心するのはまだ早いぞ」
「怪人は健在、海ちゃんもまだヤツに捕まったままだ」
「でも一体誰が……」
そんな状況で再び脚光を浴びて視線を独り占めにする変態ヒーロー。
「はっはぁ!この俺に恐れをなして結界を解いたか!」
あ、絶対こいつは違う。
多分クラス全員の、下手すりゃ怪人すら意見が一致して同じこと考えたんじゃないだろうか?
そもそも恐れてるなら相手を弱らせる結界なんて絶対解除しないだろ?そんなこともわからないかなあのポンコツは。
「ったく、誰だこんな所によくわかんねぇ結界張ったの」
不機嫌そうな声と共に誰かが近づいてくる気配。内容からして結界を解いてくれた者で間違いないと思う。んだけど……この声も聞いたことがある。でも、いや、まさか、ね。
ガラッ
「「「な!?」」」
教室の引き戸を開けて姿を表した人物にほぼ全員が驚いと思う。だって……
「「「ヨ、ヨシオぉぉぉぉぉぉ!?」」」
「あ!?ヨシオ“先生”だろうが!」
「「「はああああああああああ!?」」」
やっぱり!ヨシオ生きてたの!?ていうか、先生!?は?え?なにそれ!?
クラス中から驚きの声が聞こえた。そりゃそうだよ。悪の組織の幹部、しかも四天王までいって正義殺しなんて異名まで持ってたやつだ。しかも俺やエレメンツに退治されてたはずなのが生きてて自分たちを助けた上に先生ときた。俺だって色々と問いたい。問い詰めたい。小一時間問い詰めたい。
ヨシオ、もとい、ヨシオ先生はすごくめんどくさそうに腕を組んでこっちを見て……あ、目があった。
「貴様……いや、君は……おい、そこのドブネズミ。俺様のヨメになにやってんだ?」
「おいコラ、お前こそなに勝手に人をヨメ扱いしてんだ!」
なんか俺の姿を見て何か言いかけた途端、急に不機嫌になってめっちゃ濃厚な殺気を放ち始めた。とか思ってたら今度はこいつのヨメ宣言。寝言は寝て言え!
それにしてもこいつ、なんか俺に対する態度が変わったな。貴様とか言ってたのが君とか言い出したし、俺様の女になれ!が俺様のヨメときた。……あれ?これって……もしかして俺、ガチで惚れられたり?
「キャーッ!ねえ聞いた今の!」
「聞いた!俺様のヨメだって!」
「きっと恋人のために悪の組織を裏切ったのよ!」
「そして怪人から恋人を救おうとする俺様系イケメン!」
「ステキ!」
「カッコイイ!」
「いいなぁ」
「そそ、そうね?(チラッチラッ」
ちょー!?そこな女子たち?なんかめっちゃ盛り上がってるけど盛大に勘違いしてません?俺男なんだってば!そんな目でこっち見ないで!
「誰かと思えばどこぞの馬の骨ともわからないヒロインに敗北したヨシオ殿じゃあないか」
「そういう貴様は俺様がボコボコにしたフェアリアルエレメンツにあっさり負けて滅びたドブネズミの組織の元首領じゃねーか」
「それで今は負けた人間にこきチュかわれてるわけだ。さらに人間の、しかもオスに随分と入れ込んで落チュるところまで落チュたなぁヨシオせ・ん・せ・い?」
「勘違いもそこまでいけば滑稽だな。俺様はこき使われてるんじゃねぇ。自ら望んでこうしてんだよ。貴様のように無様に負けて逃げ出しもしなければ、地べたに這いつくばって復讐してやろうなんて往生際も格好も悪いことはしないんだよ俺様は」
「チュウッチュッチュッ」
「フハハハ」
「「ぶっ殺す!!」」
そんな俺の心も知らず状況は俺を置いてどんどん進んでいく。頼むから置いていかないで!
「チュチュ。チュウよがるのもいいが、貴様の大事な大事なヨメのいのチュウはこの俺が握ってるんだぞ?貴様の言動一チュウでチュウいうっかり手が滑ッチュウこともあるかもなぁ?」
「調子に乗ってんじゃねぇぞドブネズミが。その子に傷一つでもつけたら死ぬ程度じゃ済まさねぇぞ?」
「だったら大人しく……」
「だから何勝手に人を……」
とすっ
「あ痛」
俺や怪人が言い返そうとしたら急に視界が下がってSiriに痛みが走る。どうも急に手を離されて尻餅ついたらしい。
「ッヂュウッ!?きっ、貴様ぁぁぁぁぁ!」
ネズミ怪人の怨嗟の声に反射的に振り向けば、俺を捕まえてた先生は倒れていて、怪人本体が壁で蹲っていた。
何があった!?
「馬鹿が。小さいから自分は狙われないと思って油断しただろ?甘ぇんだよ。こんなの俺様からすりゃ児戯に等しい。もっともクソ弱ぇドブネズミ程度こんな児戯で十分だがな」
そう言うとヨシオ先生は親指でパチンコ玉を弾いてみせた。
うおお、あれって漫画やアニメの強キャラがよくやるやつじゃん!
「「「カッコイイ」」」
……今、クラスの一部の女子の声と思ったことがリンクした。
はっ!?べべべべ別にあれは憧れとか男が男に惚れるとか男と書いて漢って読むみたいな意味であって決してときめくとかそう言った意味じゃない!そう、これはきっと色々ありすぎて脳のキャパシティがオーバーしてショートして考える事を放棄した結果なんだ!あれ?って事はあれは本心?っちっがーう!絶対に違う!俺は女の子が好きな普通に健全な男子だ!決してメス堕ちとかしたりしない!
「ヨシオにしてはよくやった!あとはこの俺に任せおけ!」
そんなタイミングでしゃしゃり出てきた屑ヒーロー。いや、なんでそんな上から目線ができるんだこいつ。まったく役に立ってないのに。しかもこんな敵が弱そうでさらに弱ってそうな状況で出てくるとかもういいところ持っていこうとしか見えないんだけど。
けどこいつの頭の悪い行動のお陰でちょっと落ち着いた。今のうちに逃げとこ。
「調子に乗るな雑魚が!」
「ぐあっ!」
あ、急にネズミ怪人がでかくなって屑ヒーローを殴り飛ばした。そりゃあ首領までつとめてた怪人が弱いわけないだろ。ほんと、何しに出てきたんだあいつ。
「チュッ!貴様のせいで計画が台無しだ!この落とし前はチュウけてもらうぞ!」
ネズミ怪人がヨシオを睨んで凄む。
「ふははは。ドブネズミにしちゃ笑えるジョークだな。貴様程度が俺様相手にどう落とし前つけさせるんだよ?」
「チュウッチュッチュ。俺は前回の失敗から学んだ。失敗した時のための計画もチュあんと用意してあるんだよ!戦いとはチュウねに1手2手先の事を考え、手を用意しておくものだ!」
「ふん。ドブネズミが用意した計画などたかが知れてる。そんなもん
俺様が軽く叩き潰してやるよ」
「チュウよがってるのも今のうちだ!出てこい!我が下僕!眷属!配下たチュウよ!」
「げっ!?」
「うおっ!?」
「キャアアアア!!」
煽るヨシオに乗る怪人。そして出るわ出るわネズミに本体に似たヤツに戦闘員らしき大量の量産型。それにスッゲー気持ち悪い虫の外見の怪人もチラホラと。
キモいキモいキモいぃぃぃぃ!ヒィ!?寄るな触るな近づくなぁ!
「ほう?俺様の結界に反応しないってことは最初から辺りに潜ませてたか。で、貴様の計画とやらは数で押しつぶすってだけか?はっ。確かに悪くないが、こんなのもう計画でもなんでもないただの力押しっつーんだよ」
「フン。だが確実な手だ。貴様もこの数相手にどこまで持チュウかなぁ?」
あー。確かに数の暴力って単純だけどそれだけ強力だ。前にめぐみんも「単騎で無双できるのはアニメやゲームの中だけ」って言ってたぐらいだし。だけど。
「ふははは。無駄無駄無駄ぁ!この俺様に数は意味ないんだよ」
ヨシオの影が分裂し、その影から影が生え伸びてヨシオとそっくりになる。その数ざっと5、6体。
そう、ヨシオと戦った俺はあいつが分身を使えるって知ってた。
「チュウッチュッチュ。俺がそれを知らないわけがないだろう。その分身、数はそう多く出せない上に増やした分だけチュカラを分散させるんだろう?」
「それでも貴様やそれより弱い連中の相手にゃ十分すぎてもったいないくらいだ」
「ククク、それに数はもっと増やせるんだが……必要ないだろうからな」
増えたヨシオたちが代わる代わる喋る。なんかすっげーシュールな光景だな。
「ほう、甘く見られたもんだな。その言葉後悔すんなよ!」
怪人のその言葉で、待機していた手下たちが一斉にヨシオに襲いかかっていく。
そして何故か一部こっちにも向かって。
「チュウッチュッチュ。貴様は多少は耐えられるだろうが、貴様の大事な大事なヨメはどうだろうなぁ?さあどうする?助ける?見殺しにする?ああ、楽しいショーになりそうだ」
完全にとばっちりなんですけどぉ!?
「ふははは。それこそ必要ないな」
クソが!ヨシオ俺にヨメ宣言しておきながら完全に俺を助ける気ゼーローかよ!集団で同じ顔でニヨニヨすんな鬱陶しい!
しょうがない。使いたくないけど命あっての物種だ。
俺が覚悟を決めて最終手段のアプリを起動しようとした瞬間、俺の前に割り込んでくる人影が目に入った。
ちなみに怪人は海が変身しても自分には勝てないと思っている模様。もちろん思い上がり。
逆にヨシオは自分より強い海が負けると微塵にも思っていない。
ヒロインテンプレカウンター
・クソ雑魚変態ヒーローにヒロイン扱い
・祝福のキスフラグ
・かつての敵(しかも強キャライケメン)からヨメ宣言
・女子から憧れられる
・虫やネズミが苦手
・怪人からもヒロイン扱い
もうヒロイン以外の何者でもない(笑)
ヒーロー図鑑その1
エクセレヴィオント
図鑑トップバッターがこいつなのは大変遺憾なクソザコ変態ヒーロー。
作中の説明通り、サンバイザーがついた奇妙なヘッドギアにホットなリミットのレヴォリューションのような肌色の多い出で立ち。
変身前はイケメンなので黙っていればかなりモテるのに性格と会話で超がつくほどの残念イケメン。そのため彼女はできない。
ただしその見た目と変身能力のせいで色々勘違いし、自分のチヤホヤされたい欲望と彼女欲しさのためにヒーローをやっている。
海の言っていたロリコン怪人は怪人ロリコーンのこと(わかってると思うけど一応補足)
その時言われた田舎落ちは本当で超気にしているので一応タブー。実際、変身後でも生身のりゅーじより弱い。