それは、いつも通りの何気ない一日のはずだった。
朝起きて飯食って、今日は休みだからとなんとなく腹ごなしの散歩に行こうと思い立って。
歩き始めて数分もしない内に見知った景色に飽き飽きして、だからいつも通る道とはなんとなく別の道を進んだりして。
今日一日のそんな
見事な紅葉を魅せる、しかしもうほとんどが枯れ落ちてしまっている並木道を抜け、赤信号表示がされている横断歩道の前に立つ。時折、ヒュゥウッ!と吹く冷えた風に体を震わせる。
季節はもう秋の後半。朝でも、いや朝だからこそだいぶ冷え込んできている。こんな時は温かいものが欲しくなる。そろそろ家に戻ってあったかいコーヒーでも飲もうか。いや、その前に熱々の中華まんでも買おうか。飯なら食べたばかりだが、せっかくの散歩だ。買い食いもオツなものだ。この時間なら出来立てのものが食えるだろう。早速、近場のコンビニにでも向かおうか。そう思った矢先───
───誰かに背中を強く押された。
「え」
突然のことで前へ倒れこむ体を、とっさに足を出して踏みとどまる。だがそれがいけなかった。
すぐさま体を歩道側へ戻せばよかったのに、押した犯人を確認しようと最初に体ではなく顔を動かしてしまった。
そのせいで───いや、どちらを選択しても結局は間に合わなかっただろう。
トップスピードの乗用車が目と鼻の先に迫っていたのだから。
◆◇◆◇◆◇◆◇
そうして俺は事故に遭い、不幸にも死んでしまった────はずだ。なら、俺の目の前に広がるこの不可解な光景はなんなんだろう。
雲ひとつない青空。
一面の透き通った青い海。
これは死んだものが行き着く果てなのか?───なるほど、たしかに魂が安らぎそうな穏やかな光景だ。ある意味、天国なのかもしれない。
足元を見下ろす。透き通っているため見え辛いが、辛うじて今の俺の姿が映し出されているのを確認する。
鏡代わりに目を凝らして覗き込むと、そこに映っていたのは───
銀の顔に乳白色に輝く目。
頭部には菱形のクリスタル。
赤、青紫、銀のカラーリングのボディ。
そして、胸のプロテクターと中心にある青々と光る
>【なんとびっくり玉手箱!そこには平成最初の光の巨人の姿が!】
「───チェアッ!!?(ってなんでだぁぁぁぁぁぁ!!?)」
───そう、本当にここがあの世であるのなら、誰か俺が【ウルトラマンティガ】になっていることの説明をしてください。
短く、あらすじの保管みたいな冒頭書いたので失踪します。