デスを食らった男   作:もっち~!

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パティシエ、冒険者ギルドに入会

 

---モレーナ---

 

神隠し多発地帯…あのワンダースリーが消えた。私の立てたフラグで、彼女達が消えるとは…

 

「モレーナ、護衛の者達が消えたそうだな」

 

王子であるジオルド様が優しく、私を抱き締めてくれた。もしかして、この王子がジャマになりそうな者達を消している張本人なのでは?

 

思えば、消えたのは婚約者、国の重鎮、ジオルド様の弟さんと、その婚約者…ジオルド様にとって、ジャマな存在だとしたら。ワンダースリーですら抗われない能力持ちなのか?

 

「どうしたんだ、モレーナ?」

 

ジオルド様から離れ、彼から距離を取っていた私。

 

「お願いです、護衛の者達を返して下さい」

 

懇願するも、近づき私を抱き締めるジオルド様。

 

「可哀想に、混乱しているんだな?」

 

鼻先に甘い香り…意識が遠のいていく…

 

 

 

---サリー---

 

朝起きると、見知らぬ少女が3名いて、マイルに詰め寄っていた。あれがマイルが言っていた、魔法使い3のパーティーのワンダースリーかな?今日は、転移術の使えるサトゥーさんと、関連する街に行き、ダンさんのことを知らせないと。

 

先ずはクボォーク王国へ…アリサに話すと、既に知っていた。

 

「あの神もどきが、昨日来たわ。将来的に、クボォーク王国ごと、転移して貰うことにしたわよ」

 

転移する王国?

 

「今、あちらの世界で、転移しても良さげな土地、いや大陸を探して貰っているの」

 

アリサ達だけ転移するって発想は無く、国民、国土ごとの転移を望み、了承させたそうだ。

 

「ダンには借りが一杯あるの。返す機会を寄越しやがれって、神もどきに、詰め寄ってみたのよ」

 

あぁ、あの神がタジタジになったことだろう。アリサのここ一番のプレッシャーは重いから。

 

その後、魔王様、村長の下を訪れると、シュウさんが先回りして、事情を説明し、協力を求めたらしい。

 

「行き来出来るのであれば、食材を持っていきたい」

 

と、村長。

 

「引っ越し祝いに、温泉旅館でもプレゼントしてやるかな」

 

と魔王様。上に立つ者、些細なことに動じないようだ。今日会った上に立つ者、全員異世界転移、もしくは転生者であるから、死んでからの異世界転移くらいでは動じないのかもしれない。

 

 

 

---ダン---

 

街に無事入り、フィナの家に着いた。家に入るとまず【子羊の行進】で、フィナ一家を眠らせ、治療に掛かる。眠らせたのは、デミウルゴスを召喚したら、ショック死しかねないからだ。この俺にビビる程度では、デミウルゴスの恐怖オーラに耐えられないだろう。

 

「これは見た事の無い病魔ですね。総て貰って良いですか?」

 

召喚したデミウルゴスがフィナの母親の身体から、病魔を取り去ったようだ。次に聖女のジャンヌを呼び出し、フィナの母親に回復・治癒の魔法を掛けてもらった。

 

「これで、彼女は健康体ですよ」

 

任務終了かな?帰り際に、ウルフの肉を置いて行くことにした。オークの肉があるし、ウルフはフィナにプレゼントである。フィナの家を出て、冒険者ギルドへと向かう。街に入る度に、銀貨1枚は痛い。後、相談できる場所はあった方が良い。俺はこの世界の貨幣価値を知らないし、相場も知らない。買い取り機の相場が適正とは思えないし。きっと、手数料を取っているだろう。

 

冒険者ギルド…テンプレ的には、初心者虐めの洗礼がある場所だな。道行く人々に訊いて、漸く冒険者ギルドに辿り着いた。中には、剣や杖などを持った冒険者がウヨウヨいる。俺が入ると、一斉にこっちを向いた。

 

「おい!ここは観光名所でないぞ」

 

剣を鞘から抜いて、俺に剣を向ける冒険者。迷わず【子羊の行進】で、冒険者達を睡魔に引き渡し、フレイヤに死なない程度で精気を好きにして良いと許可を出しておく。舐められたら終わりである。最初が肝心だ。

 

「あなた…何をしたの?」

 

受付の女性が、俺に向かって叫んだ。何をした?言える訳ないだろ。

 

「ギルドカードを作りたいんだけど、どうすれば良いんだ?」

 

怯えるような目で俺を見る受付嬢。1枚の紙キレを出して来た。なになに…入会申請書か。記入するのは名前と年齢と職業…年齢は17にして、職業はパティシエだな。必要箇所を記入して、受付嬢に渡した。怯えた態度で、淡々と処理をする受け嬢。

 

「この水晶板に手を乗せてください」

 

手を載せると、1枚の金属板が生成された。これがギルドカードか?

 

「このカードに様々な情報が書き込まれていきます」

 

「使い魔がいるんだけど、それも登録した方がいいのかな?」

 

「は、はい…できるだけ、お願いします」

 

受付嬢の顔色は血の気の失せた青白い顔である。

 

「おい、ヘレン!ヤケに静かだが、何かあったか?」

 

奥からガタイのいい男が出てきて、床に倒れている冒険者の大群を見て、バックステップを踏んでいた。

 

「何が、あったんだ?」

 

「Dランクのデボラネさんが、この人に絡んだら…ノーアクションで全員、このような状態に…」

 

受付嬢の声が震えている。俺って、そんなに怖いか?

 

「なんだとぉ~!貴様、何者だ?」

 

「Fランク冒険者のダンだよ」

 

今、貰ったギルドカードを見せた。

 

「あの…この方、使い魔が居るそうなんですけど…」

 

「そうか…奥の訓練場で見せて貰うか」

 

「自己申告じゃダメ?」

 

「ダメだ。虚偽申告するヤツがいるんだ」

 

虚偽?そんなヤツが居るのか…奥の訓練場に行き、使い魔達を全員召喚した…いや、大きいのもいるので1体ずつだった。

 

「SSS級モンスターのデーモンロードとグラトニースライム、フェンリル、ジルだとぉ!更に…天使と女神にナインテール…貴様、何者だ?お前は魔王か?」

 

知らない種族も混じっているが、コチラの世界の呼び名かもしれない。

 

「魔王?知り合いにいるけど…」

 

「はぁ?」

 

ギルドカードが銅から白金に代わり、『触るな危険』と注記が入った。俺って危険人物か?

 

 

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