デスを食らった男   作:もっち~!

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新生クボォーク王国

 

---ダン---

 

翌日、ドライブがてら、移動式ギルドホームでアリサ達の引っ越して来た大陸へと向かった。一度行けば、次回からは転移で直ぐに行けるし。

 

「だぁぁぁぁ~ん!」

 

アリサが抱きついて来た。マリア達はカタリナを囲んでいた。メイプルはVIT振りを卒業し、AGIに振りし始めたことをサリー達に自慢している。

 

「今度はどうする?」

 

アリサに訊かれた。

 

「クリモニアとギムルに拠点がある。ここと3つに分けるか。ギムルの方は公爵家と交流があるので、交易を持ちかける。今、欲しい作物は大豆、小豆、爆裂種、サトウキビ、小麦だ」

 

アリサの持っていない爆裂種のタネを手渡した。

 

「サトウキビかぁ…村長のところは?」

 

「村長には頼んでいるけど、大量に欲しいんだ。黒砂糖と和三盆糖が欲しいから」

 

「小麦は出荷出来るわ。あとはジャガかな」

 

「じゃ、農業組と国政組はこの大陸を拠点にしてもらう。ダンジョン組もここで、先行組はギムルの自前ダンジョン。シガ王国が引っ越して来たら、迷宮都市セリビーラのダンジョンで食材集めだ。クリモニアはレイ、クマ兄さん、アズライト、リリアーナ、ミリアーヌに駐留してもらう」

 

クリモニアは割と平和なので、子供相手が出来るメンバーを選んだ。レイに出来るかは不安だが…見た目がアレなので、既にフィア姉妹が避けている。その反面、クマ兄さんは子供にモテる。どうなっているんだ、この兄弟は?

 

「転移の出来る者は、基本拠点間を移動して貰い、物資を運びながら、クエストを楽しんでくれ」

 

転移の出来る者は、俺、サトゥー、ミト、マイルだな。

 

常駐先の希望を訊くと、冒険者達はギムルを希望した。温泉旅館が疲労回復に良いらしい…宿舎部分を増設しないとダメだな。

 

 

クランメンバーを連れて、ギムルの冒険者ギルドで、冒険者登録をした。

 

「こいつら、全員クランメンバーか?」

 

ギルマスのウォーガンは呆れたような表情である。数パーティー分の人数であるからな。

 

「強さはどんなもんだ?」

 

「ウォーガンを簡単に殺せる程度だよ。テストするか?」

 

「見た目勝てそうなヤツがいるが…止めておく」

 

それは賢明である。なんせ、PK専メインなので、手加減出来ないヤツが多いから。

 

ダンジョンの組み替えもした。1階層はオーク種、2階層はロッククラブという岩場にいるカニ、3階層はミノタウロス種、4階層はドラゴン種である。食材優先であるのは間違いない。ジャングルエリアを設置したいのだが、階層が深く無いと、面積が狭く作付け面積が良くないのだった。

 

「カニ…一択でも良いが、ミノタウロスが欲しい」

 

俺の希望をさりげなく伝えた。新しい料理を作るため、牛さんが欲しいのだった。今回の料理は臭いは出ないので、ギムルで調理することにした。きっと村長は喜んでくれるに違いない。

 

ミノタウロスの腕肉を何本か用意し、寸胴に入る程度の大きさに切り分け、塩を満遍無くすり込み、樽で1週間くらい漬け込む。

 

「ハム?」

 

マイルに訊かれた。

 

「違う。もっと手間の掛かる物だよ」

 

肉から分離させた骨をよく洗い、水を張った寸胴に浸し、火に掛ける。ミノタウロスでスープを取るのだ。それとは別に、野菜を丸のまま同じように寸胴で煮る。合わせ出汁を作る。牛と違い、ミノタウロスでどこまで味が出るか分からないので、野菜の旨みを足すことにした。煮出し作業の鍋が数個あり、厨房はサウナ状態である。

 

料理助手としてマリア、ルル、サリーが付いてくれている。三人ともメモを取っている。料理が好きなんだろうな。

 

「灰汁は丁寧に取って欲しい。手間を惜しむと、料理が台無しになるからな」

 

ミノタウロスって、灰汁が出まくるな。ラーメンのスープなら吸着材として、卵の殻を入れるのだが。

 

その後、鍋の番を三人に託し、ジャミール邸へと向かった。役所のその後と交易の件である。

 

「また、人数が増えたようだな」

 

ラインハルトの情報が早いなぁ。温泉旅館への出入りをチェックしているのか?

 

「祖国からメンバーが辿り着きましたから」

 

新生クボォーク王国を祖国ってことにしてある。

 

「そうそう、祖国が、ジャミール家と交易をしたいそうなんですが…」

 

「交易かぁ…船で数ヶ月だと、交易品は限られるな」

 

転移が出来る事を知らせた方が良いのかな?

 

「船ではね」

 

「うん?含みのある言い方だね」

 

「まぁ…」

 

ラインハルトの耳元でゴニョゴニョと…

 

「なんだって…本当か?」

 

「ラインハルト様は手を組んだ相手ですから、正直に言うだけですよ」

 

「うぅぅぅ…」

 

表情が少し歪むラインハルト。

 

「何を言われたんじゃ?」

 

ラインバッハが心配そうに訊いた。

 

「なんでも有りません、父上。ダン君は私を信じて、話してくれたことです」

 

口外すれば…ってな、想像をしたんだろう。狙撃手を数名保持しているので、転移で暗殺はしないけど。

 

「これから、お連れしましょうか?」

 

「今から…かぁ?」

 

「では、ラインハルト様の部屋へ…」

 

怪しむラインバッハを部屋に残し、ラインハルトの部屋から、二人で新生クボォーク王国へと転移した。

 

 

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