---ダン---
翌日、久しぶりにクリモニアに向かった。クマ兄さんにジャミール一家のポップコーンの感触を伝えた。
「そうかクマ~。流行る予感クマ」
表情は見えないが、喜んでいるみたいな様子のクマ兄さん。
「後、鶏はアリサの方で面倒見てくれる上、卵はギムルの街で普通に売っていたよ」
情報収集力が不足気味だな。情報収集には、ギルドに行くのが一番良いだろうな。冒険者ギルドへ向かった。受付に行くと、
「ダンさん、指名依頼が3本有りますよ」
って…貧乏くじか?もう、肥だめの清掃は嫌だぞ。
「どんな感じ?」
「事情聴取が1つ、討伐依頼が2つです」
事情聴取の指名依頼って何だ?嫌な予感しかしない。
「討伐依頼の1つは、そこにいるルリーナさんと一緒に、ゴブリンを討伐してきてください」
「はぁ?俺はソロだぞ。仲間はいらない」
「要る要らないの話では無くて、この前、彼女のパーティーメンバーのデボラネさんを倒したでしょ?そのせいで、彼女達はクエスト失敗の危機にあるのよ。少しは責任を感じなさいよ!」
デボラネ?誰だ、ソイツは?
「知らない」
「この前、あなたに絡んだ男よ」
あぁ、眠らせて、フレイヤの餌食になったヤツか?
「自業自得だろ?」
「彼女達は関係無いでしょ?」
「タダ働きか?」
「Fランクなんだから、上のランクの人に協力しなさい」
何故、俺は怒られないと行けないんだ?少しキレた俺は、受付嬢にギルマスとしている『妄想』をギフトした。
「いやぁぁぁぁ~!」
その場に倒れる受付嬢。そんなに嫌われているのか、ギルマスは。
「なんだ…今の叫び声は?」
奥から、件のギルマスが現れた。
「病気でも持っているんじゃないの?健康チェックしているか?あと、、上のランクの尻拭いをしろって…マジで言っているのか?」
「ひっ…何、キレているんだ?あぁ、デボラネの件か…取り敢えず、ルリーナとゴブリンを討伐してきてくれ。報酬は考えるから…」
「後、もう一つの討伐は?」
「タイガーウルフだ」
「で、事情聴取って言うのは?」
「お前の処のクマに領主様のお嬢様が懐いていて…素性調査だ」
お嬢様?きっと幼女なんだろうな。あのクマ、大人の女性にはモテないし。
「わかった。コイツを連れていけばいいんだな?で、地図をくれ」
「これだ」
現場の地図を貰い、ルリーナと共にギルドを後にした。
「どうやって、移動するの?」
手でルリーナの目を塞ぎ、ゴブリンの居る洞窟近くに転移した。
「えっ!転移魔法?それも長距離って…」
驚いているルリーナ。
「俺の秘密を口外したら…」
俺の睨みに怯えているルリーナ。
「わかりました。誰にもいいません」
で、状況は?入り口に4匹のゴブリン。
「ゴブリン狩りをする。喰いたいヤツは、魔石以外を喰って来い!」
使い魔達が一斉に現れ、我先にとゴブリン達を食い殺していく。
「召喚師?あれって、フェンリル?えっ…ジズもいるし…ナインテールも…」
更に怯えるルリーナ。1時間もすると、グラトニーが魔石を回収してきてくれた。それらをルリーナの前に置く。
「これでいいな?じゃな」
使い魔達を送還して、次の現場へ転移した俺。探索すると、番いの魔物がいる。コイツかな?他にいないし。ウッドオクトパスからの狙撃で、二匹とも仕留めて、血抜き代わりに血液をドレインした後に、収納してクエスト終了。