デスを食らった男   作:もっち~!

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---ダン---

 

次は伯爵邸か?ここは行ったことが無いので、先ず街の門近くまで転移して、伯爵のお宅へと向かった。

 

「おい、貴様は何者だ?」

 

門番が剣を抜いて訊いてきた。まぁ、見た目が怪しいか。Tシャツにジーパンだしな。

 

「クラン<楓の木>のサブマスターのダンだ。伯爵に呼ばれたんだが…」

 

「そんな予定は訊いていない。帰れ!」

 

「あぁ、帰るよ」

 

会いに行って面会拒否だ。帰れと言われたから帰る。これは俺のせいでは無い。これでクエスト終了だな。そのまま、冒険者ギルドへ戻った。

 

「3件とも終わったぞ」

 

勝手知ったるギルマスの部屋にずかずかと入っていく。今日の俺はキレている。それは自覚出来るレベルでだ。

 

「もう…終わったのか?ルリーナは?」

 

「魔石を拾っているんじゃ無いかな?で、タイガーウルフの魔石がこれ」

 

ギルマスの部屋に魔石を二つ出した。

 

「後、伯爵は面会拒否だそうだ。俺のせいじゃ無い。門前払いだったしな。タダ働きの報酬は高いからな、覚悟しておけよ」

 

ギルマスに報告だけして、部屋を後にし、冒険者ギルドを出て、疲れたので温泉旅館へと帰宅した。

 

翌日…ラインハルトの元を訪れた。

 

「冒険者ギルドとトラブルが起きて、どこに訴えれば良いのかな?」

 

「大抵は所属している国の王都にあるギルドだな。各国の王都にはギルド本部があって、各国のギルド本部間で情報を共有させているんだ。で、問題を起こしたのは、この街のギルドかい?」

 

「いや、クリモニアの街のギルドだ。指名依頼3つをタダ働き…俺に非があるならしょうが無いが、困ったことに俺には非は無いんだよ」

 

「それは悪質だな。隣国の王都にあるギルド本部に行くと良い」

 

ラインハルトが紹介状を書いてくれ、俺は隣国の王都へと向かった。

 

 

蒼い装備で王都の近くまで飛び、門から王都に入った。人ゴミ…あぁ、大都市って感じがする。俺は冒険者ギルドへ向かい、受付嬢にラインハルトからの紹介状と俺のギルドカードを手渡した。しばらく待つと、奥の応接間に案内された。

 

「当ギルドのマスターのサーニャよ」

 

薄緑の髪で耳の長い女性がいた。エルフかな?長耳族かな?

 

「クラン<楓の木>のサブマスターのダンだ」

 

「あぁ、これ返しておくね」

 

ギルドカードを返して貰った。

 

「訴えにあったタダ働きの件は謝るわ。支部長が無理させてごめんなさい。ギルドカードによると、君のランクはFなのよね。う~ん…実績とランクに開きが有りすぎるのよね」

 

そう言えば、ランクアップしないな。結構、クエストを熟した気がするが…

 

「指名依頼って、信用があるランクC以上の冒険者に依頼するんだけど、君は信用されているようね。隣国の公爵様からの信頼も厚いようだし」

 

待てよ?個人じゃなくて、クランのランクが上がっているんじゃ無いのか?商業ランクもクランのランクが上がっていたし。

 

「クランのランクがCなのか?」

 

「そうね。冒険者、商業共にギルドランクがCって、余程優秀なクランなのね」

 

優秀なクラン…そう言われるのは、それはそれで嬉しいことだ。だけど、本題は別にある。

 

「で、タダ働きの件は?謝って終わりか?本部のギルマスの謝罪って、売れるのか?」

 

「終わりって、この国が?それは物騒ねぇ」

 

コイツは心ここに在らずで、話を理解しているか疑問である。

 

「そこまでは言っていない。ただ、クリモニアの街の家は売り払って、隣国に永住することは考えるよ」

 

アリサの国もあるし。

 

「それは困るわ。君からドラゴン素材を買いたいから」

 

ドラゴンの素材が欲しいだけか?金を払わずに…身ぐるみ剥いで、国外追放したら、いやだな。

 

「ここは王都。支払いは王室がする。これから、王様への謁見をして欲しい」

 

「断る。俺は、この国の人間では無い」

 

「王様からも謝罪したいそうよ」

 

ドラゴンの素材目当てなんだろ?総て置いて出て行けと言われかねない。

 

「どうすれば、許して貰えるの?」

 

この人、本当に謝罪する気があるのか?

 

「いや、もう面倒だから、この国から撤退する」

 

なんか、どうでもよくなってきた。金はラインハルトの領内で、ドラゴンの素材を売れば出来るし。

 

「撤退?あり得ないでしょ?王都のギルドにまで乗り込んで…」

 

目を見開いて俺を見つめるギルマス。あり得ないのは、こっちの台詞だよ。なんで、王様の前に出ないと行けないんだ?この服装で行ったら、間違い無く不敬罪だぞ。

 

「埒が明かない。俺も暇じゃ無いから…」

 

パシュ!

 

部屋に突然、銃声がした。目の前のギルマスの髪の毛の一部が床に舞い落ちた。

 

「狙撃…どうして?」

 

震えているギルマス。誰かが付いてきたのか?で、クランで情報を共有とか。

 

「戦闘狂の多いクランなんでね。何かと理由を見つけているヤツがいるんです」

 

狙撃手はルルか?マリーか?引くに引けなくなりそうだ。それ以前に窓が割れる音がしていない。レールガンでガラスを融かしたのか。

 

「じゃ、俺は仲間の元に行きますね」

 

入射角から狙撃ポイントを割りだし、その場から狙撃手の元へ転移した。

 

 

狙撃ポイントにはアスカとルル、マリーがいた。

 

「何しているんだ?」

 

「影として、ダンの後を追っていたら、飛んでも無い方向に、話が向かっていたから、みんなに連絡をしたのよ」

 

とマリー。コイツのスキルは隠密系の情報収集である。そうか、俺を追尾していたのか。気づかなかった。思ったより、事は大きくなっていた。

 

四人で城の門の前に行くと、サリー、メイプル、マイルが騎士達相手に遊んでいた。

 

「どうしてこうなった?」

 

「メイプルがクランマスターとして王様と話を付けるって…」

 

サリーが苦笑いしている。メイプルだと?交渉事には向かない人選だろうに。せめてサトゥーかミトにしろよ。

 

「後、クリモニアの街の館に騎士達が来て、みんなを拘束して連れて行ったんだよ。不敬罪だって」

 

あぁ、クマ兄さんの領主の娘拐かし疑惑か。それで俺は呼ばれたんだよな。現地の責任者として。門前払いして、それか?

 

「クリモニアの街の方は制圧したぞ」

 

サトゥーとミトが俺の周囲に転移してきた。

 

「じゃ、王様に会いに行くか」

 

サトゥーに促され、俺は蒼い装備にクイックチェンジし、アリス、カエデを召喚した。ゾロゾロとお城の中に入っていく俺達。途中現れた騎士達は無力化していく。騎士達の得物はメイプル、カエデにより、破壊されていく。どんだけ、固いんだ?いや、お前ら回避盾を目指すんじゃ…盾で受け流すだけで、得物の刃先が折れていく。それだけで、騎士達は恐怖しているようだ。

 

「絶対に殺すなよ。メンドー事は嫌いだから」

 

一応、この戦線のルールを皆に伝えておく。

 

 

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