デスを食らった男   作:もっち~!

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原作に追いつき気味なので、オリジナルストーリーを挟みます。


新たなるダンジョンへ

---ダン---

 

新層が実装され、俺、アスカとフレデリカ、残り8名でアタックをし、初めてギルドとして一番乗りを果たした。初日の常連だったペイン達は俺とアスカを警戒し、後日にするらしい。今度の階層は魔物が闊歩する世界で、全員が使い魔をゲット出来るそうだ。

 

「そうなると、私達は暇ですよね」

 

と、メイプル。メイプル、俺、サリーには既に使い魔が居るため、ゲットイベントには参加出来無いそうだ。そんな俺達に、運営から招待状が届いた。

 

『新ダンジョンのベータテストを依頼します』

 

っと…

 

「ヒマだし、行きましょうよ」

 

メイプルは行く気満々のようだ。一方サリーは、

 

「運営の罠っぽいですよね?私とメイプルにダンさんでしょ?きっと、並大抵の敵では無いと思いますよ」

 

俺も同じ意見である。どうするよ、これ…

 

結局、俺もサリーもシロップの上にいる。メイプルに押し切られたのだった。

 

「見るだけ、見てみましょうよ」

 

嫌な予感しかしない。重厚な盾と回避盾と体力盾では、パーティーバランスが悪すぎる。アタッカーがいないだろうに。

 

送られて来た地図を見ながら進むと、転移陣が俺達を待ち構えていた。転移陣の前で、装備を調えていく。俺は神装備で、メイプルは天使仕様のようだ。

 

「じゃ、防御はメイプルで、アタッカーは私とダンさんですよ」

 

サリーが場を仕切る。作戦参謀に向いているサリー。俺とメイプルだと、強さは正義で押し切る作戦になりそうだし。準備の出来た俺達は、転移陣に乗り、別マップへと飛ばされた。

 

 

 

---サリー---

 

飛ばされた先は村のようで、散策すると、ギルドホームがあった。ホームに入って休憩をしていると、壁にあるモニタに注意事項が表示された。要約すると、今回はベータテストなので、途中のクエストは抜きにして、迷宮のテストをして欲しいっと。迷宮の入り口は森の先とある。一旦テストモードに入ると、クリアするまで、皆のいるマップには戻れないとある。

 

「なぁ、もうテストモードなんじゃないか?」

 

ダンさんの言葉。自分のメニュー画面を開くと【テストモード】と表示されていた。つまりは、皆のいるマップには戻れない。当分この3名で迷宮アタックのようだ。

 

「あからさまな運営の隔離政策だな」

 

そうかもしれない。運営から見たら、私達はチート三昧に思えたのだろう。

 

「じゃ、アタックを開始しましょう」

 

前向きなのはメイプルの良い部分だが、罠だと思うんだよ。メイプルのその良い部分を狙った。

 

「どうしたんですか?」

 

何かを警戒している私とダンさんに、声を掛けてきたメイプル。

 

「まぁ、行くか。戻れないのはつまらない」

 

ダンさんは、何かを諦めたようだ。それに続く私とメイプル。ギルドホームを出ると、道案内の看板があった。『迷宮はコチラ』と…それに沿って歩いて行くと、森に入った。森の中にも案内板がある。モンスターは植物系、虫系、獣系である。ここでの問題は、空が飛べない制約である。木々の枝が張りだしており、上方向へ森を抜けるのが無理のようだ。

 

「この木々は不燃のようだな。破壊不可オブジェかもな」

 

壊せる箇所を探しているダンさん。メイプルは悪魔になっている。天使では歩く速度が遅すぎて、絡まるツタに直ぐに捕まって、動作不可に成りがちなのだった。

 

「メイプルの弱点を探す感じなんだろうな」

 

ダンさんの独り言。同感である。これだと、マイユイコンビも戦力外に成りそうな敵である。まぁ、ツタと草は燃えるので、火炎攻撃で撃退は出来るが、メイプルを狙い澄ましていた。

 

「モンスターのAIを鍛えているのかもな、これ…」

 

言えている。最初の頃は、私とダンさんにも攻撃をしてきたツタ、草の類い。今はメイプル狙いになっていた。なので、悪魔姿になり、AGIを上げたのだった。

 

「これ、アスカもダメだろうな」

 

キラー楓の木なのか。

 

「この森が実装されると、炎帝が有利かな」

 

あり得る。森を抜けると湖に出た。湖を半周歩くと、怪しげな祠があり、入ると長い降り階段があった。

 

「地下迷宮かな?」

 

「そうですね」

 

「セーブポイントはあるかが、問題だ」

 

祠に入ると『ログアウト』の表示が、メニュー画面に表示されなくなった。森では表示されていたのに。

 

「森は、もしかすると、キャンプ道具とかを持っていかないと、安全にログアウト出来無いかもな」

 

「罠ですか?」

 

「だと思う。そうじゃ無いと、難易度が低すぎるだろ?」

 

確かに…正式実装された時、あの森も迷宮化するかもしれない。抜けるのに時間が掛かれば、途中でログアウトだが…

 

「更に問題がある。デスした場合、どこにリスポーンするかだ」

 

「えぇっと…みんなの元では無いのですか?」

 

ダンさんのつぶやきにメイプルが喰い付いた。

 

「今までは、デスした階層の、あの噴水の前だろ?ここだと、森の手前にある村だ。仲間が森にいて、一人で追いつけるかだ。実装されると、難易度は結構高いかもな」

 

その仕様だと、一人抜けただけで、崩れるパーティーが多いかもしれない。

 

「で、俺達のこうした感想を、運営は拾い上げて、開発に利用するんだろう。お~い!運営!バイト料を寄越せ!」

 

後半部分を大声で叫んだダンさん。

 

『勿論ですよ。後ほど、振り込み先を運営まで、お知らせ下さい』

 

すかさず、運営からメッセージが届いた。ダンさんの言うように、私達の行動だけでなく、会話もモニターされているようだ。そんな会話をしていると、階段の一番下に着いた。目の前には重厚な扉がある。

 

「ボス部屋か?それとも迷宮か?」

 

扉を開いたダンさん。目の前には地下迷宮が広がっていた。迷宮の中心だろうか?太い柱が1本見える。あそこがゴールかな?

 

「カナデがいないのは痛いなぁ」

 

私達の記憶力で覚えきれるだろうか?取り敢えず、右曲がりの法則で進むが、いきなりの行き止まり。

 

「これ、厄介なやつだ」

 

ダンさんが何かに気づいたようだ。

 

「厄介なヤツって?」

 

ダンさんに訊いてみた。

 

「ダンジョンメーカーで作っていない、手書きでつくったんだろう。それに、回れ右して左曲がりで、扉の前に戻れないと思うぞ」

 

先ほどと逆に進むが、ダンさんの言った通り、行き止まりに出た。扉の場所は見えるが、随分遠い。それは、壁が動き、順路を逆に進んでも、元に戻れないパターンである。

 

「普通、こういうギミックって、音がして壁が動いたことを知らせるが、ここのは無音のようだな」

 

カナデ殺しか?記憶しても、それは生かせないってことである。明らかに楓の木狙いの仕様である。何かを考えているダンさん。メイプルは大人しく、ダンさんの背中にいた。いた?いつの間にオンブして貰ったんだ?ズルい…

 

「そうか…正解の順路だけは動かないんだろうな。もし、正解の順路が一瞬でも途切れれば、それは絶対に正解がなくなるから、公正取引委員会の立ち入りがあるよな?」

 

『その通りです』

 

運営からすかさずメッセージが届いた。解けない謎があってはいけないってことだな。それは謎でなく、出題サイドの不正になるのだろう。

 

「ならば、解ける」

 

ダンさんが歩き始めた。私はダンさんの後を付いていく。

 

「ここは純粋に迷宮を楽しむエリアだな。モンスターは出ないと思う」

 

「なるほど…」

 

「あれ?オアシスがある。入ってみよう」

 

オアシスに入ると、メニュー画面に『ログアウト』の表示が出た。

 

「今日はこの辺にするか。メイプルが寝ているし」

 

確かに、スヤスヤと寝ているメイプル。なんて、ヤツだ…羨ましいぞ。ログアウトを選択すると、メッセージが表示された。

 

『パーティーメンバーが全員ログアウトしますと、次回は、ベータテストエリアのギルドホームにリスポーンします。ギルドホームにある転移陣から、前日の最後にログアウトしたポイントか、既にログインされているパーティーメンバーの元へ転移できます』

 

ソロで先に進めば、そこに転移出来るのか。ダンさんはやらかしてくれるのかな?そんなことを考えていると、ダンさんからメッセージが届いた。

 

『途中でデスすると、ギルドホーム送りだな。そして、その日のアタック権利は消える。そんな仕様だと思うぞ。今回はクエスト無しだから、パーティーメンバーの元にリスポーンだろうけど、開放された場合、アタック権利の無くなったヤツは、クエストが受けられるのだろう』

 

と。運営はこれを参考に作り上げるのだろうか?

 

 

 

 

 

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