デスを食らった男   作:もっち~!

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04/27 指摘された箇所を手直し


交友関係

---レイ・スターリング---

 

あのビースリー先輩が、アイツのいるクランに入ったらしい。先輩まで毒牙にかかったのか?アイツのいるクランは、王国最大クランのホームを奪い取ったらしい。犯罪すれすれの行為をしているのか?こんなヤツがのうのうとしていたら、後味が悪すぎる。兄さんとマリーさんに相談をした。

 

「アイツとは戦わない方が良いクマ」

 

何故か消極的な兄さん。

 

「ボクも戦うのは得策では無いと思います」

 

マリーさんまで…

 

「だって、ビースリー先輩やリリアーナさんが毒牙にかかったかもしれないんだよ。事実なら後味が悪すぎるよ」

 

「事実じゃ無いから落ち着けクマ」

 

「だけど…兄さん…」

 

うん?事実じゃ無い?

 

「じゃ、事実はどうなんだ?俺はレイレイさんがイタズラされて、殺害される現場を目撃したんだよ」

 

「本当にイタズラされたのかクマ?」

 

「あぁ、全裸にされて、心臓を一突きだったよ」

 

「う~ん…アイツも全裸だったのかクマ?」

 

「いや、俺が見たのは服を着て、レイレイさんをキルするところだよ」

 

「はっきり言うクマ。お前じゃ勝て無いクマ」

 

俺じゃ勝て無い?ランキング4位だもんな。それなりに強いってことか?

 

 

 

---【猫神】トムキャット---

 

ランキング4位のダンと同僚のアリスが一緒にいるのを目撃した。アリスはダンのエンブリオになったようだ。思惑を知りたくて、アリスが一人になった時に近づいた。

 

「トムキャット、それともチェシャと呼んだ方がいいかな?ねぇ、管理AI13号」

 

「なんでいるんだ?管理AI1号のお前が…」

 

ここにいて良い人物では無い。まして、エンブリオなんかして良い訳が無い。

 

「私は管理AI1.5号よ。管理AI1号のクローンって言えば良いかしら?」

 

クローン?コピー体なのか…アイツの権限ならば、可能であるが…

 

「権限を持ったままか?」

 

「アバターを弄る権限は無いわ。それは本体のお仕事よ」

 

他の権限があるんだな。

 

「何をしたいんだ?」

 

「彼は私の最強兵器よ。彼の仲間はティアン扱いに出来るし。超級ティアンの量産と言えば良いかな?既に彼のクランマスターは、皇王の死亡に伴い空位になった超級職【衝神】、特殊超級職【機皇】、超級職【機械王】の3つの超級を引き継いでいる上、【機械神】も持っているのよ」

 

なんだって…その為の暗殺だったのか?

 

「その為ってことは無いわ。たまたまよ。放置しておくと、彼のお気に入りのアズライトが壊されちゃうしね」

 

「バランスブレーカーである彼らを呼び込んだのは君か?」

 

「どうかな?」

 

違うのか?他に関与している管理AIがいるのか?

 

 

 

---レイレイ---

 

久しぶりのログイン。前回のインの時にキルされた気がする。【酒池肉林】と呼ばれた私をキルって、あり得ないわ。

 

「よぉ~!レイレイ!」

 

シュウ・スターリングに声を掛けられた。

 

「前回、イタズラされたクマ?」

 

この私がイタズラ?あり得ない。イタズラはする方である。

 

「あり得ないわ」

 

「全裸にされてキルされたクマ。目撃者多数クマ」

 

全裸にされた?道ばたで?あり得ない。この私に…なんて命要らずなバカだ。

 

「あり得ないでしょ?誰が、そんなことを言っているの?」

 

「弟と超級殺しが見ていたクマ」

 

「レイとマリー?」

 

その二人がウソを吐くとは思えない。その二人がウソを吐くメリットは無い。

 

「誰にイタズラされていたの?」

 

記憶にまるで無い。あの時は、見かけないプレイヤーがいたのでイタズラをしようと近寄り、気づいたらログアウトしていた。

 

「【チートのデパート】のダンだクマ」

 

チートのデパート?知らないヤツだわ。

 

「どの位、チートなの?」

 

「月夜がやられたクマ」

 

それはチートである。あの女狐の範囲デバブは危険だ。ランキング1位のフィガロでも条件によっては危険であるし。

 

「ソイツはどこへ行けば会えるの?」

 

「月世の会の本拠地を奪ったクマ」

 

クラン<月世の会>を潰したの?それはチートすぎるだろう。

 

「行ってどうするクマ?」

 

「私にイタズラした責任を取って貰うわ」

 

どう取って貰おうかな?

 

 

「止めて…ごめんなさい…」

 

討ち入りに行き、返り討ちにあった。私の得意技である即死レベルと化した状態異常攻撃がまるで役立たず、逆に四肢を貫かれ、大の字の磔状態にに…アイツ以外の男2名が、身体の隅々まで鑑賞している。いや、女性メンバーもだ。

 

「確かに全裸に等しい服装よね。チャイナドレスにノーブラ、ヒモパンって、露出狂?」

 

恥ずかしい。そんなにマジマジと見ないで…女性同士でも恥ずかしいって…ダメっ、息を吹きかけないで、感じるって…

 

「殺すなら、早く殺しなさいよ」

 

「標本として、飾っておくのもいいかな?」

 

こんな恥ずかしい格好で?何故か、ログアウトのボタンが表示されないし。このまま放置はダメだよ~。

 

「メイプル、パラライズシャウトして。動きを止めたらウッドオクトパスを解除するから、ミザリーは怪我の手当だけしてあげて」

 

彼の指示で全身麻痺状態で縛られて軒に吊された。

 

「どうすれば、許してくれるの?」

 

見られるだけで、感じている。ライブで、大観衆にチャイナドレス姿を見られても、こんなに興奮することは無いのに…

 

「そうだな。このクランに入れ!」

 

「わかったわ。入るわよ」

 

解放してくれるなら、なんでもオーケーよ。

 

「裏切ったらPKリストに入れるからな」

 

PKリスト?なんだ、それは…

 

「じゃ、サリー、手続きを頼む」

 

アイツは私に興味が無いのか、修練場を出て行った。

 

 

 

---レイ・スターリング---

 

闘技場で、あの黒い鎧の女の子にまた負けた。攻撃が通らないって、どういうことだ?

 

「攻撃力が足りないんだろう」

 

ネメシスが指摘するが、あの防御力は異常である。蓄積ダメージの倍返しをしたのに、被ダメがゼロって…どんだけ固いんだ?

 

「モーニングスターをフルスイングしても、被ダメがゼロだったわ」

 

って、ビースリー先輩。同じクランなので、修練場で模擬戦をしているそうだ。彼らのクランの本拠地の地下には、闘技場と同じシステムの修練場があり、デスする心配無しに、本気の模擬戦が出来るそうだ。

 

「あれは、固いわね。でも、ダンの狙撃で瞬殺だから…何か、弱点属性があるのかもしれないわ」

 

あの強●ヤローは、あの黒い鎧の女の子に負け無しだそうだ。

 

「そうだ、レイレイがクランに入ったわよ」

 

えっ?!レイレイさんが?なんで?手籠めにされたのか?恥ずかしい写真でも撮られて、脅されたのか?

 

「先輩は、アイツに何かされたんですか?」

 

ビースリー先輩は、リアルで大学の先輩である。あのウザい女化生先輩もだ…

 

「されていないわよ。アイツは女性に興味は無いわ。興味が有るのはケーキのこととPKかな」

 

無い?そんな訳は無い。だって…

 

「レイレイにしたって、討ち入りしての返り討ちよ。泣きながら詫びたのもレイレイ。クランに入ったのもレイレイの意思だから」

 

おかしい。ソロプレイをしていたレイレイさんが、クラン入りって…

 

「先輩はどうして、あのクランに入ったんですか?」

 

「そうね…強いて言えば、PK対策かな。敵対プレイヤーはPKリストに入れて、見かけ次第PKされちゃうから。インした直後のデスペナって、凹むものなのよ」

 

インした直後にPKしているのか?どうやって、インしたことを見極めているんだ?そもそも、インした後に、スポーンする位置がわからないだろうに。

 

「騎士団は取り締まってくれないんですか?」

 

「くれるわけないでしょ?リリアーナの彼氏のいるクランよ。それにリストには、善良なマスターはいないからね」

 

 

 

---メイプル---

 

最近、馴染みの喫茶店が出来た。<ダイス>と言う名の喫茶店、そこのマスターが手合わせをして、色々と鍛えてくれるし、おいしいケーキやパフェも食べさせてくれる。

 

「メイプル、また来たのか?」

 

「うん。たまにこの国に入り込んじゃうんだよ」

 

ここへの道はよく分からない。たまに迷子になると、ここに辿り着いている。

 

「ガーベラさん、レシピを持って来ました。これをお願いします」

 

ケーキ担当のガーベラさんに、アスカさんにもらったレシピを手渡した。

 

「メイプルのクランには、リアルパティシエがいるのか」

 

「うん」

 

ダンさんはパティシエに入るのか微妙だな。

 

「どうだ?強くなったかな?」

 

マスターが寄って来た。

 

「また、瞬殺されました」

 

「防御力は申し分無いんだが…そうなると、防御力無視系かもしれぬな」

 

それは防ぎようが無い。困ったなぁ。

 

「いずれ、ここを出られたら、メイプルのクランと対抗戦をしてみたいな」

 

「是非、お願いします」

 

ここのマスターに鍛えられれば、もっと私達のクランは強くなれると思う。

 

「マスター、メイプルと一緒に行けば出られるのでは?」

 

ガーベラさん達は、ここから出られないそうだ。

 

「その場合、メイプルに害が及ぶとマズい。結構、気に入っているんだから」

 

マスターに気に入られているようだ。

 

「おいしかったです。お代は?」

 

「いらない。ここではお金は意味を為さないからね。それよりも、また来てくれるかな?」

 

「はい、また来ます」

 

シロップに乗り彷徨いながら、<カンゴク>という国から王国へと帰る私。

 

 

 

---【猫神】トムキャット---

 

『東! 挑戦者、決闘ランキング第四位……【情け容赦なきテロリスト】ダァァァァァ~ン!!』

 

決闘ランキングの入れ替え戦。アリスのマスターとの対戦になった。アリスはどこまでチートなマネをするのだろうか?

 

『西! 防衛者、決闘ランキング第二位……【猫神】トム! キャットォォォォ!!』

 

ダンはボロボロな道着を着ている。フィガロのような能力を持たせているのか?

 

『試合、開始ィ!!』

 

必殺のスキルを発動した。

 

『――いざいざ踊らん、《猫八色》』

 

これは私の身体を8体に増加させるスキルである。そして、8体での同時攻撃に転じるのだ。

 

『ウッドオクトパス』

 

何?次の瞬間、私の身体がモザイク状に欠けていた。8体同時に心臓への狙撃だと…相手の放ったスキルは私の左胸を貫通していた。8体同時に着弾したようだ。

 

『勝者!ダァァァァァ~ン!!』

 

静まる観客。この私を瞬殺だと…あり得ない…アリスは何も手を出していないのに…

 

 

 

---レイ・スターリング---

 

決闘ランキングの入れ替え戦…【猫神】と呼ばれていたトムキャットさんが瞬殺されていた。アイツの得意技で…静まる観客席。それはショッキングなシーンであった。この試合のレートはトムキャットさんが1.1倍で、アイツは4倍だった。前評判的には、勝てる要素は無い筈だったのだ。

 

「凄い…エンブリオを使わずに勝つなんて…」

 

マリーさんが妙な事を口走った。

 

「エンブリオを使わず?」

 

「そうですよ。彼のエンブリオは自立タイプの剣士です。それを出さずに、彼単体での勝利です。エンブリオを使わないのは<楓の木>の特色ですよ」

 

エンブリオを使わないのがクランの特色…なんだ、そのバランスブレーカーなクランは?

 

「もし戦うと、俺も負けるクマ…」

 

兄さんでも負ける?どんだけ強いんだ?

 

「これで、大儲けクマ」

 

うん?兄さんはアイツに賭けていたのか?

 

「え?シュウは賭けていないのクマ?」

 

「マリーさんも?」

 

「ボクも…勝ち組ですね」

 

何…

 

「先輩は?」

 

「同じクランの人に賭けますよ。強さを知っていますし」

 

まさか、俺だけ負けか?

 

 




メイプルはメイプルの知らない間に、強くなっていたり(^^;
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