---桐ヶ谷和人---
その日の夜、先遣隊としてエギルとクラインがデンドロの大陸へと旅立った。俺の顔は割れているから、代わりに様子を見てくると言う。翌々日の夕方、「ダイシー・カフェ」に向かい、話を聞くことになった。
「どうだった?」
「アイツらは神々の宴に活動拠点を移動したらしい。だが、キリトじゃ勝て無いと思う」
エギルが難しい顔をして、俺では勝て無いと言う。
「どうしてだ?」
「アイツ、決闘ランキングでランカーだったぞ。まず、決闘ランキングで10位以内、いや5位以内に入らないと無理だな」
「わかった。デンドロに行って、決闘ランキングで上位を目指してみるよ」
---ダン---
アズライトの状況を知らせに来てくれたリリアーナとスキンシップ…
「じゃ、経過は良好なんだな?」
「えぇ、日常生活は問題は無いです。しかし、体力とか筋力が落ちていて、遺跡調査はもう少し先になりそうです」
目の前で、撓わに実った二つの房が揺れている。リリアーナは着痩せするのだろうか?
「焦らないでいいよ。新大陸で鍛錬をしているから」
「新大陸ですか…一緒に行きたいですけど…」
王女付きの騎士の身分では、気軽に行けないよな?
「休日が出来たら、連れて行ってあげるよ」
アズライトと共にだな。リリアーナだけ連れて行くと、アイツ凹むだろうな。
リリアーナと別れ、クランハウスに戻ると、みんな集まっていた。さて、行くか。今日はレイレイも参加だと言う。転移をして、オラリオへ移動をした。
「ここが新大陸かぁ~」
戦う気満々のレイレイ。まず、大家さんの処で、食事だな。「豊饒の女主人」へ向かった。
「来たな」
小人族の男が声を掛けてきた。誰だ、コイツ?スルーをしておくか。テーブルに別れて座り、俺とアリス、メイプル、サリー、レイレイがカウンター席に座った。
「おい!貴様、無視をするな!」
子供が騒いでいる。保護者はいないのか?
「俺、おすすめ」
「私も」
と言った具合に、ミアにオーダーをしていくと、背後から殺気を感じ、振り向きざまに拳を置きに行った。
「うぉっ!」
ドン!
カウンターで小人族の男の鼻っ柱に、拳がめり込み、反動で壁まで吹き飛んでいった。
「お前、失礼だな。いきなり襲うって、親にダメって言われなかったのか?」
「貴様…貴様のファミリアと戦争遊戯で決着を着けてやる!」
戦争遊戯?戦争ごっこか?
「なんだ、それ?俺はお前と遊ぶ暇は無い」
「後でギルドから知らせが届く。ロキ・ファミリアの本気を見せてやる」
「見たくも無い。他のヤツと遊んでいろよ」
「なんだとぉ!」
「おい!ここは飯屋だ。戯言は他でやってくれない」
ミアが小人族にキレたようだ。いや、俺達もかな?
「ダン…殺気を抑えてくれない。他の客がえらいことになっている」
他の客達を見ると、足下が濡れている。
「なぁ、ミア。戦争遊戯って、どんな遊びだ?」
「ファミリア同士の戦争だよ。勝ったファミリアは、負けたファミリアに、無理難題を飲ますことが出来るんだ」
「戦争か…メイプルの出番だな」
「はい、頑張ります」
俺達は戦場を求めていた。
「受けてやる。勝ったら…お前らのファミリアホームを貰う」
「コチラが勝ったら、主神は追放の上で、お前達を傘下に編入する」
アルテミスを天界へ送還したいのか?させないよ、ふふふ。
◇
戦争遊戯の対戦方式は攻城戦戦になったそうだ。アイツらのいる城に攻め入って、あの小人族を戦闘不能にすれば良いらしい。期間は3日もあるらしい。
そんなに時間を掛けるつもりは無いけど。俺達は速攻で攻めるし。で、戦争遊戯とはウォーゲームと呼ばれる神の代理戦争らしい。娯楽に飢えた神が考えたショウの側面を持つそうだ。ロクでも無い神だな。まったく…
「作戦はどうします?」
メイプルに訊かれた。
「作戦か?眠らせて添い寝でチェックメイトだろ?」
「それ、戦いになっていないって」
サリーから苦情が飛び出た。
「まぁ、テロの類いだな。じゃ、機械神2体と機龍で蹂躙?」
はどう砲2発とメーサー砲を喰らえば、城程度なら消え去るだろう。
「圧倒的な戦力を見せた方がいいわ」
クマを召喚するか?まだ弾が充填出来ていないか。メイプルと戦ったからな。
「PK専で城の外に居るヤツラを戦闘不能にした後、殲滅戦かな?」
ビースリーとマリーを呼ぼう。
「ユーゴーもロボットに搭乗だ。メイプル、カエデは機械神…いや、キ●グギドラにしよう。ポチとアナ、あとシロップも参戦だな」
「怪獣大進撃ですね」
フレデリカが楽しそうだ。大阪城はア●ギラスが壊し、東京タワーはモス●が壊した。俺達は、アイツらの城を壊す♪
◇
戦争の模様は、神々の力で、オラリオで観戦できるそうだ。この街では戦争すら娯楽らしい。まぁ、全力で行っても、相手は死なないし、問題は無いかな?
戦争の舞台になる城は、高い防御壁で守られているが、狙撃部隊は、シロップ、アナに搭乗している。上空からの狙撃…高い壁なんか無いに等しい。
俺とメイプル、カエデは正門から入り、城に入った後に変身をする。どこにいるか探すのが面倒なので、城をまず解体する。大まかな作戦である。細かく練っても、メイプルが従わない可能性が大であるから…そして、ゲームが始まった。
上空からの狙撃開始と同時に、正門を二筋のはどう砲が襲い掛かった。破壊の衝撃で、高く堅牢な城壁が崩れ落ちていく。正門を打ち破ったはどう砲は勢いを殺さずに、城に激突した。これにより、城は半壊状態である。
狙撃部隊により、城の外にいたヤツラは皆瀕死状態のようだ。さて、城の中に入るか。城の中に入り、キングギド●2体とメカゴジ●1体になった俺達。それだけで、残っていた城は全壊していく。城の高さよりも、俺達の方が大きいからな。
後は、プチプチとアリンコを潰す感じで…駆除は終了した。俺達は元の姿に戻り、ガレキの山に、『爆炎』『炎帝』をぶち込むミィ。クロム、カスミ、サリーなどが逃げるヤツラを斬り裂いていき、ゲームは終わった。
---フィン・ディムナ---
オラリオにおいて、ロキ・ファミリアは、強さにおいても、規模においても、一二を争う最大派閥である。新興ファミリアに負ける要素は無い。それは団長である俺も、団員であるみんなも自信を持って言い切れる。
ゲーム開始と同時に、城に激震が走った。何が起きたんだ?窓から外を見ると、門と外壁が崩れていき、城の半分が無くなっていく。空からは銃弾が飛んできている。何?飛行部隊がいるのか?大きな亀と大きな鳥が空に浮かんでおり、そこに狙撃手が多数いる。コイツら、何者だ?
また城に激震が走ると、床が崩れ、俺達のいる部屋も崩れていく。爆破程度では崩れない城が崩れていく。何をしたんだ?一瞬でガレキの下敷きになった。始まってから、まだ時間が経っていないのに、俺達の負けは決定じゃないのか?
プチッ!
意識が…
---アルテミス---
神々が集まり、ヘルメスの神力により、ゲームが映し出された。あの子達は、どんな戦いをするのかしら?
「アルテミス、負けたら、お前を送還してやる」
ロキの汚い笑顔。
「ふ~ん。ロキは勝てるつもりなのかしら?」
「当たり前や。オラリオで最大派閥なんやで、ウチらは」
子供の人数が多いだけの派閥のくせに、顔だけはデカイわね。胸はアレだけど…
「ねぇ、ロキ。引っ越し先は考えた?明日には引っ越すからね。お宝は置いて行ってね。居抜きだからね」
「ソッチも送還の準備をした方が良いで!」
ゲーム開始して、直ぐにロキ・ファミリアは殲滅された。静まる神々…ロキが口を開けて固まっている。ここまで、凄いとは、私も思わなかったけど。メイプルもダンもサリーも、私の子供達は、いつも通りの顔である。
「じゃ、ロキ!明日、引っ越すから今日中に出て行ってね♪」
---フィン・ディムナ----
負けた…新興ファミリアに、ロキ・ファミリアが殲滅された。団員の殆どは瀕死の状態で、医療系ファミリアに救出された。城のあった区域には、燃えたと思えるガレキが散乱していた。そこに堅牢な城があったと思えない風景が広がっていた。
「何が起きたんだ?」
副団長のリヴェリアが呆然としている。戦う前から勝敗は決まっていたのか?俺達の誰もが、戦った記憶が無い。戦う前に倒されたのだ。
「アレは、戦っちゃダメな相手だよ」
苦笑いしているヘルメス様。
「あれは戦争じゃない。一方的な蹂躙だったよ」
火力が比較にならない程、大きかった相手のファミリア。一撃で門、城壁、城の半分がガレキになったそうだ。
「魔剣での攻撃でも、そうそう壊れない城壁が、一撃だからな」
ヘルメス様は笑っていたが、顔色が悪い。それは神でも衝撃を受ける程の攻撃力だったのだろう。
「まぁ、ケンカを売ったのはフィン達だ。彼らの要望を聞いてあげないとダメだよ」
ファミリアホームを居抜きで渡す。屈辱的な敗戦である。まぁ、ロキのことだから、約束を守らないだろうな…
---ダン---
ゲームの翌日、居抜きのはずが、居座って居るアイツら。神は約束を反故にする権利があると言う、相手の主神。俺とメイプルとアルテミスで、交渉の場にいるのだが…
「ウチは約束してへんでぇ~」
と開き直るロキ。
「じゃ、しょうが無いわねぇ。ダン、アレを出してね」
ポチを召喚した。ポチを見て、腰を抜かすロキ。
「なんで神喰い狼がおるんや?」
女神様も失禁をするようだ。ロキの下腹部が接している床が濡れていく。
「喰わせて、送還もいいわね。どこから喰われたいのかな?」
アルテミスはエス系の女神のようだ。
「待ちや、なぁ、アルテミス…」
ポチが女神を前にして、ヨダレを垂らして、臭いを嗅いでいる。
「約束…守る?それとも喰われる?」
「あ…守ります」
「じゃ、行動で示してね」
「はひ…フィン、即時、撤収や…」
相手の団長は冷ややかな目で主神を見ている。撤収する気が無いのだろう。
「居抜き以外の条件にしてくれないかな?」
「後出しじゃんけん?じゃ、全員サンドバッグになってくれる?」
全員とタイマン勝負も悪く無い。なんせ、俺達は戦う為に、ここにいるんだから。
「それもダメだ。他の条件は?」
「じゃ、訊くけど、あの条件に見合う条件で、出来る範囲のことはあるのか?」
「君達とは敵対をしない」
「敵にすらならないヤツらが敵対しないって…安すぎるな」
って、なんで俺が交渉しているんだ?こういうのは主神とか団長の仕事じゃ無いのか?メイプルとアルテミスは、出されたお茶菓子を美味しそうに食べているし。
「じゃ、気に入った団員を改宗させていい」
それは性奴隷にしていいってことか?
「それは団長であるお前の権限で出来ることなのか?」
無言の相手…
「じゃ、そこの緑の髪、奉仕してくれ」
「なんだとぉ~!」
奉仕の代わりに、俺を睨んで来た。まぁ、普通はそうなるだろうな。
「出来無いことを約束するな!早く、出て行け!」
ここにはデカイ風呂場がある。食堂も厨房もデカイし、拠点として最高な物件だと思う。
「てめぇ!いい気になるなよ!」
アマゾネスの女性が襲い掛かってきたが、振り抜かれた得物をメイプルが、身体を張って止めた。その程度の武器じゃ、メイプルに怪我を負わせられない
ぞ。
「何?斬れないのか…」
「はい♪」
顔面蒼白の相手に、笑顔で応えるメイプル。
「ポチ、舐めてやれ」
はぁはぁ言いながら、ロキに近寄り、ロキの身体を舐め始めたポチ。
「ひゃぁぁぁ~!フィン…早う…」
更に床が濡れていく。
「ポチ、甘噛みまで許す」
ポチがロキの腕や足を甘噛みし始めた。
「フ…ィ…ン…」
ロキは白目を剥き、口から泡を吹いて失神したようだ。
次回、オーディナルスケールのラスボスを予定(^^;;