---管理AI1号 アリス---
無限担当である0号と共に、転生担当の神に呼ばれた。
「あなたたちの計画を聞きましたよ。どうでしょうか?その計画に私も混ぜてくれませんか?」
「リソース的には問題は無い」
0号は肯定の意思を示した。
「0号がそう言うなら、問題は無いですが、理は弄らないで欲しいです」
「勿論、弄らない。過去に転生世界での理を弄り、転生世界を自分の玩具にした神々がいましたが、私は違います。彼らの住む世界の理を維持しましょう」
転生担当の神は我々の上位存在である。下手に逆らえば、我々の存在を消し去ることなんか、容易であるだろう。
「あなたは良い下僕を手に入れましたね」
「彼は下僕では無いですよ。彼は私の相棒です」
正確には、私のクローン体の相棒である。
「ほぉ~、そこまで信頼し、信用しているのですか」
「彼の発想は嫌いじゃ無いですから。つい、協力もしたくなります」
「じゃ、そういうことで」
私と0号は、私達の職場へと戻された。
---本条楓---
あれ?ここはどこだろうか?トラックに『悪食』を喰らわせた処まで、記憶があるんだけど…。真っ白な空間にいた。
「お待たせしました。本条楓さん」
う~ん、うさん臭い女性が現れた。誰だっけ?
「私は転生担当の神です」
あぁ~、あのラノベに良く出てくるヤツか。ダメ神のア●アとか…
「あなたはラノベを読み過ぎですね」
苦笑いしている神様。
「あなたは勇敢にもトラックに立ち向かい、死にました」
死んだ?えぇぇぇぇ~!私、生きているけど…
「ここは死んだ魂が来る転生の間です。あなたを異世界転生しようと思います」
異世界転生?ラノベにありがちだな。これは夢だな。そうに違いない。
「うふふふ、夢では無いですよ」
脳裏に私の葬式シーンが流れている。えっ?あのミンチは何?
「あのミンチが、トラックに立ち向かった後のあなたの姿です」
あれ?『悪食』が効かなかったのかな…って、そうだ!理沙に言われたっけ。現実世界ではスキルが使えないって…しまった。咄嗟に使っていたんだ。
「後悔後に立たずですか?」
「でしゅね…」
しゃがみ込み、床に『の』の字を書く。
「あなたの勇者たる行動に対して、今回は特別に神様特典を3つあげましょう」
3つ?何にしようかな?そうだな…
「ゲーム内のメイプルに転生したいです」「一人だと寂しいので、ダンさんも一緒にお願いします」「うん?そうだ!クランメンバーのみんな共冒険の続きをしたいです」
私の願いを聞き、考え込む神様。ア●アのように一緒に来たかったのかな?
「みんなも呼ぶのですね」
なんでだろうか?再確認された。
「はい!なんなら、私が迎えに行きますよ」
「そうですか。では、お迎えはお願いしますね。皆さんの死期をお知らせしますね。って…あなたの大事な人が、もうすぐコチラに来ますよ」
さすが、ダンさんである。私の要望を聞き入れてくれたのか。
「今回は準備が間に合わないので、お迎えは不要です」
白い靄の様な物が晴れると、荒れ地の大地にいた。ペンペン草すら生えていない大地。ここでダンさんを待つのか。その辺に落ちていた牙のような物の先端で大地を削ると、線が描けた。ダンさんが来るまで、落書きでもしておこうかな。
死神メイプル誕生秘話的な…まさか自分が『死』を手土産に、みんなを迎えに行くとは思っていないメイプル。