デスを食らった男   作:もっち~!

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住処

 

---ダン---

 

住む場所以前の問題…この世界のお金が無い。この世界の先輩であるアリサに、金を稼ぐ方法を訊いてみると、街で真っ当な仕事に就くか、村で農業をするか、ダンジョンで魔物を狩って、売れる部位を売るのが一般的なようだ。

 

「魔物狩りしましょうよ!」

 

と、メイプル。ユウキが頷いている。まぁ、戦力はある。たぶん、火力は過多気味だと思うのだが、ダンジョン向きで無い戦力が問題である。俺とメイプルがガチで挑むと、きっとダンジョンは崩壊するであろう。

 

「迷宮都市って、いう街があるんだけど…そこに住むのはどうかな?」

 

と、アリサ。オラリオのような場所かな?まぁ、問題は先立つ物、要するにお金が無いことかな。

 

「マスター、レーダーに赤い点を多数見つけました。緑の点を追っている模様です」

 

それは、中立の者を敵性存在が追っているってことか。

 

「よし、迎撃に行くぞ」

 

まず、敵の戦闘部隊の鼻先に、メイプルバスターとカエデバスターを投下。敵の後方からアナを出撃させて、俺とユウキで逃げている者を確保することにした。作戦を決行してみると、逃亡者は鼠人の男性とエルフの女性で、追っ手は蜂のようだ。魔物の解体はリザが得意らしいので任せた。蜂系の魔物の場合、魔石と針が売れるらしい。

 

「なんで、逃げていたんだ?」

 

「この少女をボルエナンの里へ届けたい」

 

怪我が酷い鼠人の男性にヒールを掛けていく。彼の名前はミゼ、灰鼠首長国の騎士だそうだ。で、少女の名前はミサナリーア・ボルエナン。少女は攫われ、『トラザユーヤの揺り篭』に連れ込まれ、そこから逃げてきたところを保護して、彼女の住んでいた場所へ送り届ける途中で、襲われたそうだ。

 

あっ!『トラザユーヤの揺り篭』って記憶にある。確か、ダンジョンだったなぁ。

 

『はい、マスター。異世界転移で遭遇したことがあります』

 

アリスの記憶にも残っているのか。

 

「じゃ、そこを制圧して住処にしょう」

 

 

メイプルの『捕食者』と『暴虐』で、簡単に制圧出来た。アリスの能力でダンジョンコアを3つ手に入れた。あれ?なんで3つも?

 

『所有者未定のセーリュー市のダンジョンと、ここ、後ここの付録のダンジョンのコアの名義をマスターに書き換えました』

 

などほど…仕事が早いなぁ。7体のホムンクルスも手に入ったし。あれ?6体しか無い。

 

「ダン!会いたかったわ」

 

7体目のホムンクルスがアズライトになっていた。あぁ、そういう計画があったなぁ。デンドロの世界からアズライトのソウルキューブを盗んで、ホムンクルスに移植しようかと…

 

「どうしたんだ?」

 

「暗殺されたの。で、もうダメって思った瞬間に、ダンに会いたいって、願ってみたら、目の前にダンがいたのよ」

 

アズライトが抱きついて来た。まぁ、いいか。異世界転生だと思っていたら、夢オチって展開かもしれないし。

 

「う~ん、サリーとアスカさんが来ませんねぇ~」

 

って、メイプルが呟いている。もしかして、サリーを望んでいたら、アズライトが転生したってオチか?この死神めっ!

 

まぁ、これで当面の住処を手に入れた。ミゼの住んでいる村が近いので、ブツブツ交換してくれるらしい。

 

「土が痩せているわよ。これだと作物が育たないわよ」

 

農業担当のカタリナの指摘。そうなると培養土が必要だな。もしくは堆肥とか…

 

「アリス、ミミズとかスライムって、近場にいないかな?」

 

こういう時は、汚物を培養土にしてくれるミミズかスライムがいれば良い。喰えば、出る物は出るんだし。

 

「ダンジョンで、それらを発生させるのが良いかと思います。虫系はセーリュー市ダンジョンにスポーン可能です」

 

何匹かをここに強制転移させれば良いか。

 

「スライムは、ここでスポーン可能です」

 

「じゃ、ミミズ部屋とスライム部屋を作ってくれ。ミミズ部屋はトイレの真下がいいなぁ。スライム部屋は、地表と同じ高さにしてくれ」

 

「了解です」

 

ここのダンジョンは、山の中腹から入って、山頂へ向かうタイプであるが、地下方向に向かって迷宮が伸びていた。今は亡きオーナーがアレコレと実験などをしていた為、倉庫などの部屋が増設方向にあるのだった。

 

「さっき、手に入れた魔石と針を売って、食材を仕入れてくるかな。アリス、アリサ、カタリナ、一緒に来てくれ」

 

アリスはダンジョンコアを弄る要員で、アリサはこの世界の知識担当、カタリナはこの世界の常識担当と、俺の中で区分されている。メイプル、アズライト、ユウキは、近場で狩り、6体のホムンクルスは、ダンジョンの維持管理を任せた。適材適所が一番効率が良いはずだ。

 

まず、転移でセーリュー市のダンジョンコアのある部屋の前に移動した。セキュリティーの為、コア部屋への直接の転移は出来無い仕組みらしい。俺達が転移すると、コア部屋の前に悪魔がいた。が、一瞬で排除された。使い魔のデミウルゴスが躾けをしてくれたようだ。

 

『マスター、コイツの配下がダンジョンにいるようなので、躾けて来ます』

 

デミウルゴスの声は嬉しそうだ。たまには楽しんでもらおう。

 

コア部屋に入ると、アリスがあれこと操作をしてくれ、リスポーンのペースを早目にしてくれた。それにより、過多になったダンジョンモンスターは、揺り篭に転送されるそうだ。対象になるのは汚物担当のミミズ、死体担当のダンゴムシ、金属担当のゴキブリだと言う。ミミズは汚物を培養土に、ダンゴムシは死体、腐敗物を培養土に、ゴキブリは岩石から金属を取り出してくれるらしい。

 

次に、オーユゴック公爵領の公都に移動した。テニオン神殿があり、割と治安が良い街だとアリサが言うので買い物に来た。公爵領の中心都市らしく、栄えているので賑やかである。早速、店構えの良さげな店に入り、魔石と針を売り、お金にし、入れたお金で、当面の食料を買い込む。

 

「見知った食材が多いな」

 

「このシガ王国は、転移者が建国した国らしいからね。王都には桜並木があるのよ」

 

アリサの知識量は多いようだ。生活が安定したら、みんなで王都旅行もありかもしれない。

 

 

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