デスを食らった男   作:もっち~!

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開拓

---ダン---

 

村長のところから戻り、手に入れた食材で、様々な料理を作って過ごしていると、九内から連絡が届いた。

 

『ちょっと来てくれ』

 

と…声からすると、戦闘とかの厄介ことでは無い感じである。俺の目の前で、パンケーキを旨そうに喰っていたカタリナを連れて転移した。

 

転移した先は、寂れた村であった。

 

「ここは?」

 

「ラビの村って言うそうだ。兎人であるバニー達が暮らす村で、人参が名産だと言うんだが…」

 

畑の土は見るからに、痩せ細っていた。

 

「水と肥料不足みたいね」

 

土を触って、カタリナが診断結果を報告してきた。土魔法を駆使して、土の診断が出来るようになったそうだ。

 

「水と肥料はどうにかするが、しばらく、この村を任せていいか?」

 

「この村はお前の領地か?」

 

「違う。あのちんちくりんの聖女ルナ・エレガントの領地だが、この国は亜人差別が酷いらしく、この領地に亜人であるバニー達を封じ込めているそうだ。で、聖女様の領地以外で暮らすことは禁止と…」

 

苦々しい表情の九内。

 

「中央政府が悪いってことか」

 

「で、私は王都へ向かわないといけない。そこで、お前らにここを頼みたい。私の配下の者もいる…覚えているかな、桐野 悠と田原 勇なんだが…」

 

「桐野って、あの白衣の痴女か?で…田原はガンマニアのおっさん?」

 

あのゲームでの印象はそんな感じである。桐野 悠はドS変態女であるが、打たれ弱かった為、俺がドMに躾けた気がする。田原 勇…思い出した!スーパーシスコンのガンマニアのオッサンだ。妹以外の女は総てブタに見える目の病気持ちだったな。

 

「なぁ、もっと真面な配下はいないのか?例えば、宮王子 蓮とか、1000歩譲って藤崎 茜とかさぁ」

 

「あら、随分な言い草ねぇ~」

 

この声だよ。桐野の声だ…

 

「また唄いたのか?」

 

「お、お、お前…じゃ、無い。あなたはダン様では無いですか…ほほほ」

 

変な汗をかき始めた桐野。ゲーム内での仕打ちを思い出したのだろうか?

 

「ダンなら、悠と田原をコントロール出来るだろ?茜は…お前でも無理だしな」

 

茜は…自由奔放過ぎるが、妹枠である。この精神病んでいる二人よりマシなんだが。それに、メイプルとマイルを指揮する者として、茜はそんなに手が掛からない気もするんだよな。火力がそんなに無いし。

 

「一応、野戦病院と、温泉旅館と銭湯を設置してある。好きな時に利用してくれ。ダンからは金は取らんから安心してくれ」

 

銭湯は気になるなぁ。いや、銭湯はそそるな。湯上がりの珈琲牛乳…

 

「温泉旅館内に、ダン専用に二部屋用意してある。兎に角、俺の留守中、この二人が無茶をしないように、監視、指導してくれ」

 

「思い出した!お前、長官をズタボロにしたプレイヤーだな」

 

田原を始め九内の配下達は、九内を長官と呼ぶ。いや、茜だけは名前呼びで「伯斗ちゃん」だったかな?

 

「よぉ、シスコンのおっさん」

 

「誰がシスコンだ?はぁ?」

 

面倒なのでスルーだな。

 

「俺達は明日出発する。頼めるか?」

 

「監督指導すれば良いんだな。で、今後もここを利用して良いってことだな」

 

「あぁ、お前がいれば心強い。う~ん、いや悠はガードとして連れて行くから、田原と二人で頼むわ」

 

ドM女は連れて行くのか。それは問題の少ない良いことだ。今の俺のスキルだと、この女を瞬殺しそうで怖いし。コイツの医療技術は、聖属性魔法で治せない病気に有効だから、生きていて欲しい部類である。

 

 

館に戻り、人員配置を考える。クボォーク王国は未だ開墾中であるから、カタリナとメアリはラビの村に連れて行って問題は無いか。ガード要員は田原がいれば問題は無い気もするが、ケモ耳天国だしマイルを連れて行くかな。後は今後、転移できるように、ミトとサトゥーも初日くらいは連れ出すかな。

 

翌日、ラビの村へ転移した俺達は、九内達を見送った後、ラビの村を見回った。

 

「外敵はいなそう」

 

マイルの索敵で、周囲の敵を探すが見つからなかった。コイツの索敵は、広範囲有効なので、便利である。

 

「今後、マイルはここのガードでいいかな」

 

「はい。天国のような職場です。ケモ耳万歳ですよ~」

 

 

既に、マイルはバニー達のウサ耳にメロメロである。この子達に危害を加える輩は、マイルの手により死刑が確定するだろう。

 

「田原、どうだ?」

 

「金はかかるな。箱物は長官が設置してくれたが、インフラがサッパリだし」

 

畑がボロボロの上、村の家、道などもボロボロである。

 

「なぁ、サトゥー。迷宮都市の貴族街のガレキって、再利用できるか?」

 

「あぁ、なるほどね。貴族の館を再現するので無いなら、再利用出来ると思う」

 

「ミト、ダンジョンモンスターって、ここに持ってこられるかな?」

 

「う~ん、どうかな。大陸内で地脈が完結していると思うから、難しいかな。寧ろ、ダンの強制転移の方が有効じゃ無いかな?」

 

汚物、汚水を飛ばして、再処理した物をここに持ち込むのか。ちょっと、距離がありすぎるか。まぁ、実験してみるか。

 

「田原、部屋を使うぞ」

 

「あぁ、4階の二部屋を使ってくれ、後野戦病院内に一部屋を用意した」

 

田原から部屋の鍵を受け取り、部屋へ向かった。設置する魔方陣を考え無いとなぁ。

 

 

翌日、水場を求めて移動をしていて、湖を見つけた。近くには祠があるし。これって実験に使えるかな。祠を加工して、湖の周囲に広がる森から、ミミズを『強奪』して祠に入れた。ミミズが祠から脱走しないように、死なないように加工をして、実験的に汚物を転移させて、ミミズが喰うかを確認した。うん、喰うねぇ。喰って、培養土を作ってくれそうだね。ここに汚物、汚水処理プラントを作るか。定期的に、再生した水、培養土をラビの村へ転移させるようにして…そうだ。ラビの村に備蓄設備を設置だな。

 

ここで実験したことは、クボォーク王国にフィードバック出来る。後、湖の水を転移させると真水の確保になるな。

 

ラビの村に戻り、銭湯で朝風呂を浴びて、珈琲牛乳を飲む。幸せだな。異世界で初めて、そう思えた。やはり、日本人はお風呂が無いとダメだな。クボォーク王国にも銭湯を…そうだ、九内に作って貰おう。九内の作る箱物内の消耗品は、仕組みは知らないが、自動で補充されるのだった。

 

炊き出し要員としてマリアとルルを連れてきている。クボォーク王国の方はセーラとアスカ、アスナがいるので安心である。館には保存食があるので、レーナが餓死することも無いだろう。

 

 

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