デスを食らった男   作:もっち~!

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読み違い

 

---メイプル---

 

モンスターハウスの試練を抜け、フィールドでの殲滅戦を経て、セーフティーゾーンに到達した。残りの試練は、複数パーティーで受けるそうで、他のみんなが到達するのを待つことになった。

 

「伯斗から救援が来たんだが、メイプルとマイルを借りていいか?」

 

サリーの名が呼ばれない。相手がヤバいのか?

 

「両刀遣いは、もうカンベンしてくださいね」

 

マイルが泣きそうな顔で訴えている。両刀?二刀流相手では分が悪いのかな?私の返事を待たずに、私とマイル、シュウさんだけが、どこかへ転移した。転移した先で目にしたのは、巨大なロボットだった。

 

「360度方向にレーザーを放ちやがる。悪いが、ルナとその友人の亜人をガードしてくれ」

 

亜人と聞いて、マイルがガードへと向かった。私は私の出来る事をする。

 

『機械神』『全砲門展開』『発射!』

 

放たれるレーザーを盾に喰わせ、巨大なロボットに攻撃を与えて行く。

 

「おい!ガードを頼んだんだが…」

 

「悪いなぁ、アイツは戦闘狂なんだよ。ガードは僕がする。伯斗はあの老騎士を回復してやれ」

 

「俺は男に興味は無い」

 

最近は周囲の会話を聞き取れる余裕が出来た。マイルは剣でレーザー光を撃ち返している。剣術を習おうかな?最近、覚えたスキルを使う。暴食したエネルギーをエネルギー充填に回し、戦闘中でも充填出来るようになったんだよ。

 

『エネルギー充填120%…はどう砲発射!』

 

目の前の巨大ロボットが消失し、遠くに見えた山、その奥に一瞬見えた城のような物も消えた。

 

 

 

---九内伯斗---

 

なんだ?あの威力は…巨大なガラクタを消失させて、その背後に見えていた風景すらも消失かよ。あまりの衝撃的な光景に、咥えていたタバコを落としてしまった。

 

「おい!あれはなんだ?アイツの方がよっぽど魔王じゃ無いか」

 

アイツに詰め寄った。俺の火力はあんなに凶暴では無い。

 

「まぁ、チーム魔王の一角だろうな。伯斗とメイプルで魔王のツートップか?」

 

魔王よりもヤバいラスボスは、俺と会話しながら、冷静に広域回復魔法で、救える命を救い始めた。

 

「伯斗のとこで預かれない?お前、ロリだから、ストライクゾーンだろ?」

 

はぁ?また咥えていたタバコを落としてしまった。謂われの無いことを言われたので…

 

「何を言っている。俺はロリじゃ無い。何故か幼女系が寄りついてきているだけだ。まぁ、来てくれて、助かったよ」

 

「あの巨大なガラクタは何だ?」

 

「降臨した守護天使みたいに言っていたが?」

 

「この世界に美的センスは無いのか?全然萌えないんだけど」

 

守護天使みたいなことを言っていたが、殲滅兵器だよな…あのロボの全周囲タイプの攻撃で、街は殲滅である。メイプルの攻撃で、多分隣国に被害も出ているだろうな。隣国って悪魔の国だっけ?まぁ、いいか。

 

「隣国への被害の実績は、メイプルにはあるぞ。あの『はどう砲』って直進力が半端ないらしい。一応、僕の理において、味方に近づいたら、消失するようにしたけど」

 

敵にしたくないなぁ。アレは俺でも消えて仕舞うと思う。

 

「だけどなぁ、メイプルよりもダンの方が強いぞ。たぶん、伯斗でもキツいんじゃ無いかな」

 

ダンって、あのダンだよな。単なる料理人で無いのか?目の前の黒い魔王も、普段は凄く見えないしなぁ。見た目は大事だな。

 

「じゃ、戻るよ」

 

「サンキューな」

 

援軍の3名が転移していった。

 

 

 

----高杯光輝---

 

懸念していた事態になった。欲しい物はあるかと訊かれ、総理が人間と獣人のハーフを数名欲しいと伝えてしまった。

 

「日本国は奴隷制度でもあるのか?」

 

「そちらこそ、獣と人間を交配させるとは、非倫理的ですよね」

 

総理の挑発的な言葉に、代羽家の当主が笑いだした。

 

「その程度の知識ですか。彼らは非倫理の末に生まれた訳では無い。そういう種族なんですよ。あなた方のいた世界では、亜人族を虐殺しまくったからいないだけで、それを棚に上げて非倫理的と言うとはね」

 

人類の歴史をヒモ解けば、侵略者は現地民族を根絶やしにして、近代国家を築いている。土着文化を古くさいと斬り捨ててきた。亜人がいたのか?歴史は勝者が書き換えるから、いたことは無かったことにか?

 

「あなたの国では、相手の国が要求すれば、国民を土産物として、差し出す文化があるのですか?それならば、国交は結べません。お帰りください!」

 

一瞬で目の前の風景が変わり、私達は皇居の正門前にいた。

 

「何?転移装置を持っているのか?是非とも欲しい技術だな」

 

総理は、分かっているのか?その日、内閣総辞職に拠る衆議院議員選挙が決定した。誰かの怒りを買ったようだ。

 

私は何の成果を得られず、任務失敗と思っていたが、陛下より、

 

「ご苦労様でした」

 

と、労いの言葉を頂いた。何も出来なかったのに。

 

重い足取りの帰路、うちの神社には、鳥居を潜り階段を昇っていくと、ベンチのある休憩エリアがある。そのベンチにあの女性が座っていた。

 

「娘さんは、幸せでしたか?」

 

私が近づくと、女性にそう問われた。

 

「分かりません。好いている男性はいたようですが…」

 

「そうですか…」

 

どこか悔しそうな女性。

 

「お茶でも飲んでいきませんか?」

 

「いいのですか?」

 

どこか、娘の仕草と似ている女性。まさかな…あり得ない。歳は、彼女の方が上であるし。

 

家の中に通すと、妻が女性に抱きついた。女性も妻を優しく抱き、目には薄らと涙が…

 

「彼女の意識を奪いました。話が複雑になりそうなので」

 

妻を抱きかかえ、妻の部屋へ寝かし付けた女性。何故、間取りを知っているんだ。それって…

 

「あなたは気づいていると思いますが、私は異世界転生した高杯光子ですが、私が生まれたのはこことは違う並行世界なんです」

 

薄らと分かっていた事実。異世界転生したとして、年齢が合わないから。

 

「あなた方はどうしたいのかね?」

 

「共存…まずは核を放棄して貰い、代替エネルギーを供給します」

 

「見返りは?」

 

「和食材…私と同様に、並行世界からの日本出身者が多いのです。和食に飢えているのですよ」

 

女性が苦笑いしていた。故郷の味が恋しいのだろう。美味しそうに緑茶を飲んでいるし。

 

「今回のことで、利権好きの政治家を窓口にするのは辞めにします。今度は、あなた若しくは皇宮経由で取引をします。会えて、良かった…また来ます…お元気で…」

 

目の前から女性が忽然と消えた。

 

 




次回はワンダースリー絡みの予定です(^^;
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