流麗の錬金術師がヒーローになる話   作:きど

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高校生編4

全員の模擬戦が終わり私が選んだ相手はオールマイトだった。

 

好きな相手を指名していいと言っていたし、ヒーローが嘘をついて良いのかと真顔で抗議したら許可が下りた。

 

少々意地の悪い質問だったが、彼も教師として働くなら良い勉強になっただろう。

ヒーローとしてはトップレベルだが、教師としてはまだまだ詰めが甘いので付け入りやすい印象を受ける。

まあ、プロヒーローがわんさと居る学校に敵が来る訳もなし、彼も新米教師としてゆっくり頑張って欲しい。

 

「準備はよろしいでしょうか?水龍さん」

「大丈夫だ。始めてくれ」

「それでは…スタートです!」

 

開始と終了の合図、そして何かあった時の為、先生が行っていた通信係として八百万に白羽の矢が立った。通信機から聞こえる彼女の声に応え、手袋ごと手を握り締めた。

 

通信を切り眼鏡型モニターに映る自分で設置した監視カメラや各種センサーの反応を見る。

オールマイトは一応周囲のトラップを警戒しつつ、ゆっくり探索を行っている。流石に初回の授業で生徒相手ということもあってか本気ではないようだ。

 

1階の探索を終え二階へ上がってくる様子を捉え、仕掛けておいたトラップを発動させた。

まずは閃光弾。初手で視界を潰して動きを封じる。しかし多少怯んだものの、すぐ動いているので無駄だったらしい。

おそらく彼の個性は身体強化系のものであろうと踏み、五感から封じる作戦だったが…あの凄まじいパワーについていくだけのスピードも兼ね備えているのだろう。反応速度が常人のそれではない。

 

他のトラップも全く効いていないのを見て、センサー系が全滅するのも構わず建物ごと錬成して2階から上を崩壊させた。錬成を分解の段階で止めれば建造物の破壊など容易い。スカーの真似事だが、錬金術師なら破壊する対象の物質を把握していれば誰でもできるお手軽錬成だ。

 

屋上に放っておいたドローンからの映像では、落ちてくる瓦礫を全て殴り飛ばして平然と立っている様子が見てとれた。

 

「化け物だな…」

 

こっちが攻めているはずなのに全くそんな気分にはなれない。

彼のいで立ちとパワーからどことなくアームストロング少将を彷彿とさせられるが、桁が違う。個性とは恐ろしい能力だ…

 

上層階が崩落したことでこちらの居場所を察したのだろう。笑いながら自分の立つ2階の床部分に拳を叩きつけようとしているので、周囲の地面から探り当てた水道管の水を利用しオールマイトの周囲を完全に水で覆う。

平然と周囲を見渡しているのでそのまま水を球体にして溺れさせようとしたが、片腕を払う動作だけで簡単に吹き飛ばされてしまった。

錬成の暇を与えないスピードと攻撃を薙ぎ払うパワー…さっきから恐ろしいという感想しか出て来ないな。それでも彼が敵なら戦って勝つのみだが、敵に回したくは無い。

 

続けざまに床を薙ぎ払い錬金術で作った一階の図面には無い部屋に突入される。

 

核のレプリカと共に立つ私に向い、ゆっくりと笑みを携えて近づくその姿は…敵側からしてみれば悪魔以外の何者でもないな、と思った。




戦闘描写難しいすぎひん?
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