1945年に滅びる日本を救って欲しいであります(未来知識チート)   作:火焔+

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12. 1838年 鉄筋コンクリート

 

時代は1838年11月であります。

「鉄筋コンクリート」でありますよ。

 

★鉄筋コンクリート「3枠」

・鋼鉄レール鉄道開発(2枠)

・蒸気機関車(2枠)

・パレンバンの産業振興(2枠)(第2段階)

・バリクパパンの産業振興(2枠)(第2段階)

・ロシア居留地開発(カムチャッカ半島、カラギンスキー島)(2枠)(5か月)

・樺太、千島列島の産業振興(2枠)(第2段階)(6ヶ月)

・ブルネイ帝国との交易(1年1ヶ月)

・無煙火薬(3枠)(1年2か月)

・内燃機関(5枠)(1年6ヶ月)

・蒸気式重機(3枠)(1年6ヶ月)

・近代水車(2枠)(1年6ヶ月)

・合成染料の開発(1年6ヶ月)

 

★研究専用13枠:電磁+6

★研究専用13枠:文化+5→工学+1

 

――――――――――――――――

 

●鉄筋コンクリート

 

【入即出屋】

 

「円盤なんて投げる場所がないから、砲弾で我慢するお。」

 

 昨日、やる夫は輸入した西欧の書籍を読んだ。

 古代ヨーロッパで流行っていたらしいオリュンピア祭典の本であった。

 その中の、円盤投げという種目に興味を持ったが、そもそも円盤を投げる場所がない。

 

 ということで、大砲用の最も小さい砲弾を投げて遊んでいた。

 しかし、遠くに飛ばないからといって家の庭でやっていいモノではなく――――

 

「げっ!ミスったお!!」

 

 やる夫の投げた砲丸は予定の方向からズレて家の土壁にぶち当たってしまう。

 

「や、やばいお……

 土が剥げて、竹小舞(壁を補強する格子状の竹)が見えてるお……

 補修して、なかった事にしないと怒られるお。」

 

 壊した事を家族に黙って修復を試みたが、下手に技術があるため壊れてなかった周囲より綺麗になってしまい即日ばれる。

 

 

 

「お前は何をやっているんだ……」

 

 何で壊したかをゲロったやる夫に父親はこめかみを押さえる。

 余りの馬鹿さに持病の偏頭痛に襲われたのだ。

 

「円盤が投げられないのでつい……」

 

 つい、で何故砲弾を投げることになるのかが理解出来ない。

 ただ、その突飛過ぎる発想が時に良い目を出すこともあるから考えるなとも言えない。

 

「で、楽しかったのか」

 

「疲れるだけで全然ですお。」

 

「そうか……」

 

 父親は言葉も無い。

 

 

 

「でも、面白いことは思いつきましたお。」

 

「ほぅ……?」

 

 父親は商人の目に切り替わる。

 大体こういう時は儲けに繋がる事を経験則で理解しているからだ。

 

「土壁って竹格子と土で作りますお。」

 

「そりゃ、土壁だからな」

 

「土だけだと強度が足りないし、何より壁にならない。

 竹も壁にはなりえないですお。

 竹と土で作るからこそ、壁たる強度ができますお。」

 

「お前の作ったレンガには劣るぞ?」

 

「鉄格子とコンクリートで壁を作ったら、土壁よりかなり強固な壁ができるんじゃないですかお。

 多分、レンガ造りより強いんじゃないかと思っていますお。」

 

 やる夫は土壁の構造をみて、鉄筋コンクリートを思いついたのだ。

 早速検証をする為に、厚さ10cmの土壁と、煉瓦壁、厚さ5cmのコンクリート壁、鉄筋コンクリート壁の4種を用意した。

 そして耐久試験を行った結果、鉄筋コンクリート壁の耐久力が一番高い事が証明された。

 この結果には父親も満足気だ。

 

 こうやって加硫ゴムのように、失敗から成功を生み出すから怒るに怒り切れないというジレンマが発生するのだが……

 父親は頭痛が酷くなるだろうなと心の中で溜息をついてから、商人の頭に切り替える。

 

 

「これは素晴らしいな。丁度、樺太にある豊原城の建設指示がお上から来ていたところだ。

 豊原城は鉄筋コンクリートで築城出来る様、掛け合ってみるか。

 やる夫、準備しておけ。」

 

「わかりましたお。」

 

 

 江戸でのデモストレーションも成功を収め、豊原城は鉄筋コンクリート(多分RC造)で築城されることが決まった。

 そして時が流れ、落成日が訪れる。

 

 

 

「やっぱり寒いとかのレベルじゃなくて、痛いお……!」

 

「樺太がこれ程寒いとは……暖房器具の量産が急務ですね……。」

 

 エスキモースタイルのやる夫と阿部正弘は四層天守閣を持つ豊原城の落成式の為に樺太へやってきた。

 外見からは鉄筋コンクリートとは分からず、普通に漆喰が塗られた白城に見える。

 

「外見は今までと変わりないのですね。」

 

「はいですお。漆喰を塗っているので内部のコンクリートは見えないですお。

 でも、内部は結構雰囲気が異なりますお。」

 

「それは楽しみですね。早速、中に入りましょう。」

 

 

 二人が入城した豊原城内部は、今までの城とは一線を画していた。

 

「随分と広く見えますね……。柱が少ないからですか。」

 

「そうですお。鉄筋コンクリートですと柱一本あたりの耐荷重能力が高いので、柱の総本数が減りますお。

 また、柱の太さも任意に変える事が出来るため、豊原城では木柱より倍の直径で柱を建造しましたお。」

 

 城内の雰囲気は、城主の意向にそって和室、洋室混成のビルというかマンションというか、自由度が高すぎてよく言えば和洋折衷だった。

 

「戸口や窓の気密がしっかりしているのか、城の中は思ったより寒くはないのだな。」

 

「はいですお。防衛は意識してないので【石落とし】や鉄砲用の【狭間】とかは無いですお。

 窓もガラス窓や隙間が少ない様に調整した木窓を使用していますお。

 寒い土地ですから必要かと思いましたお。」

 

 城内は外に居るよりかは、かなり快適だった。

 

「ただ…………」

 

「どうかしましたお?? 結構いい仕上がりだと思いますお。」

 

 正弘は表情を曇らせる。

 やる夫からすれば、非常に良い城だと思うが城に住む者からすれば違う視点があるものだろうかと。

 

「良すぎるのが問題なのです。

 ここは天領ではあるが、上様の居られる江戸城よりも良い城というのは権威的にも良くはないのですよ。」

 

 多少であれば樺太の環境上仕方なし、と問題ないのだが、江戸城よりも良すぎるのは徳川を軽んじていると判断されかねない。

 家慶が言う事はないだろうが、特に煩い外野が問題なのだ。

 

 

「なるほど……

 でしたら、こちらは江戸城改装のための実験と位置づければいいのではありませんかお?

 新しい手法で出来た最初の城に上様がお住まいになるのは、万が一を考慮したということで築城予定だった豊原で実験したと。

 また、鉄筋コンクリートにおける、強度とコストが最適な手法を大学で研究して貰ってますお。

 一定の成果が得られた後、江戸城を改装して上様に献上するというシナリオならば、いかがですかお?」

 

「そうですね。それならば、周囲も抑えられそうです。」

 

 ということで、江戸城を新しく作り直す前に不具合が無いかを検証するという名目で樺太の城は全て鉄筋コンクリート製となった。

 

 

 

――――――――――――――――

 

 漆喰とコンクリートは酸性、アルカリ性と相性は悪いのですが、現代の復元した城も同様の問題があったりするのであります。

 まぁそれでも100年近く持っているのですから、【直ちに影響はない】という事でありますな。

 というか、100年後に観光地以外で城が残ってるとは思えないでありますが……。

 普通に一等地なら、高層ビルになってるでありますしな。

 

 RC造は断熱材が無いと外の温度が伝わってきて寒いのでありますが、風が吹き込む古い技術で作られた建造物よりはマシであります。

 

 ま、ともあれ鉄筋コンクリートなら安政の大地震も耐えられるようになっているであります。

 該当地域の公共施設が鉄筋コンクリート製になっていたら、被害は最小限に抑えられるでありますよ。

 史実世界ではどうかは分かりませんが、こちらの世界ではそうなっているであります。

 

 鉄筋コンクリートにより、高層建造物、そこそこ大きな橋(明石海峡大橋は技術レベル的に無理)が建造できるようになったであります。

 また、建築における大きな発明でありますので、環境(建築)レベル+2であります。

 環境レベルが閃きによって増加するケースは余り無いので嬉しい事でありますな。

 あと、閃きも+2でありますよ。

 

 鉄筋コンクリートは1867年にフランス人庭師のジョゼフ・モニエが発明者の一人として上がっているので、29年の先取りでありますな。

 建造物としてはベルギー人のオーギュスト・ペレが有名でありますので、素晴らしいものとして認められたのをこの時期とするならば、1903年以降と65年くらい先を行く技術でありますな。

 

 

 

――――――――――――――――

 

【日本の技術レベル】

|科学:10(基本的な理学)

|工学:18(モノづくり)(+1)

|材料:15(素材、エネルギー)

|生物:16(農業・医学)

|電磁:10(電気製品・発電)(+6)

|環境:13(建築・自然保護)(+2)

|流通:04(物流や兵站)

|政経:10(政治経済や社会問題の解決力)

|文化:15(外交・異文化・芸術・娯楽)(+5)

|軍事:04(兵器開発・戦術)

 

※00を史実相当、30(Max)を2020年相当とします

 

 文化も電磁もガッツリ上昇しましたな。

 

 電磁によって効率は悪いですが、石炭式火力発電、水力発電が閃いた時に実用化されますな

 また白熱電球も閃きにより実用可能でありますよ(電気があれば)

 電気学の父であるファラデーも1832年に電磁誘導を発表しているので概念自体は生まれているでありますしな。

 現代に近い三相交流発電機や変圧器を求めるのであれば、電磁レベル20で1年以内で閃けるであります。

 

 

 文化については、アジア圏であれば歴史的に困難な中国、朝鮮を除いてノータイムで通商条約を結べるであります。

 異文化についても国によって独自の文化を持つ事があるということを理解し、違う事を異端と切り捨てる事はなくなったでありますな。

 また、娯楽も西欧のチェス、カードゲームなどが流通して遊びのバリエーションが増えてきたであります。

 

 つまり、東南アジアと通商を結ぶと直ぐに貿易出来、しかも文化爆弾で平和的(文化および経済)侵略が可能になったということであります。

 

 次に上げるべきは、工学と軍事でありますな。

 工学は20でWW2相当となり、それ以前の技術の閃き期間の短縮を狙うであります。

 古い時代の発明もオートで発明されるでありますしな。

 

 

 ちょっと調べたでありますが、エーテルを使った冷蔵庫……既に出来てるかもしれないであります……

 ジェイコブ・パーキンスや、ジョン・ゴーリエあたりの発明なら、工学、材料のレベル的に可能でありますし。

 アンモニアが冷蔵庫にも、肥料にも、弾薬にもなるでありますか。

 

 予定変更であります。

 材料を22まで上げてハーバー・ボッシュ法を最短で狙うであります。

 これなら、1枠で1年で発明可能であります。

 余りを軍事に振り分けるでありますよ。

 

 

――――――――――――――――

 

【年表】

・1837年

 【徳川家慶 第12代征夷大将軍就任】

 【医学】予防接種の普及

 【??】和製活版印刷の開発

 【経済】オランダ提供の居留地開発

 【国家】育児補助令の施工

 【国家】保育園の開設

 

・1838年

 【経済】新貨条例

 【工学】スクリュー船の発明

 【教育】近代的教育制度の発令

 【国家】樺太、千島列島入植

 【工学】空気入りタイヤの発明

 【建設】鉄筋コンクリート

 

 現代から見た考察

 鉄筋コンクリートが誕生して以来、現在に至るまで世界でコンクリート建造物は増加の一途を辿っている。

 当時は、江戸城より高い建造物が作れないことから、3階建ての建造物が限度ではあったが、

 各地の都心部や地価の高い繁華街では3階建てのRC造が多く建設され始めた。

 

 各財閥は幕府とのコネを使い、4財閥だけが江戸城より1階低い4階建ての建造物を許されていた。

 彼らは自社の看板として大きなRC造の商店を構える事となった。銀座三越が有名である。

 (※ただし再建されているため、当時の建物は残っていない)

 

 中でも入即出商会が建設した店舗は異色である。

 大きな柱により1~3階が吹き抜けとなっており、屋内における開放感という今までに無い構造をしていた。

 この手法はRC造の自由度を証明しており、現代においてもホテルや商業施設でも良く使われている。

 

 

 またこのときから、各藩の藩主は居城を鉄筋コンクリートで再建しなおしている。

 現代でも、居城の居住性、堅牢さを高めるためには必要であるとの見解であるが、

 それ以前の城は地方の小城しか残っておらず、歴史的建造物の専門家達は非常に残念だと感じているという。

 

 

 

――――――――――――――――

 

さて、次回予告ではありますが、「蒸気機関車」「鋼鉄レール鉄道」であります。

 

★鉄筋コンクリート「3枠」

●鋼鉄レール鉄道開発(2枠)

●蒸気機関車(2枠)

・パレンバンの産業振興(2枠)(第2段階)

・バリクパパンの産業振興(2枠)(第2段階)

・ロシア居留地開発(カムチャッカ半島、カラギンスキー島)(2枠)(5か月)

・樺太、千島列島の産業振興(2枠)(第2段階)(6ヶ月)

・ブルネイ帝国との交易(1年1ヶ月)

・無煙火薬(3枠)(1年2か月)

・内燃機関(5枠)(1年6ヶ月)

・蒸気式重機(3枠)(1年6ヶ月)

・近代水車(2枠)(1年6ヶ月)

・合成染料の開発(1年6ヶ月)

 

★研究専用13枠:電磁+6

★研究専用13枠:文化+5→工学+1

 

残り枠+2

 

――――――――――――――――

 

●日朝貿易2

 

「いつもありがとうございます。当国の市場価格よりも2割も安く売ってくれるなんて、ボクのカワイさのおかげですね!」

 

 

【挿絵表示】

 

 

「お気になさらず。(日本の相場より高いので儲かっているでありますし)」

 

 

【挿絵表示】

 

 

 日本では農地改革により食料が激増しているため、穀物の単位価格は緩やかに下降している。

 ただ水稲農林一号と同じ様に、価格が半分になっても収量が4倍になれば収入は増加しますからな。

 

 ただし、これは日本国内の相場であって朝鮮では価格の低下が起きてないので国内より高く売れるであります。

 それ故に、輸出価格は朝鮮市場の30%OFF、関税の10%が朝鮮王室の国庫へ入り、市場には約20%OFFとなり

 日本、朝鮮王室、朝鮮【北部】国民でWin-Winとなっているでありますよ。

 

 朝鮮農民が畑を畳んで鉱員となるので、鉄鉱石の輸出も増えるでありますしな。

 

 

 そんなことが可能かって? 出来るでありますよ。

 20世紀序盤の作物品種と効率的な農業によって、単位面積あたりの収量増加、一人当たりの農地面積の増加が実現しているでありますからな。

 日本の人件費が朝鮮の倍でも、一人当たりの収量が5倍以上あるので余裕であります。

 

 例えばでありますが

・朝鮮人農家

 農地面積1ha、単位面積収量1t、人件費10円とした場合、

 収穫量は1tなので穀物1tあたり10円以上でないと食べて行けないであります。

 

・日本人農家

 農地面積5ha、単位面積収量4t、人件費40円とした場合、

 収穫量は20tなので、穀物1tあたり2円以上で済むであります。

 

 ぶっちゃけ、輸送費込みでも朝鮮市場価格の50%OFFでも赤字にはならないであります。

 安くしすぎると関税上げられるだけなので無意味でありますしな。

 

 

 ん? 朝鮮農業が衰退しているでありますか?

 大丈夫であります。関税で朝鮮王室は(賄賂などもあり)潤っているので規制される事は無いでありますよ。

(衰退してないとは言ってない)

 

 じわじわと朝鮮の食料を掌握して行っているだけでありますよ。

 ね? 何の問題も無いでありましょう?

 

 

 

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