1945年に滅びる日本を救って欲しいであります(未来知識チート)   作:火焔+

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25. 1840年 なぜなにブルネイ⑤

●なぜなにブルネイ

 

 さて今週も始まりました「なぜなにブルネイ」

 司会は私、あきつ丸がお送りするでありますよ。

 

 何と初回放送のゲストはブルネイ帝国の皇帝

 オマール・アリー・サイフッディーン2世皇帝陛下でありますよ!

 

「やぁ、余がオマール・アリー・サイフッディーン2世である。

 よろしく頼むよ。」

 

 さて、記念すべき初回でありますが残念なことに今回で最終回であります。

 

「……それは、特別番組ではないのかね?」

 

 なるほど、そういう捉え方もアリでありますな。

 

 

「…………まぁ、いいか。」

 

 それでは始めて行きたいであります。

 今回の内容は、反響の多かった何故

 

 

『ブルネイ帝国は日本にサラワクを譲渡したか』

 

 

 であります。

 サイフッディーン陛下。お聞きしても宜しいでありましょうか?

 

「あぁ勿論だよ。

 経緯を話していく前に、前提条件を話しておこう。

 

 まず簡単に領土プレゼントし過ぎじゃないかという疑問が多いと思う。

 ウィキペディアで読んだ事がある諸兄らには余計なお世話かと思うが説明しておこう。

 

 まず、有名なのがジェームズ・ブルックに原住民の反乱鎮圧の褒賞として出来たサラワク王国。

 そして、それより前にスールー王国がブルネイ帝国で起こった反乱の鎮圧に援軍を送っている。

 その功績により、北ボルネオ(サバ州北部)を譲渡している。

 つまり我がブルネイは結構簡単に領地をあげちゃうのさ。

 

 よくよく調べてみると、サラワク王国はイギリス軍にブルネイ首都を制圧されて割譲。

 北ボルネオもスールー王国に実効支配されて、ブルネイ軍は追い返せずに取られてしまったらしいがね。

 我が軍、弱すぎて涙出るよ。」

 

 

 陛下の自虐ネタはさておき、

 つまり、日本に領土を送ることにはさほど抵抗が無かったという事でありますな。

 

 

「そう思ってくれて構わない。

 ま、誰でも良かったというわけではないがね。」

 

 ということは日本は陛下の目から見て、贈るに足る理由があったと?

 

「もちろんさ。私はブルネイの皇帝。

 ブルネイにとって最も利益のある選択をする義務がある。

 そのあたりの話は、過去を振り返りながら話そうではないか。

 

 と、その前に当時のブルネイが置かれている状況を説明するよ。

 

 まず、ブルネイ帝国は衰退期に入っていた。

 そして大きな問題が2つ(+1)ある。

 1つ、サラワク州の支配が行き届かず、無法状態になっていること。

 2つ、オランダが北上してきており、遠からずブルネイは攻め込まれるだろうという予測。

 ま、イギリスが介入してこなければ、間違いなく攻めてきただろうね。

 

 つまり地力に乏しく、滅亡のカウントダウンが迫ってきていた。

 

 これらの問題を解決する最良の方法は

 我がブルネイが覚醒しどこかの国のようにいきなり強力になりサラワクを制圧。

 そしてオランダを追い返す。

 

 とても現実的ではないね。

 日本が技術を開示して、兵装を送ってくれない限りは。」

 

 いやぁ、何のことでありましょうか。

 よく分からない話でありますな。

 

 

「ははは。この次元に居るときにしか分からないから、歴史上に居る余はそれを気づく事はない。

 忘れてくれたまえ。

 

 つまり、自衛は絶望的に不可能。

 では、サラワクを独立させるか?

 この場合、1つの問題は解決できるが、サラワクの防壁ではオランダの武力に耐えられず、共に滅ぼされてしまうだろうね。

 というわけこの案も無理。

 

 つまり、信用に足る他国に防壁となってもらうほか無い。

 時間があればあるいは……と思うが、そんなもの世界中のどの支配者も思っているだろうさ。」

 

 

 そこで、日本を選んだというわけでありますな?

 

 

「あぁ、幸いバリクパパンの情報は入っていた。

 オランダと対等な関係を築き、現地民とは婚約する者が居るほどに扱いがよい。

 余が知る東南アジア近隣のどの国家よりも信用に値するというわけだな。

 

 だが、ブルネイと日本に国交はない。

 何せ余は日本の国旗も知らなかったのだからな。」

 

 なるほど、だから海賊と戦っていた時に現れた第三者を日本と分からなかったでありますな。

 

「そうだね。

 あの時は肝を冷やしたよ。

 

 ここの世界で余はブルネイ帝国でも有数の将でもあった。

 クチン・ダヤク族の海賊を追い払う為に出陣したが、

 『やっぱり今回も駄目だったよ――――』

 と思っていた矢先だったからね。

 彼らが海賊を蹴散らしていった時は驚いた、

 『神は言っている、ここで死ぬ運命(定め)ではないと――――』

 と未だ神はブルネイを見捨ててはいない。そう思うに十分だったのだから。

 

 そして彼らが日本人だと分かった時――――」

 

 ん? あの時、陛下は日本を知らないと仰っていたではありませんか?

 

「あぁ、あのとき考え込んでいた風だっただろう?

 あのときに、今回の策の草案を考えていたんだよ。

 知らないといったのは、要らぬ警戒を与えたくなかったからさ。

 当時は日本があの場所に居た理由すら知らなかったからね。

 とにかく、礼がしたいと強引につれてくることで手一杯だったのさ。」

 

 そして、その後日本がブルネイと国交を持つ為に来たと知ったわけでありますな。

 

「そうだ。ヌワンギに任せて事情を聞きだしてもらった。

 どういうシナリオで譲渡するか側近のものと議論したんだ。

 その結果、少し試させて貰う事にした。」

 

 試すようなシーンはなかったように感じたでありますが?

 

 

「クチンを居留地に提供した事だよ。

 サラワクを支配するに値する力を持つか。武力ではなくね。」

 

 陛下は海賊がクチンを根城にする、クチン・ダヤク族と知っていたでありますしな。

 

「あぁ、クチン・ダヤク族はサラワクで最も力のある一族だ。

 そして、日本が蹴散らした一族でもある。

 そんな縁のある彼らを日本が支配できたのならば、サラワクの支配者として十分な資質を持つ事になる。」

 

 つまり結果は陛下の期待通りだったと。

 

「期待以上だったよ。

 サラワク州のほぼ全てが日本に臣従するといったのだから。

 クチンへ部下を送って、ダヤク族から話を聞いてきた。

 その話からすると、日本海軍はオランダよりも強く、陸上においてもダヤク族が肝を冷やすほどだったと。

 資質だけでなく実力も十分。

 

 日本ならオランダの防波堤になってくれると確信したよ。

 陸だけでなく、海もね。」

 

 なるほど、阿部正弘殿が悩んでいたのは杞憂だったわけでありますな。

 

「あぁ。彼には悪いと思ったが、こちらも存亡の危機だったからね。」

 

 それにしては、阿部殿がブルネイに戻ってから時間があった様ではありますが。

 

「それは家臣への説明および調整。

 そして、いかにブルネイの利益を引き出すかの会議をしていたのだ。」

 

 確かに5つの条件の内、後半の3つは防衛とは関係ありませんでしたな。

 しかも結構巻きで説明しておられましたな。

 

「バレてしまっていたな。

 最後の3つは何処まで要求していいものか紛糾してな。

 あのあたりまでなら大丈夫なのではないかと決まったのだ。

 阿部殿に即座に判断を求めたのもそれが理由だ。

 

 人間、時間が経つと惜しくなってくるものだからな。

 10%の税収は多すぎではないかと値切られる可能性は大いにあった。」

 

 結果、陛下は賭けに勝ったという事でありますな。

 

「そうだ。

 陸と海を日本に守護(まも)ってもらい。

 余は安全になった海で交易を行う。

 国が残り、再び成長の時を迎える。

 最良の結果だ。」

 

 

 なるほど、サラワク譲渡にはその様な思惑があったとは。

 ブルネイの舞台裏が見れましたな。

 

「あぁ、そうだそうだ。

 この結果は思った以上に波及してな。

 少し未来の話になるが――――」

 

 そいういうのは後ほどでお願いしますであります。

 

「わかっているさ。

 ブルネイと日本の間で無関税、無関所というのが欧米に知られてな。

 まぁ、条約自体防御の意味もあって隠しても無かったのだが。

 

 日本と陸で繋がっていて、しかも無関税というのは

 ブルネイを経由して鎖国中の日本と貿易できるという事にもなる。

 フランス、オーストリア、ドイツ、イタリア、そしてイギリスがやってくるようになったのだ。

 

 彼らとの取引には関税をかけていたが数%ほどだ。

 オランダからの関税に比べれば無いに等しかったのだろう。

 

 日本も公には我がブルネイとしか取引していないからな。

 舶来品を手に入れやすくなったと言っておったよ。」

 

 つまり、東南アジアに置ける貿易港となったでありますな。

 彼らにしても琉球貿易に比べれば距離的に近くなったでありますからな。

 

「そういうことだ。

 防衛も日本と防衛協定を結んでいるからな。

 我が国に宣戦すれば、取引相手の日本とも戦う事になる。

 思った以上に揉め事はおきなかったよ。

 欧米間で牽制しあってくれていたから、我が国に無茶な要求をしてくることも無かった。

 彼らの間ではそんな事をすれば、貿易から弾き出すいいネタにしかならなかったのだろう。」

 

 想定以上の利益を得たのでありますな。

 

「そうだ。湾岸使用権や少ない関税でも、今までの国家収入を容易く超えてきた。

 そして日本が援助するサラワク税も容易くね……。

 今のブルネイの収入の大半を占めるのが、貿易系の諸経費、そして日本の援助だよ。

 バリクパパンの開拓が本気じゃなかったのはとても驚いた。

 とてもね…………。」

 

 

 おや、陛下が意気消沈し始めてしまいましたな。

 これ以上は傷口を抉ってしまうであります。

 

 今週はコレにて終わりでありますよ。

 

 

――――――――――――――――

 

 と、これがサラワク譲渡の経緯であります。

 

 ちなみに、ブルネイを金銭にしたたかにした理由は、現代のブルネイの経済を元にしたであります。

 現代における一人当たりのGDPやGNI(旧GNP)がアジアの中では非常に高く、

 一人当たりのGDPは日本の75%ほどで、アジアではシンガポール、日本、韓国の次の4番目であります。

(一時期は日本を上回ることすらあった。)

 そして一人当たりのGNIは、日本を上回りアジア2位であります。

 

 石油、天然ガスがウェイトを占めるでありますが、経済的に強い国である事は間違いないであります。

 どちらも一位のシンガポールが弱いわけないでありますしね。

 

 という経緯から、この世界のブルネイは大胆な割譲も出来て、経済的に強かな国という位置づけにしたでありますよ。

 

 

 サラワクを得たことによって、

 サラワク開発(Step1)の閃きが解禁されたであります。

 

 また、イギリスのヘイトを買ってしまったでありますよ。

 史実で得るはずだった国からのヘイトを買うのは仕方ないであります。

 

 今回に限っては領有宣言ではなく、ブルネイからサラワクの後継者として継承されたでありますから

 世界的にも有効な効果を発揮するであります。

 

 まぁ、列強はそんな事お構い無しに殴ってくるから列強なのでありますが……

 

 

――――――――――――――――

 

【日本の技術レベル】

|科学:13(基本的な理学)

|工学:23(モノづくり)

|材料:22(素材、エネルギー)

|生物:20(農業・医学)

|電磁:20(電気製品・発電)(+6)

|環境:13(建築・自然保護)

|流通:08(物流や兵站)(+2)

|政経:10(政治経済や社会問題の解決力)

|文化:15(外交・異文化・芸術・娯楽)

|軍事:20(兵器開発・戦術)

 

※00を史実相当、30(Max)を2020年相当とします

 

 もうお忘れかもしれませんが、研究枠で電磁を+6

 大学枠で流通を+2したであります。

 

 電磁もWW2相当に達したであります。

 つまり、発電は勿論、直流、交流の概念。

 電動機(モーター)の概念も自動で発明されたであります。

 

 電話、電灯、電信は勿論の事、真空管は短期間で閃けるであります。

 1947年に誕生したトランジスタですら、もうじき射程圏内であります。

 

 モーターによって、工学が更に発展し、

 集積回路、コンピュータによって、更に化けるでありますよ。

 

 メタいですが、victoria(産業革命~WW1)のゲームなのに一人だけHoi(WW2)をやってる気分になって来たでありますよ……

 

 次は環境で高層建造物、科学でボトルキャップ解除でありますかね?

 

――――――――――――――――

 

【年表】

・1837年

 【徳川家慶 第12代征夷大将軍就任】

 【医学】予防接種の普及

 【??】和製活版印刷の開発

 【経済】オランダ提供の居留地開発

 【国家】育児補助令の施工

 【国家】保育園の開設

 

・1838年

 【経済】新貨条例

 【工学】スクリュー船の発明

 【教育】近代的教育制度の発令

 【国家】樺太、千島列島入植

 【工学】空気入りタイヤの発明

 【建設】鉄筋コンクリート

 【経済】鉄道開通(横浜―新宿)

 

・1839年

 【経済】ロシア提供の居留地開発

 【農業】窒素肥料の工業化

 【国家】サラワク獲得

 

 現代から見た考察

 当時のブルネイのサラワク割譲は不可解に思われていたが、

 時が経つに連れて、ブルネイの思惑によるものという事が分かってきた。

 とはいえ、このとき以来ブルネイとは良き友人であり日本の力になってくれたのも事実である。

 

 現代でもサラワク基金という名でブルネイへの援助は続いており

 ブルネイ国民が日本にしばしば観光へやってきている。

 

 

――――――――――――――――

 

さて、次回予告ではありますが、「無煙火薬」「駐退機」であります。

 

・無煙火薬(3枠)(1ヶ月)

・駐退機の開発(2枠)(1ヶ月)

・内燃機関(5枠)(5ヶ月)

・蒸気式重機(3枠)(5ヶ月)

・近代水車(2枠)(5ヶ月)

・合成染料の開発(5ヶ月)

・蒸気タービン(2枠)(5ヶ月)

・国産ダム建設予定地の策定(2枠)(5ヶ月)

・北海道の産業振興(5ヶ月)

・日本列島改造計画(蒸気機関)(5ヶ月)

・【防護巡洋艦】秋津洲建造(2枠)(10ヶ月)

・飛行機開発(4枠)(10ヶ月)

+日本銀行の設立、および管理通貨制度(2枠)(1年)

 

 

★研究専用13枠:環境+1

★研究専用13枠:環境+1

★研究専用13枠:環境+1

 

 研究は高層建造物の為に環境であります。

 江戸城より高く出来ない? 江戸城を高くすれば問題ないでありますよ!!

 

 閃きでありますが、兌換紙幣を廃止するであります。

 お忘れかもしれませんが、今はまだ1円は金貨でありますし、欧米のように金と交換できるであります。

 しかも相当前に1840年からこれらの閃きコストが半分になると書いていたであります。

 

 

(確か「12.1835年 北海道開拓」あたり……

 あれから40話くらい書いてるのに5年……ウッソだろ!?

 巻きでいかなきゃ2020年中にボリビア行けないんじゃ!?)

 

 

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●ボルネオ島の利権

 

「うっそでしょ……日本がサラワクを得たの?」

 

 

【挿絵表示】

 

 

「紆余曲折あってそういうことになったでありますよ。

 決してオランダの利権を侵そうとしたのではない事はご理解頂きたいであります。」

 

 

【挿絵表示】

 

 

(参ったわね……。ロシアと戦争中にこれ以上揉め事が起きたら捌き切れないわ。

 日本と事を構えると共に最恵国のロシアに付け入られるし、釘を刺しておくくらいが無難かしら。)

 

 

【挿絵表示】

 

 

「まぁ、今回はブルネイの独断にも見えるし、これ以上は何も言わないわ。

 だけど…………わかるわよね?」

 

 

【挿絵表示】

 

 

「わかっているでありますよ。

 今後、ボルネオ島には進出しないであります。」

 

 

【挿絵表示】

 

 

「ならいいわ。これからも仲良くやっていきましょう?」

 

 

【挿絵表示】

 

 

「勿論でありますよ。」

 

 

(ボルネオ島『には』でありますが)

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

「何故でしょう……?

 ブルネイは我が英国とは関わりが薄いはずなのですが――――

 ひどく不快ですね」

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

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