1945年に滅びる日本を救って欲しいであります(未来知識チート)   作:火焔+

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お久しぶりです。
これも全てサマーセールが悪いんや。

ちなみにサブタイの「神、名誉、祖国」はポーランドの非公式の標語です。
フランスの標語は「自由、平等、友愛」です。
理念のようなものですね。

つまり、ポーランドの話です。
久しぶりの場合「17. 1839年 ロシア十字軍」をチラ見しておくといいかと思います。



26. 1840年 神、名誉、祖国

 

 1839年から始まった、バルカン半島でロシアとイギリス(+インド)の戦争が激化する中、ドイツとロシアの戦端が開かれるでありますよ。

 

 現在イギリス、フランス、オランダの主力はバルカン半島でロシア、エジプト、ペルシャ主力と衝突している最中で

 ロシアへの側面攻撃はドイツとオーストリアが担当するであります

 

 ちなみにこの頃のロシア、プロイセン、オーストリアの領土は↓の感じであります。

 赤枠がポーランド・リトアニアの最大領土

 オレンジ色の線がポーランド(リトアニア無し)のみの領土でありますな。

 

 ポーランド部分が現代だと、大体ポーランド+ウクライナ

 リトアニア部分は、リトアニア、ベラルーシ、バルト三国、ロシアの一部という感じであります。

 

 ロシア……結構領土奪っているでありますな。

 

 

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――――――――――――――――

 

【プロイセンとオーストリアは噛み合わない】

 

「我々ドイツ諸侯はロシアの側面を攻め、モスクワ、あるいはサンクトペテルブルクを落とすことを目的としている。」

 

「もちろん重々承知している。我々ハプスブルク家がドイツの盟主となりロシアを降す。

 ドイツ統一の序章としてこれ以上相応しい舞台はない。

 貴殿もそう思うだろう?」

 

「何を言っている? ドイツの盟主は我がプロイセン以外にあるまい。

 ドイツ統一の序章としてロシアを降すのは非常に素晴らしい。

 だが、プロイセンが盟主であることを勘違いしないで貰おう。」

 

「神聖ローマ帝国の皇帝たる、ハプスブルク家が率いるオーストリア帝国こそがドイツを統一するに相応しいことがわからぬか?

 プロイセンは『王国』、オーストリアは『帝国』。

 国家の規模が違うことを忘れてもらっては困る。」

 

「非ドイツ人で水増ししたくらいで帝国とは――――名ばかりにもほどがある。」

 

 

 

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 ロシアという強大な敵を前にしても、プロイセンとオーストリアは団結できない。

 イギリスがドイツをバルカン半島に呼ばなかったのもこの不和が軍全体に広まることを懸念したためだ。

 

 だが、それも仕方ないというもの。

 モスクワ、あるいはサンクトペテルブルクという大都市まで攻め入ればロシアは補給を絶たれて瓦解する。

 つまり、ドイツが対ロシア戦争を勝利に導いた立役者となる。

 

 それはドイツ統一の旗印となるのに相応しい功績。

 それ故にプロイセンとオーストリアは連合軍の盟主になることに固執しているのだ。

 

 

 ドイツ連合軍の盟主=ドイツ帝国の皇帝となるのだから――――

 

 

「やはりプロイセンとは分かり合えんな。

 我がオーストリアは独自の行動を取らせてもらう」

 

「こちらのセリフだ。プロイセンおよびドイツ諸侯は先にロシアを落とさせて貰おう」

 

 やはり盟主が決まることはなく、プロイセンとオーストリアは個々に軍を進めることとなった。

 先に大都市を落とした方がドイツを統一するに相応しいと……

 

 

――――――――――――――――

 

【ポーランドの為に】

 

 ここはポーランド絶対諦めないマン達が集うレジスタンスの本拠地。

 風貌も職も異なる何人もの男たちが祖国解放の為に知恵を絞る。

 

「やはりドイツはバラバラに分かれたか。」

 

「状況的には当然の結果。そしてそれはこちらにとって好都合。」

 

 ポーランド独立軍では、いくらイギリスとロシアの軍事物資提供(日本産のマスケット銃)があろうと

 プロイセンとオーストリアの連合軍には太刀打ちできない。

 だが、バラバラであればチャンスはある。

 

 

「やはり、例の作戦で行くべきですね」

 

「宜しいのか? それほどにロシアを信じる事など……」

 

 彼らはロシアに占領されたポーランド立憲王国に住む者たち。

 戦える者たちは移住と称して西部に向かい、プロイセンとオーストリアを西部の者たちと挟撃する。

 

 

 ただ、それはロシア軍に背後から撃たれる隙を晒すという事

 ポーランドを地図上から消し去った三国の内の一国。信用できるはずもない。

 

 

「ロシアなど微塵にも信じてはいません。

 しかし、同胞が命懸けで入手した情報は信用でき、信頼できます。」

 

 ポーランドの同胞が入手した情報は如何にもロシアらしいと言えるべきものだった。

 

「わかりました。同胞のもたらしてくれた情報ならば私も信頼できます。」

 

 

 

「それでは始めましょう。

 神、名誉、そして祖国の為に」

 

「「神、名誉、祖国の為に」」

 

 

 

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 マスケット銃を高く掲げ、彼らは静かに闘志を燃やす。

 その目に映るのはポーランド人がポーランド人らしく生活できる未来。

 その為ならば、命を投げ出すのも惜しくなど無いと。

 

 

――――――――――――――――

 

【ロシアの策謀】

 

 サンクトペテルブルクの宮殿でニコライ1世は不敵に笑う。

 

「ポーランドは想定通りに動いているか。

 国境に配属した兵士たちは問題ないか?」

 

 ニコライ1世は宰相に視線をやる。

 

「ハッ! 仔細問題ございません。」

 

「そうか。出し惜しむなよ?」

 

 

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――――――――――――――――

 

●ロシア国境の要塞

 

 ロシア兵たちはマスケット銃を抱えて震えている。

 もちろん寒さではない。

 その原因は眼下に見える、大量のポーランド人の西部移住者。

 

 だが、移住という割には家族らしい者は居らず物々しい男たちばかり。

 どう見てもただの移住ではないことは明らかだ。

 ポーランド反乱軍が陣を築くための行動ではないかという噂すらある

 

 やられる前にやらなければならない。

 ロシア兵たちはマスケット銃のトリガーに手をかけたくなるのを必死に抑える。

 血走る目に先に映るのは瓶に入った透明な液体。

 

 

 そう――――ウォッカだ。

 

 

 小隊ごとに一日一瓶。

 『西部に向かうポーランド人を背後から撃たない』

 中央からの命令を忠実に守れば配給されるのだ。

 

 敵となるかもしれないポーランド人の恐怖。

 恐怖に勝るのは命令でも規律でもない。『欲望』なのだ。

 

 そして、命令が守られなければ大隊のウォッカをすべて没収という厳しい処罰

 つまり、兵士達が小隊長達が命令違反を犯さぬよう互いに監視しあう体制を整える。

 

 どこかの馬鹿がやらかせば、全員のウォッカがなくなる。

 堪え性のない馬鹿は教育を受けて倒れていたりもするが何ら問題はない。

 

 

 

 恐怖と欲望に揺れ動きながら日が沈む。

 命令は夜営の者と交代するまで。

 

「よし!!夜営の者と交代せよ!

 もちろん、ウォッカを持って帰るのを忘れるなよ?」

 

「Ураааааааа!!」

 

 ロシア兵たちは交代した直後、その場で酒盛りを始める。

 それを羨む夜営のロシア兵。

 もちろん彼らにもウォッカが支給される。

 

 これも想定の内だ。

 誰かがいい目を見ていれば自分もと思うのが人というものだ。

 そうして欲望が恐怖を上回っていく。

 一度動き出した歯車は止まらない。

 

 

 ポーランド人レジスタンスが手に入れたのはこの情報なのだ。

 条件はロシアとポーランドの優位に動いていく――――

 

 

――――――――――――――――

 

【ドイツvsポーランド】

 

 プロイセンとオーストリアはそれぞれ独自にロシアとの国境に軍を進める。

 どちらも別々の要塞を落とさねばならないが、そう簡単に落ちるとも思っていない。

 

「ここに陣を張るぞ。」

 

 プロイセンが攻城戦を始めるために陣地を整えようとしたとき。

 

「閣下! ポーランドレジスタンスが蜂起しました!

 背後からの強襲です!」

 

「なっ!? 想定より早い!」

 

 ロシアとドイツが戦うならば当然ポーランドが蜂起することは想定内。

 だが、出てくるならば両軍が激突した後、漁夫の利を狙うはず……自分がポーランド人ならばそうすると思っていたのだ。

 

「戦線を整える前に仕掛けてくるとは……

 まぁ良い。後詰めと左翼の兵を鎮圧に回せ」

 

 プロイセンはポーランド反乱軍に全力を割くことはできない。

 2~3割が精々。半数以上は前面に置かなければ、ロシアが打って出てくるからだ。

 

 

 

 当然、オーストリア軍にも同じくポーランド反乱軍が蜂起している。

 

「チッ! 思ったより強いな。

 状況もよくないが、何より武器の質がいい……」

 

 オーストリア兵の2割強とポーランド反乱軍の実力は拮抗。

 兵の練度はオーストリア軍が圧倒的に高い。

 しかし武装は同程度と思われたが、共通規格化された日本産のマスケットの方がメンテナンス性が高く、性能差はポーランドが優位。

 そして状況は圧倒的にポーランドの優勢。

 

 

――――――――――――――――

 

「おい、イギリスだろ?ポーランドに塩を送った奴は。」

 

 

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「マジでカンベンしてくれない?

 ロシア相手に足の引っ張り合いはどうかと思うんだけど?」

 

 

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(貴方達が引っ張り合いするなとか、面白い冗談ですね。)

 

 

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「まさか。我が英国(のインド兵)が一番出血しているのですよ。

 そのような事……」

 

 

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 イギリスは『余程の事が無いと』嘘をつかないので「してない」とは言わない。

 この文言で「してない」と思い込むのは受け取り側の自由だからだ。

 

(恐らくは、一番の功績を持っていかれたくないイギリスだろうが、相変わらず証拠がない。)

 

 歯がゆい思いをするが一番激戦なのはイギリスで間違いないため、プロイセン、オーストリアはそれ以上は言葉を紡げない。

 だが、オーストリア、プロイセンにとって悲劇なのは、これがポーランドの全力ではないという事を――――。

 

 

――――――――――――――――

 

 戦況は膠着して数日後、悲報がオーストリア軍に届く。

 

「閣下!!

 ポーランド反乱軍の増援が側面から!」

 

「なんだとぉ!?」

 

 本来であればロシア領内で蜂起するはずのポーランド反乱軍がオーストリアとプロイセンの側面を襲撃したのだ。

 

 

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 援軍には流石のオーストリアもプロイセンも驚愕を示した。

 戦場は元ポーランド領内、地の利はポーランドにあり補給に困ることはない。

 そして、前面以外の周囲を包囲された状態。

 何より増援が同等の質であれば、戦況的に劣勢に持ち込まれる。

 

 その嫌な予感は的中しオーストリアとプロイセンは劣勢に追い込まれていく。

 前面の主力は対ロシアに向けたままポーランド反乱軍を捌き切らなければならないという制限が重くのしかかる。

 

「プロイセンに援軍を要請しては……」

 

「いかん!そうすれば間違いなく盟主はプロイセンになる。

 それはイカンのだ。」

 

 今からでもオーストリアとプロイセンが手を組めば戦況を巻き返すことはできる。

 が、それは戦争に勝利しても、国家戦略的には敗北である。

 プロイセンも同じ思いで結局は手を組むことなく戦況は悪くなっていくばかり。

 

 

「くそっ!主力を鎮圧に回せ!

 このままではジリ貧だっ!!」

 

 オーストリア軍の主力がポーランド反乱軍の鎮圧に向かった直後――――

 

 

 

「精強なるロシア兵よ!!

 今こそ好機!ドイツ兵を蹂躙せよ!!」

 

 ロシアがそれを見逃すはずもない。

 ドイツに止めを刺すべくロシア軍は打って出た。

 

 

 

 戦線が総崩れになり幾日が経過した。

 プロイセンとオーストリア軍は瓦解し壊滅的な被害を受け、逃亡兵も目立ち始める。

 

「このままでは――――。」

 

 手がないわけではない。

 だが、必要なのは時間。それまで持つか……。

 

 

 幸運はプロイセンとオーストリアに微笑む事となる。

 

「閣下!! 後方にオランダ、ベルギー、フランス軍が!!!」

 

「閣下!! 後方にサルデーニャ軍、赤シャツ隊、教皇領のフランス軍が!!!」

 

 西欧各国がなけなしの兵力をドイツの援軍に送ってくれたのだ。

 もちろんドイツの交渉あってこそだが、これで戦況はひっくり返った。

 

 

――――――――――――――――

 

「助けてくれ!このままじゃ壊滅してしまう!」

 

 

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「ポーランドが想定より遥かに強いの!!」

 

 

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 プロイセンとオーストリアは西欧諸国に泣きつく。

 

「じゃあ二か国で連合組めば?」

 

 

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 もっともな意見をオランダが述べる。

 

「…………」

 

「…………」

 

 黙る二か国を冷めた目でオランダは見る。

 

(ま、統一の件がある以上そう簡単にはいかないか。)

 

「ほ、ほら!

 このままじゃパリに侵攻(逆ナポレオン)されちゃうし!!」

 

 

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 このままドイツが敗北すれば、オランダを道にしてフランスのパリまで攻め入られる可能性を示唆する。

 

(確かにオランダもウチも主力はバルカン半島。

 それにナポレオンもロシアの道の悪さに足を取られたことが一番の敗因。

 ロシアがこちらに来る分には進路的なハードルは低い……

 

 全く!内輪揉めの所為でこっちにしわ寄せがくるなんて!)

 

 

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「この借りは安くないからね。

 別にウチはキミたちが消耗した後にオランダと守りを固めたっていいんだしさ。」

 

 

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「えっ?

 ウチ、ベルギーの反乱を抑える兵力以外ほとんど残ってないんだけど……」

 

 

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「大丈夫大丈夫、反乱しないようにこっちから説得するから」

 

 

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「なんで、宗主国のウチよりフランスのいう事を聞くのよ……」

 

 

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 そんな感じでプロイセンへの援軍には目途がつく。

 

 

 

 そしてオーストリア方面への援軍は、意外な人物がアクションをかける。

 

「俺はジュゼッペ・ガリバルディだ。

 オーストリアさんよ、こっちは貴国の出方次第で援軍を送る用意がある。」

 

 イタリア統一の三傑の一人たるジュゼッペ・ガリバルディ。

 現時点では無名だが、ネームドが率いるイタリア「は」非常に精強であった。

 

(え?あんた等イタリアって弱いじゃん……

 ま、無いよりはマシだけど。)

 

 

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「要求は何?

 足元を見られる気はないわよ?」

 

「難しいことじゃない。

 貴国の構成国であるロンバルド=ヴェネト王国(ミラノとヴェネツィア)の村をいくつかサルディーニャ王国に返還してほしい

 利益の出てない小さな村でいいんだ」

 

(そう、大事なのはオーストリアがイタリアに返還したという事実)

 

「まぁ……。それくらいなら?

 ただし、撃退することが条件よ。」

 

 

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(軍が壊滅し、ポーランドが独立するよりはマシね)

 

「もちろんだ。俺が率いる赤シャツ隊。そしてサルデーニャ王国も援軍を承諾してくれた。」

 

 議会には身を置いていないが共に「イタリア統一の三傑」のカミッロ・カヴールがバックアップし、ジュゼッペ・ガリバルディが軍を率いる。

 恐らくは19世紀最強のイタリア軍となるだろう。

 

 

 

「フランスさんよ。カトリックの守護者たる貴国が東方正教の操り人形となっているポーランド(ガチガチのカトリック)、

 そしてカトリックの比率が多いオーストリアを見捨てるのは守護者としてどうなのかな?

 バルカン半島では守護者らしく断罪しているらしいが、カトリックを護る方が先決じゃないのかね?

 我々イタリアはオーストリアへの援軍に向かう。

 兵を教皇領に置きっ放しにする必要はないと思うがね。」

 

「む……。」

 

(これ以上の消耗はカンベンしてほしいんだけど……

 カトリックの守護者である以上、カトリック教徒を見捨てるのは外聞的に……

 しかも弱兵のイタリアが戦場に行くのに、フランスが行かないなんて国威的にもマズイ)

 

 

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「わ、わかったよ……。」

 

「流石はカトリックの守護者だ。」

 

 

 こうしてオーストリア方面の援軍も体裁が整う。

 

 

――――――――――――――――

 

 西欧諸国の援軍を受けたプロイセンとオーストリアは息を吹き返し

 ポーランド反乱軍を鎮圧していく。

 

「くそっ!あと一息という所で!!」

 

 同胞が一人、また一人と血の海に沈んでいく。

 フランス、オランダ、イタリアが手を貸さなければ手にできた栄光。

 あと一息という所で、再び遠く手の届かない暗闇に消えていく――――

 

 

「同志よ!お逃げください!

 貴方が生き延びれば再びチャンスは掴めます!」

 

「しかし、同胞を置いておめおめと落ち延びるなど……!

 なれば……この身、この場で!!」

 

「なりません!

 我々の遺志を……貴方に預けます!!」

 

 為すべきを為すために泥水を啜ってでも、無様にでも生きろと。

 

「…………

 ………………

 ……わかり……ました。」

 

「祖国を――――

 ポーランドを――――お願いします!」

 

 命の灯を消していく同胞たちを置いて彼は駆ける。

 

 

 

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「どこまでも邪魔をするか!」

 

 

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「それほどまでにポーランドを恐れるか!!」

 

 

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「必ず!! 必ずお前たちを叩きのめし、ポーランドを再興させてみせる!!!」

 

 

「忘れることなど、決して許さん!」

 

 

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――――――――――――――――

 

【独露戦線終結】

 

●サンクトペテルブルク宮殿

 

「そうか、西進は失敗か。」

 

 家臣から報告を聞きニコライ1世は顎に手をやる

 

「申し訳ございません、まさか西欧があそこまで兵を捻り出してくるとは……」

 

 物理的に首が飛ぶのを恐れつつ家臣は述べる。

 

「まぁよい。

 戦線は膠着したのだろう?」

 

 ポーランド反乱軍は殲滅されたが、ロシア兵はその隙に要塞に戻り防備を整えていた。

 一方、プロイセンとオーストリアは半数の兵を失い、サンクトペテルブルクへの進軍は不可能な状況にある。

 そして、フランスなどの援軍もロシアに攻め入る気はなく既に帰国している。

 

 最良の結果は得られなかったが、敵に損耗を強いるだけの上々の結果には終わった。

 

(ポーランドは意外に使えるな。

 もう一度だけチャンスを与えてやってもいいだろう。)

 

 

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 プロイセンとオーストリア部分のポーランドを回復しなかったので、

 当然ロシア部分のポーランドも返してはやらないが、もう一度だけチャンスを与えてもいいだろうとニコライ1世は思うのだった。

 

 

 

●プロイセンとオーストリア

 

「もう、戦えない……ボロボロだ……」

 

 

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「もう帰らなきゃ……。守り固めないと他の民族を抑えられない……」

 

 

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 プロイセンとオーストリアは継戦不可能なほどにダメージを受けて自国へと帰っていった。

 

 

 もし、農場経営しているビスマルクが首相であったら……

 もし、オスマン帝国で軍事顧問している(この後滅茶苦茶失望した)モルトケが兵を率いていたら……

 もし、参謀本部で下積みをしているローンが軍制改革をしていたら……

 

 きっと結果は変わっただろう……

 

 

 だが歴史にifは無い

 

 

――――――――――――――――

 

 歴史にifは無いでありますな…………

 (この歴史から目をそらしつつ)

 

 

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 ま、ともあれドイツ、ロシア、ポーランド戦はドイツとポーランドの痛み分けで終わりましたな。

 ただ、ロシアも兵を南に送れなくなったので戦況的にはロシアもダメージを受けているでありますよ。

 

 今回は特にポーランドが史実と異なるであります。

 絶対許さない相手に「フランス」「オランダ」「イタリア」が追加されたであります。

 

 プロイセンとオーストリアに至っては地図上から消してやりたいほどに憎いでありますな。

 

 イギリスは援助しただけで敵対はしてないので相対的に評価は向上しているであります。

 流石イギリスであります、見習いたいところでありますな。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 日本への評価?

 残念ながらマスケット銃が日本産とは知らないでありますからな。

 何の変化も無いでありますよ。

 

 

 次回はちゃんと「無煙火薬」「駐退機」をやるでありますよ。

 それでは!

 

 

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