1945年に滅びる日本を救って欲しいであります(未来知識チート)   作:火焔+

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お久しぶりです。
色々落ち着いてきたので、少しずつ再開していきます
これからもよろしくお願いします。


48. 1841年夏 サラワク藩産業振興 4つの拠点

時代は1841年6月であります。

「サラワク藩産業振興」でありますよ。

 

 

【実行】

★新江戸城建設(2枠)

★サラワク藩産業振興 

★ディーゼル機関車実用化(3枠)

 

【5ヶ月】

・昭和世代の食糧品種改良(2枠)

・保存食の量産(2枠)

 

【7ヶ月】

・タイ、ベトナム国交開設(2枠)

・国家備蓄量増加(1枠)

 

【1年8ヶ月】

・大量生産方式(2枠)

 

【2年5ヶ月】

・【防護巡洋艦】松島、厳島、橋立建造(2枠)

 

【2年7ヶ月】

・大政奉還(2枠)

 

【2年8ヶ月】

・佐久間ダム建設(2枠)

 

 

★研究専用13枠:環境+2→電磁+2

★研究専用13枠:流通+4

★研究専用13枠:政経+4

★研究専用13枠:文化+4

 

 

――――――――――――――――

 

●サラワク藩の未来予想図

 

【江戸城】

 

 すぐ近くで新たな江戸城を建城しているのは

 備後国福山藩(現・広島県福山市)第7代藩主である阿部正弘。

 彼には、福山藩だけでなく更に2つの顔がある。

 

 1つは江戸幕府の最上級職である『老中』

 もう1つは、特例により2つの藩主となる権利を得て拝命した『ボルネオ国サラワク藩藩主』

 

 3つの要職を兼任しているだけで死人に鞭を打つかのような激務。

 

 さらには老中の重要性は勿論のこと

 中国筋(長州藩)の監視役を務め、備後国屈指の都市(福山市は広島県第2の都市)の統治

 そして、サラワク藩は日本唯一の外地であり国土は北海道+九州よりも広く、土地の半分は平地。

 九州を丸ごと田畑にしてもお釣りがくる。

 ここで南国の産物を栽培し、日本列島へ運べばどれだけの利益になるかは計り知れない。

 

「だからこそ、困難な案件ではあるのだが……」

 

 広すぎるが余り、日本人が極僅かしか居ないが為、どの様に統治すべきか正弘は頭を悩ます。

 

 

 そんな折、正弘へ来客が――――

 

 

「苦労しておるようだな。」

 

「老中首座殿、これはお恥ずかしい。」

 

 来客者は水野忠邦。

 老中首座という(実質)幕府の最高職

 征夷大将軍の代行として政務を執り行う最高責任者。

 

「して、此度(こたび)はどの様な御用向きでしょうか?」

 

「お主の頭を悩ませて居る件についてだ。

 上様も心を揉んでおられてな。

 前例の無い事故に、気に病むなと仰られていたぞ」

 

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【挿絵表示】

 

[徳川家慶]

「気にしているぞ!」

 

------------------------------

 

「上様から御気に掛けて下さるとは……。

 感謝の念に堪えませぬ」

 

 それと同時に正弘は自身の不甲斐なさを恥じる。

 忠邦であれば、家慶も心配しなかっただろうと。

 

 とはいえ、正弘はまだ20代前半。

 その年で幕府の最上級の地位にいるのだ。

 尋常ではない才覚を持っているのは事実。

 

 だがエリート故に、力不足を齢の所為にしたくない正弘。

 彼もまた『(死んでも帰れぬ)丸ノ内』に適性のある人物であった。

 

 

「サラワク藩は『広い』上に『何もない』。

 『何でもできる』といえば聞こえがいいが、

 それは『何から手をつければいいのか分からぬ』と同義であろう?

 正弘。」

 

「まさしく、老中首座殿の仰る通り。

 いくつか要所は見繕ったのですが、どれから着手すべきか思案しておりまして」

 

「ほぅ?そこまで進めておるか。申してみよ」

 

 正弘はサラワク藩の地図を開き4つの点を示す。

 

「先ずは『クチン』です。サラワクで最も力があるクチン・ダヤク族が治め、藩で最も人が集まる場所。

 ここを藩庁としたく思います。

 

 次に『ミリ』。東にはブルネイ帝国があります。

 ここは日本が唯一地上に明確な国境を持つ地域。

 都市としても防衛の観点からも重要であることは明白です。

(南のオランダとは国境があやふやである為、重要拠点はないものとする)

 

 そしてミリの南西にある『ビントゥル』

 ここの沿岸には石油、天然ガス、内陸部には石炭が埋蔵されているとの報告があります

 自国には樺太油田しかありませぬが故、重要な地区かと存じます。

 

 最後にクチンとミリの間にある『シブ』

 他とは異なり沿岸ではないのですが、ラジャン川に接しており南洋材が豊富です。

 ここで木造船を造り、オランダ、イギリス、ロシアに輸出することは日本にとって資本、外交の両面で大きな利益となるでしょう。」

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

(短期間でここまでとは。

 上様が目をかけられているだけのことはある。)

 

 正弘の言を聞き忠邦は心の中で唸る。

 家慶が20代前半の正弘を老中に据えたときは訝しんだが

 これだけの事が出来るのであれば反論のしようもない。

 

 

 だが、若くエリートである事が欠点でもあった。

 

 

「4つまで絞れているのであれば、全て対処すればよいではないか。」

 

「ですが、4つ全てとなると私の手が回りませぬ」

 

 大抵のことが自分で解決できるため

 全てを自分で何とかしようとするきらいがあるのだ。

 

 だが、次の時代を率いる側の者としてその考えは改めなければならない。

 自分の手で全て解決せず、下位の者に任せ、育てなくてはならないのだ。

 

 

「はて?

 何故、全てにお主の手が必要なのか?」

 

「それは…………」

 

 

 正弘も薄々は感づいていた。

 自分の御役目が今までより一段階上に上がっていることに。

 

(忠邦殿は某にもう一段階成長せよ。

 そう仰っているのだな。

 御国は私にそれを求めている)

 

 

(ならば応じて見せようぞ。)

 

 

 自身の思考を切り替えた正弘は

 4つの拠点を同時に興すアイデアに辿り着く。

 

「では、このような案は如何でしょうか?」

 

 それは、4つの地区の発展を4大財閥に任せるというモノだ。

 自身は彼らが動きやすいように制度を整え利権を与える。

 

 財閥たちへの報酬は担当となった都市には自分たちの息のかかった企業を優先的に誘致できる権利を与える。

 財閥ともなれば大体は財閥内で揃う。

 つまり、財閥の都市を持つことを暗に許可しているのだ。

 そしてサラワクであれば、南国産物、香辛料が育つ。

 それを日本列島に運べば大きな利益を得られる。

 報酬としては十分であろうと。

 

 

------------------------------

 

「休みが……欲しいです……」

 

【挿絵表示】

 

[入即出財閥宗家三男 入即出やる夫]

 

「実際のとこ、

 雄藩が発注したディーゼル機関車を設計しながら

 新江戸城建城用の重機を設計しつつ、

 サラワク藩の都市計画を行うとか

 ブラック企業も裸足で逃げ出すお……」

 

【挿絵表示】

 

 

「ま、サラワク藩への渡航が自由になる権利が貰えるからやるけど」

 

【挿絵表示】

 

 

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「色々な世界を知りたいやる夫はそんな感じで釣られたでありますな」

 

【挿絵表示】

 

[日本の化身:あきつ丸]

 

「それはそうと、阿部殿が選んだ4つの都市は現代のサラワク州でも重要な都市でありますよ。

 クチンは州都で、ミリは第2の都市、ビントゥル、シブも3~4番目に大きい都市であります」

 

【挿絵表示】

 

 

「サラワク州が(マレー半島に比べて)重要視されてないとは言ってはいけないであります。」

 

【挿絵表示】

 

 

「そうそう。

 上記のシーンは1840年夏頃でありますよ。

 ここから1841年6月に向けて移民が始まるであります。」

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

――――――――――――――――

 

●ボルネオ開拓史・序章

 

 1840年初秋、サラワク藩への移住希望者は定員の四万人を大きく超えていた。

 それは何故か?

 

 今までの実績がそうさせたのだ。

 北海道開拓で成功を収め、樺太でも成功。

 どちらも幕府が主導し、財閥が関わっている。

 

 そして、新江戸城が財閥の手によって驚異的な速度で建城されていくのを見ればサラワク藩でも成功するに違いない。

 大きな利益を得られる可能性が高い。

 国民はそう思っているのだ。

 

 事実、北海道でも樺太でも初期の移住者は大きな利益を得ている。

 だとすれば、サラワク藩でも同じだと思うのも自明の理。

 それ故に移住希望者が殺到するのだ。

 

 

 

 結果から話すとすれば、その期待は想像以上であった。

 それもその筈、今回は財閥の本気度が違う。

 各都市に住む住民は生産者として、消費者として財閥に利益を齎す。

 街が育てば育つだけ経済が回る。

 経済が回れば回るほどに財閥が潤う。

 ついでに幕府へ貢献もできる。

 市場を創造するのは手間がかかるが、それを差し引いても利益の方が大きいのだ。

 

 

 

【サラワク藩:ミリ】

 

 1841年初夏、阿部正弘はブルネイ帝国の招待に応じて国境の街ミリへとやってきていた。

 

「随分と活気があるな。」

 

「フハハ!活気があるのは良い事であろう!老中殿!

 貴殿の手腕の賜物だ!」

 

 

【挿絵表示】

 

[勝海舟]

[岡部倫太郎:STEINS;GATE]

 

 護衛に付き添うのは以前と同じく勝海舟。

 彼は家慶の五男であり、一橋家となった徳川慶昌の側近として順調に出世街道を登っていた。

 史実では主たる慶昌は夭折していたが、日本最高の医療により病弱ではあるが命の危険は無くなっていた為だ。

 

 ミリの街は南国の産物を栽培し、加工し、輸出するための設備が整いつつあった。

 主食たる米も「耐暑性」の高い農林22号(コシヒカリの母)が開発されて、年2,3回収穫できるというサラワクの特性により

 一万人の日本人が暮らすのには十分な収穫量を得ていた。

 

 港では段ボールに箱詰めされたドライフルーツが船に積み込まれていた。

 

「あれが段ボールか

 木箱より遥かに軽く耐久性も十分に高いという」

 

「木箱では中身のドライフルーツよりも重量があり積載量が減ってしまいますからね。

 『必要は発明の母』という事か……。

 まさに、エル・プサイ・コングルゥ――――」

 

【挿絵表示】

 

 

「なんだそれは?」

 

「特に意味は――――ありません。」

 

【挿絵表示】

 

 

「そうか……(こんな奴だったかな?)」

 

 最近開発された段ボールによって輸送量も増加し、サラワク開拓は幸先のいいスタートを切っていた。

 

 

「それはともかく、ブルネイ国民が紛れている気がするのだが……」

 

 ミリの現地民かも知れないが、ブルネイ帝国で見たような顔もチラホラ。

 正弘が覚えているような高位の者ですらいるという事だ。

 

「そうですね。諜報機関――――暗部者によると

 食料をはじめ様々なモノを仕入れている様です。」

 

【挿絵表示】

 

 

「一応、鎖国しているのだがな……

 まぁ、良いか」

 

 サラワク州が日本に割譲された際、

 サラワク藩からブルネイ帝国に支払われる事になっている税収の一割、

 通称『十分の一税』がある。

 その資金で日本から食料を買っているから、結果的にサラワク税収向上にもつながっている。

 日本から出ていった『金』が戻って来るのだから禁止する理由もない。

 

「金も物も等しく輪廻を廻る。

 これが『世界』の、『運命石の扉(シュタインズ・ゲート)の選択か――――』

 

【挿絵表示】

 

 

 

「ふむ。

 ブルネイ帝国が我々を呼んだ理由はこの件についてなのかもしれんな。」

 

 正弘、海舟の言葉を華麗にスルー。

 

 

「かも知れません。

 ミリの視察もほぼ終えました。

 そろそろ、向かいましょうか」

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

――――――――――――――――

 

「という感じで、サラワク藩は自活できる様になったでありますよ

 ちなみに、各都市の担当財閥は以下の様になっているであります」

 

【挿絵表示】

 

 

「国境の街『ミリ』は我々三井財閥だ。」

 

【挿絵表示】

 

[三井財閥の化身]

[ロレンス&ホロ:狼と香辛料]

 

「ミリの市民だけでなく、ブルネイ国民までもが金を落としてくれるからな。

 将来が楽しみだよ」

 

【挿絵表示】

 

 

 

「石油、石炭、天然ガスの街『ビントゥル』はワイら住友や!」

 

【挿絵表示】

 

[住友財閥の化身]

[萬田銀次郎:ミナミの帝王]

 

「石油はこれから間違いなく『来る』!

 ディーゼル機関車、重機、船に自動車、全てに必要な資源。

 バリクパパン、パレンバンに迫る埋蔵量らしいさかい

 石油プラットフォームの実用化を急がなイカンな!」

 

【挿絵表示】

 

 

 

「造船の街『シブ』は三菱財閥だ。」

 

【挿絵表示】

 

[シロジロ・ベルトーニ:境界線上のホライゾン]

 

「新参者の我々に外貨を稼ぐ機会、技術力を高める機会を与えてくれた事に感謝します。

 ここで造られるクリッパー船はイギリス、オランダ、ロシアへ輸出される予定だよ。」

 

【挿絵表示】

 

 

 

「藩庁『クチン』は入即出財閥だお」

 

【挿絵表示】

 

 

「どうやら去年、南西のバウに金鉱山が発見されたらしいお

 ま、そんなことより

 東南アジアに自由に行ける事の方がやる夫は嬉しいお!」

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

――――――――――――――――

 

「今回の件でサラワク藩には4万人ほどの日本人が移住したであります

 これから5年以内に40万人くらいにはなりそうでありますよ。

 

 資料によると当時の現地民はサラワク州、サバ州、ブルネイ帝国を合わせて60~70万人ほどであるため

 5年以内にサラワク州は日本人の方が多くなりそうでありますな。

 閃きブーストがあればもっと早くなるでありますが。」

 

【挿絵表示】

 

 

 

「今回の閃きによって、閃き枠が+1されたでありますよ。

 そして1843年以降に『サラワク藩産業振興その2』が解放されるであります。」

 

 

 

――――――――――――――――

 

【日本の技術レベル】

|科学:25(基本的な理学)

|工学:★★(モノづくり)

|材料:24(素材、エネルギー)

|生物:★★(農業・医学)

|電磁:23(電気製品・発電)(+2)

|環境:24(建築・自然保護)(+2)

|流通:19(物流や兵站)(+4)

|政経:19(政治経済や社会問題の解決力)(+4)

|文化:23(外交・異文化・芸術・娯楽)(+4)

|軍事:22(兵器開発・戦術)

 

※00を史実相当、30(Max)を2020年相当とします

 

 

――――――――――――――――

 

【年表】

・1837年

 【徳川家慶 第12代征夷大将軍就任】

 【医学】予防接種の普及

 【??】和製活版印刷の開発

 【経済】オランダ提供の居留地開発

 【国家】育児補助令の施工

 【国家】保育園の開設

 

・1838年

 【経済】新貨条例

 【工学】スクリュー船の発明

 【教育】近代的教育制度の発令

 【国家】樺太、千島列島入植

 【工学】空気入りタイヤの発明

 【建設】鉄筋コンクリート

 【経済】鉄道開通(横浜―新宿)

 

・1839年

 【経済】ロシア提供の居留地開発

 【農業】窒素肥料の工業化

 

・1840年

 【国家】サラワク獲得

 【軍事】次世代兵装の開発

 【全て】内燃機関の実用化

 【全て】蒸気タービンの実用化

 【経済】日本列島改造計画開始

 【経済】合成染料、合成塗料の実用化

 【軍事】薩英戦争

 【軍事】装甲艦秋津洲就航

 【工学】有人動力飛行の成功

 

・1841年

 【経済】管理通貨制度の採用、日本銀行設立

 【軍事】戦車、機関銃、自動小銃の開発

 【国家】新江戸城(現・丸の内キャッスル)の普請

 【国家】サラワク藩入植

 

 

 1840年から始まったサラワク藩への入植は幕府、財閥が官民一体となり大きな成功を収めた。

 各都市は現在でも東南アジアの重要都市であり、クチン、ミリ、ビントゥル、シブは政令指定都市(史実日本でも20都市しかない)となっている。

 また各都市は成り立ち時と同じく、各財閥が強い影響力を持っており『財閥都市』と言われる程である。

 ここには財閥企業の東南アジア総本部があり、ここに転属するという事は出世街道に乗れたとされ、東南アジア地方では『アジアンドリーム』の1つと羨望を受けている。

 

 ――――が、

 歴史の教科書に4都市の興りが載る事は滅多にない。

 何故なら、同年に起きるブルネイ、スールー事件の影に隠れてしまうからだ。

 

 

――――――――――――――――

 

「上記にもあります通り、次回はブルネイ帝国に向かうでありますよ」

 

【挿絵表示】

 

 

 

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