1945年に滅びる日本を救って欲しいであります(未来知識チート)   作:火焔+

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08.1835年 特許法と富岡紡績工場(1)

 

今回は「発展を阻害する各種規制緩和」と「富岡製糸場建設」をやるであります。

 

★富岡製糸場建設(7か月)

●北海道の開拓(7か月)

●開国準備(7か月)

●兌換紙幣(金本位制)の研究(7か月)

●蒸気機械の研究(7か月)

●予防接種や衛生概念の普及(7か月)

・大政奉還による立憲制近代国家形成の”準備”(1年)

・国立大学設立(1年)

・防諜・諜報機関設立(1年)

・労働法と最低賃金の制定(1年5か月)

・琉球統一(1年5か月)

・ビタミンの発見「2枠」(2年7か月)

 

・研究:工学+2「4枠」(1年)

・研究:政経+2「4枠」(1年)

・研究:生物「2枠」(1年)

 

――――――――――――――――

 

【江戸城】

 

 徳川家斉は天守閣にて西欧法律学の和訳書を読んでいた。

 そして、パタリと本を閉じると――――

 

「忠邦よ。余は『特許法』というのを施行しようと思う。何故だかわかるな?」

 

「勿論でございます、上様。

 その洋書には折角の開発が模倣され、開発費を回収できずに志半ばで散っていた者達が居た事が記されております。」

 

 水野忠邦は発明の振興を行い、幕府の権威を高めた功績を理由に史実より4年早く老中首座(老中のまとめ役。もの凄い偉い)となっていた。

 家斉も忠邦も発明が与える効果をよく理解していた。

 

「そうだ。それは幕府にとって、日本にとって大きな損失だ。

 この様な事実が西欧であったと知りながら、何もしないなど愚かに他ならない。

 忠邦。お前を中心に『特許法』を制定せよ。」

 

「はっ!上様の仰せの通りに。」

 

 

――――――――――――――――

 

 これを機に、日本では1959年公布の特許法――――よりは数段劣る特許法が制定されることになるであります。

 とはいっても、19世紀末レベルの代物ではあります。

 

――――――――――――――――

 

【入即出屋】

 

 水野忠邦は数名のお供を率いて堺の町を歩く。

 本来であれば、軽々しく歩いて良い立場ではない。

 だが、こればかりは自分でやろうと決めていたのだ。

 

 忠邦自身の出世に大きく関わった者への訪問。

 この訪問は、彼にとっては一種の願掛けだった。

 だからこそ自分でやろうと決めている。

 

「頼もう!!!!」

 

「のわぁぁ!! み、水野様、ようこそいらっしゃいましたお」

 

 ふ、のんきな奴めと忠邦は思う。

 彼の顔が驚愕に染まると思うと、少し愉しく思うのを感じる。

 

「天保6年(1835)から、江戸では特許法が制定された。

 お前にそれを伝えておこうと思ってな。」

 

「? そうですかお。確か、発明家への発明に対する報酬だったですかお?」

 

(ふ、こいつは賢いのかバカなのか未だに判断に困るな。)

 

「そうだ。この法令は5年ほど前まで遡って特許を適応するものとしている。

 わかるな?」

 

「はいですお。」

 

 忠邦の「わかるな?」とやる夫の承諾には決定的なズレが存在していた。

 忠邦が賢いと賞したのは、蘭書に対する造詣深さと発想力。馬鹿だと評したのは自身に対する事へのカンの悪さ。

 苦笑しつつ忠邦は続ける。

 

「やる夫。お前の特許は『共通規格』『快速帆船』『やる夫式合いの子船』以上の3つだ。」

 

「え? 何でですお? 友達と色々作ってただけですし、快速帆船はお上からの勅命だから作っただけですお?」

 

「やる夫。西欧ではな、それを特許という。」

 

「そうだったんですかお!」

 

 やる夫が自称道楽者、他称蘭学者兼発明家となった瞬間だった。

 

「『共通規格』にも特許料を掛けられるが如何する?」

 

「いらないですお。細かいことにまで金とってたら商売上がったりですお。」

 

 即答だった。

 やはり商家の息子、一瞬にして自身も他者も結果的に損するだけという事に思い至る。

 

 忠邦は予想通りの答えに満足気だった。そして――――

 

 

「ならば『快速帆船』『やる夫式合いの子船』に特許料をかけよう。

 なに、『快速帆船』は幕府が商売相手だ。特許料も色をつけておいてやる。

 あった方が困らないだろ?

 これが帳簿だ。」

 

 やる夫は結構金遣いが荒い。

 趣味、興味には糸目をつけないのだ。

 幕府としては経済が回るので何の問題も無い。(金の量に目を背けながら)

 

 『やる夫式合いの子船』にも特許をかけているのは、建造するものが藩か『入速出屋の商売敵(他の商人)』だからだ。

 その辺りは容赦してない。

 

「ありがとうございますお――――――――お?

 こ、これ単位が【両】って書いてある気がしますお……」

 

「そうだ。最小単位は1両だ。」

 

 忠邦の予想通り、やる夫は目が飛び出るほど驚愕していた。

 大商としては珍しくない金額だが、個人が持つには相当の資産だからだ。

 大型船が2~3桁、中型船が3~4桁製造されているのだ。一隻あたり、●●両のロイヤリティがかけてあるのだから、莫大なのは当たり前だ。

 

 

 やる夫には資産家の職が追加された。

 

 

――――――――――――――――

 

「それとだ、今日はいくつかの西欧機械を持ってきた。此処に置いてもいいだろう?」

 

「ホントですかお! 嬉しいですお!!」

 

 忠邦の御付きが運んできたのは、幾つかの紡績機械だった。

 ジェニー紡績機、水力紡績機、ミュール紡績機、そしてジャカード織機だった。

 特にミュール紡績機、ジャカード織機は最高峰の技術の結晶で、値段も相応のものだった。

 

(どうしよう……あまり紡織には興味ないお……)

 

 堺では紡績がそこそこ盛んだったので、やる夫には珍しく思えないモノだった為、興味を惹かれなかったのだ。

 だから、蒸気機関で遊んで居たりしたのだが。

 

「ありがとうございますお!!

 折角だから誰でも見学できるようにするお!」

 

(誰かがこの機械から何かを掴めれば、水野氏の面子も立つお!)

 

 

 やる夫は早速貰った特許料で近場にミュージアム的小屋を建てた。

 

 

 それから暫くした後――――

 一人の青年がやる夫の下を訪れた。

 

 

 

 

――――――――――――――――

 

 これから尋ねてくる人物は紡績業界の偉人の祖先であります。

 紡績業界はどうしても18世紀末からの登場でありますが故に、本人登場は無理があるでありますのでご勘弁を。

 

 発展を阻害する各種規制緩和はメインを特許法としたであります。

 異国船打払令などの廃止もありますが、今はそこまで効果は高くないでありますな。

 

 




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