魔法科高校とチート転生者   作:カトポン

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 どうも、おはこんばにちは。
 今回は、サブタイトル通り悠馬と真由美のデートをお送りします。
 彼女いない歴=年齢の私なので、実際のデートはどんなものなのか分からないですが、彼女いないからこそ書ける理想のデートを目標に書いてみました。
 それでは、第17話をどうぞ。


第17話 お詫びを兼ねた七草真由美との週末デート

 「なぁ、本当に行かなきゃいけないのか?」

「こればっかりは・・・ね」

「ハァ・・・こんな事になるなら、週末なんて概念が無くなりゃ良いのに」

 

 と、世界中の人達をーー少なくとも、日本人の大半をーー敵に回しかねない物騒な発言をする俺。

 入学式の日にIDカードを発行した直後に約束した通り、学校の無い今日は真由美と出かけていた。

 別に、真由美と出掛ける事自体は何とも思わない。真由美に振り回される事も半ば諦めているしな。

 だが・・・

 

「七草邸での食事の誘いは完全に予想外なんですけど」

「私もよ。悠馬くんと出かけるって言ったら、悠馬くんを連れて来てくれなんて・・・あの狸親父は何を考えてるだか」

 

 真由美の言う狸親父とは、七草家の当主にして真由美の父親でもある七草弘一さんの事だ。

 謀略好きな性格故に真由美からは陰で狸親父と呼ばれいるが、俺としてもそんなに関わりたいとは思わない人物なので、評価は余り高くない。

 

「まぁ、弘一さんの事は今は忘れて楽しみましょう」

「そうね。そうでもしても、やってられないわ」

 

 傍から見たらデートに見えるかもしれないこの男女のグループは、最初から憂鬱なのだった。

 

◇◇◇

 

「まずは、ショッピングタワーだったか?」

「そうね。服とか見たいから」

「了解」

 

 という訳で、数時間後の未来は考えないようにした俺達はショッピングタワーへと向かう事にした。

 

「そうだ。ついでに、悠馬くんの服も見てあげよっか?」

「良いよ。そんな事はしなくて。服ならあるし」

「そんなこと言わないで、お姉さんに任せなさい」

「・・・傍から見たら、お姉さんじゃなくて妹だろ

「何か言った?」

「いえ、何も」

 

 こっわ。真由美がそれはもう、素敵な笑顔で俺を見てきた。目が全く笑ってなかったけど。

 

「それじゃあ、服屋へレッツゴー」

「もう、好きにしてくれ・・・」

 

 今日も真由美に振り回されるのが確定したようなので、なるようになれと主導権を握るのは諦めた。

 真由美の服装はくるぶし丈の白いワンピース、俺のは白シャツと黒い合繊パンツに黒いジャケットを羽織っているといった感じだ。ちなみに、七草邸での食事の誘いを知ったのは今日なので、セミフォーマルっぽい服装なのは偶然である。

 本当にカジュアルな服装にしなくて良かったと心底ホッとしている。

 

(にしても、何でいきなり呼び出す真似なんかしたんだ?)

 

 そもそも、俺を食事会に誘って何をしようというんだ?

 仮にも十師族の人間を招くのだ。本当に只、食事に誘いたかった・・・なんて事は無いだろう。必ず、何かしらの理由と目的がある筈だ。

 だが、俺にはその理由と目的の見当が全くつかない。

 

(ホント、あの人は何を考えてんだ?)

 

 ショッピングタワーに向かいながらそんな事を考えていたが、納得のいく推測は終ぞ思いつかなかったので、頭の隅にでも追いやって今この瞬間を楽しむ事にした。

 

「まずは、此処で見て行きましょ」

「ん、了解」

 

 ショッピングタワーを散策する事、数分。

 真由美に連れられて入ったのは大手服飾メーカーの店だった。

 

「真由美もこういう所に行くんだな」

「当然よ。私服が高級ブランドの服ばっかりだったら堅苦しいじゃない」

「まぁ、分からんでもない」

 

 とはいえ、お嬢様に分類されるであろう真由美もこういう所に来るんだな。

 

「ほら、早く行きましょ」

 

 と言って、真由美は俺の腕に自分の腕を絡ませる。

 

「ちょ、腕を絡ませなくて良いから、離れろ」

「どうして?」

「どうしてじゃねぇんだよ。当たってるんだよ」

「何が?」

 

 小首を傾げて聞いてくる真由美。

 

(チクショウ。様になってるし、可愛いじゃねぇか)

 

「何がって・・・こんな所で言えるか」

 

 当たっている主と物を認識しないように、俺は顔を背ける。

 

「かーわいい」

 

 とある物を押し当てている主が俺のほっぺを指でツンツンしてくる。ショッピングタワーに入って数分足らずで弄ばれているのだが。

 

(『一方通行』が使えたら真由美を吹っ飛ばして、引き剥がせるのに)

 

 だが、悲しいかな。此処はショッピングタワー。こんな所で魔法を使う訳には行かないし、自衛目的以外の魔法による対人攻撃は犯罪行為だ。

 俺からすれば自衛目的だが、傍から見たらとても自衛目的には見えないだろう。

 

「さーて、悠馬くんには色んな私を見てもらわないと」

「だったら、まずはその絡めた腕を今すぐほどけ〜!」

 

 店内に俺の叫び声がこだまするのだった。

 

◇◇◇

 

「これとかどうかしら?」

 

 大手服飾メーカーの店にある試着室では真由美のファッションショーが行われていた。

 

「あぁ、似合ってるぞ」

「もう、さっきからそればっかり」

「ファッションに疎い俺に何を期待してるんだ」

 

 俺に似合ってるぞという言葉以外を期待しているのであれば、そんな幻想はさっさと捨てろと迷う事なく言うだろう。

 

「大体、真由美は可愛いから何着ても似合うだろ」

 

 素材が良いとやっぱり何着ても似合うと思うんだ。ソースは今の俺。根拠は今、目の前に居る真由美。

 

「ふぇ、か、かわ・・・」

 

 真由美が顔を真っ赤にして、モジモジしている。今更、何をそんなに顔を赤くしているのだろうか?可愛いなんて言われ慣れてるだろうに。

 でも、面白そうだから少しだけ揶揄ってみるか。さっきは散々、おちょくられたので仕返しだ。

 

「可愛いよ。今まで会った女性の中で誰よりも」

 

 真由美にだけ聞こえるように耳元で囁く。

 お〜・・・顔は茹でタコのように真っ赤だし、耳も顔ほどではないが赤い。

 

「な、なんか暑いわね」

「それはきっと真由美だけだ」

 

 現に服でパタパタと仰いでいるのは真由美だけだ。

 

「う〜ん・・・どの服も似合ってるんだが・・・俺は今の服装が試着した中で一番好きかな?」

 

 今の真由美は白いTシャツにチェック柄のシャツを羽織っている。

 

「そ、そう?」

「他の人はどう思うか知らんが、少なくとも俺は今までの試着した服装の中で一番似合ってると思うよ」

「な、なら・・・これにしようかな」

 

 真由美はそう言って、試着室の中に戻るとカーテンレールを動かす。

 程なくして、試着室の中を遮っていたカーテンレールをどけると元の白いワンピース姿に戻っていた。

 

「ほ、ほら、次は悠馬くんの番よ」

「は?俺の番?」

「そうよ。次は悠馬くんの試着ファッションショーよ」

「いや、なんで?」

「私だけ恥ずかしい思いをされたのに、悠馬くんがのほほんとしてるなんて許せないのよ」

「試着になんも関係ねぇじゃねぇか!」

 

 どんな理由で俺に試着ファッションショーさせるのかと思ったら、全く関係ない理由・・・っていうか、こんなの言いがかりに等しいだろ。

 

「何を言ってるの。試着ファッションショーには悠馬くんの女装姿も・・・」

「含めねぇよ!てか、サラッと俺を女装させるとかとんでもない事を口走ってんじゃねぇ!」

 

 俺の女装姿とか誰得だよ。男のヤンデレ並に需要ないわ。

 

「そして、その写真を生徒会長という役職の力で高校中にばら撒いて・・・」

「ねぇ、真由美さん?今の貴方は小悪魔を通り越して、もはや悪魔なんですが・・・」

 

 訂正、ウチの生徒会長の本性は小悪魔ではなく悪魔でした。異論反論していいのは、今この現場に居合わせた者だけです。

 

「とにかく、悠馬くんにはこれから、お姉さんプロデュースのファッションショーをしてもらいます。フフフ、あんな悠馬くんやこんな悠馬くんを見れるだけじゃなくて、悠馬くんの・・・・」

 

 真由美が何かブツブツ言っているので、俺はその場を離脱する事にした。

 尚、真由美が俺が居ない事に気づいたのは、俺がこの場を離脱してから5分後の事だった。

 

◇◇◇

 

「全く、1人で先に行くなんて」

 

 と、俺が居ない事に気づき、慌てて追いかけた真由美は憤慨していた。もっとも、その憤慨はプンプンという擬音が一番しっくりくるものにしか見えない物であったが。

 

「その1人で先に行った要因は貴方にあるのですが。その所はどういうお考えで?」

「何よ。あんな悠馬くんやこんな悠馬くんを見たかっただけなのに」

「それが原因だって言ってんだよ」

 

 そして、それらを撮ってばら撒くときた。ほんと、夢ならばどれほど良かったでしょうって歌いたいぐらいだわ。

 声に出して歌ったら変な人に思われるから、やらないけどさ。

 

「で、そろそろ昼飯にしないか?」

「話を逸らされていそうな気がするけど・・・まぁ、良いわ。私もお腹空いたし」

「じゃあ、早く行くぞ」

「行くって何処に?」

「ついて来れば分かる」

 

 それだけ言って、俺はショッピングタワー内のとある店に向かう。

 そこは、東京に来てから一度は行ったみたいと思っていた店だ。

 

「此処だ」

「此処?」

「そう。此処」

 

 真由美を連れて向かったのは、ショッピングタワー内にあるイタリアンの店だった。

 

「いや、でも、悠馬くん」

「どうした?」

 

 店に入ろうとした俺を真由美が呼ぶ。心なしか落ち込んだ声なのは気のせいだろうか?

 

「確かに、ここは最近おススメの店として有名だから来てみたかった所だけど、満席よ」

 

 あぁ、心なしか落ち込んだ声と感じたのは真由美も此処に来てみたかったからだったのか。

 

「その事なら心配ないよ」

「でも・・・」

「ほら、早く中に入るぞ」

「ちょっ・・・」

 

 俺は真由美の手を引いて、店内に入る。

 

「予約していた九島です」

「クドウ様ですね。2名様のご案内で宜しかったでしょうか?」

「はい」

「それではこちらへどうぞ」

 

 ウェイターに案内された席は、窓際の隅っこにある席だった。

 

「いつの間に予約なんてしたの?」

「此処に来る事が決まった時には予約してた」

 

 タワー内にある飲食店でも一番評判が良かった店だったしな。ギリギリで予約しようとして失敗したら元も子もないので、このショッピングタワーに行く事が確定した時には、予約の電話を入れていた。

 雑談しながらもメニュー表を眺めること数分。ウェイターを呼び、俺はぺぺロンチーノ、真由美はカルボナーラをそれぞれ注文した。

 

「お待たせしました。ペペロンチーノとカルボナーラです」

 

 程なくして、出来立てほやほやのカルボナーラとペペロンチーノが運ばれた。

 

「ごゆっくりどうぞ」

 

 そう言って、ウェイターがその場を離れる。

 

「熱々の内に食べましょう」

「そうだな。いただきます」

「いただきます」

 

 フォークを手に取り、俺達は注文したパスタを食べ始める。

 

「流石、おススメされるだけの事はあるな」

「そうね。こっちもかなり美味しいわ」

 

 すると、真由美は自分のフォークにパスタをクルクルと巻きつけ・・・

 

「はい、悠馬くん。あーん・・・」

「あーんって俺達、カップルじゃないんだぞ」

「長い付き合いだから良いじゃない。それに、昔はこうして食べさせ合っていたのよ」

「そんなの覚えてねぇし、仮にやってたとしてもいつの話だよ」

 

 真由美の出鱈目話で無いのなら、それは本当に小さい時の話だろう。

 

「ほら、早くしないと冷めるわよ」

「絶対に俺を弄んで楽しんでるだろ」

「そんな訳ないじゃない。服屋で置いてけぼりを食らった仕返しなんかじゃないわよ」

 

 それは暗に仕返しと言っているようなもんだぞ。

 

「まぁ、いいや。いただきます」

「こういう時はあーんって言いながらもらうのよ・・・まぁ、いいけど」

 

 真由美からカルボナーラを一口もらい、咀嚼する。

 

「こっちも美味いな」

「でしょう」

 

 パスタはペペロンチーノが一番好きだったが、ここのカルボナーラに限ってはペペロンチーノの上を行くかもしれない。

 が、やられっぱなしは性に合わない。なので・・・

 

「ほら、真由美。こっちも食ってみろよ」

 

 当然、真由美に仕返しする。あーんにはあーんだ。

 

「私は良いわよ。辛いの苦手だし」

「大丈夫大丈夫。そんなに辛くないから」

「本当に?」

「本当だ」

「・・・なら、いただこうかしら」

「そんじゃ・・・はい、あーん」

 

 自分のフォークにペペロンチーノを巻き付けて、真由美にペペロンチーノを差し出す。

 

「あーん」

 

 ご丁寧に真由美はあーんと言いながら口を開いたので、俺はペペロンチーノを真由美の口に入れた。

 

「・・・ん、辛っ!?」

 

 真由美はペペロンチーノの辛さに悶えて、咄嗟にグラスに入った水を飲み干す。

 

「ちょっと、普通に辛いじゃない!」

「そうか?まぁ、ピリッとするかもしれんが・・・」

「これの何処がピリッとなのよ」

「お子様舌の真由美には辛かったかもしれないな」

「む〜。私を子供扱いして・・・!」

 

 真由美が俺に子供扱いされて憤慨する。

 

「はいはい。あざといあざとい」

 

 憤慨しているが、ふくれっ面なせいで怖いとは思わなかった。真由美が美少女だから許せるけど、普通の女が同じ事をやったら、かなり痛い女と思われるだろうな。

 尚、会計を真由美がトイレに行っている間に済ませた事で年上のメンツを保てず、さらに憤慨したのはまた別の話。




  如何でしたか?
 小悪魔だったりあざとかったり、キャラがブレブレと言われてもおかしくない真由美さんが完成したのですが、ノリで書いていたらこんな風になってしまいました。 
 次回は一足先にまだ出ていない原作キャラを出す予定です。誰が出るかは、本文の最初の方で予想がつくかと思います。
 それでは、また次回お会いしましょう。
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