魔法科高校とチート転生者   作:カトポン

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どうも、おはこんばにちは。
今回はこの作品のメインヒロインである七草先輩の登場です。
それと、魔法科高校の劣等生の2期決定しましたね(何ヶ月前の話だ!)。個人的には来訪者編のアニメ化は凄く嬉しいですけどPVの作画がこれじゃないといいうかキャラデザ違くねって感じで若干不安ですが今から楽しみです。
それでは第2話をどうぞ!!


第2話 七と九の十師族

 深雪を送り出した俺と達也は入学式が始まるまで近況報告をしながら校内をぶらぶら歩き回っていた。

 第一高校は本棟、実技棟、実験棟の3校舎。内部レイアウトが機械可変式の講堂兼体育館。地上3階・地下2階の図書館。二つの小体育館。更衣室、シャワー室、備品庫、クラブの部室として使われている準備棟。食堂兼カフェテリア兼購買も別棟になっており、それ以外にも大小様々な建物が敷地内に立ち並んでいる。高校というよりは大学のキャンパスのような趣きがあった。

 とはいえ、学校施設を利用する為のIDカードは入学式終了後に配られる事になっているし、来訪者の為のオープンカフェも、混乱を避ける為か営業していないので一通り施設(外見だけ)を見回った俺達は歩いている最中に発見したベンチに腰を降ろす事にした。

 

「なぁ、悠馬」

「ん?どうした?」

「お前、ペーパーテストをやらかしたとか言ってたが何をしでかしたんだ?」

「あぁ、あれ?別に大した事じゃ無いんだが・・・」

「勿体ぶらずにさっさと答えろ」

「じゃ手短に言うわ。解答がズレてた」

「・・・は?」

「だ〜か〜ら〜、テストの解答がズレてた教科があったの!」

 

 筆記試験前日にバタバタ(主に移動関係で)していた俺は、まともに休息が取れずに筆記試験に取り組んでいた。俺は寝不足で寝ぼけていたのか一部の教科で解答がズレて(酷いものだと90点以上)しまっていたのだ。因みにこれに気づいたのは自己採点をしている時だった為気づいた時にはもう答案用紙は手元に無かったりする。

 

「しかしお前でもそんな事やらかすんだな」

「達也、お前は俺の事を何だと思ってたんだよ」

「少なくとも人だとは思った事は無いな」

「おい!」

「スーパーコンピュータ並みの高度な計算を暗算でやってのけるのは人間と呼べるか?」

「じゃあ逆に聞くけどさ、人間じゃ無かったら俺はなんなの?」

「化け物か人外のどっちかだな」

「悪魔とか神とか呼ばれてる奴には一番言われたく無いわ!」

 

 などと言い合っていたが流石に会話のネタが尽きるとお互い何も言わずに携帯端末を弄り出した。

 式の運営に駆り出されているのだろうか。在校生が俺達の前を通り過ぎて行く。その人達の制服には皆、俺にあって達也には無い8枚花弁のエンブレムが付いていた。

 

『あの子、ウィードじゃない?』

『入学式だからってウィードの分際で張り切ってんのか?』

『所詮補欠なのにな』

『あのブルーム、なんでウィードなんかと一緒に居るんだ?』

『変な奴』

 

 聞きたくない会話が聞こえてくる。

 ブルームとウィードというのは、一科生とニ科生の格差を表す隠語だ。この機会に一科生とニ科生について説明しよう。

 第一高校は一学年の定員が200名で、その中から魔法力の高い100名を一科生、残りの100名をニ科生としている。この一科生の制服には8枚花弁の刺繍がされている為、花冠とし「ブルーム(bloom)」と呼ばれている。いっぽうニ科生の制服にはこれが無い為、花の咲かない雑草と揶揄して「ウィード(weed)」と呼ばれている。

 それと一科生にはある特権がある。それは教員から魔法実技の個別指導を受ける権利だ。国立魔法大学の付属教育機関である第一高校は、魔法技能師育成の為の国策機関だ。国から予算が与えられる代わりに、一定の成果が義務付けられている。この学校のノルマは、魔法大学、魔法技能専門高等訓練機関に、毎年100名以上の卒業生を供給すること。ただこの国にはそんな余裕はなく万年人材不足状態だ。そんな状態からノルマを達成させようと思ったら当然才能ある者を優先せざるを得なくなる。その為ニ科生には最も重要な魔法実技の個別指導を受ける権利が無い為、独力で学び、自分で結果を出さなければならない。それが出来なければ、普通科高校卒業資格しか得られない。魔法科高校卒業資格が与えられず、魔法大学には進学出来ないという訳だ。

 とはいえ、一科生とニ科生の違いは、先述した制服のエンブレムの有無と、個別指導を受ける権利が無いのと、授業での教員の有無だけでカリキュラムは同じであり、授業に参加(オンラインも含む)や、施設の使用、資料の閲覧は可能である。

 ただ、このように優劣が明確に付けられると当然差別なんかも発生する。ニ科生を「ウィード」と呼ぶことは建前上禁止されているが、半ば公然たる蔑称として、ニ科生自身の中にも定着している。ニ科生自身が、自分達をスペア部品でしかないと認識してしまっている。ニ科生にも実技試験では分からない才能があるかもしれないのに。それこそ俺の隣に座っている達也のように。

 携帯端末にある時計を確認するといつの間にか入学式まであと30分となっていた。そろそろ行こうと達也に声を掛けようとすると

 

「・・・悠馬くん?」

 

 頭上から久しぶりに聞いた声が降ってきた。まず目に付いたのは制服のスカート。それから、左腕に巻かれた幅広のブレスレット型CAD。

 CAD−正式名称は術式補助演算機(Casting Assistant Device)。デバイス、アシスタンスとも呼ばれ、この国ではホウキ(法機)という呼称も使われている。詳しい事はいずれ解説するが簡単に言うと魔法を発動する際の必須ツールだ。

 そしてこの学校では、生徒でCADを常時携行が認められているのは、生徒会役員と特定の委員会のメンバーのみ。

 視線を上げると相手の胸には当然、8枚花弁のエンブレム。更に視線を上げ顔を見る。俺が立ち上がれば頭一つ分は低いであろう黒髪のふわふわした巻き毛ロングに赤い目の小柄な女子生徒が目の前に立っていた。

 

「お久しぶりです、真由美さん」

「もう、真・由・美でしょ。それに敬語もダメって言ってるじゃない」

「分かった分かった真由美。だからそう拗ねるなって」

 

 頬を膨らませてそっぽを向いた女子生徒は七草真由美。俺と同じ十師族の一員である七草家の長女であり第一高校の生徒会長である。俺と真由美が出会ったのは真由美の誕生日パーティーに招待された時で、その時俺は5歳、真由美が7歳だった。それからというのも七草家にお邪魔したり、誕生日パーティーに招待したりされたりと親交を深め幼馴染と呼べる関係になったのだ。

 

「どうして私に第一高校に入学するって悠馬くんの口から教えてくれなかったのかな〜?私がそれを知ったの今年の新入生一覧表を見た時なんだけど」

 

 真由美の顔は笑顔だったが目が全く笑っていなかった。心なしか黒いオーラも発生している。

 

(これは何とかしないとまずそうだな)

 

「真由美を驚かせようと思ったんだよ。真由美の驚く顔が見たかったから」

 

 これは決して嘘では無い。こういうサプライズを一度で良いからやってみたかったのもあるが真由美の驚く顔が見たかったのは事実だ。

 

「そうだったのね。お姉さん、悠馬くんに忘れられたんじゃないかって不安だったのよ」

「ごめん。でも俺が真由美を忘れる事なんて無いから」

「うん」

 

 あれ?俺なんか忘れてるような・・・?なんだっけ?

 

「悠馬、この先輩を知っているのか?」

 

 あ、達也の事すっかり忘れてたわ。

 

「あぁ、この先輩は・・・」

「初めまして。私は第一高校の生徒会長を務めています、七草真由美です」

「俺、いえ、自分は、司波達也です」

「司波達也くん・・・そう、貴方が、あの司波くんね・・・」

 

 達也が自己紹介すると、真由美は小悪魔的な笑みを浮かべた。真由美は性格も小悪魔的な為かその笑みがとても似合っている。

 

「先生方の間では、貴方の噂で持ちきりよ。実技試験は振るわないものの筆記試験では7教科平均96点。特に圧巻だったのは魔法理論と魔法工学。合格者の平均点が70点に満たないのに、両教科とも小論文を含めて文句なしの満点。前代未聞の高得点だって」

「ペーパーテストの成績です。情報システムのなかだけの話ですよ」

 

 達也は苦い愛想笑いを浮かべながら、なんて事の無いように言う。

 対して真由美は、達也の言葉に対して、笑顔で首を左右に振った。

 

「そんな凄い点数、少なくとも、私には真似出来ないわよ?私ってこう見えて、理論系も結構上の方なんだけどね。筆記試験と同じ問題を出されても、司波くんのような点数はきっと、取れる気がしないわ」

「はぁ・・・ありがとうございます」

 

達也の話が終わり、次は貴方の番ねとでもいうかのように真由美は俺の方を見る。

 

「一方の悠馬くんはね〜」

「うっ」

「実技は文句なしの最高評価で正直今年の新入生総代である司波さんよりも評価高かったんだけどね。なんで筆記試験で解答がズレるなんておっちょこちょいなミスをするかな。しかもそれが無かったら全教科満点の可能性があったのに」

「ううっ」

「ズレて無かったら筆記試験全教科満点で実技試験が最高評価のオールパーフェクトだったのにね。創設初の偉業を成し遂げれたかもしれないのに」

「うううっ」

 

 心の傷をほじくり返され俺のライフが0になりそうだ。

 

「私は悠馬くんの答辞を見たかったのにな」

「会長、その辺にした方が良いですよ。それ以上やると悠馬がその辺で野垂れ死にます」

「そうね。私も少し言い過ぎたわ。二人とも、入学おめでとう」

「「ありがとうございます」」

「もう開場してるからそろそろ行った方が良いわよ」 

「分りました。では」

「またな、真由美」

 

俺達は真由美に別れを告げ入学式が行われる講堂に向かうのだった。




今回は解説が多めだったのですがどうだったでしょうか。自分は劣等生を読み始めたばかりの初心者にも分かる作品を目指していてその一環として今回は解説を多めにしてみました。CADの解説も達也が調整する時に詳しく解説する予定です。二次小説を読む人は大抵その作品を知っている人が大半だと思いますが、作者は読み始めて間もない時から二次小説に手を出すので自分と同じような人でも分かりやすいと思えるようにしていきたいですが、こればっかりは読者の皆様のコメントなども見て決めていこうと思っています。ですのでコメントを沢山送って下さると自分の小説が客観的にどう思われているかまた今後どうすれば良いかなど考えやすいので遠慮なく送って下さい。
ではでは、また次回お会いしましょう。
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