魔法科高校とチート転生者   作:カトポン

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どうも、おはこんばにちは。
今回は深雪のクラスメイトであるあの子達が登場しますがそれよりも大切な事があるのでそちらを優先します。
まず、お気に入りが100件を超えました!初投稿の作品でましてや文才なんて無い自分の作品でこんなに速く100件を超えるとは思ってもいなかったので本当に嬉しいです。ありがとうございます!!
rock 1192さん、おがとんさん、未元通行さん、ご感想ありがとうございます。続きを楽しみにしているという感想をいただいた時には思わずガッツポーズをしてしまいました。また、サブヒロインに関する事でのコメントもいただいたのでしっかりと考え悔いの無いよう決めます。
にらさん、慶應さん、イルカの味方さん、ご評価していただきありがとうございます。しかも☆8、☆9といった高評価で本当に嬉しかったです。ですが、これであぐらをかかずこれからも精進していきます。
ではでは、前書きはこのぐらいにして第3話をどうぞ!!


第3話 一科生(ブルーム)二科生(ウィード)

 俺達が講堂に到着した時には、既に席の半分以上が埋まっていた。席の指定は特に無い為、最前列に座ろうが真ん中に座ろうが端に座ろうが自由の筈なのだが

 

「差別意識持つの早過ぎだろ」

 

 前半分が一科生、後ろ半分が二科生にきっちり分けられていた。もう呆れてため息しか出ない。

 

「悠馬、俺達も此処で別れよう」

「そうだな。ここまで差別意識を持ってると一緒にいたら目立ちそうだからな」

 

 入学初日から目立つのだけは俺も達也も避けたかった。それに達也は新入生総代である深雪の兄、俺は十師族の家系であり、かつては「最高にして最巧」として謳われた「トリック・スター」の異名を持っていた九島烈の孫なのだ。十師族というだけでも注目されるのにあの老師の孫という肩書きもプラスされているので何もしていなくても目立つのだ。

 

「悠馬、1つ頼みたい事があるんだが良いか?」

「俺に出来る事なら」

「深雪の事を頼みたいんだ」

「深雪?あぁ、一緒に居てやれって事か?」

「そういう事だ。お前が深雪と一緒にいれば深雪が不快になるような奴は寄ってこないだろ」

「別に構わないが俺が深雪と一緒のクラスになる保証は無いぞ」

「大丈夫だ。お前と深雪は成績優秀だから余程な事が無い限りA組になれる」

「そこまで言うなら引き受けるよ。俺とお前の仲だしな」

「助かる。それじゃまた後で」

「あぁ」

 

 達也と別れると俺は一科生が固まっている前の方に行く。とはいっても来るのが遅かったのかもう席が殆ど空いていない。しかも空いてる席が全部隣が女子だった。

 俺はため息をついて、仕方なく空いている席の中で一番近い所に座る事にするのだった。

 

◇◇◇

 

「あぁ〜入学式まだ始まらないの〜?」

「ほのか、少しは落ちつけないの?」

「だって、もう席に座ってからどれほど経ったと思ってるの!?私、待ちくたびれたよ!」

「もう少しで始まるから我慢して」

 

 私の名前は光井ほのか。今年からこの第一高校に入学する一科生です。得意な魔法は苗字の『光井』の通り光波振動系(光に干渉する魔法)が得意なの。

 そして、私の隣にいるのが親友兼ライバルの北山雫。大出力の振動・加速系魔法が得意分野でしかも雫のお父さんは大実業家だから所謂ご令嬢・・・分かりやすく言うとお嬢様なんだよ。

 今は入学式が始まるまで雫と2人でお喋りしてるんだけど中々始まらなくて退屈してるんだ。

 

(早く始まらないかなぁ・・・)

 

「あの〜隣座っても良いですか?」

「ふえぁ!!!」

 

 ぼーっとしていた私はいきなり声を掛けられて思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。声を掛けられた方を見ると1人の男子生徒が立っていた。

 その男子生徒を見た私は思わず見とれてしまった。顔立ちは非常に良く整っていて男子にしては長め(耳にかかるくらい)の黒髪は誰が見ても分かるくらいサラサラだった。肌は女子なら誰もが羨むような色白だが不健康には見えないギリギリのバランスを保っており瞳はまるで海のように綺麗な青目だった。

 

(こんなカッコイイ人がこの学校に居たの!?)

 

 同年代どころか今まで見た人達の中でもダントツでカッコイイ。しかもそんな人に声を掛けられたのだと思うと途端に顔が赤くなるのが分かる。しかも、チラッと横を見るが雫はいつも通りの無表情だった。

 

(なんで雫はこんなカッコイイ人が居ても無表情でいられるの!?)

 

「凄く顔赤いんですけど大丈夫ですか?」

「だだだ、大丈夫ですよ。そそ、それと隣に座っても大丈夫なので」

「ありがとうございます」

 

 そう言って声を掛けてきた男子生徒は私の隣の席に腰を下ろした。もっとこの人と話したいと思った私は勇気を振り絞って声を掛ける事にした。

 

「あ、あの私、光井ほのかって言います。それで隣にいるのが親友の雫です!」

「よろしく。呼ぶ時は雫で良いから」

「私もほのかって呼んで良いですよ。あとタメ口良いですから」

「分かった。これからよろしくな。ほのか、雫」

 

 そうやってニコッとしながら言われると私の心臓のさらに速くなってしまった。

 

「あ、まだ名前言ってなかったね。俺は九島悠馬。悠馬で良いから」

 

 九島・・・悠馬・・・!?それって『数字付き(ナンバーズ)』どころか十師族って事!?確かに九島家の三男が第一高校に入学するかもみたいな噂があったけど本当だったの!?

 

「悠馬さんの『くどう』はあの『九島』?」

「そうだよ。数字が付いてる十師族のやつ」

「てことは、悠馬さんの祖父はあの・・・」

「そ、九島烈は俺の爺ちゃんだよ」

 

 今でも『老師』と敬意を持って呼ばれてる人が悠馬さんの祖父。私、凄い人と知り合っちゃったんだ・・・。

 

「お、そろそろ入学式が始まるみたいだぞ」

 

 悠馬さんが言い終えると、司会が進行し入学式が始まった。

 

◇◇◇

 

 入学式が進行し、いよいよ新入生総代である深雪の答辞が始まっていた。

 肝心の答辞の内容は、予想通り見事なものだった。「皆等しく」とか「一丸となって」とか「魔法以外にも」とか「総合的に」とか、結構際どいフレーズが多々盛り込まれていたが、深雪の容姿が大半の人をそれらのフレーズを気づかせず、また気づいたとしてもそれを上手く建前でくるんだ話術で、刺を一切感じさせなかった。

 そして、俺は入学式が終わるとほのか達と別れすぐに深雪の元へ向かう。今ならまだ人垣が出来ていないから行ける筈だ。IDカード?そんなの後回しで良いだろ。深雪になんかあったらあのシスコン兄貴に文字通り消されかねんからな。

 

「深雪!」

「悠馬さん!」

 

 深雪は満面の笑みで俺に駆け寄ってきた。チラッと後ろを見ると後ろの人垣(ついさっき出来たばっか)から妬ましい視線が俺に向けられる。きっと俺が深雪と仲が良いのが気に食わないのだろう。

 

「悠馬さん。どうでした?私の答辞は」

「あぁ、とても良かったよ。きっと達也も俺と同じ事思ってるよ」

 

 労いの言葉共にポンと深雪の頭に手を置くと深雪は顔を赤くしたが嬉しそうだ。深雪は重度のブラコンだが長い付き合いからか達也には一歩及ばないものの(達也には勝てる訳が無い)それでもかなり好かれている方だ。

 

「あら、司波さん。それに悠馬くんも」

「七草真由美生徒会長!」

「真由美、どうしたんだ。こんな所で」

「丁度良かったわ。2人に用事があったの」

 

 深雪だけじゃなく俺も?てっきり深雪を労いに来ただけかと思っていたが俺もとなると一体なんの用事なのだろうか?

 

「まずは、司波さん。素敵な答辞だったわ」

「ありがとうございます」

「『等しく』、『一丸となって』、『魔法以外にも』」

「!」

 

 流石、生徒会長しているだけあって深雪の際どいワードにも気付くもんなんだな。

 

「なかなか際どい言葉を上手く織り交ぜていたわね。気づいた人なんてほんのごく一部の人なんじゃ無いかしら」

 

 そう言って俺にこっそりウインクしてるって事は「悠馬くんも気付いてたでしょ?」って事なんだろうな。俺は小さく頷く。

 一方、深雪はというと、際どい言葉を入れた事に気づかれ驚いているようだった。

 

「そ、それは・・・」

「あぁ、ごめんなさい。責めている訳じゃないのよ、むしろ逆。私はそういう(・・・・)人材を探しているの。そして、それに気付けるような人もね」

 

 労いかと思ったら生徒会への勧誘だった。しかも、深雪だけでなく俺も生徒会へ勧誘したいらしい。

 そのまま、俺と深雪と真由美の3人で、話し込んでいたのだが・・・

 

「会長、お話中失礼します」

 

 後ろの人垣からどっと沢山の生徒(主に男子)が近づいてきた。話の中に割り込んでまでこいつらは深雪と話したいのかよ。マナーを守れていない時点で深雪の好感度が上がる事は絶対に無いのにな。

 

「司波さんさっきの凄かったですよ〜」

「綺麗で頭も良いなんて!」

「貴方のような素晴らしい方と同学科に入れる栄誉を・・・」

「ブルームの名の通り我が一高に咲き誇る花・・・」

 

 とはいえ、深雪に話しかけている連中はそんな事もお構いなしにお世辞を述べまくっている。顔にこそ出てないが内心うんざりしている事だろう。

 

「真由美」

「なに?悠馬くん」

「なんか適当な理由を見つけて此処から移動出来ないか?このままだと話は先に進まないし、深雪には良い事が一つも無いから」

「う〜ん、そうは言ってもな〜。移動してきたら追ってくる人も多いだろうから、気休めにしかならないし〜・・・そうだ!悠馬くんってIDカード貰った?」

「いや、まだだけど・・・そうか、そこなら寄ってくる奴も少なくなるかも」

「じゃあ私が助け舟を出しに行くから」

 

 真由美は深雪の方へと向かい内容は聞き取れ無かったが何か話すと深雪と共に帰って来た。どうやら、作戦は無事成功したようだ。

 

「ありがとうございます、悠馬さん。助け舟を出していただいて」

「気にしなくて良いよ。こっちだって俺の用事に付き合わせちゃった訳だし」

「そんな。マナーも知らない人の話を聞くより悠馬さんの用事に付き合う方が絶対良いです」

「そう言ってくれると嬉しいよ。それとIDカード貰ったら一緒に達也の所に行こっか。真由美もきっと良いって言ってくれるし」

「はい」

 

 こうして、深雪を救出した俺達は、人が寄ってこないようにする為に俺のIDカードの受け取りに付き合わせる事になったのであった。




どうでしたか?やっぱり自分の思ったようには書けないと今回も痛感しました。というか毎回感じてるので早く感じない日が来て欲しいものです。
今回はもう後書きのネタが思いつかないのでこの辺で。何か気になる所があれば感想をいただければ答えれる範囲で返信していきます。次回は二科生のあのメンバーが登場予定です。
それでは今後ともこの作品をよろしくお願いします。それでは、また次回お会いしましょう。

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