ヴィランネーム Green Valley   作:lane

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感想を下さった
NRX-044様
喜一様
茶臼様

嬉しいです。ありがとうございます!

そして、複数感想を下さった

エーロン様
蜜柑ブタ様
エーロン様

励みになりました!ありがとうございます!
評価していただいた方もありがとうございます!どんどん評価を頂いて評価バーが赤く染まってました!
 そして、何気なくランキングを見ていたら、日間で100位にランクインしており、動揺しています汗

拙作ですが、これからもお読みして頂ければ幸いです!!

今回はホノボノ回?です…


戦いが終わって、それから束の間の安寧

「料理を教えてほしい…と。一体、何故…?」

 

 雄英襲撃から、数日が経った。僕の右腕の骨折はある程度治り、新たな目標を掲げる。

 

「僕の全力ではオールマイトに届かなかった。個性をフルに使っても跳ね返された」

 

 

「だから、食生活から見直そうと思うんだ。健康的な食事が頑強な肉体を作りあげると思うから」

 

 体を作り直して、更に鍛える。限界以上のエネルギーを扱えるように。その基となる下地を作り替える。そしてここはバーだけど、簡易的なキッチンもちゃんとついている。

 

「駄目ですか…?黒霧さん」

 

 ダメ元で聞いてみる。

 

「そういうことですか…」

 

「教えてやれよ、黒霧」

 

「こいつが強くなれば出来ることが増える。なら、サポートするべきだ」

 弔くん…

「死柄木弔…まぁ、そういうことなら…」

 

「こいつが美味い飯作れば食い放題だ」

 

「そっちかー!!」

 

 弔くんの性格を考えてなかった…!そうか、そうだよな…

 

「わかりました。緑谷出久。そういうことならば協力しましょう。して、そのために必要な物は率直に言うと…食材!」

 

食材がなければ、何も出来ない。つまり。

 

「買い出し、ということですか」

 

「はい、しかし私は目立つ故買い出しが出来ない、というわけで」

 

「まずは、お使いから、いきましょうか」

 

「おつ…かい…!!」

 

 ボクに新たな試練が待ち受ける!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 雄英の次のイベント、体育祭。私は今、それを目標にして個性の強化をしている。今日は、週に一回の買い出しの日、私、麗日お茶子はそのために家の近くのスーパーに来ていたのです。

 

「もやしが19円、買わんと!」

 

 私の家は貧乏です。だから、日頃から節約をして生活しています。

私も節約に関しては自信があります。上京をして、生活が苦しくてやりくりするのは大変ですが、このスーパーでの動き方もわかりました。

 

「あとは…うどんかなぁ…」

 

 予算をオーバーしないように計算して買い物をする。雄英で訓練をする毎日。買い物はそんなハードな毎日を癒す休日の、密かな楽しみです!

 

「これはどっちがいいんだろうか…ブツブツ豆腐は絹と木綿の二つがあったけれど、実用的な栄養が含まれているのはどっちだろう…そもそもこんなこと考えたことないから判断できないぞ…!!」

 

 どこかで見た緑色のモサモサの髪。地味目の容姿、二度見する。や、まさかね。

 

「本物や!!」

 

 思わず声を出してしまう。不味い、こっち見た!身構えてしまう。

 

「すみません…この豆腐って、具体的にどんな違いがっ…て!?」

 

「君は!?雄英の無重力の子」

 

 見つかってしもた!どうする、どうするも何も助けを呼ばんと!この人、オールマイトと渡り合うぐらいめっちゃ強い!私じゃ敵わん!

 

「わっ!わぁぁあ!」

 思考とは裏腹に私は手を振ってあわあわしてしまう。あかん。こんなんじゃ…

 

「大丈夫!?落ち着いて!深呼吸、深呼吸だよ!ほら!」

 

 スーハーと、深呼吸をする緑色の髪の子。つられて私もしてしまう。

 

「スー、ハー…」

 

…うん、落ち着いた。ってそうじゃなくて!

 

「ごめんね。驚かせちゃって」

 こちらへ謝るその姿はとてもUSJで私たちを殺そうとしてきた時と、とても同じ人物とは思えなかった。

 

「あ、その…今日は、別に買い物しにきただけで…なんというか、その…」

 

「そ、そうなんや…」

 

 気まずい空気が流れる。こ、このあと何すればええんや…

 

「ねぇ、この豆腐、どっちが身体にいいのかな?ボク、こういうこと詳しくなくて…」

 

「あ!えっと、わ、私はこっちの方が安いし栄養もあると思うよ!」

 

 とりあえず、相手を刺激しないように…このスーパーで問題起こさんよう監視しなくちゃ!

 

「そうなんだ…じゃあ、こっち買おうかな」

 

 買い物カゴに入れられる豆腐。

 

「えっと、緑谷出久くん…だよね?」

 

「あ、うん。そうだよ?」

 

 本当にこの前の雰囲気と全然ちゃう。まるでどこにでもおる子みたいや…

 

「あの…聞いていいかな?」

 

「うん?」

 

「えっと、爆豪くんとは幼馴染みなんだよね…?」

 

 事件後聞いた。爆豪くんとの関係。それを確かめる。

 

「そうだけど」

 

「デクって呼んでたけど、それって」

 

「蔑称だよ、それは。やめてほしいかな」

 

 彼の目が鋭くなる。その目には怒気が孕んでいた。あ、あかん…やってもうた…

 

「ご、ごめんね…あ、でも!」

 

「デクってなんか、頑張れって感じで好きだ!私!!」

 

 思っていたことを彼に伝える。

 

「え、えぇぇぇぇ!!!!いや、その!あの!!」

 

目に見えて狼狽する彼。手をあわあわさせてる。

 

「お、落ち着いて!深呼吸!深呼吸!」

 

 スーハーとお互い深呼吸をする。何してるんやろ…私たち。

 

 「はぁっはぁっ…」

 

 「あ、あはは、ごめんね。変なこと言って」

 

 私の言葉に、彼は、少し思案しながら言の葉を紡いだ。

 

「今まで、誰かにそんな風に言われたこと、なかったんだ。だから、嬉しいよ。ありがとう」

 

「あっ…」

 こちらへ儚げな微笑みを向ける緑谷くん。あ、ちょっと可愛いかも…

 

「ごめんね、ボクがいたら、やっぱり邪魔だよね。今日は帰ることにするよ」

 踵を返す緑谷くん。その背中がどこか悲しそうに見えて…私は!

 

「待って!スーパーのこと、よく知らんのやろ?なら」

 

「私が教える!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「筋肉つけたいの?なら鶏のささみが一番いいよ!」

 

今、ボクはまさかの女子と一緒に買い物をしている。それも、雄英の生徒でこの前、殺そうとした相手だ。お節介にも程がある。でも、正直すごく、ありがたかった。わからない場所は細かく教えてくれてその知識量には脱帽だ。

 

 

「あ、待って。こっちの方が安いよ!」

 

「本当だ!麗日さん、すごいね!」

 

「あはは、たいしたことじゃ…」

 

「ううん…すごいよ麗日さんは。豊富な知識量があって目利きが効いてる。おそらく、一朝一夕じゃ付かない。それこそ日頃から経験してないと…ブツブツ」

 

「おーい!」

 

「はっ!?ごめんね、つい!」

 

「それ、癖なんだね」

 

 苦笑いを向ける麗日さん。不味い、不味い、気味悪がられたか?何か、言わないと…!!

「あ、えと、癖って言うか、分析するのが好きなんだ」

 

「へー、そうなんや」

 

 

 

「えっと、今日はありがとう」

 ボクの両手にはパンパンの買い物袋が握られていた。麗日さんのおかげで買い物がすごく捗ったんだ。

 

「本当に助かったよ」

 

「ううん、役に立てたんならなにより!」

 

 こちらへ笑顔を向ける彼女。なんというか…

 

「うららかすぎる!!」

 

そして、もう一つの目的がある。

 

「でも、実は、ボクの監視も兼ねてたんだよね。ボクが暴れて問題を起こさないように」

 

 それが、ボクの買い物に付き合ってくれたもう一つの理由。

 

「えっと…それは…」

 

「ううん。君はヒーローとして、最善を尽くしていた」

 

 彼女はヒーローとして、今できる被害の最小限化。ヴィランへの説得。それを試みて見せた。

 

「だからこそ、君がヒーローである限り、また会うことになる…その時ボクは…君と戦うことになる」

 

 

 

「今度は…君と戦いたくないな」

 

 本心からの吐露。彼女は何を思うだろうか。

 

「じゃあね、ボクはこれで」

 

 背を向ける。もう話すことはないと言わんばかりに。

 

「私が止める!」

 

「君が悪さするって言うなら、今度は私が止めるよ!」

 

 彼女からの返答に、目を丸くする。そして歩き出す。次会う時は確実に敵だから迷いを打ち消す。

 

 

 

「ふふふ、流石、ヒーロー」

 

「なら、ボクは…なおさらヴィランとして君に立ち塞がるよ」

 

 それだけを告げて、ワープゲートに身を包む。

 

 

 

 

 

「遅かったじゃないか、緑谷」

 

 バーへ帰ってくる。待ちくたびれたとばかりに迎えてくれる弔くん。

 

「じょ、女子と喋った!」

 

 ボクの頭には、そんなことより、まともに女子と話すことができたことに安堵する。実はすごく緊張していて、何とか抑えていたけれど、それが溢れ出した。

「は?」

 

 案の定、不可解そうな顔をすされる。

 

「まぁ、なんでも良い。腹減った。早くなんか作ってくれよ」

 

 ボクは、包丁を手に持ち、台所に立つ。自分の体に最適な料理を作るために、考えたメニューを作り始める。

 

「黒霧さん、お願いします!」

 

「緑谷出久、包丁の持ち方は…」

 

 ハートがマークされたエプロンを着た黒霧さん。いや、エプロンの柄がギャップすぎるよ…

 

 そして変に家庭的な黒霧のレッスンが始まった。




やってしまった日常回、というやつを…オタクくんには刺激が強すぎたよ…
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