相手をねじ伏せる方法は何も腕力だけじゃ無い 作:赤いティントリップ (活動停止中)
私は今まで学校でかなり大人しくしてきた、クラスのウェイ系に馬鹿にされようが、慎ましく大人しく仲のいい友達と割と静かに過ごして来た
それなのに何故、めっちゃ顔怖い隣のクラスの男子に壁ドン……いや、さっきのは壁ダァァァアアンッッ!て感じだったな
取り敢えず、なんでそんなことをされる目に遭ってるんだろう
その壁ダァァァアアンッッ!をしてきた男子は目立つ男子なので、同じクラスに一度もなったことが無いが名前はわかってる、爆豪 勝己くんだ
今から帰るって事で友達と廊下で歩きながら楽しく談笑していた所に、進行を妨げるようにそんなことをされて正直不快でしか無い
「えっと…何ですか…?」
目を釣り上げて視界のほとんどを埋める爆豪くんになるべく刺激をしないようにそう問いかける
「テメェが
え、名前は確かにあってるけど、急に帰る女子捕まえて壁ダァァァアアンッッ!するなり、それ?
あまりに理不尽すぎるので個性の情報取得を使い理由を探ると、この学校で1人だけの雄英合格者という箔が欲しいのに、私と幼馴染の緑谷 出久くんも雄英志望で、緑谷の方は受からないと思うがイラつくという理由で締めて、そして帰ろうとしたところで、この学校で唯一自分より頭が良くて雄英の普通科なら余裕で通ってしまいそうな私を彼の友人が見つけ、うっかりその事を爆豪くんに指摘してしまったため、この調子でこいつも締めよう!となったらしい
みみっちい上に理不尽極まりないな!それに、指摘されるまで、読解って誰だよ状態だったんかよ、もう三年君と同じ学校に通ってるはずなんだけどな!
後、折角分かってなかった爆豪くんに私のこと教えた友人マジ恨む、1週間くらい呪ってあげるからね
てか、理由によっては穏便な話し合いによる解決でも良かったかもしれないが、こいつに気を使う必要がないのはわかった
「私は雄英志望を変える気ないです、という事でさようなら」
彼と爆豪くんに挟まれてる状態から腕の下をくぐり、さっきから青ざめた顔で慌ててる友達の元に向かう
「おい待てや」
かと思ってたら腕掴まれた
えっと爆豪くん、手を爆発させられる個性だよね?
有名だからという理由で元から知っていた個性を存分に使えそうな態勢な上に悪意があることを読み取った私はすごく焦る
流石に腕を爆破される訳にはいかない
今日だって子役兼女優としての撮影があるんだ、体に怪我は不味い
慌てて昔から習っている護身術を使い腕をひねって拘束を解除し、そのまま掌底で胴体を一打ちし、突き飛ばす
まさか反撃が来るとは思ってなかったのだろう、私がかけた力の通りに後ろに体が傾き尻餅をついた
個性で爆豪くんのことを見て、激昂してそのまま爆破とかにならないように注意をする
すると、こいつ苛つく、絶対に負かすという心情が読み取れたので、巻き込んでしまわない様に慌てて一緒に帰る予定だった子達に声をかけて先に帰るように促す
心配そうに振り返りながらも離れていく人達に安心しながら、ゆらりと立ち上がった爆豪くんと向き合う
「俺をこかすたぁいい度胸してんなぁ…」
俯いて手を小さくボンボン言わせながらそんなことを言ってくる
怖ぇよ、やめてくれ、なんでそんな好戦的なんだよ!
というか、やり返した私も十分好戦的だけどねー!もー!やだー!
「貴方が先に私の腕を軽く爆破しようとしたからね」
「モブのくせに歯向かってんじゃねーよ!」
その言葉とともに手を爆発させながらさっきよりも速い速度で掴みかかろうとしてきた右手を外側から右手で捕まえ、そのまま、左手は爆豪くんの右肩に手をつき、そして背中の方に腕を捻り上げ地面に押し倒し背中に乗り、右手は背中、左手は地面に向けて押し付ける
「確保!」
「確保じゃねーよ!退けやクソモブインキャが!」
「確保でしょ!完全に捕まえたじゃん!」
そうわーきゃーしていると、急に視界の端に指が写り込んできたので、反射的に身をよじると爆豪の取り巻きの1人が私の方に指を伸ばしてきていた
傍にいる奴も羽を出し、こっちに来ている
「………お前ら寄ってたかって1人の女子襲ってプライドねぇのかよ」
そう言いながらも回避のために致し方なく爆豪の背中ら跳びのき、指と羽に対応する
「オイ!邪魔すんなや!」
「でも、勝己が…」
「テメェらの助けなんていらねぇんだよ」
体の前面を床の埃で汚しながらもしっかりとこっちを向きての爆発で威嚇してくる
「そう、でも、私用事あるからもう帰らなきゃ」
私はそういったかと思うと、踵を返して全速力でその場から離れる、すると、もちろん背後からブチ切れた爆豪くんが叫ぶ声と追いかけてくる足音がするので、校門まで走り抜けたのち、すぐに何度か曲がり角を曲がって路地裏に入り、なんとかして巻ききった
これで私の完全勝利だ
勝利という気持ちいい感覚に浸りながら家に帰り、素早く着替えた後に黒髪ロングのウィッグを取り、地毛の金髪姿になり、濃紺のメガネも外して水色の目がよく見えるように前髪をピンで止める
全身鏡の前で自分の姿を確認するとちゃんと子役〈理里〉になっている
そしてタイミングのいいことにマネージャーさんから家の前に着いたという連絡が来たので、祖父母に行ってきますと挨拶をして私は家から出て、止めてもらってある車に乗り込んだ
「今日は雑誌の撮影した後にバラエティに出演であってるよねー?」
「うん、そうだよー」
運転してくれている昔からのマネージャーの鈴木さん、女優の仕事で中々家に帰ってこない母親の昔馴染みで、芸能界の仕事を始めた時からずっとお世話になっている
「そういえば今日、オールマイトも同じ局で収録するかもっていう噂があります、この辺りで目撃情報があったみたいで」
「ウヘェ…あいつ今日いるかも知れないの?」
「うん、まあ、あくまで噂だから、ないとは思うけどね」
「そうだといいなぁ、会いたくないなぁ」
私がこんなにオールマイトを嫌がるにはもちろん理由がある、ただのNo. 1ヒーローなら私はここまで拒否反応を示さなかったはずだ、だがオールマイトは私の母の昔の婚約相手であり、私の親という嬉しくない理由がある
その上、私は母がオールマイトと別れた後に出来ていることに気づいて産んだ子なので、オールマイトに私は認知されていない
それどころか、世間的には私の母は子持ちではない、世間から私を隠して産んだからだ
だから私は私を出来るなら隠したい、特にオールマイトから隠したい母の気持ちを尊重し、身元を偽って芸能界の仕事をしている
まあ、最近会った時に母の心情読んだら、もうバラしてもいいや感強かったが、取り敢えず現状維持のままでいいやという事にしておく
そして、母親譲りの整った造形に抜けるような白い肌と父親譲りの明るい金髪に碧眼でかなり人気がある方だと自負している
女子にしては高めの身長とかなり高い方の運動神経も父親のオールマイト譲りだと母親から聞いたが、感謝する気は微塵もない
寧ろ、こんなに色々引き継いだのに個性は寄越さんかったんかいというクレームを入れたいくらいだ
母親の個性は〈読心〉で私はそれが強くなって遺伝した〈情報取得〉となっており、確かに運動神経は良いがオールマイトの無駄に強い個性は遺伝しなかった
まあ、遺伝してたとしても使い道なんて無いけどね、ヒーローなんて基本関わりたく無いし!
今日のバラエティの出演予定の中に名前を見ても誰だかわからないが、ヒーローが出演するのを見て、紙束を握りつぶしそうになる衝動を抑えながら、更に紙をめくると席順がヒーローの隣で私はついに紙を握りつぶしてしまった
ああ、だめだ、誰からの視線もないと思うと直情的に行動してしまう、深く深呼吸をして心を落ち着けてペラペラと紙をめくり内容を頭に入れる
そんなことをしているうちに撮影スタジオに着いたので、気持ちを仕事モードに入れ替えて、先にいるカメラマンやスタッフ、同じモデルの人達に笑顔で挨拶をして仕事を始めた
今日はモデルとしての撮影は少ししかなかったので、ちゃっちゃと撮り終わり、すぐに収録スタジオに移動する
そして、また挨拶をして、衣装に着替え、スタジオで待機していると、スタッフの1人がが慌てた顔で駆け込んできた
「近くの地区でヴィラン発生!一体だが、厄介な個性持ちのヴィランが居るせいで、出演予定のシンリンカムイとMt.レディが応援要請に行ってしまい、到着予定時刻に間に合いません」
シンリンカムイはなんとなく聞いたことがある様な気がするが、Mt.レディは聞き覚えがない、新人かマイナーヒーローだろうか
「それは困ったなぁ……早期解決は望めなさそうなのか?」
「どうでしょう…今確かLIVE放送がやってた筈ですが…」
私は素早くスマホを操作してテレビをつけてみると確かに近くの地区で騒がしくヴィランが発生したところだと言う放送がやっている
事件発生現場は驚いたことに自分の家の近くで、よく知っている商店街が火の海となってしまっており息を飲む
ヴィランの個性は流動体になれると言うもの、今囚われている中学生が必死に対抗していると言うテロップが出ていて、目を凝らして画面を見つめていると、抵抗している中学生の顔が一瞬アップで映され、私は短く悲鳴をあげた
「もしかして、この子知り合い?」
気づいたら近くにいたこの番組にレギュラー出演している先輩俳優の1人にそう聞かれて慌てて首を横に振る、個人情報はどこから漏れるかわからないので下手に知り合いだなんてバレるわけにはいかない
私は同業者にも住んでる地区さえ秘密なんだ
「ただ、とっても苦しそうだなって思っただけです」
「そう、確かにとっても苦しそうだね、俺ならすぐに負けてしまいそうだよ」
顔が売りの儚げな先輩は顔を引きつらせながら画面を見ている
そして、ヒーローの救けが入らないまま時間だけが過ぎていき、火災範囲も広がり、爆豪くんの苦しげな表情も酷くなってくる
ヒーローが画面の中に何人も映る中、誰も救けられない状況が続き、焦燥感を感じていたところに1人の同じ中学の制服を着た子が走り出てきた、無個性で有名な緑谷 出久くんだ
そして、泣きそうな顔なのに、必死に走り荷物を投げつけたかと思うと、爆豪くんの元まで行き、取り込まれかけていた爆豪くんを救けたかと思うと、次の瞬間何処から現れたのかオールマイトが現れ、2人まとめてひっ掴みヴィランをぶっ飛ばした
あの異常な力なパンチによる風圧で流動体を吹き飛ばしたのを見て、顔がひきつる
てか、雨まで降ってきてるじゃん、天気まで左右しやがるんかよ
でもまあ、爆豪くんが助かってよかった、爆豪くんは救出されるなりヒーローやインタビューに囲まれてタフネス!と騒がれている
確かに彼のあんなに苦しそうなのに折れない心はタフネスだ
個性も派手な為、沢山の勧誘も受けている
それに比べて、勇気を振り絞って飛び出していった緑谷くんはヒーローから厳しい注意を受けている
緑谷くんは注意しているヒーローがタタラを踏んでいる中、救ける為に飛び出していったのに、そんなヒーローが偉そうにお説教とは気分が悪い
思わず顔を顰めると、隣にいた先輩俳優も顔をしかめている
「彼、どうして強個性でも無いのに飛び出したんだろう、確かに友達を救けるという姿勢はすごいと思うけど、褒められる行為じゃないよね」
私と目が会うなり意見を求められたと思ったのかそう伝えてくれるのだが、その意見は私とは相容れない意見だった
「彼らは制服的に同じ中学だったから友達で、仲がよかったからどうしても救けたかったんじゃないですか?それか、たとえ力がなくても衝動的に救けに向かってしまう根っからのヒーロー気質か」
ヒーローは困ってる人を見たら自分に危険が降りかかる可能性があったとしても救けに行かずにはいられない衝動に身を焦がされている
例え自分の全てを賭けてでも救けるという意識が私には到底理解できそうなものではなく、そんな衝動に突き動かされているヒーローを見るたびに理解できない不可解な相容れない生き物にあった気になる
緑谷くんは無個性なのにヒーローに強い憧れを持ってると噂の子なのできっと私はどんなに鮮明に理解できとしても、心から分かる事はないと強い確信を持っている
「Mt.レディ、シンリンカムイ急行中だそうです、後10分もすればここに着きます」
「さすがヒーロー行動速度が違うねー、2人が現場に着くのに合わせて撮影始められる様に用意するよー」
監督のその言葉を聞いて皆一斉に用意を始めるのだが、私はとっくに用意は終わっていたので、椅子に座り続ける
私のスマホを覗き込んでいた先輩俳優も用意は終わっていたらしく、隣で慌ただしく動くスタッフを眺めている
「先輩、Mt.レディってどんな人ですか?」
私はヒーローとは相容れないが現代に生きる芸能人として大体のヒーローの名前、個性、など大体のことを把握してるが、Mt.レディはよく知らなかったので、完全に見る専な先輩に聞いてみる
「今日デビューの新人ヒーローだよ、ビジュアルで売っていくらしいから、デビュー当日に地域の先輩のシンリンカムイと共演でテレビ出演って事らしい」
「へえ、確かにさっきLIVEで映った時美人でしたしね」
「うん、そうだね、でも、こんなに綺麗なのにヴィランと戦うんだよ、ヒーローって大変だね」
「そうですね」
Mt.レディとシンリンカムイが急いでスタジオに入ってきて、そして漸く収録が始まる
私の席はMt.レディの横で、巨大化の個性だから、元もある程度でかいのかと思っていたら、170㎝の私より全然低かった
それどころかシンリンカムイもあまり高くなく、よく衣装にヒールを用意されてるのに、今日の靴のかかとが低い理由がようやく分かった
流石にヒーローより体格がめっちゃいいとかアレだよね
例え肩幅がなくても、身長が高いとガタイ良く見えるしね
「今日はよろしくお願いします」
2人の元に先輩と一緒に近付き笑顔で頭を下げる
「こちらこそよろしくお願いします、今日は収録に遅れてしまい申し訳ありません」
「全然構いませんよ、人命救助は何をおいても優先される事ですしね」
私はヒーローと相入れることは無いと思ってるが、別にヒーローの仕事を認めていない訳でわない
「さっきまで活躍していたLIVE放送見てました、お二方共お仕事お疲れ様です」
順番に目を真っ直ぐ見て、薄く笑って言うと、2人とも自分が結局助けられなかった事をやはり心の中でモヤっとしているのか、2人して暗い顔で俯いた、ハハッ、ザマァ、そんな顔するくらいなら救助に飛び込めよ、ヒーローでしょ?
私は内心の嘲りを完璧隠して俯いた2人に対して不思議そうに首を傾げた
「どうしたんですか?そんなに浮かない顔して」
これで相談を始めたらかなり未熟、一般人にヒーローは不安を知られてはいけない
「なんでも無い、大丈夫だから気にしないでくれ」
不安がまだ前面に出ているMt.レディの肩に手を置いてシンリンカムイがそう真っ直ぐと答えた
その様子を見て流石何年もプロをやっている人は今日デビューのペーペーとは違うため嬉しくなる
やはりヒーローとはこうでなくては
「そこの4人さーん、そろそろセットお願いしまーす」
スタッフにそう声をかけられて私達はようやく立ち位置に向かった
「今日のゲストはこのお三方です」
ヒーロー2人に先導されるようにセットの中央に行く階段を降りると、客席から拍手が送られる
「まず、ヒーローのシンリンカムイ!」
司会者の声に合わせてシンリンカムイが一歩前に出て頭を下げる
「最近デビューしたばかりの新人ヒーロー、Mt.レディ!」
頭を軽く下げた後に軽く手を振っていて、歓声に酔ってるのが背中からありありとわかる
楽しそうで何よりだ
「最後に女優の理里ちゃん!」
なるべくヒーロー2人が大きく見えるように半歩後ろに下がっていた所から一歩前に出て、礼をして、すぐまた半歩後ろに戻る
その上両足を揃えて立たずに軽く膝を曲げるようにしてなるべく身長を下げていると、自由トークのタイミングになった瞬間、Mt.レディがこっちを向いて
「ねえ、理里ちゃん、私さっきから気になってたんだけど、理里ちゃん割と身長高いよね?」
そう言ってきた
Mt.レディさんやー、なんで、人の気遣いを初っ端からぶっ壊すんですかねー
「ええ、まあ、この歳の女子の割には高い方だと思いますよ、でも、Mt.レディさんも女性としては高い方じゃ無いですかー?」
こうなったら仕方がないので人懐っこい笑顔を浮かべてそう聞く
「ええまあ、そうね、でも、もっと欲しかったわ、やっぱり身長が高い方がスタイル良く見えるしね」
「そうですか…女子で身長高くても男子に沢山僻みからくる嫌味を言われるだけですよ…」
学校で私は一部の男子から根暗ノッポと呼ばれている
まあ、気になんてして無いけどね、悲しそうにいったけど、勝手に僻んどけよ、チビ、という感じだ
「理里ちゃんに嫌味って、理里ちゃんこんなに可愛くて綺麗なのにっ!」
「えっ!?私より断然綺麗なMt.レディさんにそう言ってもらえてすごく嬉しいです!」
「うわぁー!何この子いい子!可愛い!」
ギューッとMt.レディさんが抱き着いてくるので、私も抱き締め返して2人でキャッキャしていると、カンペでそろそろ落ち着こか、2人の絡みの撮れ高はは十分だから、と見せられ、ようやくテンションが落ち着く
その後はシンリンカムイとMt.レディを中心として一般的なヒーローに対する質問などを司会者がしていき、2人の出身校や活躍が期待できる現場の具体例、必殺技と話が進んでいき、私にもたまに話が回ってくるので、応える
そして、話が進んでくると、子供はやっぱりヒーローに憧れるよね、ところで進学希望はどこなの、と、いきなり話を振られた
「私の進みたい高校は雄英ですよ」
交わすこともできるが、高校からは流石に変装を続けるのが厳しそうなので、変装を解こうと思っているため正直に応える
まあ、事務所に変装続行だと言われたら落ちたことにすれば良いし
「雄英って事はやっぱりヒーロー科?理里ちゃんヒーローになりたかったの?」
質問してきた司会者の人が不思議そうに聞いてくる
「いえ、私なんかではヒーローになれませんよ、進みたいのは普通科です」
「あら、でも、普通科もすっごい難関よね」
Mt.レディさんがそうやってどんよりとした顔で言っている
あんまりMt.レディさんは賢く無いのだろうか
「そうですね、とっても偏差値高いですし、沢山勉強しないと行けないですね、でもまぁ、普通科はヒーロー科みたいに実技ありませんし」
理里ちゃん、余裕そうにして落ちたとかネットに書かれたら困るのでそうやって謙遜しておく
まあ、今の学力ではどうやっても落ちないのだけれどね
「頑張ってくれ、雄英の体育祭は毎年観に行ってるから、受かってたら会おう」
シンリンカムイがそう言ってくれるので元気に返事をすると、Mt.レディも私も会う〜と言って便乗している
「楽しみにしててください、頑張って受かりますので!」
頼もしく見えるように胸をトンと叩いておく
その後も和気藹々と収録は終わっていった
「お疲れ様〜、今日は大変だったね、ヒーローの到着遅れて」
マネージャーの鈴木さんが運転しながらそう労ってくれる
「本当ですよー、まあ、人命救助ですし、仕方ないですよ」
「まあ、それもそうだよねー、命がかかってるっていわれたら、そっち優先するしかないし」
話をしながらスマホを操作し、もう1つの副業〈R〉の世間での評判を調べる
「はい、でも、割とスムーズに撮り終わったし、Mt.レディさんも美人だったんで、良いかなって」
「割と心理ちゃんって面食いよね」
「いやいや、そんなことは無いですよ」
ツイッターでエゴサしてみると、今回の新曲もかなりの好評でテンションが上がる
「うーん、まあ、美人以外にも分け隔てなく優しいけど、好みの美人の事は割としっかりと目で追ってるよね」
「んー、まあ、やっぱり、綺麗な人は見てしまいますよね」
先週の日曜にYouTubeに上げた曲の高評価が既に万単位で顔が緩む
「しかも、心理ちゃんって、かっこいい人とか可愛い人より綺麗な人が好きよね」
「まあ、そうですね…なんというか、流行りのかっこいい顔とか、可愛い顔っていうのがあんまりわかんないので、顔面比で人の顔判断しがちなんですよ」
正直、顔の美醜は分かるが、あんまり人の顔を覚えるのが得意だったりはしない
まあ、覚えようと思えば、暗記能力は高い方なので覚えられはするので、仕事相手は割とはっきりと覚えてる方だが、大幅にイメチェンされると、気付ける自信は皆無だ
「あー、なるほどねー、でも、モデルもしてるんだし、その辺はわかってた方がいいとは思うよー?」
「うーん、まあ、流行りのファッションや話題はなるべく目敏く耳敏くしてますけど、どうしても顔の造形はねー、どうせ流行りの顔にはある程度の顔の造形をしていたらメイクでどうにかしてくれますし」
正直、メイクやファッションの流行は素人には大まかなデザインやカラーの把握が精一杯だ
芸能人として、最低限は把握するが、ポンポン変わっていく流行りにはスタイリストさんが追いつかせてくれるので、自分は綺麗なスタイルとメイク乗りのいい整った肌を保っておけばいい
あとは、トーク番組に出た時に困らない教養と話題を把握する能力を磨くくらいだろうか
「まぁ、そうよねー、心理ちゃん程顔整ってたらどんなメイクも似合うし」
「まあ、どんなメイクもとは言いませんけど、割とどうにかなりますよ、だって、プロが色々してくれるんで」
少々肌が荒れたとしても、プロのメイクアップの人はすごい
「私もしてもらったら化けるかなー」
「鈴木さん元から綺麗ですし、プロの人達が施す化粧は本当に魔法なんで、凄いと思いますよ、なんなら、今度似合いそうなメイク教えてもらってきましょうか?」
無駄に沢山もらうコスメや、プロには劣るが、一般人よりかは磨かれたメイクの腕はあるので、魔法とは言わないが、それなりの事はできるため、提案する
「え、して貰えるなら、して欲しい」
「分かりました、楽しみにしててください」
取り敢えず、家帰ったら新曲について考えつつも、合いそうなメイク用品をピックアップする事を決めた