相手をねじ伏せる方法は何も腕力だけじゃ無い   作:赤いティントリップ (活動停止中)

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視点が心理→人使→心理と二転します



第10話

 

「今日雄英の体育祭よね?」

「そうだよ、お婆ちゃん」

「自慢の孫の活躍、私楽しみだわ!ちゃんと観戦しに行くからね!」

「いや…私は特n「お弁当一緒に食べることはできるのかしら?」

「あの…だから私h「貴女のお母さんの時は観戦行けなかったから本当に楽しみだわ〜、心理、お婆ちゃん期待してるわ!」

 

 

 

……ああ、これは期待に応えて頑張らないといけないやつですね!

 

私にはこんなにワクワクと楽しそうにしているお婆ちゃんを裏切ることはできない

 

 

「心理、わしも見に行くからな」

 

 

今期待値が倍になりました、私頑張る…

 

 

 

 

 

 

 

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「みんなー!今日は待ちに待った雄英体育祭だね!張り切っていくよー!」

 

待機部屋で部屋の中心に立った心理がそう言って拳を突き上げると、クラスは「おー!」と元気よく返事をして拳を突き上げる

 

まだ俺は距離を置かれてる方だが、彼女のお陰でクラスの雰囲気は柔らかくて明るいため、物凄く感謝している

 

「みんなには既にヒーロー科40人の個性の説明をしたね?そして積極的に人を落としてくるであろう人数と人の説明もしたから、忘れないように、A組B組共に足止めにとても有効な個性が揃ってるから、死ぬ気で回避していくよ」

 

そう言うと、周りは力強く頷く

 

彼女は事前の説明で、Aは轟、峰田、瀬呂、上鳴の個性に注意だと言っていた中でも轟は好戦的で初めからバンバン氷結で足止めをしてくる事と、峰田と瀬呂の2人はクラスで団結してゴールしようとしてる場合、足止めとして動くだろう、そして最後の上鳴は特に何も考えずにぶっ放しているから巻き添えを食らうなとの事だった

 

B組の方も、骨抜の柔化、凡戸のセメダイン、塩崎のツル、に注意との事だ、しかもBの方は確実に協力して動くから、大半のBより成績が落ちたら一次通過は無いと思えとはっきりと言い切られる

 

彼女の予想では一次の通過人数は40人程、二次の通過は16人であると言い切った

 

その事を聞いて、初めはヒーロー科の40人しか進める気がないのかと、俺達は皆苛立ちを覚えたが、心理が1人でも押し退ければ、そのままダイレクトにヒーロー科の人を蹴落としたことになるの、気持ちよくない?と言ったことによりやる気を更にあげる一因となった

 

 

 

 

出席番号順に列を作り、競技場に出ると、俺達より先に出ていたA組のお陰で盛り上がっていた

 

完全に引き立て役となっている普通科、サポート科、経営科の3科は割とはっきりとげんなりとした顔をしている

 

整列した状態で生徒代表としてAの爆豪が宣誓していると、急に後ろから伝言ゲームのように[通過人数は約30名、競技は急に始まる、第一種目は障害物競走、ミッドナイトが壇上に立ったら周りに注意]と回ってきたので、自分も前の人に小声で伝える

 

こんな事が分かるのは心理しかいない、そして彼女の言葉は100%の信用率なので、皆足首を回したり、肩を回したりし始める

 

中にはヒーローになる気がない人もいるが、ヒーロー科ばかりに活躍をされるのは癪だからと、個性が戦闘向きでないながら頑張ろうとしている人もいる

 

そして、皆が気を引き締めていると、ミッドナイトが壇上に登った

 

競技を決めるルーレットが回されるが、種目は決まっている

 

ルーレットが止まり、障害物競走と表示され、競技場から外に繋がる扉が開き…そしてミッドナイトは大きな声で開始を宣言した

 

本当に急に始まり、対応できてない科もあるが、先に知っている俺達のクラスは殆ど反射のように走り出す

 

ヒーロー科の生徒も流石で、俺達と殆ど差がないくらいで飛び出している

 

そして基礎運動能力の違いか、単純にスタートのゲートが近いと言うものか、A組に割と前を取られてしまった

 

それでもまだ進まないといけないコースは長い、抜かしてやると思って走っていると

 

「上に飛べー!」

 

急に後ろからよく通る声で心理のその声が聞こえてきた

 

また反射のように上に飛ぶと、一瞬で地面が凍りつく

 

周りにはその氷で足を固められ、もう走れない生徒もいて自分が命拾いをしたことに気付く

 

「助かったみたいで良かったよ」

 

後ろから追いついてきた心理がそう言って俺の肩を叩く

 

「個人的に一番応援してる、お互いに頑張ろう」

 

そう言って滑る氷の上でも危なげなくスピードを上げて走り去っていった心理、ここからは彼女の力は借りられない

 

俺は気を引き締めて足を早めた

 

 

 

 

 

 

 

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人数に対して大きさがおかしいスタート地点を通り抜けてみると、ヒーロー科の入試で使われていたロボットが無駄にたくさん配置されている

 

皆は驚きで足を止めているが、私は前から分かっていたので、周りの人の配置、ロボットの位置、これからの動きと言う膨大な情報を頭に取り入れながら、最短で走り抜けられる道を全く足を止める事なく走る

 

皆がそんなことしたら危ないとでも言いたげな顔をしてくるが、全く問題なく通り抜け切った

 

空間把握さえできれば問題など全く無い

 

次は綱渡りゾーン、落ちたら戻っては来れない

 

人が少なく、自分が足を滑らせる以外で落ちる要因の無い道を判断する、単純に走る距離としての最短より、このゾーンを走り終える時間が最短となる道を周りを見渡して脳内で叩き出し、縄に足を踏み出し、軽業師の様に走り出した

 

昔からどんな役でもこなせる様に様々な技を身につけてきたため、縄の上を走るくらいなんでもなかった

 

 

そして、この時点で漸く上位10位内程となれる

 

先頭はまだ遠い

 

 

 

 

次のステージは地雷ゾーン

 

人の心しか読めませんとか周りに言いつつ、どんなものからでも情報を読み取れる私に地雷などわかりやすすぎる障害物だ

 

少々の走りにくさは感じるものの、目を凝らしたり、うっかり地雷を振り抜いて吹っ飛ばされると言うタイムロスをしている連中に比べれば断然早い、苦戦している上位組を易々と抜いていく

 

 

煽りに来たあいつ、なんかすげぇ余裕で走ってくぞ、どういうからくりだ狡い、という言葉を背中に受けながら走ると漸く苛烈な1位争いを行う二人組を見つける

 

正直あんな怪我しそうな所近づきたくない

 

飛び抜けて走る2人から少し距離を開け、気配を消して追いかける

 

2人はお互いに集中しているから、私が後ろを付けてることに気付かない

 

このまま2人が1、2を取り、無難に自分が3位になれそうだと考えていると、急に背後から爆発音が聞こえてきた

 

どうやら大量の地雷と初めのゾーンのロボットの外装を使って緑谷くんが飛んだらしい

 

そう思ってると、案の定緑谷くんが空を飛んできた

 

あれ、どうやって着地するんだろうと思い読むと案の定着地を考えていなかったみたいで、どうしよう、どうしよう、と悩んでいる

 

かと思っていると、急に閃き、自分が乗ってきた外装を叩きつけ、爆発を起こし、前2人を足蹴にして進もうとしている

 

正直、巻き添えを食らって吹き飛びたくはないが、だからといって3位からは落ちたくない

 

なので、私は息を大きく吸い込み

 

「上空から緑谷がくる!対応!」

 

前の2人にそう怒鳴ると、お互いを抜かそうとしていた2人が驚いた様にこちらを見た後に一気に個性を使って走り出した

 

どうやら対応するより引き離す事を選んだ様だ

 

まあ、対応していて私に抜かされでもしたらたまったものでは無い2人からしたら正解の行動と思える

 

けど、飛来速度からして、このままでは緑谷くんの一気爆破は確定なので、私は緑谷君のおこぼれに預かろうと、淡々と距離を詰め、2人の後を追う

 

轟くんが作った氷の道のすぐ横を地雷を避けつつ走る

 

そうしていると、案の定、激しい爆発が起こったやはり、怪我はしにくいように作られているが、かなり威力があり、思わず、身を低くして衝撃に耐える

 

そして、2人は案の定逃げきれておらず、2人仲良く踏み台となっていた

 

緑谷くん、よくあんなに思い切りよく人のこと踏めるな、と思いつつ、体勢を崩した2人が起き上がろうとしたところで、私は背後から思いっきり2人の背中を横向きに突き飛ばして、横向きに体勢をもう一度崩させてこけた

 

個性を使って弱い力でも倒れるところをしっかり選んでの、その場所を必要以上の力で押したので、2人はしっかりと横に倒れた

 

しかもしっかりと地雷を爆発させてしまえる様に

 

2人が身体の全面から地面にぶつかり、地雷がカチリと音をたてて発動する

 

その風に煽られるように私は緑谷くんの背中を追った

 

コースは残りほんの少し、私達4人は他とは物凄く離れているから、すぐに走り出せば2人は3、4位にはなれるだろう

 

地雷原を抜け、コンクリートに変わった道を走り抜け、私は緑谷くんに続き2位となった

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