相手をねじ伏せる方法は何も腕力だけじゃ無い   作:赤いティントリップ (活動停止中)

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第12話

 

走るという面においてとても有利で秀でた個性を持っていながら、あまりパッとしない結果に第1種目が終わり、悔しい思いをしながらミッドナイトの説明を受け、まさに今からチーム交渉に行こうとしたところで、自分の手を無遠慮に掴んできた女子がいた

 

驚いてその女子を見ると、先日宣戦布告をしに来た内の一人だった、そして、彼女はニヤリと笑い

 

「緑谷くんに挑戦しに行こう」

 

そう誘い文句を口にする

 

その誘いはまさに俺がしようと思っていたもので、個性も知らないのに、思わず即答でいい返事を返しそうになる

 

「私の個性は様々なことがなんとなくわかる個性、この個性を使って誰がどこから攻撃し、どのような作戦で私達を狙ってるか分かれば、飯田くんのジェットエンジンで逃げ切れるし、緑谷くんに挑戦して、勝ちを収められる」

「おい、それは本当か」

 

両手を掴んだまま、彼女が熱烈に僕に向かって自分を売り込んでいると、僕が答える前に轟くんがそう言って話に入ってきた

 

轟くんの隣には既に八百万くんもいて、2人して真剣な視線を彼女に向けている

 

「本当、轟くんと八百万さんのような強個性の人がメンバーに入れば間違いなくいける、私なら貴方達からしたら個性が不明瞭なB組の個性も全て把握してある、だから私と組もう」

 

しっかりと掴んでいた両手を離して片手を轟くんの方に向けると、轟くんは迷いなくしっかりとその手を掴んだ

 

「期待している」

「私も」

 

力強く握手をした後に2人は僕と八百万くんに視線で是非を聞いてくるので、僕らは縦に頷いて返した

 

 

まず、どう騎馬を組むかという話をしようとしたところで、後ろから聞き慣れた声で名前を呼ばれ振り返ると、やはり緑谷くんと麗日くんが目を輝かせながら立っている

 

「飯田くん、一緒のチームになろう!」

 

友達である僕と純粋に一緒にしたいという好意からくる誘い、いつもなら乗っただろう

 

「飯田くんを先頭に僕、麗日さんで馬をつくる!

 

そんで、麗日さんの"個性"で僕と飯田くんを軽くすれば機動力は抜群!

 

騎手はなるべくフィジカルの強い人がいいけど…まだ決めかねてる、とにかく逃げ切りを可能にする策はこれくらいしか….!」

 

僕がその話に乗ると信じて即興ながらかなりいい作戦を話してくれる

 

「……………………さすがだ緑谷くん……だがすまない、断る

 

入試の時から…君には負けてばかり、素晴らしい友人だがだからこそ…君について行くだけでは未熟者のままだ」

 

ギュッと決意を固めるように拳を握って、まっすぐと緑谷くんの目を見据える

 

「君をライバルとして見るのは爆豪くんや轟くんだけじゃない

俺は君に挑戦する!」

 

俺は2人に背を向けた

 

「飯田くん…」

 

 

最後から残念そうな麗日くんの声がするが、そんなものは気にしてられない

 

これは誰が一番になれるかという競争だ

 

友達ごっこじゃいられない

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