相手をねじ伏せる方法は何も腕力だけじゃ無い 作:赤いティントリップ (活動停止中)
最近コロナの影響で無駄に時間がある分迷うんですよね
峰田くんと上鳴くんがヤオモモに伝えていた偽情報により、チアのコスプレをする事になってしまい、好奇の視線を一身に浴びながら、怨嗟の視線を元凶に向けていると、ブフォッッという、吹き出した声が聞こえてきた
声の元を見てみると、肩を震わし、腹を抱えて小刻みに震えているが、声は辛うじて漏れていない、と言った状況の読解さんがおった
私自身はちゃんと話した事は無いが、デクくんや爆豪くんと同中出身という事や、体育祭で普通科なのにヒーロー科に勝って、上位を取っているため、名前は知っていた
そう言った、然程親しく無い相手に服装を笑われたとしたら、辛いっ…、辛すぎる……っ!やっぱりこんな服私には似合わへん!
「ご、ごめんね…っふっ…あの、あまりにも鮮やかにっ…ふふっ…騙されてその服着てるみたいだったからっ…っ!…ふぅ…、それに、似合ってはいるよ、とっても可愛いよ麗日さん」
前半の爆笑理由については笑いながら言われたが、後半の褒め言葉は笑いを収め、普通に褒めてくれて、かなり照れる
真正面からまさか可愛いよ、なんて言われるとは思っていなかったので、本当に恥ずかしい
「あら、読解さん、すみませんこんなお恥ずかしい格好で」
読解さんに気付いたヤオモモが恥ずかしそうに声をかけた
「確かに、周りとは格好が違うから目立つけど、八百万さん、やっぱりスタイルもいいし、よく似合ってるよ」
顔の大半が髪で隠れてる為、表情での判断などはデキないが、態度的に本心で褒めてくれていそうで、ヤオモモも私同様読解さんの言葉に赤面する
「あの、よ、よろしければ読解さんもチアの格好をなさるというのはいかがですか?」
「え?私も?私そういうのはあまり…」
「読解さんは私以上に背が高く、綺麗な体型をしていらっしゃるので、お似合いになられると思いますし、わたくし、気合いを入れてお作りいたしますよ?」
「いやー、でも、ほら、私陰気だし」
「えー!でも、読解ちゃんは可愛いって私の勘が言ってるよー?」
三奈ちゃんも輪に加わり、読解さんの背中を後押しする
「そうよ、心理ちゃん、私もオススメするわ」
「ちょっ、みんな読解さんの迷惑になってるって」
「えー、でも響香ちゃんも読解さんにチアの格好をして欲しいでしょー?」
「そりゃあ、して欲しいけどさ、でも、迷惑はかけられないし」
響香ちゃんと透ちゃんも読解さんをチアに参加させようと声をかけてきている
「チアの格好たのしーよー、一緒にやろうよ!」
「私心理ちゃんとはお友達になりたいと前から思っていたの」
「あー、……えっと…」
A組女子に囲まれてタジタジの読解さんはいつも以上に背中を丸め、後ろに下がろうとするが、背後には既に透ちゃんが回っており、下がれずにいる
だが、それでも無理に下がろうと後ずさりして、見えない透ちゃんの足に引っかかり後ろ向きにバランスを崩した
慌てて、目の前にいた私は手を出し腕をつかめたが、とっくに引き起こせる体勢では無かったため、一緒になって倒れてしまった
ベショッと真上に乗るように倒れてしまい、本当に申し訳無かったが、読解さんは流石というか、さっと片手で私の事を胸元に抱き締めた上で、どうやったかようわからないが、上手に衝撃を逃しており手を出して助けようとしたこと自体が無駄足になってしまってる事に気付いて落胆する
謝ろうと思い、顔をあげ、読解さんのことを見ると、思わずヒュッと息を吸い込んだ
「麗日さん、大丈夫?痛い所とか無い?」
目の前の金髪美少女にそう問いかけられ、思わず、無言で首をブンブンと振るが、正直そんな場合では無い
なぜなら、読解さんそして、モデルの理里ちゃんにのしかかってしまってる状況なんだ
慌てて飛び退く
すると、私の様子がおかしい事により、漸く、変装が解けている事に気付いた読解さんが恐る恐る自分の頭を触った後に、視界に入れる事の出来る後ろ髪をそーっと見えるようにして、思わずと言ったように両手で顔を覆った
「あ、あの、読解さんは…どこか…その、痛い所とか…あらへん?」
「大丈夫だよ、どこも痛く無い」
そう言って外れてしまっていた黒髪のウイッグを拾い上げた読解さん
「そうやったらよかった、それで、その、読解さん、その髪と顔は…」
「え?ああこれ?私実は理里っていう芸名で芸能活動しているの」
読解さんは変装していたため、正体をバレたく無かったみたいだが、私含め、至近距離でこの事件を見ていた同じA組の女子はもちろん、雄英体育祭を撮りに来ているマスコミのカメラにもしっかりも映り、観客も理里ちゃんコールを始めていて、何かを諦めたのだろうか
目だけぼんやりとしているが、芸能人らしい綺麗な笑みであっさりと返事をされる
「あの、読解さんごめん!私が手を出したくせに支えられなかったから…」
「大丈夫だよ、麗日さんが私を助けようとすぐに手を出してくれただけで、私は嬉しいから、それに私身長高い分体重重いから支えられなくて当たり前だよ」
今度は目にもしっかりと光がともり、明るい笑顔でそう返される
「麗日さん、ありがとう」
立ち上がった読解さんが両手を握りそう言われ、頷くが、正直これ程の美人に手を握られ、とてもドキドキする
「あ、もうミッドナイト先生が壇上に上がろうとしているからもう行くね!」
ガッとウイッグを掴み、ポケットに無理やりねじ込んだ(と言ってもかなりはみ出している)かと思うと、私達から離れて行った
本戦出場者は1位から4位の騎馬の人たち、合計16名だったのだが、3位の騎馬だった、尾白くんとB組の庄田くんが辞退したので、初めに騎馬として持っていた点が高かったB組の塩崎さんの騎馬から二人繰り上がることになり、騎馬内での話し合いの結果、塩崎さんと鉄哲くんが繰り上がる事となった
そして、機械により、シャッフルされ、トーナメントが発表される
私の対戦相手はまさかのあの爆豪くんで、思わず、少し遠くにいた爆豪くんのことをガン見してしまう
さっきまでの競技では私は挑戦なんてせずに友達と仲良くよりたいという考えや、頼りになる緑谷くんに頼るという甘えた考えを持ってても通過できた
人を頼りにできた
そして、その考えは、飯田くんの挑戦するという言葉を聞いた時、恥ずかしくなった
甘えられるからと言って、甘えていいわけじゃ無い
勝ちは自分で掴み取らなければならない
怯える心を叱咤して気合を入れた
次の話は比較的早くあげれそうです