相手をねじ伏せる方法は何も腕力だけじゃ無い   作:赤いティントリップ (活動停止中)

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いつも誤字報告ありがとうございます。
一応書き終わった後に目を通すようにしているのですが、やはり見逃してしまうんですよね、力不足ですみません。

そうそう、ただの思いつきなんですが、私このシリーズでは一度もサブタイトル入力せずに空欄にすることによって自動で書き込まれる話数をサブタイトルとしてたんですが、なんか急にそれを寂しく感じてしまって、かなり本気で何か考えようかと思い始めてます。


第25話

 

 

 

 

 

「飯田君、手出して、私の目を見て視線を逸らさないで」

 

 

 

それぞれの担任がお互いの対面に机を挟んで座ってるのさえ視界に入らないとでも言うように、隣に座る俺の椅子を引っ張り、自分の方を向かせ、その上、手をガッチリと読解君に握ら…いや、掴まれて正面から目を合わせられる

 

 

彼女の目は確かに自分の事を見ているのに何故か自分をみていないようで、オールマイトと同じ水色の瞳に吸い込まれそうになる

 

 

 

「お兄さんのことだけ考えて、ほら、天晴兄さんのどう言ったところが尊敬できる?」

 

 

 

 

椅子に座っていたはずの読解君はまるで詰め寄るように片手は手を握ったままもう片手を頬に伸ばしてきて目を覗き込んでくる

 

 

 

 

「より強烈に、より鮮明に、より詳細に、より私に分かりやすいように」

 

 

 

 

瞬きすらせず、まるで狂ってるかのようにそう詰め寄られ、言われるがまま兄さんの事を思い浮かべる

 

 

 

 

「そう、その調子、ほら、もっと」

 

 

 

 

 

まるで悪い熱にでも浮かされたようにさらにまた距離を詰め寄られるが、気にせずに兄さんの事を脳内で強くイメージして目を合わせ続けていると、彼女の顔がどんどん苦々しくなってゆく

 

 

 

その事に不安になっていると急に読解君の口角がキュッと上がり

 

 

 

 

 

「間に合った」

 

 

 

 

 

そう満足そうに言ってまるで糸でも切れたかのように身体から力が抜け自分の方に崩れ落ちてきた

 

 

慌ててその身体を抱き止めると、とても熱く、尋常じゃない量の汗をかき、息も荒い

 

 

どこからどう見ても異常な状態の彼女を再度きちんと抱え、直ぐ近くにいる相澤先生とハウンドドッグ先生に視線をやると、2人は既に腰を上げており、直ぐに駆け寄ってきた

 

 

 

 

「保健室!!」

 

 

相澤先生に短く指示され、読解君を横抱きにし、立ち上がる

 

 

兄さんの事が心配だが、彼女は倒れる寸前に"間に合った"と言った、だから大丈夫だと信じて急いで読解君を保健室に運び込んだ

 

 

 

リカバリーガールが指示する通りのベッドに横たわらせると、苦しそうに目を閉じていた彼女の目が薄っすらと開き、直ぐ近くにいた俺の体操服を握って上体を起こした

 

 

「大丈夫か!!読解君!!!」

 

 

補助するように身体を支えると軽く頷き

 

 

「……あぁ……ごめん………これ……ただの個性の…………キャパオーバーだから………」

 

 

荒い呼吸で絶え絶えになりながらそう言われ、原因が分かり少し安心する

 

 

 

 

「頭が……情報量過多で……ショートするの……」

 

「そうだっのか、すまない、俺のせいで……」

 

「気にしないで………それでお兄さんに……ついてなんだけど……ある程度の……怪我はしてるけど…………大丈夫……問題なく治る範囲だ…………間に合った………ホークスのお陰………本当に良かった………」

 

 

 

彼女は苦しそうながらも優しげにそう微笑みを浮かべた

 

 

 

 

「……それと先生………私試合続行不可なので………飯田君の不戦勝でお願いしま……」

 

 

 

そして、もう一度意識を失い、急に力を失った身体を受け止めて、そっとベッドに降ろす

 

 

 

それと同時に保健室でコール音が鳴り、リカバリーガールが出て、何度か頷いてから電話を切った

 

 

「無事インゲニウムを救出。怪我は少しすればまだヒーロー活動可能な域だが、念のため病院に運ばれた。ホークスはインゲニウムと対戦していたステインを追ったが、途中で黒いモヤに吸い込まれ取り逃がしたんだとさ」

 

「黒いモヤって…….ヴィラン連合……」

 

 

かつてUSJで襲撃してきた奴らの中にいた黒霧が頭によぎる

 

 

「多分そうだろうね、でもまあ、今はそんな事より早く試合に戻りな、まだ体育祭は終わってないんだよ」

 

「だが、しかし……」

 

「この子の事は私に任せな、確かに自分のために個性を使った事で自分が不戦勝となるのはあまり気分の良いことではないけど、彼女が自分で言ったんだ、なら君は誰よりもそれに従わないといけない、そう思うだろ?」

 

 

リカバリーガールにそう言われ、俺は一度眠ったままの読解君の手を握り

 

 

「またこの決着は後日放課後にでもつけよう」

 

 

そう言ってから、相澤先生とハウンドドック先生に連れられて保健室から出て行った




私、ヴィジランテまで読んでる民なので、先に原作を読んで、インゲニウムが再起不能になった時は、「まあ、飯田君の成長のための台や道標になったんだな」程度しか思ったんですが、後々ヴィジランテまで読んでしまうと、もう!駄目ですね!

初登場のシーンから入院状態とかやってられません!

よって、私は次に小説を書く時は必ず救いたいと思ってました!
それが例えかなり無理矢理で他力本願でもです!(かなり心理ちゃんに無茶させた自覚はある、今度からはしない、………多分)



後書き・その2
心理の個性について

クラスメイトには人の心を集中すればなんとなく分かる程度だよ、と言い

一部の親しい人(人使や自分を育ててくれている祖父母)や成り行きで暴露した人(爆豪派閥やオールマイト、ミッドナイト、根津校長、ハウンドドック)にはその人を見るだけで音読できるほど人の心が読める、という風にしているが

彼女の個性は情報取得であって、読心ではない為、もっと様々なことができる

既に出ている使い方では

空間から情報取得しての精密な空間把握

人から情報取得し次の攻撃を知り避ける

人から情報取得し、相手の注意を逸らすように話しかける話題を探す

そして、今回無茶させた使い方が

自分(心理)と関わっている人(飯田)に関わる人(飯田兄)について情報取得をして、兄が飯田に対してどう思ってるか言えば更に集中できないと思い個性を強くしてみると尊敬する兄が焦ってる事に気付き、その上、「こんなところでヒーロー殺しのステインに会うなんて、駄目だ、俺じゃ敵わない」という心境を知ってしまうというものです。

この使い方は飯田で言うと、無理矢理エンジンの回転を上げスピードを急速に出せる代わりにエンストする、と言う感じと同じなので、間違った使い方に入ります。

その為、急速に身体に負荷を、特に頭にかけるので、個性のキャパオーバー起こし、ストレス性高体温症のようになってしまうと言うものです。

と言うわけで、彼女の個性の事を彼女以外に正しく知っている人は居ません。
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