相手をねじ伏せる方法は何も腕力だけじゃ無い   作:赤いティントリップ (活動停止中)

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第47話

 

 

side ・上鳴

 

 

 

 

「なあ、爆豪私の代わりに説明してくれたりとかしない?」

 

 

ほんの少し前よりも数段眠たそうになって限界が近そうな心理ちゃんが急に爆豪にそう頼んだ

 

だが、あの爆豪だぞ?変わってくれる訳ないだろ

 

 

「しねぇ」

 

 

ほらやっぱり、即答で拒否してんじゃん

 

俺、どう頑張ってもこの爆豪を縦に頷かせる術が思いつかねぇんだけど

 

そう思ってると、心理ちゃんが腰掛けていたベッドに靴を脱いで上がって、布団の中にもしょもしょと潜り込み始めた

 

 

 

え、爆豪を頷いてないのに、寝るの?

 

 

 

そう思ってたら、布団の中に痛むであろう体をなんとか布団に入れれた所で爆豪の方をいい笑顔で向き、手招きした

 

 

「誰が行くか」

 

「損はさせないよ」

 

 

自信満々にそういう心理ちゃんの元へと渋々近づいた

 

 

「今度さ、登山用具業界No. 1シェアの企業が主催する企業向け一般参加無しの用具展覧会に呼ばれてるんだけど、付き添い1人オッケーなんだよね」

 

 

「30分くらい寝てろ、説明終わったら起こしてやる」

 

 

いっそ鮮やかとすら言える手のひら返しだった

 

ベッドに座っていた心理ちゃんの背中に手を添えて、優しくベッドに倒して、布団をしっかりと肩までかけた

 

 

 

「ありがとう、おやすみ」

 

 

そう言って目を閉じてすぐに穏やかな寝息を立て始めた心理ちゃん、の様子で本当に限界が近かったんだなと知り、心の中でお疲れ様と労いの言葉をかける

 

 

「爆豪、説明できるのか?」

 

 

「モノマネ野郎がはじめ絡んで来た時から、個性をコピーして自爆した時その場にいた、その後体操服を待つ間に倒れた原因説明させた、後はモノマネ野郎らが絡んでくる前にこいつが考える強力な個性の定義の話も聞いた」

 

 

爆豪が尊大な態度で椅子に座って言った言葉に対して、俺らは聞いていたから分かってるが、相澤先生、リカバリーガール、ブラドキング先生、心操が能力な個性の定義という言葉に引っかかった

 

 

「強力な個性の定義っていうのは単純な火力とかではないって事だな」

 

 

「説明聞かなきゃなんねぇ奴らが全員揃ったら説明する」

 

 

「分かった、もう直ぐで校長、マイク、オールマイト、C組担任のハウンドドッグ先生が来るから頼んだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少しして先生が皆揃うと爆豪はいつもの粗悪な態度ではなく、無愛想ながらも流石頭がいいだけあるなという話し方で話し始めた

 

 

 

しかも、寝ている心理ちゃんを起こしてしまわないよう抑えた声で話している辺り本当に心理ちゃんが提案した展覧会に行きたいのだろう

 

 

 

 

そして、しっかりと一通り話が終わった所で俺達と心操、それとずっと黙っていた拳藤さんは教室に戻るように指示された

 

 

ここで聞いた話や食堂であったことの詳細などは周りに話してはいけないという注意を受けてから保健室から出されてしまった

 

 

もう、5限目が終わりかけの時間で、今更戻った所で校舎の広さ的に授業には間に合わないが、だからといって戻らないわけにもいかないので教室に向かった

 

 

 

 

 

 

爆豪や先生達が話している間もずっと眠り続けていた物間の食堂での馬鹿な行動に俺自身に被害は無いが、かなりムカついた

 

 

だが、それと同時に心理ちゃん自身の態度や体育祭や公開組手の結果などからハッキリと痛い程に突きつけられる実力の差にヒーロー科として焦りを感じているのは俺も物間と同じで、今回の物間をただ責める気にはなれなかった

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