友『TSしたら?』俺『おk、人生やり直すわ』改稿版   作:二ツ井 五時

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文章少し追加しました。
でも少し追加しただけであまり変わってないです。


第3話 【すなばのおやま】1歳児の公園デビュー【砂上の城】

という訳でやって来ました公園!

現在私は母さんに抱っこされてる。

いつもより視線が高くなってて早い段階で大人になった気分だ。

いやーそれにしても公園で遊ぶとか何年振りだろうなぁ。

そもそも前世であまり遊んでなかったしね。

 

「ほら、深月ここが〈こうえん〉って言うのよ〜」

「おーえん?」

「そう、こうえんよ。ちゃんと言えて偉いわねぇ」

 

ごめん母さん知ってんだ。

取り敢えず知らない体を装っとこ。

この公園にはパッと見色々な遊具があった。

シーソー、砂場、ブランコ、滑り台、ジャングルジム。

まあ基本的なのは全部揃ってるみたい。

さて、何して遊ぼうか。

母さんに無理矢理と言ってはアレだけど連れてこられたのだから遊ばないとそれはそれでおかしいだろう。

だからといって、正直1歳児に出来る事なんてたかが知れてる。

精々、砂場で砂をほじくり返したり、水をパチャパチャ叩いたり、ブランコをゆらゆらゆっくり揺れるくらいか。

だが、しかし。

しかしだよ。

私はその程度遊びとは思わない!!

もっとハイレベル、かつハイセンスな遊びを私は所望する!!(1歳児)

ブランコで立ち乗りしてそこからジャンプしたり、ジャングルジムタイムアタックしたり、シーソーで物理法則を感じたりしたいのだ!

けど、そんなに危ない事が出来ないのも事実。

怪我でもしたら私も痛いし、母さんや父さんにも迷惑を掛けてしまう。

まして他界他かーいとか洒落にならないわ(自虐)

安全に、そして高難度な遊びをしたい。

ならばァ、答えは1つだァ!!

砂場にィ、お城を建てよオオオ!!!

え?それって安全なのかって?

城建てるくらい安全な遊びはないでしょ?

そうと決まれば母さんに小さいスコップとバケツが欲しい事を身振り手振りで伝える。

 

「あうー」ばしばし

「はいはい、どうしたの?」

「だぅ、ありぇ」スコップとバケツ指差し

「あー、あれはね、バケツとスコップよ?」

 

そう、そうなんだよ母さん。それはわかってるんだ。

私はアレが欲しいの、お願い、伝われぇぇ!!

身振り手振りでなんとか伝えようとする私。

あらあらと困った様に首を傾げる母。

私の愛は無事母に1時間後伝わった。

 

──────────────

 

じゃあ早速作っていこうか。

と、思ったんだけどまた問題が。

砂の城を作る為にはまず、砂を適度に濡らさなきゃいけない。

幸い、手を洗う用なのか砂場の近くに水道はあるんだけど、1歳の私では水の入ったバケツを持ち歩く事はほぼ不可能に近い。

あと、蛇口が今の私には若干高い位置にある。

立てばギリいけるか?

バケツは………押すか。

私は水道の所までバケツを持っていって立ち上がり蛇口を捻る?いや、回すとこの突起を押すように回してるから捻るじゃないな。

しかしまるでビクともしない。

は?いや蛇口硬っ!!

誰だよこんなガッチガチに閉めた奴?!

くっ、こうなったら!

 

「あーーー、う!!」ガンッ!!

 

ダバァ!っと勢い良く蛇口から水が流れ出る。

よっしゃぁ!!ぶっ叩いてやったぜぇ!!大量だァァァ!!

まあ、なんだっていいけど水は無事確保出来た。

いちいち立って捻るのは面倒なので水を入れたバケツをハイハイしながら押して砂場に運ぶ。

水を出しっぱなしにしてるから出来るだけ早めに戻らないと母さんに水を止められてしまう。

で、これを何往復か繰り返す。

母さんはこの私の珍妙な行動が、よく分からないが楽しそうだから良いみたいなニュアンスの視線を送りながら見守ってくれていた。

で、繰り返す事いっぱい(数えるのは100越えた辺りから辞めた)。

砂場の砂が良い感じに濡れていた。

さあ、ここからは体力と時間との勝負だ。

一気に濡らした砂を城の形に固めていく。

私は1歳。

疲労が来れば速攻で寝てしまう。

早く、正確にバケツに濡れた砂を詰めるんだ!!

私はスコップを手に取ると大急ぎで砂を詰めて行った。

 

 

────────────

 

〜三人称side〜

 

こうして砂場にはそれはそれは大きな城が建った。

その様はまるで世界文化遺産に登録されていてもおかしくない出来栄えだったそうだ。

のちに近くを通りかかった通行人に話を聞くと、

 

「なんか超ハイハイしてる赤ちゃんがありえない速度で建設してた」

 

との事。

大きなとは言っても大人の脛くらいまでの大きさの城だが、これを1歳、しかも女の子が作り上げたのだ。

彼女の母親は城の出来栄えについて褒めていたが、普通の1歳は城どころかまず、水すらも汲みに行けないだろう。

そこに突っ込まないのはやはり親は子に似るというか、子は親に似ているというか。

小鳥遊 深月、転生者。

彼女は確かにその片鱗を覗かせていた。

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