目が覚めたらオビ=ワンになっていたがアナキンがどこかおかしい件について(白目)   作:トロロ将軍

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マスター・ヨーダを許さない(白目)

医務室で目を覚ました師匠(マスター)は開口一番に俺のことを心配してくれた。俺はシスを討ったことを報告すると師匠(マスター)は安堵の笑みを浮かべた。

 

アナキンはどうやら原作通りファイターで出撃し、ドロイド司令船を撃沈したらしい。興奮しながら俺にその話をしてくるアナキンを俺は「頑張ったな」と褒めて頭を撫でてやる。アナキンは顔を赤くするが、その表情には喜びの笑みが浮かんでいた。

 

医者は師匠(マスター)が頭を打ったことを気にして、数日間医務室で安静にするよう告げる。なのでコルサントへの帰還は師匠(マスター)の回復を待ってからとなった。

 

その間パドメが忙しい事後処理の合間を縫って師匠(マスター)のお見舞いに来てくれたり、ビンクスがやってきてお見舞いの品の果物を食べてしまい俺が叱るなど、穏やかな時間が流れる。

 

そして数日後、医者から退院の許可が下りた師匠(マスター)は俺とアナキンにコルサントへの帰還を待たせたことを謝罪してきたが、俺が「そんなことより師匠(マスター)が大切です」と返すと「いい弟子を持った」と笑っていた。

 

退院した師匠(マスター)はナブーの宇宙船格納庫へ向かう。コルサントまでロイヤル・スターシップで送ってくれるらしい。流石パドメ!

 

コルサントへ帰還する俺達を沢山の人が見送ってくれる。パドメ、警備隊、ビンクスやグンガンの面々。

 

「このたびはナブーを救って頂き感謝しております。国民を代表してお礼を申し上げます」

 

パドメが代表して俺達に感謝を述べる。師匠(マスター)は「銀河の平和を守るのが、我々ジェダイの務めですので」と返すと、一礼して船に乗り込む。

 

そして俺達はナブーの人々に送られ、コルサントへ向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

「絶対にあの時『ブラ=サガリ』が発動したな」

 

コルサントへ帰還して早々に師匠(マスター)は評議会へ報告に向かった。しかし何故か俺の同行は許可されなかった。現在俺はテンプルにある自室で待機し、ナブーでのダース・モール戦を思い出していた。

 

ダクトにぶら下がっていた時に感じたフォースの感覚を今は感じられない。あれはいったい何だったのか。俺の潜在能力が覚醒したのか?

 

結局考えてもわからなかった俺は、ネットで有名だったオビ=ワンの秘儀『ブラ=サガリ』が発動して勝利フラグが立ったと結論する。勿論そんなはずはないのだが、考えてもわからないから仕方ない。後で師匠(マスター)に聞いてみよう。

 

そんなアホなことを考えていると師匠(マスター)から評議会の間に来るよう連絡が入る。

 

「これで俺もジェダイ・ナイトだな。師匠(マスター)の新たな弟子(パダワン)が暗黒面に落ちないよう俺も微力を尽くそう」

 

原作と違い師匠(クワイ=ガン)が生きている。アナキンのジェダイ・オーダー参加は師匠(マスター)が評議会を説得して認められるだろう。俺と別れる際に「任せろ」と言っていたから大丈夫だろう。

 

さて、評議会の面々を待たせてはいけない。俺は身なりを整えると、急いで尖塔の最上階に向かった。

 

 

 

 

 

評議会の間はコルサントの夕日が差し込み、茜色に照らされていた。

 

「ジェダイ・パダワン。そなたを評議会の権限とフォースの意思により、オビ=ワン・ケノービ、そなたは共和国のジェダイ・ナイトとなった」

 

マスター・ヨーダの言葉と共に俺はジェダイ・ナイトに昇格した。右から垂れていた三つ編み『パダワン・ブレード』を切り落とされる。

 

ナイト昇格に儀式が終わり、評議会の面々が退室する。残ったのは俺とマスター・ヨーダ、そして儀式後に入室した師匠(クワイ=ガン)とアナキンの4人だった。

 

「スカイウォーカーの件じゃが、正式にオーダーに加えることとなった。そこにいるジェダイ・マスターが強く推すものでのぉ、評議会の皆が折れたわい」

 

マスター・ヨーダが笑いながらアナキンのオーダー参加を告げる。どうやら師匠(マスター)の説得が成功したようだ。師匠(マスター)を見るとやり遂げた笑みを浮かべている。

 

「ジェダイ・ナイト、オビ=ワン・ケノービ」

 

マスター・ヨーダが笑みを消し、真面目なトーンで俺の名を呼ぶ。俺は佇まいを正してマスター・ヨーダに正対する。

 

「評議会の権限により、そなたをジェダイ・パダワン、アナキン・スカイウォーカーの師匠(マスター)に命ずる。選ばれし者を鍛えよ、ナイト・ケノービよ」

 

マスター・ヨーダ言葉を聞き、俺は目の前が真っ白になった。俺がアナキンの師匠(マスター)?は?ナンデ!?

 

「待ってくださいマスター・ヨーダ!私は今日ナイトに昇格したばかりです。私よりもマスター・クワイ=ガンが適任だと思います!」

 

俺はすぐさま異を唱える。こんな新人ナイトより、熟練マスターが師匠になった方がアナキンにとって良いに決まってる。しかもアナキンは只の弟子(パダワン)ではない。選ばれし者なのだ。失敗は許されない。

 

「オビ=ワン。アナキンの師匠(マスター)の件はマスター・ヨーダのご判断だ。評議会はお前を千年ぶりにシスを倒したジェダイと高く評価している。お前の性格と技量ならばアナキンを立派に育てることができる。安心しろ、私も手伝う」

 

師匠(マスター)の言葉を聞きマスター・ヨーダを見ると、「その通りじゃ」みたいな表情をしている。待て待て待て!

 

「アナキンはフォースに均衡をもたらす選ばれし者です!やはりナイトに昇格ばかりの私よりもっと経験を積んだ熟練のジェダイの方が、」

 

「ナイト・ケノービよ!」

 

やはり納得できない。俺は考え直すよう説得しようとするが、途中でマスター・ヨーダの強い声に止められる。

 

「評議会の権限により、そなたをジェダイ・パダワン、アナキン・スカイウォーカーの師匠(マスター)に命ずる。しっかり励むのじゃぞ、若きナイトよ」

 

マスター・ヨーダは再度俺にアナキンの師匠(マスター)になるよう命ずると、笑みを浮かべて師匠(クワイ=ガン)と退室していった。

 

俺はこの展開を理解できず呆然と立ち尽くしていると、今まで黙っていたアナキンが近寄ってきた。

 

「これからよろしくお願いしますオビ=ワンさん。いや、師匠(マスター)

 

俺はアナキンを見るがなんと返していいか言葉が出てこない。するとそんな俺に不安を覚えたのかアナキンは「ごめんなさい。僕の師匠(マスター)なんて嫌ですよね・・・」と少し泣きそうな声で言った。

 

俺は目を瞑って大きく深呼吸すると、アナキンの頭を撫でる。

 

「アナキン。お前が立派なジェダイになれるよう私の持てる全てを教えよう」

 

「はい、師匠(マスター)!」

 

俺の言葉に満面の笑みを浮かべるアナキン。評議会によって決まってしまったのなら受け入れるしかない。俺は全力でアナキンを育て、原作通り暗黒面に落ちないよう導いていこう。師匠(クワイ=ガン)も手伝うと言ってくれた。アナキンの精神面は師匠に任せよう。そうと決まれば早速アナキンの訓練プランを立てなくてはいけないな。

 

俺はこれからのことを考えながら、新たに弟子(パダワン)になったアナキンを連れて評議会の間を後にする。

 

そしてマスター・ヨーダ、俺はあなたを恨みます!(白目)


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