初めてその人を見た時から胸がドキドキするのを感じる。
いつものようにワトーの店で商品の管理をしていた時、唐突に出会いは訪れた。
「やぁ、私はオビ=ワン・ケノービ。君はこの店の従業員かな?」
何処か緊張した表情で彼が僕に話しかけてくる。
僕はドキドキで噛み噛みになりながらも「はい、そうです」と返すことができた。
この胸のドキドキの正体を僕は知っている。前にママが言っていた。人は生きていれば必ず運命の人に巡り合える。そしてそれを本能的に理解するらしい。
最初はママの言ってることがよくわからなかったけど、彼に出会って理解した。これが運命の出会いだって。
それから色々なことがあって、僕は奴隷から解放されてジェダイになることになった。そしてオビ=ワンさんが僕の師匠になってくれるらしい。どうやら緑のおじさん、マスター・ヨーダって呼ばれる人がオビ=ワンさんを師匠にしてくれたらしい。ありがとうございますマスター・ヨーダ!
オビ=ワンさん、いや、もう師匠って呼ばないとね。師匠の訓練はとても辛くて何度も挫折しそうになった。でも、僕が他の弟子達がイニシエイト時代に身につけている基礎的なことを何もできないから、他の弟子と同じことができるよう訓練してくれているのだ。僕の為を思って訓練をしてくれる。そう考えるとどんなに辛いことも乗り越えることができた。
そして8年・・・。僕は17歳になった。
師匠と出会った時はちんちくりんだった僕も8年経って女らしい身体になったと思う。
ジェダイとしての基礎を身に着けた僕は、次に実践的なことを中心に学んでいる。師匠はちょっとずつしか僕に試練を与えてくれない。けどそれは覚えたことをしっかりと身につける為。一気に沢山のことをやっても覚えきれないことがあるかもしれない。だから師匠は少しずつしか僕に試練を与えない。
一時期僕は師匠のやり方に不満を感じたけど、理由を知るとそんな不満は無くなった。むしろしっかりと僕の事を考えてくれている師匠をがっかりさせないよう訓練に身が入るようになった。
そうやってふと昔のことを思い出していると、遠くで師匠が僕を呼んでいるのが見える。
あぁ師匠・・・。出会ってから8年、僕はどんどん師匠に惹かれていく。
師匠、僕の師匠。僕はあなたの弟子として、あなたを失望させないように努めます。そしていつか、あなたの隣に立って見せます。
だから師匠。ずっと僕を見て居てくださいね。
そろそろ行かなくては、師匠を待たせはいけない。
今行きます。僕の愛しの師匠・・・。