バカとオタクとリーゼント   作:あんどぅーサンシャイン

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バカテスト

問 以下の問いに答えなさい
『幼少期から親しくしていた人の事を何と呼びますか?』


姫路瑞希の答え
『幼馴染み』

教師のコメント
正解です。さすがですね、姫路さん。
姫路さんには幼馴染みはいますか? 若い頃に仲の良かった友人には、一生仲良しでいられる人がたくさんいます。大人になってからでは得るのが難しい宝物です。今のうちに、たくさんの友人を作っておきましょう。


坂本雄二の答え
『おさななじーーうががががががががががが!』

岡崎大悟の答え
『腐れえーーおごごごごごごごごごごご!』


霧島翔子&木下優子の答え
『いいなづけ』



第三十四問 本当に怖いのはお化けではなく人間

少し回ってみたが、この如月ハイランドは思っていたよりも多くの最新アトラクションがあった。コーヒーカップやメリーゴーランド、ジェットコースターといったスタンダードなものは勿論、3Dの体感アトラクションや絶叫マシンもあり、来る人を飽きさせないような設備の揃いようだ。遊園地なんざもっと子供っぽい場所だと思っていたが、これは老若男女問わず楽しめるだろう。

 

「んで、どこに乗るんだ?」

「映画館でもあれば楽なんだがな」

「確かに、んじゃそこにーー」

「「ダメ」」

「「デスヨネー」」

 

二人に即刻却下されてしまったので、仕方なく別のアトラクションを探す。逃げちまおうとでも思ったが捕まったら今度こそ顎骨粉砕フルコースなのでやめておく。

出来ればそんなに問題が起こらないかつ手早く乗れるモンがいいな‥‥‥

 

 

『ねぇねぇ、そこのラブラブなカップルのお二組~?』

『私たち、アインとフィーが面白いアトラクションを紹介してあげるよ?』

 

 

すると、突然俺たちの前にトコトコと着ぐるみが現れた。片方は黄色の体で頭に大きなリボンをした、もう一方はオレンジ色の体で頭にはリボンではなく、花のアクセサリーをつけていて、どちらもキツネをモチーフにしたようなキャラクターだ。

てかさっきの声、また聞き覚えがあるな。気のせいかもしれないが、同クラスの帰国子女と優等生に思えるんだが? そんじゃ、また試してみるか。

 

「そういや、実は俺のパソコンが故障して依頼品のデータが全部ダメになっちまったんだ」

『えぇっ!? そんな! じゃあ明久君の等身大パネルはどうなるんですか!?』

『嘘よね!? ちゃんと別でバックアップをとってるのよね!?』

「‥‥‥‥‥姫路、島田。アルバイトか?」

『『え? ‥‥‥あっ!』』

 

本当にどいつもこいつも‥‥‥!

 

『ち、違うわよっ! ウチーーじゃなくてアインは島田なんて人じゃないのよ?』

『私ーーじゃなくてフィーも姫路なんて人じゃないよ? 見ての通り私たちはキツネの女の子だよっ♪」

 

取り繕うような態度を見せる二人。まだ騙し通せると思ってんだろうか。

すると、雄二が腕を組んで言う。

 

「シラを切るというのなら良いだろう! ならお前たちのオススメを教えてもらおうか?」

『あ。う、うんっ。私たちのオススメはねっ、向こうに見えるお化け屋敷だよっ』

 

姫路ーーもとい、フィーが向こう側の建物を示す。そこには病院らしき建物をそれっぽく改造したような施設が見える。

そうかそうか、あれがオススメなのか。

 

「そうか。ありがとう」

「そんじゃ、お言葉通り‥‥‥」

『いえいえっ。礼には及ばないわっ』

『楽しんできてねっ』

 

「そんじゃお前ら。お化け屋敷『以外』のアトラクションに行くぞ」

「おう」

 

そのままお化け屋敷とは逆方向に歩き出す。すると、慌てたように姫路が雄二の腕を、島田が俺の腕を掴んできた。

 

『ままま待ってくださいっ! どうしてオススメ以外のところに行くんですか!?』

『そうよっ! せっかくアインたちが教えたのにっ!』

「どうしてもクソもあるか。お前らの口ぶりから察するに、そのお化け屋敷には俺たちを陥れる為の仕掛けがされてるのは明白だろう。ならわざわざそんな場所に足を踏み入れる必要はない」

「雄二の言う通りだ。それに俺たちを騙すんなら、もうちっと考えて出てくるこったな」

『そ、そんなの困るわよっ! お願いだからお化け屋敷に行きなさいっ!』

『美波ちゃーーアインちゃんの言う通りですっ! だから行かないでください!』

「断る」

「離せ」

『お願いです~っ! お化け屋敷に行って下さーいっ!』

『絶対お化け屋敷は楽しいから~っ!』

 

 

俺は嫌だ! 雄二の考えも勿論そうだが、俺には別の理由もあるからな‥‥‥。

 

 

『そこまでだ! 雄二、大悟ーーじゃなくって、そこのブサイクな男共っ!』

「それ以上フィーちゃんとアインちゃんをイジメると、アタシたちが許さないよっ!」

 

 

そう言って颯爽と登場したのは、青いキツネの着ぐるみと、魔法使いみたいな格好をしたスタッフらしき女だった。

 

「その頭の悪そうな格好は‥‥‥明久だなっ!」

「そしてとなりの場違い感満載のバカなヤツは‥‥‥天だなこの野郎!!」

「ち、違うよっ! 私は如月ハイランドのイメージキャラクター、如月マインちゃんだよ! 決してアナタの可愛い可愛い妹なんかじゃないよっ!」

『そうだ! それに失礼な! 僕ーーじゃなくてノインのどこが頭が悪いって言うんだよ!』

「黙れ! 頭部を前後逆につけているやつをバカと言って何が悪い!」

「天、ちなみに冷蔵庫のプリンだが、俺が食べたからな」

「ちょっ!? 大悟兄! あれは大事に取ってあるものだから食べないでって言ったじゃーーあっ」

 

コイツ等が馬鹿で良かった。ていうか明久に関してはどうやったら着ぐるみの頭部が逆だってことにずっと気づかないでいられるんだろうか。

あと天に関してはムカついたからプリンは本当に食べてやろう。

 

「大悟、マインちゃんは騙されやすいのよ」

「俺は何も噓はついていないし騙したつもりもない。あのバカが勝手に自滅しただけだ」

「むっ! さっきから聞いていれば人のことをバカバカと! それ以上言うんならアタシの魔法でお仕置」

「そうか。ならお前今日の晩飯トマトオンリーな」

「すんませんした自分マジチョーシ乗ってました」

 

トマトという単語が出た瞬間、目の前で綺麗な土下座を見せる魔法少女。何という切り替えの早さだろうか。

さて、あとは明久を片付けておくか。

 

「おいフィーとアインとやら、これを見てみろ」

『? 何ですかっ?』

 

俺は目の前の着ぐるみ二体にとある写真を手渡す。それを受け取ると、二人は視線をその写真に移した。

そこにはーー前にアキバに行った時に撮影した、メイド喫茶の店員と明久が笑顔でツーショットで写っているというものだった。

 

 

『明久君‥‥‥これ、どういうことですかぁ?』

『へぇ~、随分と良い笑顔で写ってるじゃない、アキ~?』

『え? な、なんのこと? 僕は何にもーーって! どうして二人がこれを!?』

『へぇ~、アキ。ウチらの知らない所でこんなことしてたのね。これはたっぷりと説明してもらう必要があるみたいねぇ?』

『明久君。お話、ゆっくり聞かせて下さいね?』

『だ、ダメだよっ! 楽しい遊園地で刃傷沙汰なんてここの評判に影響するから! これは誤解なんだ! 大悟に言われて仕方なくついて行っただけで、なにも卑しい気持ちはなかったんだーーひぃぃっ! どうして二人はファイティングポーズを取るの!? ごめんなさい土下座でも何でもするから殺さないでぇっ!』

『あぁっ! 待ちなさいアキ! 今なら両腕の小指で許してあげるからっ!』

『明久君? 逃げると罪が更に重くなっちゃいますよぉ?』

 

 

ドドドドドドドドド!

 

 

そして三匹のキツネはどっかに消えていった。いつの間にか天も撤退したようだ。うし、これで問題の解決とクソ野郎に対する復讐が同時にできたことになるな。あースッキリした。

 

「ハイ、すいまセーン。お待たせしまシタ」

 

と思ったら、またさっきの似非野郎登場だ。

 

「岡崎サン、先ほどは助けてクレてありがとうございまシタ」

「いいや、気にすんな。もう過ぎたことだ。それより何の用だ?」

「ハイ。坂本雄二サン、岡崎大悟サン。貴方方にはお化け屋敷に行ってもらいたいのデス」

「「絶対に嫌だ」」

 

助けてやったのにまだ俺たちを貶めようとするつもりなのかこの恩知らず! だが俺たちは断固としてそんな危険地帯に行くつもりはないからな! 諦めてとっとと、 

 

「坂本翔子サン。岡崎優子サン。お化け屋敷は彼氏に抱きつき放題デスよ?」

「‥‥‥雄二。お化け屋敷に行く」

「抱きつき放題‥‥‥大悟、決まりね♪」

 

「「痛だだだだっ! 腕がねじ切れるっ!?」」

 

抵抗も虚しく、俺たちはお化け屋敷へと連行されてしまった。あと勝手に優子を人の家系に入れるんじゃない! そいつの苗字は岡崎じゃなく木下だ!

すると、後ろで何か断末魔のような声が聞こえたが、聞かなかったことにしよう。ざまーみろ馬鹿め。

 

 

 

ーーー

 

 

 

そして俺たちはお化け屋敷の入口へと立たされる。雄二の話によると、ここは実際に存在した廃病院を如月グループが買い取ってお化け屋敷に改造したらしいが、確かに遊園地のアトラクションにしてはクオリティーが高い様に感じる。まるで某テーマパークの戦〇迷宮みたいだ‥‥‥‥‥や、やべぇ。

 

「な、なぁ優子。マジで入らなきゃダメか?」

「勿論♪ ‥‥‥あっ、そっか。大悟はお化け屋敷みたいな施設はにが」

「バッ、馬鹿を言うな! そんなワケがないだろう!? 俺はただ貴重な時間をこんなモンに使っていいのかと」

「別に誤魔化さなくても良いわよ? もう、そういう所が可愛いんだから♪」

 

そう。優子の言葉通り、俺にはこの世で一番と言っていいぐらいに苦手なことがある。それはお化けが怖いのではなく、お化け屋敷やドッキリ企画といった急に驚かされるものに非常に対して耐性が低いというもの、いわゆるビビりなのだ。

だから俺はあの似非野郎の邪魔が入らなかったとしても、お化け屋敷みたいなアトラクションは避けるつもりだったのだ。だって暗い中で予想だにもしない所から驚かせてくるとかマジ無理、三次元並に無理。

 

「そうだぞ? それに大悟がドの付く程ビビりなのはこの場にいる全員が知ってることだからな」

「‥‥‥見た目とのギャップがある‥‥‥可愛い」

「ほっとけ! それとお前ら二人そのにこやかな視線を向けるなぁ! 惨めな気分になるだろうがぁ!」

 

人間にだって欠点の一つや二つ、あって当たり前だというのに。

 

 

「‥‥‥‥‥では、入場前にサインを」

 

 

すると、似非野郎とは別のスタッフが二人現れて、俺と雄二に紙と板を差し出した。片方は顔は帽子を深くかぶって隠しているが、その声と小柄な体型で正体はバレバレだが、ツッコむのも面倒なのでスルーだ。

もう片方に関しては、もう隠してすらいなかった。なんか優子の弟かつ俺の相棒そっくりだが、こっちも無視でいいか。

 

「サイン? なんだこれ?」

「当アトラクションでは、万が一のことを考慮して、お客様には入場前に誓約書を書いて頂きます」

 

淡々と秀吉がそう説明する。え、なにそれめっちゃ怖いんですけど。てことは言い換えればここはマジで何か起きる可能性があるってことやん。

 

「ほう、このお化け屋敷はそんなに危険なのか。だが、それはそれでスリルがあって面白そうだな」

「ちっとも面白くねぇよ! 入る前からそんなビビらせるような真似するな! 心臓に悪ぃ!」

 

雄二に文句を言いながら、俺は差し出された板を受け取る。んで、誓約書やらにはなんて書いてあるんだ?

 

 

【誓約書】

1,私、岡崎大悟は木下優子を妻として生涯愛し、苦楽を供にすることを誓います。

2,婚礼の式場には如月ハイランドを利用することを誓います。

3,どのような事態になろうとも、離縁しないことを誓います。

4,万が一誓いを破った場合は、その罰を抵抗なく受けることを誓います。

 

 

「はい、大悟の実印」

「朱肉はこちらです」

「お前ら人間じゃねぇ!!」

 

もうやだコイツら。今すぐ全力で家に帰って部屋にこもってエロゲしてたい。

隣の雄二も俺と同じような反応をしているから、内容は同じなんだろう。

 

「冗談でございます、誓約書は構わず中にどうぞ」

「冗談にしては質が悪すぎる‥‥‥」

「カーボン紙を入れて写しを用意しているくせにこれを冗談と言えるのか」

 

え? マジで? うわホントだ。用意周到過ぎる。

 

「それでは、こちらでお荷物の方をお預かりします」

「分かったわ、はい」

 

優子が秀吉に持っていたバッグを渡す。そして霧島も同じように似非野郎にバッグを渡していた。

 

「秀吉。少しでも中身を零したら両手両足へし折るからね?」

「りょ、了解しました‥‥‥」

 

なんかボソッと聞こえたが、何を言ってるのか分からん。そう言えば、優子も霧島もやけに鞄がデカいな。何を持ってきてるんだろうか。

 

「では、スリル満点の恐怖体験をお楽しみ下さい」

「大悟、行こっ」

「お、おおおおう。そそそそうだな」

 

ビビりながらも、俺は何とか自分を心の中で奮い立たせて扉の前に立つ。そして優子に手を引かれてお化け屋敷の中へと入っていった。

畜生! こうなったら仕方ねぇ。スリル満点だかなんだか知らないが、全部耐えきってやらぁ!

 

 

『私だ。お化け屋敷にターゲット達が入った。吉井さん考案の作戦を実行しろ』

 

 

 

 

ーーー

 

ーー雄二視点ーー

 

 

 

薄暗い廊下を俺を含めた四人で歩く。カツン、カツンという音が響き、どうやらここの廊下は足音を必要以上に大きく鳴らしているような気がした。

 

「流石廃病院を改造しているだけのことはあるな。雰囲気満点だ」

「‥‥‥ちょっと怖い」

「こういうものにお前がビビるなんて、珍しいな」

「‥‥‥そうかも。でも、隣はもっと怖がってる」

 

「やべぇよやべぇよ‥‥‥おおい、出るんなら早く出て来いよぉ? 焦らすのやめてくれよぉ‥‥‥!」

「怖がらないで大悟。いざとなったらアタシの胸に飛び込んできても構わないからね♪」

 

その図体のデカい体をガクガク震わせながら歩く大悟と、それを宥める木下姉。いつもの迫力ある雰囲気はどこへやら、まるで小動物のように弱弱しい態度だ。と思っていると、

 

 

ガタン!

「アァオ!!?」

 

 

何かが崩れ落ちるような音がした。恐らく向こうの仕掛けだろうが、随分と古典的な怖がらせ方だな。そして隣では、奇妙な叫び声を上げて大悟が膝をついていた。

 

「テ、テメェ! だからっていきなり出てくんなよ! ビックリするでしょうが!」

「いや、それがお化け屋敷ってもんだろ。一々リアクションがオーバーなんだよ」

「しょ、しょうがねぇだろ! 大体、何でお前らはそんな冷静でいられんだ!?」

 

冷静さを欠きまくった大悟が叫ぶ。なんでと言われても、別に物音程度で驚くような性格じゃないとしか言いようがないんだが。

 

「とにかく先へ進むぞ。こんなとこさっさと終わらせて外に出たいからな」

「ち、チクショウ‥‥‥あの似非野郎と秀吉めぇ、出たら覚えとけよぉ‥‥‥」

 

そして俺たちは、時折壁に貼られている《順序》というポスターに従って先へ進んで行く。だがその道中で何もないわけがなくーー

 

 

ーーバンッ(音と共に目の前に血塗れの女が登場)

 

「アギャァッ!?」

 

ーーキャアアアアア(甲高い女性の悲鳴)

 

「イヤァアアアアッ!!?」

 

ーーパリィン!(ガラスが割れるような音)

 

「ヒィイイイイッ!?」

 

ーープーッ! プーッ!(サイレン音)

 

「フォオオオッ!?」

 

 

様々な仕掛けが襲ってきて、大悟だけがそれにやかましいぐらいビビりまくっていた。

そんなことがありながらも無事一階は回り終え、二階へと続く階段を登り始めた。

 

「もう無理だぁ、降参するからリタイヤさせてくれぇ‥‥‥」

「はぁぁ~。怖がる大悟、超可愛いっ♪」

「なんでそんなに楽しくしてられんだよぉ‥‥‥助けてめるたぁん‥‥‥」

「我慢しろ。それにこの階を回れば終わりっぽいからな」

 

そう大悟に言って、先を進む。

そして二階に上がり、少し進んだ廊下で、また新たな演出が顔を出した。

 

 

【ーーじの方がーーよりもーー】

【きぐーーれも同感ーーぞくせーー】

 

 

冷たい風に乗って幽かに聞こえる声。ふむ。怨嗟の声の演出か?

 

「‥‥‥この声、雄二‥‥‥?」

「大悟の声も聞こえるわね‥‥‥?」

「ん? そうなのか?」

「そ、そうか。それなら良かったぜ‥‥‥」

 

どうやらこれは俺と大悟の声らしい。秀吉に声真似でもさせているのだろうか。確かに自分の声が聞こえてくるなんて怖いと言えば怖いが、明久達にしては普通の演出だとーー

 

 

 

【姫路の方が翔子よりも好みだな。胸も大きいし】

【奇遇だな、俺も同意見だ。優子に比べて必要なヒロイン属性を全て兼ね備えているからな、はっはっは!】

 

 

 

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥えぇ?

 

「‥‥‥雄二。覚悟、できてる‥‥‥?」

「大悟‥‥‥どういうことかなぁ? なんでアタシ以外の女の名前が出るのかなぁ?」

「うぉおっ!? 優子の目のハイライトが一気に消えたぁっ!?」

「こっちは翔子が般若のような形相に! 確かにこれはスリル満点の演出だ!」

 

油断していたところにまさかの一撃。なんて恐ろしいことを考えるんだアイツら! まさか日頃の恨みで俺と大悟を生かしてここから出さないつもりか!?

 

「ま、待て優子! これは俺たちの声じゃない! これは秀吉が真似をしてんだ!」

「そ、そうだ! これはアイツらが仕掛けた罠なんだ! だから落ち着け!」

 

なんてビビっていると、突然バンッと背中で何かの仕掛けが作動する音が聞こえた。

よっしゃ! ナイス演出! 助かったぜ!

 

「二人とも! 何か出てきたぞ!」

 

音のした方に首を向けると、そこにはさっきまで何もなかったはずなのに、突如あるものが現れていた。それはーー

 

‥‥‥釘バットと、エスカリ〇ルグ?

 

「‥‥‥気が利いてる」

「あ、丁度良かったわ」

 

あ、これはもう話し合いは無理だな。逃げた方が良さそうだ。

 

「畜生っ! よりによって処刑道具まで用意してくるとは! 全く趣旨は違うが最強に恐ろしいお化け屋敷だぁっ!」

「これがホントの体感型アトラクションってやつなのかぁ! サービス精神が旺盛過ぎるぜぇっ!」

 

俺たちは再びその場から翔子達に背を向けて全速力で走り出した。

 

「‥‥‥雄二。逃がさない」

「大悟ったら、お仕置きしなくちゃいけないかしらぁ‥‥‥?」

 

 

そんな呪詛の呟きを発しながら、俺たちを殺さんとする勢いで追いかけてくる二人。

結局、俺と大悟は凶器を持った幼馴染みに追いかけられるというリアル鬼ごっこもビックリの斬新なアトラクションを一時間近く楽しむ羽目になった。

 

しかし、明久たちはこんなんで成功すると思っているのか‥‥‥?

 

 

 




気がついたらお気に入り登録が500人突破だと!? なんてことだ! ありがとうございます! これからもよろしくお願いします!

それではまた次回。

原作七巻の野球大会編、入れるかどうか迷ってるんですけどどうしましょう?

  • 入れろ、絶対に
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