バカとオタクとリーゼント   作:あんどぅーサンシャイン

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バカテスト 英語

以下の英文を訳しなさい。
『Although john tried to take the airplane for japan with his wife's handmade lunch, he noticed he forgot the passport on the way.』


姫路瑞希の答え
『ジョンは妻の手作りの弁当を持って日本行きの飛行機に乗ろうとしたが、途中でパスポートを忘れていることに気がついた』

教師のコメント
はい正解です。


土屋康太の答え
『ジャンは                   』

教師のコメント
ジョンです。


吉井明久の答え
『ジョンは手作りのパスポートで日本行きの飛行機に乗った』

教師のコメント
手作りのパスポートという言葉の意味をもう一度よく考えてみて下さい。


岡崎大悟の答え
『妻は手作りの飛行機に乗ろうとしたが、途中でジョンを日本に忘れていることに気がついた』

教師のコメント
文章の配列を変えるだけでここまで状況が一変しようとは思いもしませんでした。




第四十三問 女子風呂に突撃せよ! 第三夜目

 

 ―――side大悟

 

 なんやかんやあって強化合宿三日目の夜。

 俺達五人は他クラスの協力を得るため、古今東西ゲームで明久を囮にしたり明久を嵌めたり明久を見棄てたり何故か優子に手首をねじ切られそうになったりしたがどうにかやり過ごし、その後は昨日と同じく午後の回復試験を終えて部屋に戻り、恒例の出撃ブリーフィングをしていた。

 

「結局、手を貸してくれたのはD・Eクラスだけじゃったな」

「仕方ないだろう。Bクラスは代表が代表なだけにまとまりがないし、Cクラスは代表が小山だからな。男子連中が尻込みするのも無理はない」

「特に小山さんは、大悟と折り合いが悪いもんね。Cクラスの皆もそれは知ってるだろうし」

 

 雄二と明久の言う通りだ。

 Bクラスの代表は、卑怯・卑劣でお馴染みのウンコ野郎、根本恭二。元々人望が無いようなヤツだったことに加え、前回のFクラスの試召戦争ではあれだけ根回しをしていたにも関わらず負けた。恐らく今のアイツに発言力はなく、まともに従うような生徒はいないだろう。てことで不参加。あとアイツはあっさり敵に寝返りそう。

 そしてCクラス。こっちは代表があのヒステリック女だ。ちょっとでも自分の意にそぐわないような行動を起こそうもんならすぐに怒鳴って喚き散らかすヤツだからな、そりゃあ萎縮もする。下手に妙な真似は出来んか。

 

「けど、D・Eクラスが協力してくれるだけでもずっと状況が良くなったよ」

 

 これでこっちの戦力はかなり増加した。更に女子側は時間とスケジュールの都合上、半分は入浴していなければならず、多くとも半分しかこっちの相手はしてられない。

 勿論、今日も俺達男子が向かってくるだろうとは予測しているだろうから、向こうもそれなりの戦力で迎えてくると思うがな。でも戦いにおいて、数の暴力というのは立派な戦術の一つ。今までの倍以上の人数で兵達を押さえつけ、後は教師をなんとかすれば(・・・・・・・)……勝機は十二分だ。

 

「……………」

「? どうしたの大悟、難しい顔をしているけど」

「……なぁ明久。お前の召喚獣の仕様は教師と同じなんだよな?」

「え? 僕の召喚獣? まぁ一応《観察処分者》だからその通りだけど……それがどうかした?」

「そうか……いや、それが聞ければいいさ。特に深い意味はねぇ」

「そうなの? ならいいけど……あ、それよりも雄二、ここまで大きな騒ぎにすると女子の入浴自体が中止になったりしないかな?」

「それはないだろ。教師側にもプライドがあるからな。『覗きを阻止できないかもしれないので入浴は控えてください』なんて言うと思うか?」

「ああ、そっか」

「それに女子側もそんな理由で風呂に入れないなんてことは嫌だろうからな」

 

 教師達としても生徒、しかも下心で動くようなヤツらに召喚獣を使った勝負で負けるわけにはいかないのだろう。

 全く、いい迷惑だ。俺は三次元の裸など興味がないと言っているのに。

 

「それとこれは憶測だが……教師側はこの事態を好ましく思っている可能性があるな」

「あ? どういうことだそりゃ?」

 

 雄二の説明曰く、この合宿の目的はあくまで『生徒の学習意欲の向上』である。、召喚獣を使って戦うというこの学校のシステムであることを教師陣は逆手に取り、どちらとも勉強せざるを得ない環境に仕立てあげているのだ。

 確かにそれなら理解は出来る。もし本当に覗きを止めさせたいなら今から俺達を見張るなり拘束して変な真似を起こさないように立ち回る筈だからな。それをしないということは、さっきの説明に加え『自分達の防衛線は絶対に破られない』という大層な自信の表れであることに他ならない。

 

「先生達も絶対抜かせない自信があるからって大胆な行動に出てるなぁ」

「自信過剰なんだかそうでないんだか、これもうわかんねェな」

「ま、今はその考えが逆にありがたいがな。さて、そろそろ時間だ。ムッツリーニ。作戦開始時刻と集合場所は両クラスに通達してきたか?」

「……………問題ない」

 

 作戦開始予定時刻は間もなくの午後八時、集合場所は一階にある大食堂。女子の前半組が丁度服を脱いで入浴を始める所を一斉突撃を仕掛ける手筈だ。

 そこまでくれば俺たちのやることは一つ。尻に火傷の痕がある女子を探し出して事の顛末を問い詰めてやるのだ。

 

「よし、それじゃ、そろそろ出るか」

「そうだね。他のみんなが待っているかもしれないし」

「既に身体は準備万端だ。いつでも行けるぜ」

 

 伊達にここ数日間は優子にボコられてはいない。多少なりとも身体が強くなったのだろうか。

 さて、そんじゃ戦場に向かいましょうか、と腰を上げた時、

 

 

「吉井っ、坂本! 大変だ!!」

 

 

 突然部屋の扉が乱暴に開かれ、須川が慌てた様子で飛び込んできた。

 

「おう、どうした須川。お前も早く定位置に―――」

 

 

「違うんだ兄貴!! やられた! 大食堂で敵が待ち伏せをしていたんだ!」

 

 

「「「何いぃっ!?」」」

「今は戦力が分断されて各階に散り散りになっている! だがそれも長くはもたないぞ!」

「馬鹿な……!」

 

 俺達は驚く。まさかこちらから仕掛けるつもりが逆に先手を打たれていたなんて思いもしなかったからだ。となると、事前に向こうは俺達の行動パターンを把握していたことになる。

 

「……………情報が洩れるようなことはない」

「まさか、男子側に密告者でもいたってのか!? だとしたら許さねぇ!!」

「いや、その線は薄い。男子側にそんなことをしてメリットがある奴なんていないだろうし、仮にあったとしても、向こう側には今日の俺達の行動に対処するためにそれ相応の準備時間がかかる筈だ。てことは……」

「予めこっちの考えが読まれていた……!?」

 

 明久が悔しげに呟く。

 つまり、今日は俺達が戦力を増やして正面突破を図るという考えを見破られていたということになる。普通の人間なら昨日が正面突破で失敗していたから、今日は隠密作戦で来るだろうと考えて計画を立てるはずだ。それなのにこの作戦を読まれたということは、相手は他以上に頭が切れ、司令塔である雄二の思考回路や俺や明久をはじめとしたヤツらの予測不能な行動をかなり熟知している人間にしかできない。

 

「この時点でそんなことが考えうる奴と言えば……」

「うむ。恐らく……、いや、間違いなく霧島翔子と姉上じゃろうな。流石は学年トップクラスといったところか」

「よっぽど雄二と大悟の覗きが許せないんだね」

「そんなァ! だから俺は二次元の裸にしか興味はないとあれほど言ってるのに! これじゃまた俺も秀吉もボコられるの確定じゃないか!」

「な、何故ワシまで!? ……いや、否定が出来ぬ……」

「雄二、どうする!? こうなると状況はかなり厳しいよ!?」

「……………迷ってる時間はない」

「どうするもこうするも、こうなっては作戦なんて殆どないようなものだ。分断された戦力を一旦編成し直すしかない! とにかく出るぞ!」

「「「了解!」」」

 

 そして、俺達は須川と共に戦場へと急いで向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 シーン……、

 

「……………」

 

 ガチャ、テクテクテク……、スッ。

 

「まさかずっと気づかないなんて、ホントアイツらって馬鹿。灯台下暗しって言うけど、まさにこのことね……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―――side明久

 

 廊下に出ると、そこは既に戦場となっていた。

 

『このスケベども! 大人しくお縄につきなさい!』

『覗きなんてさせないからね!』

『くそぉっ! どうしてこんなところに女子が!?』

『知るか! とにかく応戦しろ!』

 

 徒党を組んで攻め込んでくる女子生徒を相手に召喚獣を喚んで応戦する仲間達。でも、その差は圧倒的だ。

 

 

 

 Dクラス  小野寺優子  116点

 

   化学  VS

 

 Fクラス  朝倉正弘   44点

 

 

 

 朝倉君の召喚獣が簡単に打ち倒される様子を見て、須川君が声を上げた。

 

「皆落ち着け! 召喚獣は俺たちに触ることが出来ない! 向こうが召喚をしても相手をせずに突っ切ればいいんだ!」

 

 言うな否や、女子の隣を駆け抜ける須川君。

 

「須川君、その判断はダメだ! 気をつけなきゃいけないのは鉄人だけじゃないんだよ!」

「安易な野郎め! それを敵側が考えてねェワケがあるかよ!」

 

 慌てて大悟と一緒に声をかけるものの、須川君はすでに動き出している。もう間に合わない!

 

 

「Fクラス須川亮君ですね? 特別指導室に連行させてもらいます。試獣召喚(サモン)

 

 

 女子の影から出てきたのは布施先生だった。召喚が行われているから向こうには教師がいる。その召喚獣を倒さない限りここを突破することができない。だからこそ僕らの作戦は戦力一転集中なんだ。いくら強い召喚獣でも、一度に相手にできる敵の数には限界がある。教師の数は生徒の数ほど多くないのだから、こちらの頭数さえ揃えばなんとかなるというのに……!

 

「マズいぜこりゃあ……ただでさえ総合的な実力は向こうの方が上だっつうのによ」

「……………全滅は免れない」

「分かってる! 全員聞け! とにかく一点集中でこの場を踏み切る! 俺達の後に続くんだ!」

「雄二! そっちは一番敵の層が多いよ!? 階段を降りた方が突破しやすいと思う!」

「だからこそだ! 層の薄い方を突破しようとすると逆に罠に嵌められる危険性が高い! ここは苦しくても一番危険な方向に進むんだ!」

 

 そう言われてみると、向こうの戦力の分布は不自然に見えた。まるで階段の下に来てくださいといわんばかりに。雄二の言う通りこれは確かに罠が仕掛けられているかもしれない。流石だ。こんな状態でもきちんと考えを巡らせている。

 

「なるほど! よくあるRPGのダンジョンみたいなものか! 下手な隠し通路よりも王道通路の方がゴールに近かったりするもんな!」

「ちょっと違うが、まぁそんなところだ」

『よし皆! 坂本達に続け! 先生を迂回してこの場を逃れるんだ!』

『一気に行くぞぉーっ!!』

 

 方法を向いていた全員の視点が一か所に集まる。そして、皆が同じ方向へ駆け出した。

 すると、先程まで通路を阻むように立ちはだかっていた女子の軍勢は何故か左右に割れた。僕らの勢いに圧されたのか? いや、それにしてもあまりに諦めが悪すぎるような……。

 でも、今は余計なことを考えている場合ではない。僕らはその行為に甘えてその場を突っ切り、階段前の廊下を駆け抜けて、学習室へと続く廊下を曲がった。

 

 

 

「……雄二。待ってた」

「待ってたわよ、大悟……!」

 

 

 

 しかし、現実はそう易々と甘くはなく、待ち構えていた霧島さんと木下さんに出くわしてしまった。

 しかも木下さんに至っては例のごとく瞳がどす黒く濁っており、手には例のエスカリボル○をもっている。驚きはしないけど凄く怖い。

 

「翔子。やってくれたな……!」

「優子、テメェ……!」

 

 雄二と大悟の歯軋りが聞こえてくる。

 これは特に雄二は悔しいだろう。咄嗟の判断でとった行動が相手の思惑通りだったなんて。

 更に相手の読みがこちらを上回っていたなんて、この上ない屈辱のはずだ。

 

「……浮気は許さないと言った。それを身体に教えてあげる」

「……まさか大悟がここまでバカだったなんて思わなかったわ」

 

 そう告げて、霧島さん達は互いに一歩横にずれた。

 そして、奥から現れた人物が一人。

 

 

「貴女達には社会のルールについてたっぷりと指導する必要がありますね」

 

 

「なっ……アンタまで参戦してくるとは……!」

「よりによって、引率は学年主任の高橋女史か……!」

 

 クールで知的な印象を持つその女性は、メガネのレンズ越しに僕らに厳しい視線を送っていた。高橋先生は基本的には鉄人と同じくどの科目も出来る人だから、恐らく総合科目で勝負してくる。そんな人が相手では、一科目なら教師以上の点数を稼げるムッツリーニや大悟でも勝ち目はない。

 

「雄二、ここは撤退を」

「ごめんね。そうはいかないんだよね」

「っ、工藤さん……!」

「やっ、頑張ってるね吉井君」

 

 来た道を振り返ると、白々しく工藤さんが手を挙げている。そして当然のようにその後ろには保健体育の大島先生。更には社会科目の落合先生もいた。これではもうムッツリーニと大悟は封じられてしまったも当然だ。

 

「アキ。アンタあれだけやってもまだ懲りてないようね……!」

「明久君。そこまで見たいのなら、どうして相談してくれなかったんですか?」

 

 僕の前にはお馴染み美波と姫路さんのコンビ。高橋先生が控えている以上は勝負は総合科目。美波の弱点を突くこともままならない。この戦いは完全に僕らの負けだろう。

 でも、だからと言って諦めることはできない! あんな写真が出回ったら僕の学園生活は灰色確定なのだから!

 

「皆! 最後まで諦めずに戦うんだ! 試獣召喚(サモン)!」

 

 召喚獣を喚び、戦闘の構えを取らせる。狙うは勿論高橋先生だ。あそこを突破さえできればまだ先はある!

 

「……………成程。あれが高橋女史の召喚獣か……」

 

「先生! アキの召喚獣は見かけよりずっと強いですから―――」

「大丈夫です島田さん。心配には及びません」

 

 余裕のつもりか、援護しようとする美波を片手で制する高橋先生。

 でも、僕だって召喚獣の扱いには他の皆より慣れている! いくら学年主任とは言っても、上手くやれば……!

 

「よし、行けっ!」

 

 僕の召喚獣が敵目掛けて弾丸のように駆け出す。向こうの召喚獣の武器は鞭。間合いがわからない以上、まずは相手にわざと攻撃させて、その射程距離を見定める!

 そして、木刀を正眼に構えて攻撃に備えていると、

 

 

 

「……吉井君。あなたには失望しました。少しは見所がある子だと思っていたのですが」

 

 

 

 すると、高橋先生の召喚獣が動いた。

 スッと得物である鞭を構えたかと思えば、目にもとまらぬ速さでそれを振るう。その瞬間、突然僕の召喚獣の動きがピタッと止まり―――その場に倒れた。

 

 

「「「……は?」」」

 

 

 僕だけでなく、雄二や秀吉も呆気に取られる。一体何が―――

 

 

ビシビシビシィィイイッッッ!

 

「いったぁぁあああっ!!」

 

 

 その瞬間、僕の全身に鋭い痛みが走った。

 

「コレはすごく痛いっ! さすがは拷問用の道具だよ!!」

 

 鉄人の鉄拳や美波の拳骨とは違い、皮膚を切り裂くような痛みが全身にくまなく広がっていく。

 

 

 

 

 学年主任  高橋洋子   7791点

 

 総合科目   VS

 

 Fクラス  吉井明久   902点

 

 

 

「な、七千点台だと!?」

「圧倒的過ぎる!」

 

 高橋先生の点数が明かされ、驚愕する雄二達。無理もない。戦っている僕でさえ比較するのも馬鹿らしくなるほどに圧倒的な点差だったのだから。

 

「さて、それでは全員特別指導室に移動してもらいましょうか」

『ど、どうする坂本!』

『アレは強すぎる! 俺達の戦力じゃ勝ち目はない!!』

 

 

 男子達が一斉にどよめく。

 そりゃそうだ。相手はこちらの予想を遥かに凌駕した化け物じみた力を持っている。それにあの召喚獣を完璧に操作する技術力、伊達に学年主任を務めてはいないということか。流石の雄二も額に汗を伝わせている。

 

「雄二、このままじゃ……」

「……決まってんだろ。こうなったら俺達に出来ることを全力でやるだけだ!」

 

 すると、雄二は何かを決意したような顔になり、その場にいる全員に告げた。

 

「全員聞け! ここからはもう作戦もなんもねぇ! 各自の意志で行動しろ!」

 

『『『っ!?』』』

 

「自分を信じるんだ! お前らなら出来る。心で考え、頭で判断し、最も正しいと思う行動を取るんだ!」

 

『『『……!』』』

 

「以後、各自の判断に任せる!!」

 

 事実上の撤退宣言が総司令から発せられた。

 作戦の指示がなくなり、全員がそれぞれの判断で行動を決める。こうなると個人の力量が試される。どうやってこの場を逃れようとするのか、じっくりと見せてもらおう!

 

 

 

「そうか……なら、俺も好きにやらせてもらうぜ、雄二」

 

「!?」

 

 

 すると、僕らの背後から聞き慣れた悪友の低い声が聞こえてきた。

 振り返ると、ニヤリと不敵な笑みを浮かべた大悟が僕らを両手で押しのけて堂々と高橋先生の前に歩み寄っていったのだ。一体何をするつもりだろうか?

 

「大悟、まさかとは思ってたが……本当にやるんだな?」

「おう、じゃなきゃガラにもなくお前にあんな真面目な話はしねぇだろうが。それに……俺もコレが一番やりやすい(・・・・・・・・・・・・)

「そうか。ま、それがお前だもんな。だが無茶はするなよ。お前はこの作戦において大事な戦力の一つなんだからな」

「分かってるよ。だから後ろで黙って見てな」

 

 そのままの姿勢で後ろにいる雄二にそう言う大悟と、やれやれと腕を組み肩をすくめる雄二。僕は二人が何の会話をしているのかがさっぱり分からない。

 

 でも、ただ一つだけ確信が持てる考えがある。恐らくあのキモオタは―――また無茶をやらかすに違いない(・・・・・・・・・・・・・・)

 

 その為、頭にはてなマークを浮かべながらも、ただ無言で大悟の背中を見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

「……何の真似ですか、岡崎君」

 

 高橋先生がそう大悟に尋ねる。それに大悟は間を置かずに言葉を返した。

 

「いやぁ、後ろで見てたがやっぱ強ぇな。あの召喚獣を一番使いこなしてる筈の明久が手も足も出ないなんて、流石は学年主任。あんなの見せられたら姫路や霧島の点数なんざ可愛く見えてくるぜ」

「見え透いたお世辞は受け取っておきます。ですがこちらの質問の答えにはなっていませんね」

「そうか? いや~、アンタならこの時点で察してくれると思ってたんですけどね。俺が何をしようとするのかをよ」

「まさか、次は貴方が私の相手をするつもりなのですか?」

「あー、まぁ、そんなところだ。それに、色々試したいこともあるしな」

「何ですって……?」

 

 あれだけの実力差を見せつけられているにも関わらず、普段と変わらない余裕の姿勢を見せる大悟を見て、高橋先生も眉をひそめた。

 

「……そこまで言うのであれば、勝負を受けましょう。ですが岡崎君。貴方の点数は大方把握しています。失礼ですが、吉井君ほどではないにしろ、実力が―――」

 

 

 

 

 

バッ!

 

「―――えっ?」

 

 すると、高橋先生の表情が一変した。

 

「おいおい、アンタさっきの俺の発言を聞いてなかったのか? なら改めてちゃんと言ってやるよ―――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゴォッ!!

 

俺は俺のやり方でやらせてもらう(・・・・・・・・・・・・・・・)ってんだよぉ!!」

 

 

 その瞬間、高橋先生の召喚獣に、大悟の右拳が深く捻じ込まれた。

 

 




てことで次回は高橋先生VS大悟です。ちょっとバトル系っぽくなってしまうかもしれませんが許してください! 何でもしますから!


感想、評価などありましたらよろしくお願いします。

原作七巻の野球大会編、入れるかどうか迷ってるんですけどどうしましょう?

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