バカとオタクとリーゼント   作:あんどぅーサンシャイン

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幕間 俺とハンターと地獄の鬼ごっこ 壱

「いよいよ始まりましたね。学園長」

「ああ。さて、これからたっぷりと見せてもらおうかね……バカ達の一念を」

「ええ。私も少し楽しみです。彼らが一体、どこまでやってくれるのか」

 

 

 

 

 

 

―――side大悟

 

 

《残り時間、七分》

 

『……………(キョロキョロ)』

 

「チッ……ここにもハンターがいやがるな」

 

 一緒に逃げていた明久達と分かれて三階に上がり、周囲をよく見渡せる場所の影に隠れて様子を伺っていると、廊下を徘徊するハンターの姿を見かけた。

 

「まずいな……これじゃあ下に降りれねぇぞ」

 

 今までは画面の向こうから見ているから分からなかったが、こうして実際に参加してみてわかった。ハンターの動きはマジで読めない。待ち伏せや連携などの小癪な手は使わないのだが、その代わりにどこからともなく不意討ちで現れる神出鬼没さと底知れずの持久力やスピードを兼ね備えている。最早ハンデどころの話じゃない。これらのことから、ヤツらの行動を予測するのは不可能と言っていいだろう。

 しかし、ずっとこのまま隠れているワケにもいかない。制限時間が設けられている以上、こちらは否応なしに表に出て動かざるを得ない。でもそしたらハンターに見つかるリスクが高まる。

 

「こうなったら、多少のリスクを犯してでも窓から校庭に飛び降りるか……」

 

 三階からの落下だ。着地に失敗すれば逃走どころの話じゃなくなり、俺はお茶の間にお届け出来なくなるくらいのグロッキー状態になるかもしれないが……。

 

「けど迷ってる暇は無ぇ。よし、そうと決まれば―――」

「あっ、岡崎君!」

「オウチッ!?」

 

 思わず変な声が出た。誰だコノヤロウ!

 

「良かった。無事だったんですねっ」

「なんだ姫路か。脅かすんじゃねぇよ……」

 

 全く、この状況で背後から声を掛けるのは心臓に悪いからやめて貰いたい。大悟さんは見かけによらず繊細なんだからもっと丁重に扱いなさい。

 すると、姫路は申し訳なさそうに頭を少し下げた。

 

「ご、ごめんなさい。一人では心細かったのでつい声が出ちゃって……」

「まぁいいけどよ。幸いハンターにもバレてねぇみてぇだし」

 

 ハンターは一瞬こちらに視線を向けた様だが、すぐに何事も無かったかの様に捜索を再開していた。ほっ、危ねぇ危ねぇ……。

 

「ハンターがいるんですか?」

「ああ。たまに離れてはくれるんだが、そしたらまた別のハンターが来やがる。だからマトモに動くことさえ出来ねぇんだ」

「そうですよね。私もさっき見つかってしまって大変な目に合いましたし」

「ん? そうなのか?」

「はい。そのせいで美波ちゃんともはぐれてしまいました……」

 

 そう言って姫路はしょんぼりと項垂れる。

 詳しく話を聞くと、始まってからしばらくは一番信用出来る島田と行動を共にしていたが、ハンターと遭遇してしまったとのこと。

 そしたら島田が『ウチがアレを引き付けて置くから、その隙に瑞希は安全な場所へ避難して』と提案し、自らが囮となってハンターを遠ざけてくれたことで、自分はこうしてなんとか逃げれているらしい。

 なるほど、それは確かに賢明な判断だ。いくら女性であろうとハンターはその手を緩めることはない。更にその脚力はアスリート並ときた。

 そんな化け物相手に身体能力の低い姫路が正攻法で逃げ切れるのは最早不可能に等しい。だからこそ島田は、少しでも互いに生き残れる確率の高い方法を選んだのだろう。

 

「美波ちゃん……大丈夫でしょうか……」

 

 心配そうに呟く姫路。その表情はどこか申し訳なさげだ。

 おそらく自分のせいで島田に迷惑をかけてしまったとでも思っているのだろう。私の足が遅いから、身体が弱いから……大方そんな理由だろうか。

 そんな姫路に対し、俺はハンターを見張りながら言った。

 

「心配すんな。まだ確保情報が来てねぇってことは島田は無事だ」

「え?」

 

 逃走中では、もしハンターに確保された逃走者がいた場合は全員の携帯端末に一斉に確保情報が送信されることになっているか、今回の場合なら放送で発表される。

 しかし第一ステージが始まってから確保情報どころか、まだ一件のメールも来ていない。つまり島田はそのハンターから逃げ切ることに成功しており、現在もどのかでゲームを続行出来ていることになるのだ。

 

「それじゃあ、美波ちゃんは無事なんですね。良かった……」

 

 心底安心したのかホッと胸を撫で下ろす姫路。

 全く、こんな状況でも他人の心配をするとはな。その優しさが仇とならなきゃいいんだが。

 

 ―――すると、ハンターが廊下から立ち去ったのが見えた。

 

「よし、今だ。行くぞ姫路」

「あ、はいっ」

 

 俺達はその隙に三階を脱出。そのまま正面玄関から外へ出て校庭へと急ぐ。

 途中一度ハンターとすれ違いそうになるなどのアクシデントはあったが、咄嗟の判断で空き教室に隠れることで難を逃れた。 

 ただその時に間違えて教卓の下に二人同時に隠れてしまい、姫路と密着してしまうという、もしこれが二次元の女の子だったらうっひょおーーっ! と狂喜乱舞するオイシイ展開もあった。

 

「すまねぇ姫路……うっかりこんな所に」

「いえ、仕方ないですよ……でもちょっとここに二人はキツいですね」

「ああ。そうだよな―――」

 

 むにゅっ……

 

 

「……………」

「岡崎君? 急に黙りこんじゃってどうしたんですか?」

「イヤ、ナンデモネェヨ?」

「あの、言葉がカタコトになってますけど……」

 

 

 ちょっとだけ、同志の気持ちが分かったような気がした。

 

 

 

 

 

――――――校庭

 

 

「大悟、姫路! お主ら無事じゃったか!」

「おお相棒。それに同志もいるじゃねぇか」

「……………捕まってなくて良かった」

「そちらこそ、無事で何よりです」

 

 校舎から校庭に出ると、既に先に出て来ていたらしい秀吉と同志が駆け寄ってくる。

 おそらく考えは一緒で、第一ステージ突破の為の脱出ルート探しだろう。

 

「それで秀吉。例の脱出ルートは見つかったのか?」

「うむ。それが正面入り口も裏口も全て閉まっている様なのじゃ」

「なんだって?」

「……………教師用の駐車場も確認してみたが駄目だった」

 

 そう力なく告げる二人。

 

「そんな……それじゃあ、学校から外への出入口は全て封鎖されているってことですか?」

「……………(コクリ)」

「チッ……、そう簡単にはクリアさせねぇってワケか」

 

 てっきり脱出しろとかいうから、必然的にその内のどれかだと思っていたが……今思えばその考えは実に浅はかだった様だ。

 だいたいこのゲームの企画発案者はあのババァだぞ! あの性悪老人がそんな誰でも思いつくような場所をわざわざ脱出ルート選ぶわけが無ぇじゃねぇか! 

 どうやら俺達はすっかり向こう側の思惑に嵌まってしまったようだ。クソッ! 想像力が足りなかったぜ……っ!

 

 

《残り時間、五分》

 

 

「…………もう時間がない」

「そうじゃの……どうするか、大悟よ」

「どうするったって言われても……出入口が全部違うとなると、あと脱出ルートになりそうな所なんて思いつかねぇぞ……」

「他にどこか、心当たりがある場所は……」

 

「「「「うーん……」」」」

 

俺たち四人は輪になって考えるも、一向にそれらしき場所は思いつかない。

このままではタイムアップとなり、第二ステージに進めなくなってしまう。

冗談じゃねぇ! こんな初手であっかりと敗北してたまるか! 俺の事を待ってくれている二次元の女の子達の為にもなぁ!

 

 

「……このままこうしてても仕方ない。かくなる上は……」

 

 俺はポケットから携帯電話を取り出す。

 これは支給された物だが、逃走者全員の端末番号が入っており、いつでも連絡を取り合う事が可能だ。

 

「む、誰かに電話するのか?」

「おう。ひとまず雄二あたりに連絡をつけてみる。アイツなら何か分かってるかもしれんからな」

 

画面から雄二の名前を探し、通話ボタンを押した。

 

 

 prrrrr……prrrrr……

 

 ガチャ

 

 

「もしもし? 俺だ。悪ぃんだが……」

『ああ大悟か! すまんがちょっと後にしてくれ! 今電話できる状況じゃ―――ってうぉぉおおい!! テメェこのクズ野郎! 今俺の足引っかけて転ばせようとしやがったな!』

『そう言う貴様だって、さっき自分だけ真っ先に逃げてハンターを僕に押し付けたじゃないか! その仕返しだよクソ野郎!』

『なんだとコラ!』

『文句あんのかコラ!』

 

雄二の声に混じって明久の声も聞こえる。

どうやら分かれて以降、ヤツらは行動を共にしている様だ。仲良しめ。

 

「なんだ。明久もいたか。お前ら今どこにいるんだ?」

『今は新校舎の三階だ! 丁度三年のクラスの前あたりに―――っておい! 前からも来てんじゃねぇか!?』

『うわっ! 本当だ! 挟み撃ちにされちゃってるよ雄二!』

『わかってる! こうなりゃあ仕方ねぇ! てことで大悟! また後でかける!』

「え? おい、どうした? お前ら―――」

 

 

 ブツッ プー、プー……

 

 

「どうじゃった?」

「いや、それがなんか『後にしろ』とか『前からも来てる』とか言ってたぜ」

「…………言葉から察するに、二人はハンターに追われてる」

 

ああ、やっぱりそうか。

何かから逃げてたっぽいし、それで間違いないだろうな。

 

「しかも挟み撃ちとも言ってたから、アイツ多分ら二体のハンターに見つかったみてぇだな」

「あれが二体同時にか……想像しただけでも鳥肌ものじゃな」

「……………恐ろしい」

「ハ、ハンターが二体ですか!? そ、それはさすがにあの二人でも逃げられないんじゃ……」

 

姫路が心配するのも無理はない。何故なら彼女は一度ハンターに追いかけられ、その恐さが身に染みて分かっているのだから。

俺と明久と雄二は普段から鉄人を相手に逃げ回っている為、追いかけっこには慣れているが、今回はそれとは明らかに次元も格も遥か上だ。いくらあの二人でも逃げきるのは至難の業だろう。

 

「だが、今はヤツらを心配してる場合じゃねえ。まずは俺達が生き残ることが最優先だ」

「うむ。言い方を変えれば、あやつらは今、全てのハンターを引き付けておいてくれているからの。ワシらにとっては絶好の機会じゃ」

「……………今のうちに、脱出ルートを探す」

「でも、探すと言っても他にそんな所は……」

 

 

うーむ。そこが壁なんだよなぁ。脱出しろって言われても出入口は全て封鎖されてやがるし、かといって無理矢理出ていこうとすれば一発退場待ったなしだ。クソ……そんなんどうやって脱出しろっていうんだ……? 

 

―――いや、待てよ。そういや確かさっきの放送じゃこう言ってたよな―――

 

 

『我々の用意した脱出ルートを探しだし、この()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 塞がれた出入口……そして文月学園からの脱出……学園からの脱出……学園……()()

 

 ―――! もしや、本当の脱出ルートってのは……!

 

 

 

「……………」

「大悟? どうしたのじゃ?」

「……………同志?」

「岡崎君?」

 

 

「……………そうか、そういうことか!」

 

「「「???」」」

 

 

俺はポンと手を打つ。

ようやく合点がいった。くく……なるほどなぁ。確かに()()()ならその二つの条件を満たしている場所だし、そう簡単には見つけられない筈だ。

そりゃそうだ。ここから脱出しろなんて命令を受けている状況の中、普通に考えたらあんな所に脱出ルートがあるだろうなんて考えつくワケがないんだから。

RPGでダンジョンを攻略するのと同じだ。外れ、もしくは《既に攻略済み》だと思い込んでいたルートが実は当たりルートだった。今回のミッションはまさしくそれを体現している。

あのババァ……そして運営陣共。随分と小癪な手を使ってくれたなぁ……。だが実に―――面白い。

 

 

「………お前ら、行くぞ」

「「「え?」」」

 

俺は身を翻し、とある場所に向かって走り出す。  

 

「待つのじゃ大悟! 一体どこへ行こうと言うのじゃ!?」

 

背後から秀吉がそう聞いてきた。

俺はそのまま振り返らず、若干顔をニヤつかせて答える。

 

 

「何処へ行く? んなモン決まってる―――このクソッタレなゲームを突破する為の場所だよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――体育館

 

 

《残り時間、二分》

 

 

「よっしゃあ! ビンゴだ!」

「なんと……よもやここにあったとは……!」

「……………予想外……!」

「はぁ…はぁ……考えも、しませんでした……」

 

九分間の死闘の末、俺達はようやく脱出ルートを見つける事が出来た。

その場所とは―――この逃走中の第一ステージが開始された体育館のステージ上だった。

 

「姫路、大丈夫か?」

「は、はい……なんとか大丈夫です……はぁ、はぁ……」

「済まねぇな。秀吉、悪いが肩貸してやれ」

「了解じゃ」

「す、すみません……」

 

 

さっきまで俺達男子三人と同じペースで走っていた為、かなり苦しそうに息を切らしている姫路。表情からも相当な疲労感があるのが見てとれる。

こっちも急いでいたとは言え、かなり無理をさせてしまった様だな。そこはちゃんと反省しなければなるまいな。

ちなみにその二次災害で走っている姫路のツインメロンが揺れに揺れてそれを見た同志が鼻血のシャワーで綺麗な虹を描いていた。まったく相変わらず自分の欲には忠実な男よ。

 

 

『お疲れ様でした。岡崎大悟、木下秀吉、土屋康太、姫路瑞希。以上四名は第一ステージクリアとなります』

 

 

門の前に立っていたスタッフが俺達にそう言った。

それに俺はおう、とだけ返して門をくぐる。続いて姫路、秀吉、同志と続いた。

 

「ふぅ……なんとか第一関門突破だぜぇ~。やったよめるた~ん」

 

ステージにドサリと深く腰を下ろした。

なんか、大して運動してない筈なのにどっと疲れが出た。逃走中……想像以上にハードだぜ……。まるで簡単に堕ちると高を括っていたメインヒロインが実はゲーム内きっての高難易度ルートかつ一回でも選択肢をミスったらバッドエンド直行と分かった時の緊張感と緊迫感がありやがる。

 

「しかし、よくこの場所が分かったのう、大悟よ」

「…………(コクコク)」

「私も同感です。岡崎君。どうしてこの場所が分かったんですか?」

 

三人が俺の近くに同じように座り込む。

幾ら考えても分からなかったのにも関わらず、どうやって体育館のステージという正解を導きだしたのかが気になるのだろう。

まあ別に隠すものでも無いし、軽く説明してやるか。

 

「お前ら、この第一ステージで俺達に課せられたミッションはどんな内容だったか覚えてるか?」

「えーっと……制限時間内に用意したルートを使って文月学園から脱出しろ……でしたっけ?」

「そうだ。だが学園の出入口は全て封鎖されていて進めなかった。そんなの明らかにミッションの達成内容と矛盾してておかしいだろ?」

「確かにそうじゃの……脱出しろと言っておいて、その為の道が塞がれているのじゃからな」

「……………無理ゲーもいいところ」

「ああ。お前らの言う通りだ……()()()()()()()()()()()()……な」

 

「「「普通に考えれば……?」」」

 

敢えて含みのある言い方をする俺に、三人は首を傾げた。

 

「ああ。このミッションはあの放送の言葉をまんま鵜呑みにしてたら絶対にクリアできねぇようになってたんだ。少し頭を捻らなきゃな」

 

そう言い、俺は人差し指で頭を軽くトントンと突く。

 

「大悟。あまりもったいぶるでない。そろそろタネを明かしても良いじゃろう?」

「おっと、すまねぇ」

 

同志と姫路も秀吉の言葉に頷いた。

さて、前置きはこのくらいにして本題に入ろう。

 

「あの放送じゃ『文月学園から脱出しろ』というのがミッションの内容だ。だがそれは『文月学園の校舎』を指しているのであって、『文月学園の敷地内全て』を指してたワケじゃないんだ。つまり本当のミッションは『文月学園の校舎から脱出せよ』だ。だが大抵の人間はその後者に気づかずにひたすら出入口を探そうとしちまう。さっきの秀吉達みてぇにな」 

「確かに……脱出しろなんて言われたら、普通は敷地内全体から逃げるんだなと解釈してしまいますもんね」

「そう思わせるのが向こう側の狙いだったんだよ。それなら出入口が封鎖されていても決して嘘は言っていないし、体育館に脱出ルートがあることの説明にもなるからな」

「なるほど。確かに言われてみればその通りじゃの。それにまさか最初のスタート地点がゴールだとは誰も思わんからのう」

「……………灯台もと暗し」

「ああ。つまり俺達はまんまと向こうの掌で踊らされていたってことだ」

 

俺の出した考えに、三人はうんうんと頷いた。

単純な結論から言えば、スタートした時点で俺達は第一ステージを半分クリアしていたのだ。後はミッションの内容を冷静に分析し、その裏に隠された真意を見つけ出せる思考力と判断力が必要になるワケだ。

第一ステージからここまで頭を使わせるとは、さすがババァ。学力至上主義を掲げるだけのことはありやがるぜ。

 

「ま、今となっては過程なんざどうでもいい。最終的にはこうしてクリア出来たんだからな」

 

はっはっは、と大口を開けて笑う俺。

 

「でも凄いですよ岡崎君。あの状況からそんな発想が思いつくなんて……坂本君に負けないくらいの閃きでした」

「うむ、さすがはワシの相棒じゃ。いざとなると本当に頼りになるのう」

「……………(グッ)」

 

尊敬に満ちた眼差しで俺を見る三人。

いや~ダチと美少女二人にそこまで褒められると流石の俺でも照れちまうじゃねぇかよう。はっはっは。

いやーすまんな明久、雄二! お前らの不幸を踏み台にして俺は今回主役になることが出来たぜ! ご苦労ご苦労! んじゃ、お前らの役目は終わりだから後はどうぞハンターに捕まってその不様な醜態を全国の視聴者様に晒してしまいやがれバーカ! アーホ! 童貞! Fクラス!

 

「……………半分は同志にも当てはまると思う」

 

記憶にございません。

 

    

 

 

 

 

 

 

―――その後、俺達に続き次々と逃走者達がミッションをクリアしていった。

 

 

「さて、無事に俺達三人は第一ステージを突破した。てことで―――さっきの決着をつけるぞクソ野郎共!」

「ああ! 今なら邪魔なハンターもいねぇし、心置きなく殺り合えるしなぁ!」

「上等だ! 第二ステージに進む前にここで白黒はっきりつけてやる!」

 

 

《吉井明久、坂本雄二 ミッションクリア》

 

 

「ねぇ大悟? さっき姫路さんに聞いたんだけど、アンタさっき彼女と密着してたらしいじゃない。どういうことかしら?」

「……………(冷や汗ダラダラ)」

「怒らないから正直に感想を言ってごらん?」

「やはりおっぱいは正義だと思いまし(ペキャッ)」

「もう大悟ったら。本当に冗談が好きなんだからっ。思わず顎骨をヘシ折っちゃったじゃない」

 

「……優子、大胆」

「へぇ……ああいう愛情表現もあるのか。勉強になるよ」

「二人共!? 普通に見てないで助けてあげようよ! 優子、それ以上は駄目だってば! 岡崎君の顎がとんでもないことになってるから!」

 

 

《霧島翔子、工藤愛子、木下優子、久保利光 ミッションクリア》

 

 

「み、美波。大丈夫……?」

「ぜぇ……ぜぇ……大丈夫なワケ無いでしょ……。ホント散々な目にあったわよ……!」

「大丈夫ですかお姉さま!? 一体誰が美春のお姉さまをこんな目に会わせたと言うのです!?」

「アンタに決まってるでしょうがぁぁああっ!! なんでウチだけハンターと同級生の二種類から逃げ回らなきゃならないのよぉぉおおっ!!」

「うげぇぇええっ!? なんで僕ぅぅうう!?」

「み、美波ちゃん! 落ち着いてくださいっ! それは明久君ですっ! サンドバッグじゃありませんっ!」

 

 

《島田美波、清水美春 ミッションクリア》

 

 

こうして、一人も欠けることなく全員が第一ステージを突破したのだった。

 

 

 

 




これにて第一ステージ終了。

次回から本格的な逃走中が始まります。勿論本家通りミニドラマや多数のミッションも用意しておりますのでどうぞお楽しみに。

感想、意見などありましたらよろしくお願いいたします。

原作七巻の野球大会編、入れるかどうか迷ってるんですけどどうしましょう?

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