バカとオタクとリーゼント   作:あんどぅーサンシャイン

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~特別問題 ダイゴブックスPresents~

問 お前らが思う一番のドスケベな言葉を何でも良いから書け。


吉井明久の答え
『おっぱい ディープキス セッ○ス』

岡崎大悟のコメント
相変わらず童貞くせぇ思考してんだな。


土屋康太の答え
『ーーー検閲削除ーーー』

岡崎大悟のコメント
素晴らしい。さすがは俺が認めた男だ。


畔美岬の答え
『孕めオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオオラァァアアアーーーッ!! ドッピュウウウウウウウウゥンッ!!』

大悟のコメント
発想は悪くないな。……てか誰だお前。






第六十八問 ドスケベなことをするんでしょう!? エロ同人みたいに!

 ―――side大悟

 

「……そろそろ夕飯だから、別の部屋に来て」

 

 霧島がそう俺達を促す。

 気がつくと夕方の六時過ぎ。勉強会をはじめてからもう何時間と経過していたようだ。

 その間俺は優子にずっとしごきという名の理数系科目のみの勉強をひたすら叩き込まれ、精神的に限界を迎えていた。

 

「あら、もうそんな時間なのね。じゃあ今日はここまでにしましょうか」

「も、もう無理だ……数字を見るだけで吐きそう……おぇぇ」

「アンタって、本当に昔から理数系は地を這うレベルで不出来よね……」

 

 当たり前だよなぁ?(怒)

 だってもう数学とか物理とか問題から意味が解らんもん。微分とか積分とか日本語としてワケがわからんし、証明問題とかもこの式が成り立つ理由を証明せよとか言われても、証明ができるからそれを問題にしてんだろうがよぉ作成者ぁ! てめえで正解分かってんだからワザワザそれを他人に押し付けるような真似やめてくれませんかねぇ!

 特になんなのあのグラフ系の問題で出てくる点Pとかいうヤツ。ずっと動いてないと死ぬ病気にでも汚染されとんのか。もしくは回遊魚的か何かですか? マグロ? 点Pはマグロなの?

 

「そもそも理数系なんて将来何の役にも立たんから勉強する意欲がわかねぇ。物理学者にでもなるワケじゃなし」

「そんな頭の悪い中学生みたいな言い訳しないのっ」

「いてぇ」

 

 優子にペチンと叩かれる。  

 

「はぁ……せめて二次元の女の子に教えてもらうんならやる気もあがるんだがなぁ」

「それはアタシが役不足って言いたいのかしら?」

「はっはっは、優子が役不足? 何を馬鹿な事を言ってやがる」

「え?」

「そもそも役不足云々の前に三次元ごときと二次元じゃ同じ土俵にすら立て―――」

 

 ドボゴッ

 

「お仕置き、いる?」

「お前のこと言ったわけじゃねぇのに(泣)」

 

 優子にトゲバットでドツかれる。

 最近俺のあばら骨も度重なる暴力で防御力が上がっているようだ。

 

「全くもう。なによ二次元二次元って。そりゃあアタシだって二次元の魅力は人並み以上に理解してはいるけど……ちょっとぐらいアタシに同じくらい欲情してくれてもいいじゃない。やっぱり媚薬でも盛って今夜にこそ……

「あ? ちょっとぐらいなんだって?」

「なんでもないわよっ。ま、とにかく今後もアタシ以外の女に靡いたら許さないからね。ちゃんと肝に銘じときなさいよ」

 

 そう言われてそっぽを向かれてしまった。

 コイツはヤンデレなのかツンデレなのか複雑でよくわからん。

 

「うぅ……。活用形ってなんなのよ……。知らなくても生活には困らないのに……」

「全くじゃ……。能や狂言をやるわけでもあるまいし……」

 

 島田と相棒は雄二に古典か何かを習っていた様だ。疲弊している様子が見て取れる。

 

「……………生き残った……!」

「ムッツリーニ君。また後で、じっくりボクとお勉強しようね」

「……………断る」

 

 なら俺が代わりにいこう。みるくたそとのワンツーマン保健体育とか最高かよグヘヘ。

 

「……案内するから、ついてきて」

「「「はーい」」」

 

 先導する霧島についていく。

 しばらく歩いていると、徐々に鼻孔を擽る馳走の香りがしてきた。

 この香りは……ひょっとして中華か?

 

「……この部屋」

 

 霧島がそう言って扉を開けると、そこには大きなダイニングテーブルの上に、俺の予想通りこれでもかというほどの豪勢な中華料理の数々が並べられていた。

 

「す、凄い……っ!」

「わぁ……」

「これはまた、贅沢じゃな」

「アキがこんなの食べたら、慣れない味でお腹壊しちゃいそうね」

「あははっ。本当だよ」

 

 それぞれ色んな反応を示す中で、俺は特にこれといった目の前の料理達を見つめる。

 ほぅ……、北京ダックにフカヒレの姿煮、などの高級食材が使われたものを始めとし、麻婆豆腐や青椒肉絲、回鍋肉に油淋鶏。デザートといった庶民的なものまで幅広く取り揃っている。

 メインとそれを引き立たせるサブのバランスが非常に良い黄金比を保っていて、見ただけでも幅広い客層を喜ばせれること間違いなしだろう。

 

「ほー。コイツは全部お前が作ったのか? 霧島」

「……専属の料理人を雇っている」

 

 さすがは金持ち。コックの腕もレベルが高いということか。

 ……ただなんだろう。こんなに完璧な布陣が揃っているのに何かが足りないような気がしやがる……。あ、そうか。よく見たらアレが一個もないんだ。

 

「なぁ霧島」

「……なに?」

「スピリタスが一個もないんだが?」

「……岡崎ってお酒、飲むの?」

「え? いやだってまずは飯を食う前にスピリタスのイッキ飲み対決から始まるだろ?」

「……そうなの?」

「大悟。気をしっかり持て。ここはお前の家じゃねえぞ」

「え―――はっ!? そうかそうかっ! ここはウチじゃなくて霧島の家だったな! いかんいかん! 口が勝手に!」

 

 いつも店で母さんや常連のオッサン達に飲ませられてるから、思わず中華料理を見ただけで条件反射でついそんな事を口走ってしまったぜ。

 そうか……今日は久しぶりにシラフで中華料理が食えるのか。なんだか感慨深いものがあるな。

 

「そうか。今日は飯時に服を脱ぐ必要はないんだな……着衣で中華を食うのは久方ぶりだぜ」

「中華云々の前に普通はご飯の時に服は脱がないんだけどね」

「お前、相当あの母親に毒されてるな」

「ふっ、そんなの自分でもわかってら」

「……それにスピリタスって、確かアルコール度数が96%ある」

「消毒用アルコールより全然高いのよね」

「人間の飲むモンじゃないな。そんなモンを毎晩飲んでるとは」

「いや、母さんはそれを毎日朝のブレイクタイムと風呂上がりと晩酌に分けて飲んでる」

「人間じゃねえ……」

「さすが鉄の肝臓の持ち主よね……」

 

 鉄どころかダイヤモンド並みの頑丈さだと最近は思っている。

 

「ところで、ここで食事を摂るのはワシらだけかの? 霧島の家族はおらんのか?」

 

 秀吉の言葉に俺も確かに、と頷く。ちょくちょく執筆でお邪魔しているが霧島の家族は見かけたことないな。

 

「翔子の家はそれぞれが自由に暮らしているからな」

「……うん。だから気兼ねしないで好きに過ごして欲しい」

 

 なんてうらやましい。

 

「……それじゃ、適当に座って」

「みるくたそ! 是非俺の隣にすわ―――(ガシッ)」

「……大悟? 勿論こっちよね?(ニコニコ)」

「イ、イエスマム……」

 

 そのまま優子の隣に座らされましたとさ。チクショウ。

 

 

 

 

 

 

 ―――side明久

 

 

「「「いただきまーすっ!」」」

 

 皆で手を合わせて、いよいよ楽しい夕食タイム。

 

「これはまた、絶品じゃな……」

「お、美味しいです……! うぅ……また食べ過ぎちゃいます……」

「……………鉄分補給」

「はい大悟口開けて。あーん?」

「やるわけねぇだろバカ(パクジュワアア)ほっぁぁあああっつぁぁぁーーっ!? ほごっほごっ小籠包が! 小籠包の熱々な肉汁が直に口の中にホグォぁぁぁああーーっ!!?」

「翔子。なぜ俺に取り分けた料理だけ毒々しい紫色をしているんだ」

「……おかしな薬なんて入ってない」

「ボク中華料理大好きなんだよねー」

「俺もみるくたそ大好きなんだよね(グサッ)ぉぉあああああーーーっ!!? フォークが! フォークの鋭利な部分が俺の目に深々とダイレクトアタックをぉぉおおぃーーっ!!?」

 

 まるで高級ホテルの貸し切り部屋で食事をしているようだ。美味しいし、楽しい。滅多に食べられない高級食材に舌鼓を打ち、勉強の疲れが癒される。

 

 最後に締めとなるデザートの杏仁豆腐を味わっているところで、霧島さんが雄二に話しかけていた。

 

「……雄二」

「なんだ翔子?」

「……勉強の進み具合はどう?」

「まったくもって順調だ。心配はいらねえ」

「……本当に?」

「ああ。次のテストではお前に勝っちまうかもしれないぞ」

「……そう」

「そうしたら俺は晴れて自由の身だな」

 

 そう楽しげに笑う雄二。すると霧島さんの目がスッと細くなった。

 

「……そこまで言うのなら」

「ん?」

 

「……勝負、する?」

 

「勝負だと?」

「……うん。雄二がどの程度できるようになったのか、見てあげる」

「ほほぅ……。随分と上からの目線で言ってくれるじゃねぇか」

 

 あれ? なんだか雄二が乗せられているような……。

 

「……実際に、私の方が上だから」

「くっ。上等だ! 勝負でもなんでもしてやろうじゃねえか! 本当の実力の違いってヤツを見せてやらぁ!」

 

 霧島さんって雄二の扱いが上手いなぁ。

 

「……それなら、この後に出題範囲の簡単な復習テストで勝負」

「おうよ! 今までの俺と思うなよ!」

「……それで、私が勝ったら、雄二は今夜私と一緒に寝る」

「は?」

 

 目が点になる雄二。馬鹿だなぁ。きちんと聞いてなかったみたいだ。  

 要するに、雄二がテストで負けたら、あの美人でスタイルも良くてダイゴブックスのイラストモデル(一般&成人向け両方)においては姫路さんと1、2を争うほどの人気を誇る霧島さんと一緒に寝るって話なワケで、そんな羨ましいことが起こるのなら妬みで殺してやりたいなんて思っちゃうじゃないか。

 

「木下さん。食後に軽く雄二と外で野球をしたいからエスカ○ボルグを貸して貰えないかな? 勿論付着した汚れはちゃんと洗い落として返すからさ」

「別に良いわよ。勉強部屋にあるから取ってくるわね」

「待て木下姉! 今のコイツに凶器を渡すな! 俺の命に関わる!」

 

 ちぃっ! 良い勘してやがる!

 

「……じゃあ代わりに、雄二が勝ったら吉井か岡崎と寝るのを許してあげる」

「驚くほど俺のメリットがねぇぞ!?」

「ちゃっかり俺も候補に入れんのやめろや霧島ァ!」

 

 大悟はさておき、雄二は何バカなことを言っているんだ。僕だったら全力で0点を取りに行く条件だというのに!

 

「いいな~。そういうの、面白そうだよね。ボクも何かやりたいなぁ」

 

 そう工藤さんが楽しげに言った。

 

「……愛子も勝負する?」

「それもいいけど、折角だからそのテスト―――皆で受けて、その点数で部屋割りを決めようよ」

「「!?」」

 

 そう言って僕に目線を向け、ウインクをした工藤さん。これは……誘われてるっ!?

 

 

「なるほど。そうなると俺とみるくたそのラブラブ同室は確定だからあと残りの四くみべらぼっ!?」

 

 

 木下さんに殴られて床に倒れ伏すキモオタを尻目に、僕は工藤さんに言った。

 

「よし工藤さんっ! 望むとこ―――」

「だ、ダメですそんなことっ! 明久君にそういうコトは、えっと、その、まだ早いと思いますっ!」

「でも、保健体育のテストの為にも吉井君がボクと実戦を経験しておくのはイイコトだと思うよ?」

「ダメですっ! そんなのいけませんっ!」

「そうだ! みるくたその初めては明久じゃなくこの俺がもらぼぶごぉっ!?」

 

 木下さんに顔面を蹴られて壁にめり込んだキモオタはさておき、

 

「保健体育のお勉強、ボクが吉井君に教えてあげたいな」

「ダメったらダメです! 絶対にダメですっ! 工藤さんと明久君が一緒の部屋なんて……何が起こるか分かりませんからっ!」

「ふーん。じゃあ姫路さんはボクと吉井君が二人きりだと何が起こると思っているのカナ?」

「えっ? そ、それは……」

 

 ニヤニヤと楽しそうにからかう工藤さんと、それにたじろいでいる姫路さん。

 

「そ、そんなの……そんなの、決まってるじゃないですか―――」

「ん、なぁにかな?」

 

 

 

 

「―――明久君に乱暴(ドスケベ)するんでしょう!? エロ同人みたいに!! エロ同人みたいに!!」

 

 

 

 

「「「……………え?」」」

 

 一瞬空気が静寂に包まれる。

 

「え、ちょ……姫路さん? 急にどうしたの―――」

「私知ってるんですから! 岡崎君から借りた本とゲームで勉強したんですからっ! おそらく工藤さんは保健体育の実戦と称して、明久君をベッドに押し倒して○○○○して♡♡♡♡♡♡して『ピーーー』をして孕ませるつもりなんですよっ!!」

「……は、はぁ!? ボ、ボクが吉井君に『ピーーー』!!?」

 

 突然の超ド下ネタ発言に慌てふためく工藤さん。自分の予想もつかない返しにどうして良いか分からないのだろう。しかし反対に姫路さんは止まらない。

 

「確か工藤さんは保健体育の実技が得意だって言ってました! つまり工藤さんにとって『ピーーー』程度の行為なんてもうヤり慣れているという事なんですよねっ!! で、でもそんなの破廉恥です! 明久君にはレベルが高すぎますっ!!」

「そ、そんな事ボクしないよっ! ボクはただっ純粋に吉井君に保健体育の実戦をっ」

「嘘ですっ! そうやって私を安心させて裏では◆◆◆◆するつもりですっ!」

「ち、違うってば!!」

「まさか▲▲▲▲▲▲ですかっ!? でもそれはさすがに明久君の『検閲削除』が壊れちゃいますよ!」

「違―――」

「も、もしかして……! 両方!? 両方なんですかっ!?」

「……………」

「どっちなんですかっ!? ◆◆◆◆ですか! それとも▲▲▲▲▲▲なんですか!? はたまた『検閲削除』責めなんですか!? 答えてください工藤さんっ! さぁっ!」

「う、うぅ……」

「やめるんだ姫路さん! これ以上は工藤さんが耐えられない!」

 

 さすがにこれ以上はまずいと思い、僕が彼女を急いで止めに入る。

 見ると工藤さんは耳まで顔を真っ赤にし、プルプル震えている。いくらそういうエッチなことに関しては寛容な工藤さんでもさすがに高難易度過ぎたようだ。

 ちなみに隣ではムッツリーニが鼻血の海に沈んでいる。

 

「で、でも明久君っ! このままだと明久君の大切な『ゴニョゴニョ』が!」

「やめて! そんな死に往く仲間を引き留めるような悲しげな目で『ゴニョゴニョ』とかド下ネタを叫ばないでっ!」

 

 クソっ! 姫路さんをこんな風にしたヤツは僕の知る中で一人しかいないっ!

 

「オイコラバカ大悟!! 貴様なに姫路さんにエロゲーとかエロ同人誌とかなんてものを貸し与えてるんだ!! 純真無垢な姫路さんを汚そうとするんじゃない!」

「うるせぇな。俺はただ愛情表現の多様さを伝えてやっただけだ。恋愛において持っておくべき必要な知識だからな」

「だとしたら知識の幅がおもいっきり偏ってるじゃないか! ◆◆◆◆とか▲▲▲▲▲▲とか現実でやったらアウトなものばっかりだし! 貸すにしてもせめて純粋なラブコメの少女漫画とかあったでしょ!」

「アホか。あんなもん子供騙しのご都合主義の塊でしかねぇよ。一昔前はそれで良かったかも知れねぇがな、この多様化している現代においてはエンターテイメント的にも恋愛要素的にもオワコンだ。エロゲーとかエロ同人誌の方がよりリアリティでな恋愛が学べるんだよ」

「そんなワケないだろ! 第一どうやってエロから恋愛を学ぶのさ!」

「おい明久……テメェそうエロを悪モンだと決めつけやがんじゃねぇ―――」

 

 バッ!

 

 

 

「恋愛の本質はな!! 純粋なスケベ心なんだよ!!!」

 

 

 

 

 大悟が立ち上がって声高々に叫ぶ。

 

 

「人間は何故他者を好きになり、そして恋をして性行為に発展するのか! それは古来より人間に備わっている子孫繁栄の本能に基づいたもの……すなわち“性”理的現象の具現化なんだ!! スケベだとかエロいという曖昧な表現はそれを大衆向けに抽象化した言葉!! そしてエロゲー、エロ同人誌はその性理的現象と人間の内なる欲望の詳細を事細やかに描き、また画面や紙を通して疑似体験することの出来るシミュレーション! いわば恋愛の教科書といっても過言ではないのだっっっっ!!! 分かるな?」

 

「「「……………」」」

 

 

 ……………どうしよう。意味が全く分からない。

 前々から気が狂った頭のおかしいヤツだとは思っていたけど、よくもまぁ女子のいる前でエロゲーが恋愛の教科書とか常人には理解不能(ムッツリーニだけは確かにといった表情をしている)な戯言をどや顔で叫べるものだ……。さすがは羞恥心と倫理観の欠片もないキモオタと言わざるを得ない。

 現に工藤さんはもう何も言わず恥ずかしそうに俯いている。あ、姫路さんが正気を取り戻したのか瞬く間に顔がトマトの様に真っ赤になってる。

 

「……なるほど。愛は子孫繁栄の本能とエロ……(カキカキ)」

「翔子。あんなキモオタの言葉を真に受けてメモを取るな。この世で最も要らん知識だ」

 

 それには僕も全力で同意する。

 

「……なんだテメェら。俺の話がまるで理解出来てないみたいな顔しやがって」

「まるでじゃなくて、普通に僕含めて皆理解出来てないんだよ」

「なんだと……? 仕方ねぇ。口頭の説明だけじゃイマイチイメージがしづらいだろうし、百聞は一見にしかずとも言うからな。優子、すまないが俺のバッグを持ってきてくれ」

「え? ええ、分かったわ」

「霧島、この部屋にスクリーン的なものはあるか?」

「……今準備する」

 

 そう言うと、木下さんは部屋を出ていき、霧島さんは部屋の壁にかけてあったリモコンらしきものを取ってピッとスイッチを押した。

 すると天井から、学校にあるような巨大なスクリーンがゆっくりと降下してくる。

 

「はい、大悟」

「サンキュー」

 

 木下さんからバッグを受け取ると、大悟は中からノートパソコンを取り出しスクリーンの再生機器にコードを繋ぎ始める。

 

「今からお前らにはこの大画面でとある愛情表現シーンを見てもらう。しっかりその目に焼き付けるように」

「ねぇ、君はバカなのかい?」

「大丈夫だ。これは全年齢モードで恥部は完全に隠れてる仕様になっているモードにしておいたから女子でも安心して閲覧できる。間違いはない」

「いや、そういうことじゃなくてね、そもそも君のその発想が大きな間違いだということで」

「よし、回線に問題は無さそうだな」

「話聞けよコラ!」

 

 そもそもエロゲーなんだから恥部が隠れたぐらいじゃなんの意味もないだろ!

 

「よし、再生だっ!」

「……わかった」

 

 霧島さんが再生ボタンを押す。

 

 

 

 

 

 

『俺はお前が……男でも構わない(クチュッ)』

『雄二……。実は僕も雄二の事が……(ジュポッ)』

 

 

 

 

 

 

 ―――始まったのは、僕と雄二(らしき二人)が激しく愛し合ってる映像(秀吉のボイス付)。

 

 

「「……………」」

 

 

 固まるボクと雄二。

 

『今日は……、帰したくないんだ』

『アーッ(♂)!』

 

「……………(カァァァ)」

「……………(ドキドキ)」

「……………(ポッ)」

「……………(アワアワ)」

「……………いいじゃない(ニヤニヤ)」

 

 赤面しつつ画面に釘付けになっている女子五人。

 

「お、おぉ……これは、自分で声を当てておいてなんじゃが……、なんと形容したら良いのか」

「……………筆舌に尽くしがたい」

 

 困惑する秀吉とムッツリーニ。

 

「どうだ、中々良い出来だろう? これはとある顧客からの以来で作ったモンなんだがこれが思ったより好評でな。めでたく重版が決まったんだ。試写会も兼ねてお前らにはこれこそが本当の不純無き愛の形なんだぞという事を是非学んでほしいぜ! はっはっは!」  

 

 ……………。

 

 ガシッ

 

「ん? どうしたお前ら。俺の肩をそんなに強く掴んで―――」

 

 

 

「「……………!!(ゴゴゴゴゴゴ)」」

 

 

 

「やっ、やめろ! 何をしやがるテメェら……っ!? さてはこの俺に乱暴する気だな……あっ! あっ、あっ!? ふごっ!? エロ同人みたへぶっ!? やめろっ! 俺は男なんかに殴られる趣味はなあびゃああああああああああああああああああああああああああああああーーーーー……………っ!!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 初めてだ。こんなにも殺意を込めて人を殴るのは。

 

 




僕の中では姫路さんとぬきたしの美岬ちゃんが同じに見えています。だから多少ぶっ壊れてもこれでいいんです。
ちなみに前書きのネタは本家ゲームのものです。暇な人は調べてみてください。笑えます。
  
感想、意見などありましたらよろしくお願いします。

原作七巻の野球大会編、入れるかどうか迷ってるんですけどどうしましょう?

  • 入れろ、絶対に
  • 別に入れなくてもいいよ
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