煌翼たれ、蒼穹を舞う天駆翔

高みを往く者は飛び続ける。
傲慢に、勇猛に、墜落すらも恐れずに。

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一話完結。

さっき(本日投稿前)某シリーズの作者生放送を見た後、ゲームをやり直して衝動的に書きたくなり申した。続かない。


天駆翔ーHyperionー

 遠い遠い、遙か昔。先人達は罪を犯した。

 

 裁きとして、先人達はオリュンポスを追放され、アトランティスへと放逐された。

 

 絶海の牢獄と無限に続く平和な日常。

 ナノマシン技術によって超過した人の寿命は百年を超え、二百年、三百年、四百年五百年と、人の魂がおよそ体験せざる領域の時間を永く果てなく過ごした。

 

 最初に、生きる意思が消えた。

 

 その次に、生きる目的が消えた。

 その次に、日々の幸せを忘れた。

 その次に、未来への祈りが廃れた。

 その次に、未知への展望を無くした。

 

 そして、そして……夢を、失った。

 

 あるのはただ、過ぎ去っていく徒刑の如き永い時間と過去への妄執。

 嘗て神々が坐す都に居た頃を思い描き、神の導きをひたすら待つのみ。

 

 それがオリュンポス。

 絶海の牢獄と無限に続く平和な日常が支配する。

 神に見捨てられた箱庭である。

 

『──それで良いのか?』

 

 或いは──その問いこそ先人の犯した愚挙なのかも知れない。

 だが、問わずにはいられない。疑問を抱かずにはいられないのだ。

 嘗て先人達は罪を犯したという。

 だからこそ神々はアトランティスの民を放逐したのだと。

 

 しかし──それがどうしたという?

 

 成る程、先人と血を同じくする我ら後進にとて義務はあるだろう。

 どうあれ許せざる罪を犯したのは他ならぬ先祖の責。

 ならば、例え無関係な子孫であれ、罪人の先人を持つ者として追うべき義務はあるはずだから。

 

 けれど例え先人に罪があろうとも後進に責任はないはずだ。

 先祖が何らかの理由で罪を犯したとしても、その責を子孫に負わせるのは間違っている。

 何故なら人は生まれる場所を選べない。

 

 故にどれほど望もうと罪人の家に生まれてしまったならばその事実を覆しようが無い。

 そしてそれで以て先人の犯した罪を、一族永遠に贖わなければならないなどと言う不条理が罷り通ってしまえば、人は生まれた瞬間に生きる全てを生まれに拘束されることになる。

 生まれてきたことが罪などという結論に至る。

 

 そんなものは人間の人生では無い。

 

 人は、人たる由縁は、確固たる自意識にあるはずだ。

 あらん限りの尊厳と知性で以て選択できるこの強い意志こそ人が人である証明。

 ならば、その自由に、先人の身勝手な責など関わる余地はない。

 

 罪人の子孫として、相応の扱いを義務として受け入れよう。

 貴族の子供が生まれつき貴族であるように。

 罪人の子供もまた、その事実を書き換えることは出来ないのだから。

 

 だがそれだけだ。

 義務として、その事実を受け入れることは必要だが、罪の責まで抱えなければならないなどと言うのは間違っている。責任は、その時を生きた当事者達にのみあるものだから。

 今を生きる俺たちに、一体何の罪があるというのだ。

 

「神々は我々を見てくれない」

 

 父は嘆き、そういった。

 

「当たり前だろう、我々は放逐されたのだから」

 

 俺は頷き、そう返した。

 

「神々は我々を意に止めない」

 

 父は悲しみ、そういった。

 

「当然だな、天上は地を歩く者を気にも留めまい」

 

 俺は頷き、そう返した。

 

「我々は……罪人だ」

 

「確かに、父上は罪人だな」

 

「だからこそ、これは罰なのだ」

 

「神に忘れられ、未来の無い日々を過ごすことが?」

 

「そう、神々の加護無くして、何のための我々か」

 

「……否、否だぞ。我が父よ」

 

「何を否定す、我が息子よ」

 

「我々には意思がある。選択する自由がある。成る程、神々は我らを創造せしめし偉大なる存在なのだろう。その事実に対し我らは、尊敬と畏敬と感謝を述べるべきなのだろう。親に対して子供が感謝するように。しかし、だからといって神々が我々を規定する権利が何処にあるという?」

 

 突きつけるように俺は父の過ちを指摘する。

 そう、子孫は総じて旅立つ者だ。

 

 翼を得た雛が空へ羽ばたく鳥になるように。

 四足で大地に起立出来た獣が、野へ解き放たれるように。

 生きとし生きる生命は、世界へと歩み出す。

 

 その無限の輪廻こそが、生命という系譜である。

 蒼穹の宇宙に果ては無く、何れ歩みを止めるその日まで。

 生命は命の歴史を未来へ託して往くのだ。

 

 だからこそ──。

 

「忘れたのならば思い出させば良い。見捨てられたのならば示せば良い。我ら、此処にありと。神々の目にも止まるよう天上の者たちの眼前に突きつければ良い」

 

 それこそが──。

 

「我ら子孫が。罪人の子供として果たすべき責任だと思うのだ」

 

 歩みは前に向けて踏み出すものだから。

 何時までも何時までも、過去に悔いて何が人か、何が人()

 過去に囚われて未来を捨て去る方が。

 今を生きる者として何十倍も罪深いだろうに──。

 

 俺は父へと突きつける。

 俺の答えと俺の祈り。

 間違いを間違いのまま済ませて良いはずが無いと。

 だが……嗚呼、俺の言葉は。

 

「神に、謁見する気か……?」

 

「ああ」

 

「我ら、アトランティスの民が?」

 

「ああ」

 

「──愚かだな。我が息子よ、そんなことは不可能に決まっていよう」

 

 ──やはり、こうなってしまうのか。

 

「その愚かさこそ、先人達が犯した罪に他ならない」

 

 ──言葉を尽くそうと、想いの丈を語ろうと。

 

「何時か、オリュンポスに帰還を許されるその時まで」

 

 ──死人に熱が宿らぬように。忘れた記憶が失われるように。

 

「待ち続けることが、我々の徒刑である」

 

 ──一度、消えた熱は、もう二度と宿らないのだと。

 

 俺は深く深く瞑目する。

 言葉は尽くした、想いもさらけ出した。

 それでも届かないならば致し方あるまい。

 

 我が父よ、感謝している。俺の親であるその此れまでに。

 我が父よ、感謝している。俺を生んでくれた此れまでに。

 我が父よ、感謝している。俺を育ててくれた此れまでに。

 

 感謝しているのだ──本当に、嘘偽り無く。

 だからこそ、次代を担う父より生まれた息子として。

 父の抱いた諦観に否と唱えよう。

 

 この選択は愚行なのかも知れない、愚挙なのかも知れない。

 されど未来に羽ばたくのが、生命のバトンを引き継いだものの責任だから。

 

 神々よ、嘆き怒り弾劾せよ。

 我ら、自由の民なり。

 傲岸に、傲慢に、今再び、罪を犯そう。

 

「──絶海の牢獄と無限に続く迷宮で、我が心より希望と明日を略奪できると。神々よ、何故貴様らは信じたのだ」

 

 さあ──その真意を問いただそう。

 そのために此処に決別の意を唱える。

 

「さらば我が父、ダイダロス(・・・・・)。俺は、未来へ往きたい」

 

 明日を忘れたその世界で──蝋の翼は太陽へと飛翔する。

 

 

……

……………。

 

 

「オリュンポスへ向かう者がいる、だと……?」

 

「はっ」

 

 海上を突き進む近未来的な帆船。

 百を超える船団を統べる男は、部下の報告に訝しむ。

 

「この後に及んで後続か? それとも何かの陽動?」

 

「私には何とも。ただオリュンポスへ向かう者がいると監視役から報告がありましたので……」

 

 男の名をオデュッセウス。

 絶海の海たるアトランティスの守護者にして、大船団の主である。

 

 此処は──異聞帯。

 本来、消えざる神が消えず、未だ統治する世界である。

 故にオリュンポス十二神は健在であり、人々は神の庇護下の下、統治される。

 それこそが神代──神の手による世界である。

 

 オデュッセウスはそんな神々から守護者たれと命じられた男だ。

 その具眼に隙は無く、知見は一切の侵犯を許さない。

 全てはオリュンポスを守るため、絶海の守護者は海を渡る者を破滅させる。

 

 そんな男が、似合わないことに困惑している。

 腑に落ちないと、理解不能だと首を傾げている。

 

「例の汎人類史側のサーヴァントか? しかし幾ら何でも早すぎる」

 

 困惑には理由があった。

 本来、日々を無為に過ごす罪人達の海こそがアトランティスである。

 そのため愚かにも神の都たるオリュンポスへ向かうものなど存在しないはずなのだが……。

 

 現在このアトランティスには『敵』いる。

 アトランティス従来の民ならざるもの達。

 汎人類史と呼ばれる異聞ならざる歴史からの来訪者達が。

 

 歴史記録の影として顕現した過去の遺影、英霊或いはサーヴァント。

 それらの存在がこの世界を征服せんと各地で暴れ回っているのである。

 

 向こうの世界では歴史に名を連ねる者たちである。

 攻防は油断を許さず、敵をして見事と言わざるを得ない猛者達であるが。

 つい先日のこと、奴らの主力と思わしき船を彼らは討っていた。

 

 アルゴノーツ。世界屈指の英雄達が名を連ねる船団。

 その船を彼らは神の威光を借りて討ち果たしたのだ。

 困惑はそこにある。

 

 数日で復帰出来るほど浅い傷で済ませた覚えは無い。

 向こう側最強の英雄、ヘラクレスは倒れた。

 向こう側屈指の策士、オデュッセウスは取り込んだ。

 

 残るは対した能力の無い船長や未熟な魔術師を初めとした凡百のサーヴァント。

 再び矛を交えるにしてもこの行動は早すぎる。

 戦術的見地からも戦略的見地からも無謀と言って良い。

 部下の報告にオデュッセウスは困惑しながらも問いを投げる。

 

「後が無くなり賭けに出たのか? 敵影は? 幾つある?」

 

 とはいえ、敵は敵だ。

 例え無謀の強攻策とはいえ相手は英雄として歴史に名を連ねた存在。

 腑に落ちないからと言って油断も慢心もするまい。

 来るなら討つ、殺す。

 

 神に弓引いた愚か者を、生かす道理など無いのだから。

 しかし──。

 

「はっ、物見からの報告では敵影は一つのみ……とのことです」

 

「──何だと?」

 

 困惑は、次いで驚愕へと変わる。

 確かにどれだけの敵で来ようとも策無くしてこの大船団を超えることは不可能だ。

 しかしだからといって一騎駆けなど無意味も無意味。

 

 最後の賭けの反撃にせよ、無謀の強攻策にせよ、陽動作戦にせよ。

 たった一騎で向かってくるなど、もはや愚挙の類いだろう。

 

「連中は、この海の攻略を諦めたのか?」

 

 思わずそう思うのも無理はない愚行。

 オデュッセウスはこれ以上ないほどに混乱する。

 その間隙に……別の部下が信じられない報告と共に現れる。

 

「お、オデュッセウス様! 緊急! 緊急です!」

 

「何事だ」

 

「敵影を観測していた南側の観測班からの通信途絶! 敵影、尚もこのオリュンポス船団に急接近! その勢い衰えを知らず……次々に我らの船が抜かれておりますッ!!」

 

「……馬鹿な」

 

 オリュンポス船団は精鋭だ。

 アトランティス海全域をカバーするこの船団の乗組員は皆、神々から祝福を授かっており、その肉体・精神において卓越している。加え、最近着任した彼らの指導者が有能なためか、技量面においても最近は穴埋めが済みつつあるのだ。

 そんな精鋭達を一方的に抜き去るなど、サーヴァントですら、そう簡単にできることではない。

 高速で回転を始めるオデュッセウスの頭脳。

 正体不明の存在を暴き立てようと彼は次々に予測を立てていき……。

 

 再び齎された──報告。

 

「敵影、レーダーで確認! この魔力パターン……て、敵はサーヴァントではありません! このオリュンポスに住まう一人の……人間ですッ!!」

 

「なん……だと……!?」

 

 今度こそ、思考が忘我に白紙化した。

 

 

 

 絶海アトランティス──煌めく流れ星が海上を駆る。

 

「二番、三番! 迎撃!! 打てェ!!」

 

「“エキドナ”から補充したワイバーンどもを放て! 洋上で囲って足止めしろ!!」

 

「船で囲って進路を阻むんだ! なんとしても行かせるな!!」

 

 飛び交う怒号怒声の嵐。

 アトランティスを守護するオリュンポス船団の面々が精鋭に相応しい迅速な対応で陣形を築く。

 空に解き放たれる数十のワイバーン。

 展開される五十七の帆船。

 砲撃は止むこと無く間断なく打ち放たれ、張られる弾幕に隙間は無い。

 

 にも関わらず。

 

「ダメだ、止められない!!」

 

「そんな馬鹿な!!」

 

 止まらない、止まらない。

 そんなものでは止まらない。

 

 三頭のワイバーンが息吹きを解き放つ。

 五頭のワイバーンが牙を剥いて攻めかかる。

 同士討ち覚悟で十二頭のワイバーンが突撃する。

 

 しかし、或いはやはり。

 

「──温い」

 

 海鳥を思わせる白色の翼を羽ばたかせ、悉くを躱して退ける。

 その姿、身に纏う神々しさ、さながら天使の如くに。

 

「この程度、片腹痛いぞ取るに足らん。これが神の尖兵の実力か」

 

 だが、声音に宿る熱量と瞳に宿る意思の強さは。

 断じて天使などと言う優しい存在が抱くものでは無かった。

 

 燃焼し続ける赫怒にも似た熱情。

 金剛石を思わせる堅く、輝く意志力。

 それは嘗て、大地にて自立する『人』が持ち得た絶対的な強さ。

 何があっても諦めないという人間らしさだった。

 

「くっ、舐めるなァ!!」

 

「笑止。舐めてなどいない。千年を拒んできた海の番人を、どうして下に見ることが出来ようか」

 

 兵士の声に、硬質な声音で返す『人間』。

 回避機動に合わせて放たれた偏差射撃に、燕もかくやという機動力で凌ぎきる。

 その上、重ねた追撃の三連砲撃すら、高熱の翼ではね除ける。

 

「あり得ない……貴様は、貴様はアトランティスの民だろう!? サーヴァントですら無い人間だろう!? なのにこんな……貴様はどうしてこれほどまでに!!?」

 

「愚問だな、オリュンポスの兵達よ。時間という牢獄を過ごすあまり、貴様らもまた忘れたというのか?」

 

 不条理を嘆くオリュンポス兵。

 それに対して『人間』が言葉を返す。

 誇るように、威を示すように。

 

「不断の努力と、不撓不屈の夢と意思。其れさえあれば人は何処までも、そう何処までも飛んでいける、飛翔することが出来る。……理解するが良い。これが諦めないという事だ」

 

 諦観に満ちた世界で、『人間』はこれ以上無く示して見せた。

 これが貴様らが忘れたことだと、これが諦めないということだと。

 できの悪い生徒に教え込むように、実例を此処に示す。

 

「罪を受け入れることも選択の一つだろう。贖罪としてまだ見ぬ神に忠義するのも選択の一つだろう。しかし貴様らのそれは総じて後ろ向きが過ぎる。歩みは前を見て踏み出すものだろうに」

 

 故郷に置いた父の選択。

 この場に集う神の尖兵達の選択。

 

 どれもきっと一つの選択ではあるのだろう。

 それらの意思、決定に対して『人間』は文句を付ける積もりは無い。

 

 しかし、その選択の帰結が、総じて過去なのはどうなのだろうか。

 再び神が見てくれるまで待ち続ける。

 再び神に認められるまで役割を全うする。

 成る程、選択としては間違えでは無い。

 

 だが、選択の全て。あまりにも受動的すぎる。

 いつか、きっと、やがて、いずれは……。

 それら願いの出所が過去にあるからだろう。

 

 過去に執着するあまり、どの選択も全て足が止まっているのだ。

 自ら現状を何とかして見せようという意思に欠けている。

 

「劣ると自覚するなら何故直さない。間違ったならば何故その都度修正しない。我々には意思がある、知性がある。神々より与えられた唯一無二の魂が、精神があるのだぞ」

 

 そう、必要なものは既に生まれ持って与えられているのだ。

 後は与えられたものをどう使うかという自由があるだけ。

 

 神に忘れられた、神の庇護が失われた。

 だったらどうする? それをしょうがないと諦めるのか?

 

 否、否────否否否否否!!

 

 諦められないからこその現状(ていたい)

 諦められないからこその今日(せんたく)だろう。

 ならばこそ、再び神に思い出させてやらねばなるまい。

 神に見て欲しいと、思い出して欲しいと願うならば……。

 

「自らの意思と力で以て、認めさせてやろうと何故思わないのか貴様ら! それでも、お前達は『人間』か!!」

 

 進む、進む、進んで進んで歩み続ける。

 それこそが生命の系譜。それこそが人生という旅路。

 万人は愚か、全ての生命が今日に残した足跡である。

 

「目指す場所は決まっている! 目指す自由は与えられている! ならばッ!!」

 

 そう、ならば……後は往くのみ。

 

「そして往くと決めたからには──果てなく往くのだ」

 

 それこそが生命の意義。生命の証明。

 即ち──。

 

「その果て無き生涯(あゆみ)こそが────人生である!」

 

 だから止まらぬ、振り返らぬ、決して決して諦める。

 自分はただの人間? 英雄じゃない? 絶対に不可能?

 

 そんなものは止まる理由になり得ない。

 だって自分は今を生きている人間だから。

 

「明日を目指す限り──命の輝きは無限大だ! 来るが良い! 何人たりとも我が輝き(みらい)を奪うに能わず!」

 

 おお神よ、偉大なりし人を創造せしものたちよ。

 絶海の牢獄と無限に続く日常で、我が心より希望と明日を略奪できると。

 何故、貴様らは信じたのだ。

 

 この両眼を見るが良い。

 視線に宿る猛き不滅の焔を知れ。

 見果てぬ未来を目指し、高みへ羽ばたく翼は既に天空、遙か彼方を駆けている。

 

 融け墜ちていく飛翔さえ、恐れるものは何も無い。

 先人より続く罪業を滅却すべく、蝋翼は強く強く羽ばたいていく。

 

「ゆえに諦観者(ぼうかんしゃ)たちよ、ただ高らかに見上げるが良い」

 

 この天空を駆る飛翔を、蒼穹を舞う煌翼を。

 

 

「天翔せよ、我が両翼────我らは煌めく命在る者(ながれぼし)ッ!」

 

 

 目指すは遙か彼方の太陽(カミ)

 人が持つ唯一無二の光を片手に、墜落(ひしょう)するは愚かな人間。

 

 傲慢と勇猛の表裏一体を携えて、人間──イカロスは飛ぶ。

 

 何処までも何処までも──果て無き未来に命を焼べて。

 

 高みへと────墜ちて往く(とんでゆく)




※この後、アルテミスに撃ち落とされます。悲しいね。



異聞帯イカロス。

神に放逐させられたなら思い出させれば良いやんと発想した人。
父親の蔵から空を飛ぶための蝋翼を引っ張り出してオリュンポスへ凸。
蝋翼はアポロン・クリロノミアで強化していた模様。

時間経過で融け墜ちていく自爆特攻のお陰でオデュッセウスの計略もケイローンの狙撃もくぐり抜けるものの、あと一歩のところでアルテミスに撃ち落とされる。

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