悪の幹部様は推しの雑魚ヒーローを特等席で応援したい!   作:月兎耳のべる

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初めて掲示板機能使ってみました。


驚愕! 幹部『ミネルヴァ』! ガキーンに迫る闇の魔の手!

 メチャバッド団日本支部を支えるメンバーは主に4人いる!

 

 軍団一の切れ物と噂される冷静さと戦闘力の持ち主!

 巧みなる戦略家、クルーニー伯爵!

 

 軍団一の知識量と自称している探求心と狂気の持ち主!

 THEマッドサイエンティスト、ツイングル博士!

 

 軍団一の戦闘力を誇示してやまない闘争心と忠誠心の持ち主!

 悪魔からの軍団長、オーディット騎士!

 

 そして、それらを束ねる――日本支部支部長ミネルヴァである!

 

 彼女は齢15という幼さで、一味も二味も癖がある彼らの上に立っている。

 彼女が凶悪すぎる彼らの上に立てる理由、それは勿論――ミネルヴァが軍団内でもっとも強いからだ。

 

 メチャバッド団に年功序列の考えなど全く無い、そこにあるのは完全実力主義の風潮のみ。ミネルヴァが無理難題を下に押し付ける事が出来るのもソレに起因する! より強く、より賢ければ何もかも許されるのだ!

 

 

「ミネルヴァ様、起きて下さい。ミネルヴァ様……あぁもう! また布団もかけずに寝ておられて!」

 

「いいやぁぁあぁ、まだねるぅうぅぅぅうぅ」

 

 ――そんなミネルヴァの朝は、地味に遅い。

 

 登校時刻ギリギリまで惰眠を貪る彼女は、家事を一挙に引き受けるクルーニー伯爵にいつも起こされる。

 メチャバッド団幹部と言えど、齢15の少女でもある彼女は平日は近くの高校に通い、帰宅後に侵略活動を行うという多忙な日々を送っているのだ、気付いた頃にはどっぷり夜型。朝起きることに苦痛を感じる体になっていた!

 

「ミネルヴァ様。つい先程、怪人『オリガミン』の生育が完了しました」

 

「ん、ご苦労さま博士。ちゃんと破れやすい和紙製にしたね?」

 

「ミネルヴァ様、この作戦企画書の承認を……」

 

「はいはい。後で見ておくからそこに資料置いといて伯爵」

 

「み、ミネルヴァ様申し訳ありません。この不覚、士道不覚悟として腹を切って謝罪を――」

 

「騎士、もしかして……また調度品壊したの!? もー! マンション内で剣振るうの禁止って言ったじゃない!」

 

 彼女の一日のスケジュールは多忙の一言である。 

 学校で出た宿題。包丸町のマンション内で同居している博士、伯爵、騎士長らとの折衝(せっしょう)。侵略管理の総括。どれをとっても気の抜けぬ大事な仕事である。

 しかしてそんなルーティーンの中で彼女が最も重要視しているのは彼女の趣味とも言える悪辣な物であった。それは――!

 

「うふふふ……」

 

 良い子は眠る23時! その日の作業をすべてやり終えたミネルヴァが自室に籠もり、残酷に笑う!

 薄暗く、質素な部屋の中で学習机に広げたノートパソコンを高速でタイピングした彼女は、ひとしきり入力を終えるとマウスをクリックする! 彼女は一体何をしているのか!?

 


【早いぜ早すぎるぜ】ご当地ヒーローについて語るスレ Part345【フラッシュマウンテン号】

 

 このスレは全国のご当地ヒーローについて語るスレです。

 ■sage推奨。書き込むときはメール欄に半角でsageと入れて下さい。

 ■次スレは>>970が立てて下さい。立てられない場合は誰かに頼みましょう。

 ■関係のない雑談はほどほどに

 ■荒らしはスルーしましょう。荒らしに構う人も荒らしです。

 

 

258:名無しのヒーローさん 2020/8/3 23:01:51 ID:MwxjVtxYO

 >>250

 いや、あれはダークアマゾネスの通常技だぞ? 必殺技はもっとエグいから

 

 

259:名無しのヒーローさん 2020/8/3 23:07:07 ID:BM2gzyVWo 

 やっぱり現行ヒーローの中で最弱はガキーンで確定!

 昨日見たガガンボ怪人相手に手は出てても足は出なかった!

 一般人に毛が生えた程度でしか活躍できないあの弱さはある意味伝説的。

 応援してる奴の気がしれないぜ本当。

 

 ちなみにこれ昨日の戦闘シーンハイライト

 hppts://i.hero.com/yPUS2Uu.jpg

 

 必殺技シーン

 hppts://i.hero.com/yD22MPa.jpg


 

 おぉ、何という事か!

 彼女はとある掲示板に書き込みをしていた! その内容は――ガキーンへの誹謗中傷!

 本人は至って真面目に活動しているというのに、その稚拙さを笑うとは何たる悪か!

 


261:名無しのヒーローさん 2020/8/3 23:11:51 ID:MwxjVtxYO

 また来たよ

 

 

262:名無しのヒーローさん 2020/8/3 23:12:38 ID:RzQbigkXI

 いつもお疲れ様です。ガキキチさん

 

 

263:名無しのヒーローさん 2020/8/3 23:16:05 ID:3nWKLWzUE

 最弱ヒーロー談義は最弱ヒーロースレで話せ

 ちなみに最弱は登場シーンで即入院送りになった骨弱ヒーローギックリンだから勘違いしないように。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 

 

 スレ住民も慣れ親しんでいるのか若干辟易(へきえき)しながらも反応する!

 まさか彼らも、書き込んでいる存在がメチャバッド団の幹部であるとは思いもしないだろう!

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 

289:名無しのヒーローさん 2020/8/3 23:39:06 ID:BM2gzyVWo

 それにしてもびっくりなのは奴の必殺技がチキンウイングフェイスロックだった事wwww

 投げ網使うヒーローってのも前代未聞だけど、まあそもそも空飛ぶ相手だったし効果的だから良いけど折角作った隙でどんな事するかと思ったら地味ーな絞め技だよ、おったまげたね本当。

 普通は光線銃なり何かド派手な必殺技するところあの技だぜ、いつの時代にタイムスリップしたかと思ったよ。金属鎧も連戦でボロッボロだし、どんどんみすぼらしくなってくのも草草の草。

 この前ヘルメットにつけてた角も折れてから直されてないし、お金持ってなさすぎでしょ本当。哀れガキーン、決め台詞も糞ダサすぎてある意味で永久保存版だったわコレ

 

 決め台詞

 hppts://i.hero.com/jDMoi98d.mp4

 

 

290:名無しのヒーローさん 2020/8/3 23:40:37 ID:rzB3MUkJq

 そう…

 

 

291:名無しのヒーローさん 2020/8/3 23:41:23 ID:EGniVEPoJ

 あいつガキーンの話になるといつも長文になるの気持ち悪いよな

 

 

292:名無しのヒーローさん 2020/8/3 23:41:59 ID:IfeO2Yj0K

 >>291

 よしなよ

 

294:名無しのヒーローさん 2020/8/3 23:42:24 ID:U3oFuqfiD

 >>291

 よしなよ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 

 

 そう、彼女の趣味は何を隠そう、メチャバッド団に立ち塞がる「ヒーローガキーン」であった!

 

 3年前の包丸町の初回侵略時に邂逅(かいこう)したガキーン。

 弱っちい癖にどこまでも泥臭く、それでいて諦めない彼に、ミネルヴァは興味を持った!

 

 元々興味がある物は壊れるまで弄繰り回す趣味のある彼女! 些細な切っ掛けでちょっかいを出したおもちゃが、決して壊れない面白い物であると気づいてしまえばもう大変だ!

 

 ミネルヴァは目の色を変えて彼をいじくり回した!

 

 時に強敵を与えてみたり!

 

『カーニッニッニッ、甲殻の里のカニンジャ様の忍術、見せてくれるカニニーッ! くらえ分身の術ゥゥーッ!』

『ただの反復横跳じゃねーか! 遅いし!』

 

 時に(から)め手で攻めて見たり!

 

『オーッホッホッホ! 行きなさい道行く窓際族よ。そこの趣味ヒーローの貞操を奪ってあげなさぁーい!』

『おほぉぉっ、君ィ、いい尻をしているねぇ!』『ウーッ、ハーッ!』

『やめろおぉぉぉぉぉ!! 正気に戻れテメェらああぁぁぁッ!?』

 

 時に精神的に追い詰めてみたり!

 

『……またすげぇ達筆の呪いの手紙が郵便ポストに……はぁ~……』

 

『清辻くぅン、君の元にまたお手紙が届いとるんだが……30年前別れた元カノだとかがこっぴどく振られたから一生恨んでやるとか書いてあるんだがね』

『……工場長、俺。その頃だと幼稚園にも入ってないなんですがそれは』

 

 好奇心故の容赦のない手練の数々! 常人ならば5度は心が折られているだろう、そんな嫌がらせの数々を前に、彼も少なからず負担を強いられた!

 

 しかし! 

 しかしそれらの逆境があったとしても!

 ガキーンは決して諦めなかった! 

 

 地味ーに体や心に傷をつけられたりしながらも、包丸町の平和が脅かされるたび誰よりも早く現場に到着し! そして決して諦めずにヒーローであり続けようとした!

 

『……何こいつ、超面白いんだけど!』

 

 だからこそミネルヴァは彼に首ったけになった!

 

 人一倍忍耐力と根性のある諦めないガキーンに対し、あれやこれやと悪戯を繰り返していく中で、ミネルヴァはいつの日か彼を好ましく思えていた!

 不器用すぎるほどの生き方、その根性、怪人と戦って善戦なんてした事もないけど、一生懸命粘り強く人の為にあろうとする心! さりとて学ばない訳ではなく、反省を活かして地味に実力をあげる健気さ! そして他のぽっと出ライバルに人気を取られ、称賛すらロクにされない不憫さ!

 

 その一挙一頭足が愚かしく、そして哀れで、健気すぎて――気が付けばファンになっていたのだった!

 

 故にミネルヴァの趣味はガキーンなのである!

 彼女の屈折した愛情で、今日も今日とて嫌がらせが続く!

 日課の掲示板へのネガティブキャンペーンもまた彼女のルーティーンワーク! ミネルヴァのほぼ毎日のロビー活動によって特定スレ住民も荒らしというより名物として見てる感が出ているが、ミネルヴァは全く気にしていないぞ! マイペースを地で行けるのは流石は幹部と言った所か!

 


315:名無しのヒーローさん 2020/8/3 23:49:48 ID:1AlYb4xfj

 >>259

 >>289

 初めて見たけどマジでこれ酷いな、昨今のヒーローはデザイナーも雇ってるってのに

 趣味でやってるのか? スポンサーなし?

 

319:名無しのヒーローさん 2020/8/3 23:54:24 ID:U3oFuqfiD

 >>315

 ないでしょ。ガキキチさん曰く、自作鎧直す金もないくらいだし

 

 

329:名無しのヒーローさん 2020/8/3 23:58:01 ID:1AlYb4xfj

 >>319

 草

 もうこいつヒーローとっととやめた方がいいんじゃない?

 

330:名無しのヒーローさん 2020/8/3 23:59:05 ID:U3oFuqfiD

 あっ

 

339:名無しのヒーローさん 2020/8/3 23:59:09 ID:IfeO2Yj0K

 あっ


 

「あ?」

 

 悦に浸っていたミネルヴァの顔が一瞬で修羅に変わった!

 そして部屋に響く怒涛のタイピング音! 瞬く間に繰り出されるは悪魔の返信!

 


341:名無しのヒーローさん 2020/8/4 00:00:00 ID:BM2gzyVWo

 >>329

 舐めた口聞いてんじゃねえぞボケが、ヒーローなんだから辞めるのは本人の意思次第だろうが

 辞めたらなんて気軽に言いやがって。ガキーンが倒れたら包丸町なんてあっという間に殲滅されてんぞ、奴が無駄でも必死に頑張ってんだからあの平和が出来てるんだわかってんのか。私は奴の活躍当初から見てきたけどホンットウに戦闘力はクソザコナメクジだけど唯一誰にも負けない諦めない心だけは無駄に持ってんだ、奴をまともに評価も出来ないカスは黙ってろよ。あと住所特定してやるから覚悟しとけ

 

 

342:名無しのヒーローさん 2020/8/4 00:02:24 ID:rzB3MUkJq

 あーぁ、やっちまったな


 

 ――ミネルヴァは他者のガキーンへの誹謗中傷を許さない!

 

 とっておきのお気に入りである彼を誹謗中傷していいのは自分だけ!

 猫のように興味がうつろいゆく、気まぐれな彼女が3年間以上固執している相手に対する想いは、世間一般的に言えば非常に重い! ドロッドロの独占欲が彼女の胸中を支配していたのだった!

 


350:名無しのヒーローさん 2020/8/4 00:10:58 ID:1AlYb4xfj

 すみません、よく見たら格好いいって思えてきました。

 必殺技もキメ台詞も最近にはない珍しさで、結構(おもむき)があっていいですね。

 

351:名無しのヒーローさん 2020/8/4 00:11:01 ID:BM2gzyVWo

 >>345

 あれのどこが格好いいんだよテメェの目はガラス玉か、格好良いと思ってんなら今すぐ外で真似してやってこいよ称賛なんてクソほど受けねえぞ馬鹿。大体からしてあんなボロッボロの格好とかセンスの欠片もねえだろダボが。

 まともな必殺技も持ってない、貧弱装備しかない、華もセンスもないないないのナイナイ尽くしだぞ分かってんのか。あとお前の住所特定出来たわ東京都丸大●区静●2-●●-●だろ。今度舐めた口聞いたら名前晒すわ 

 

353:名無しのヒーローさん 2020/8/4 00:11:24 ID:U3oFuqfiD

 うーん、この屈折っぷりよ。

 

354:名無しのヒーローさん 2020/8/4 00:11:50 ID:rzB3MUkJq

 この板に初めて来る奴の洗礼だからなガキキチさんは。褒めてもけなしても駄目なんだよ新人


 

 ――ミネルヴァは他者のガキーンへの鼓舞激励を許さない!

 

 とっておきのお気に入りである彼を応援していいのは自分だけ!

 容易く街を崩壊させる力を持ち、さりとて大学を飛び級出来る程度の知識量はあるのに、幼い子供さながらの純真さを持つ彼女! 唯我独尊が許されると勘違いした彼女のガキーンへの独占欲は止まる事はない!

 

 ガキーンを褒めていいのも、(けな)していいも自分だけ!

 ファンは私一人でいいという究極のわがまま!

 ミネルヴァはいわゆる深刻な"同担拒否勢*1"であるのだ!

 

「はーぁ、萎えた。もうガキーン様の戦闘シーンでも眺めて寝よ」

 

 心にのさばる鬱憤からか掲示板から離れたミネルヴァ。

 彼女は続けて秘蔵のコレクション動画をPC上で再生する。

 

 ここまで極めて重い想いをガキーンにぶつけているが、彼女の想いは幹部らには秘密である。

 自室にもポスターや写真を飾ることを諦め(本当はすごくやりたい)、こうして一人の時にノートパソコン上でひっそり眺める程度に楽しんでいるのだ!

 バラさないのは当然彼女の独占欲故の話! 幹部らが目にかけないように目を配らせてもいるのだ!

 

『貴様のフニャフニャな悪事など、鉄拳粉砕だ!』

 

「……っ、あー最高。溜まらないっ、いい。ガキーン様の声も絶妙に渋くないのがいい……!」

 

 ハイレゾヘッドフォンから聞こえるガキーンの息遣い、台詞を堪能するミネルヴァ。

 一日の終わりはやはりガキーンの声。コレクションとして集めたボイスや動画の容量はついに50TB(テラバイト)の大台を超えているが、まだ彼女の興味は尽きることはなかった!

 机に突っ伏しながら両耳から流れるボイスの数々を聞いて、吐息荒く何やら身悶える彼女は傍目から見れば危険の一言だ! これ以上は見せられないぞ!

 

 危うしガキーン! 危うし包丸町!

 ミネルヴァの悪の手は既に首筋まで回っているぞ! 果たしてガキーンの運命や如何に!

 待て! 次回!

 

 

「……あ、そう言えばこの前送ったスーパー筋肉増強剤とか、怪物因子とか、タラバ蟹の詰め合わせとか、超硬合金とか受け取ってくれたかなー。一応この前のお詫びなんだけど……彼、自給自足好んでるから、あんまり受け取ってくれないんだよね~」

 

 

 

*1
同じ推しを好む人と関わりたくないと考える人。またはその集団




まだ続くと思うよ
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