零余子日記   作:須達龍也

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なかなかに、刺激的なサブタイトルになりました。
まあ、王手がかかってしまった…ということです。



鬼殺隊壊滅作戦1

「…ふぅ」

 拘束を解かれたので、体を伸ばす。

 

 正直、あぶないところでした…

 

「はー」

 

 生理現象を伝えたときの、あの嬉しそうな下弦の肆の顔と…

 

「大丈夫です。死にはしませんよ」

 

 あの鬼のような発言は、絶対に忘れない!

 

 

 

 なんらかの血鬼術だとは思うのですが、ちょうど都合よく上弦の零から連絡があって良かった。

 たとえ、ベッドが汚れるのを嫌ったからだとしても、本当に良かった!

 

 

 

 …さて、気を取り直して…

 

 意識して、右手、左手、右足、左足と、動かしてみる。

 

「…問題ない」

 

 拘束されていた時からそんな感じはしていたんですが、体に異常はなさそう。

 

「…さて、あちらの要求は何なのか?」

 

 生かしている以上、私に対して何か要求することがあるということで…

 

「…鬼殺隊の本部の場所…ではない?」

 

 私自身がわかっていない以上、それに対しては尋問されようが、拷問されようが、答えようがないんですが…その場合、私を五体満足で置いておく必要はない。

 耳が聞こえ、言葉が発せられるなら、手足の一本や二本なくても…むしろ、奪っておくに越したことはないだろう。

 

「…では、私にしてもらいたいことがある?」

 

 具体的にはわからないが、五体満足であるということは、そういうことなんだろう。

 

「…一体何を言ってくるのかしら?」

 

 八方ふさがりの現状、ある意味、藁にも縋る思いが、無きにしも非ず…と言った所か。

 

 

 

 バァン!!

 

 

 

「へっ?」

 

 

「じのぶぢゃーーーん!!!!」

 

「むぎゅ…」

 

 扉が開け放たれたかと思ったら、すごい勢いで突進してきたものに、全身をぎゅうぎゅうと締め付けられてしまった。

 

「うぇぇぇ、よがっだよーーー!!!」

 

 甘い香りと、鍛えられているのに柔らかい感触、どこか緊張感が霧散してしまうような雰囲気…

 

「甘露寺、さん?」

 

「びええぇぇーーーーん!!」

 

 なぜここに甘露寺さんが?

 

 

 …そう思う間もなく…

 

 

「本当に無事なようだね」

 

「…時透、くん?」

 

 視界を完全に甘露寺さんにふさがれているので見えなかったが、声の感じからあたりをつけた。

「そうですよ」

 なぜここに、甘露寺さんと時透くんが…

 

「…まさか、助けに…?」

 

 自分で聞きつつ、それはないな…とは思った。

 

「…だったら、良かったんですが」

 その答えは、予想通りだった。

 

 

 パンパン…

 

 

「はーい、感動の再会はそこまでー」

 続けて聞こえてきた声が、私の想像が間違っていないことを示していた。

 

「上弦の、零」

 

 甘露寺さんをべりっと引きはがして、視線を奴へと向ける。

「はい、そうですよー」

 緊張感なく、にへらっと笑いながらこっちを見てくるのは、件の鬼…上弦の零。その後ろに付き従っているのが、ツンと澄まし顔の下弦の肆。更には、侍従のように左右を固める、元下弦の壱達。

 

 そして…

 

 

 一目で、ゾワリ…と背筋から震えが襲ってくる。

 

 

「…上弦の、壱…」

 

 その六つの目の二つに書かれた文字を読んで、納得する。

 かつて一瞬だけ刃を交えた、私の人生で最強の鬼…上弦の参をも確実に上回る圧力、上弦最強の鬼であろうことは間違いない。

 こちらは柱が三人そろってはいるが、肝心要の日輪刀がない。

 この状態で行動に移したところで、誰か一人だけでも逃げることができるとは、到底思えなかった。

 

「…それで、私に何をさせようって言うのかしら?」

 

 細かい駆け引きはなしだ。ただ気になったことを聞いた。

 

「おやっ? なかなか話が早いですね。…でも、残りのお二人がついて来られてないようなので…」

 

 その言葉通り、甘露寺さんと時透くんがポカンとした表情をしている。

 状況を整理する時間もなかったのだ。仕方のないことだろう。

 

 

「…まあ、最初の大前提として、これだけは言っておきましょう」

 

 

 腰に手を当てて、フフンと笑った。

 

 

 

「まず、鬼殺隊は潰します。…これは、希望でもなければ、予定でもありません。決定事項です」




原作でもそうですけど、蜜璃ちゃんの癒し力は半端ないですw
殺伐とした空気でもゆる~く弛緩させてくれるのは、鬼殺隊の面々も(原作者も)ありがたかったことでしょう。
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