あとは、各種因縁とかも、絡んでおります。
原作でも、悲鳴嶼さんが一番強いとしか書かれてませんから、よくわかりませんしね。
「さてさて、ここからはサクサク行きますよ」
べん…べべんっ!
残る三つの池に、それぞれ上弦の鬼が映し出される。
「四つ目の池では、上弦の肆…半天狗さん、五つ目の池では、上弦の伍…玉壺さん、六つ目の池では、上弦の陸…堕姫さんです!」
ただ、ここで最後の確認をしておく。
「無惨様、一つ宜しいでしょうか?」
「何だ?」
「半天狗さん、玉壺さん、堕姫さんには、まだ青い彼岸花の薬は渡せておりません。
つまり、この対決で死んでしまう可能性が否定できません」
「そうだな」
何をいまさらと言った感じで、無惨様が答えられる。
「半天狗さん、玉壺さんは、まあ、大丈夫だと思うんですが…」
そこで、チラリと六つ目の池を見る。
「堕姫さんは、大丈夫ですかね? ぶっちゃけちゃうと、弱いですよね?」
あんまり喋ったことはないけど、同じ女性の十二鬼月だと親しみを感じている分、その懸念をなくしておきたい。
「ほう? では、どうする?」
「堕姫さんのところに送るつもりだった柱を、迷路に放り込んで迷わせ、その後、最初に柱を撃破した上弦の鬼のところに送るようにしましょうか?」
鳴女さんの能力だったら、十分に可能だ。
「くく、やめておけ。そんなことをしたら、ますます堕姫に嫌われるぞ」
「はぁ」
おや? なんか無惨様の言い方だと、もう既に堕姫さんに嫌われているみたいに聞こえるぞ? 気のせいだよね?
「確かにお前の言うように、堕姫は馬鹿だし、弱い」
いやいや、馬鹿だなんて一言も言ってませんよ!
「だが、大丈夫だ」
「うー、ホントですね? 信じますよ」
無惨様の許可が出た以上、信じるしかない。
四つ目の池に映るのは、ハラハラと涙を流しながらうずくまる老人の鬼…半天狗さんと、画面の端から現れた、特徴的な羽織の柱。
「…冨岡さん」
「それでは、四つ目の池にてお見せするのは、上弦の肆…半天狗さん対、水柱…冨岡義勇となります!」
続いて、五つ目の池に映るのは、壺とそこからにょろりと出ている異形の鬼…玉壺さんと、両目の色の違う柱…というか、陰気で暗い瞳だなあ。
「五つ目の池にてお見せするのは、上弦の伍…玉壺さん対、蛇柱…伊黒小芭内となります! 蛇対決です! にょろ~!!」
無反応の無惨様と蟲柱、必死で拍手をしてくれる長子ちゃんと、それに追随する山坊主阿修羅…やめて! まるでスベったみたいになってるから!!
「コホン!」
一旦、気を取り直す。
チラリと伺った六つ目の池に、堕姫さんと、それに相対する柱が見えた。
「最後、六つ目の池にてお見せするのは、上弦の陸…堕姫さん対、音柱…宇随天元となります!」
同じような廊下、襖、畳部屋、やみくもに進んでいるようで、何かに導かれているように感じながらも、ついに終着の大部屋へとたどり着いた。
「…老人の…鬼…か?」
瞳は裏返っており、数字は見えないが…まず間違いなく上弦の鬼だろう。
…水の呼吸 壱ノ型 水面斬り(みなもぎり)…
繰り出した技は、上空へと躱され…
…弐ノ型 水車(みずぐるま)…
…回転斬りにて追撃し、首を斬りおとした。
「ヒィイイ、斬られたああ」
「…上弦では、なかった?」
あまりの手ごたえの無さに、そんな疑問がわくが…
「…!!」
落ちた首から体が生まれ、首を斬った体から頭が生えて来た。
「…二体で一つだったか」
頭の生えた鬼が近かったので、そちらに向かおうとした瞬間…
フオッ!
…すさまじい突風を受け、跳ね飛ばされた。
…水の呼吸 捌ノ型 滝壺(たきつぼ)…
壁に叩きつけられるところを、滝壺で回避する。
「カカカッ! 楽しいのぅ、豆粒がよく飛んだ。なぁ、積怒」
「何も楽しくはない。儂はただひたすら腹立たしい。
可楽… お前と混ざっていたことも」
「そうかい。離れられて良かったのぅ」
「…上弦の肆…」
二体の瞳に、それぞれ上弦の肆と記されていた。
「斬る首は二つか、面倒だな」
一対一で対決するとしたら、半天狗が一番めんどくさいかもしれませんね。
鼻が利くのが、勝つための絶対条件みたいなところがありますし。